アスモディ・ストーリー (Asmody Story) 作:メレク
二つのプロローグ
prologueⅠ
雪が降っていた。
頭から生えている二本の角が特徴的な少女は、眠たげな顔をしたまま目を覚まして大きく背伸びをした。
そして、外の景色...窓から見える雪模様を覗いて、はぁ...と、ため息を吐く。
「あーあ...またやっちゃったんだ......」
ぽつりと、そんな言葉を呟き、今度は家の中を見回した。
机にはパンと、スープがおいてあった。すでに夕食の時は過ぎているのだろう。スープも湯気はたっておらず、覚めきっているように見える。
その隣に立てかけてあるのは自分が愛用している杖。
(...今は眠いし、気づかなかったことにすればいいよね?)
一食抜いても大丈夫だろうと特に気にすることなく、お気に入りの自分の角を触り、もう一度布団をかぶる。
最後に、
「次こそは、打てるようにしなきゃ......」
そして、彼女の眠気は急激に訪れ、その意識は先の見えない雪景色に吸い込まれていった。
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prologueⅡ
雪が降っていた。
今この季節、日常から言えば異常気象であり、周りの人々は皆驚いていたが、彼女にとっては好都合だった。
(まさか、雪まで降ってくれるとはな...天の恵みってやつかな?)
彼女はにやけながらも油断することなく走り続け、森に入る。周りは暗闇しかないが特に動じることもない。
(今頃あっちは大慌てだろうな...してやったりだ。)
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そのまま走り続けること数時間。彼女は暗闇の森の中にある洞窟を見つけた。
(今日はラッキーな日だな。ま、疲れたしここらで野宿するか。)
中に入ると、真っ暗で何も見えない。フクロウの鳴く声がさらに不気味さを漂わせていた。少女は黙って頭や体についた雪を払ってから火炎魔法を手にのせるように出すと、奥にいた熊と目があった。
「あ......」
グルル...とこちらをじっと見つめる熊。三メートル程の巨体は目付きが怖いものとなっている。おそらく、こちらが縄張りを荒らしに来た侵入者と思われているのだろう。
「やっべーよな。これ」
少女は火を消しながら外に出る。雪で寒い上に走りづらかったがお構いなしに逃げる。しかし、熊はそのあとを四つの足を
使って全力で追ってきている。
「なんでだよ!お前の洞窟からは出たんだし追って来なくてもいいだろうが!...って、言葉分からないですよねー」
「もう走りたくねー!」と、彼女は叫んで文句を言いながら逃げ続けた。
彼女はまだ、眠れそうにない。
初めまして。メレクです。
今回色々あってハーメルン様でこの作品を投稿することになりました。
まだやり方も全然わからず(実際、これ送られてるであろう時もドキドキしてます笑)、至らない点も多いすし、まだ大まかなプロットしか決めてない作品ですが...頑張っていくので、誤字、感想、質問、アドバイス等々、ぜひお願いします。
次回の投稿は、遅くて一週間以内にしますので。