アスモディ・ストーリー (Asmody Story)   作:メレク

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情報集め、食事、睡眠。どれも大切なことです。

あのあと俺たちは、ダンさんから借りた竜についての資料をあさったり(俺は見たことあるものが多かったが)この村の話を聞いたり、その話をまとめたりして、気がついた時にはもう日がくれていた。窓から見える外は闇しかない。今俺はそれぞれにダンさんから割り当てられた部屋の中で見たことある資料をパラパラと見直していた。

 

分かったことと言えば、

 

1.竜はここから西の上り坂の上にある洞窟に住んでいる。

 

2.十年に一度女の子をこの村から貰い、洞窟まで戻って食べる。

 

3.ここにいる竜は翼はあるものの空は飛んだことはない。

 

と、こんなところだった。空を飛べる竜は能力が最高クラスらしいので、そこはまだ救い所だろうか。

 

そして、一番不味いところは......先程の会話を思い出す。

 

 

 

 

 

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「不死身?」

「はい。竜は元々長寿ではありますが、攻撃を受けてできた傷なども、すぐに回復してしまうらしいのです」

「どこから聞いたんですか?」

「ソノーさん...村長から聞きました。前に一度だけ竜を攻撃したらそうなったと。その時は言い訳して、村はなんとか焼かれずにすんだらしいのですが......」

「なるほど」

「不死身って...勝ち目ないじゃん。諦めて逃げようかな~」

「いや、いくら竜でも不自然だ。それに、そこまで強い竜ならこんなところじゃなくて竜の巣である『レベル山脈』にいるはずだしな。なにか理由があるのか...」

「明後日までに見つけられるかな?」

「見つけるしかない。とりあえず明日は外にでて聞いてみよう」

「教えてくれないだろうけどね」

「言ってろ」

 

 

 

 

 

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絶対見つけてやる。

 

「アハト君ご飯だって」

「ユーノか?あぁ分かった」

 

いつの間にかドアの前にいたユーノを後を、俺は開いていた分厚い本をしおりを挟んでから閉じ、決意を新たにして向かった。

 

 

 

 

 

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「どうぞ召し上がってください」

「豪勢だね~」

「私とティナちゃんで用意したんだよ」

「...召し上がってください」

「んじゃ遠慮なく」

「久しぶりの肉以外......デザートもある食事...だと!?」

 

嬉しそうなアカーディアさんに、若干おかしな目をしているアハト君が座って、皆が席につく。

 

「いただきます」

「「「「いただきます」」」」

 

全員で合掌してから ......20秒後。

 

「「おかわり(頼めるか)?」」

「はやっ!!」

 

同時に茶碗をあげる二人に、思わず反応してしまう。

 

「久々なんだからな...野菜とか。それに早くデザート食べたい」

「美味しいからね!それにこいつに全部食べられそうだし...」

「その通りだ」

「そんなのさせるわけないでしょ」

「......ふふっ」

 

嬉々とした顔をしてるアハト君を睨み付けるアカーディアさんに、ティナちゃんは少し固かった表情を和らげてくれた。その顔を見て、

 

そうだよね...突然竜に選ばれて食べられそうになってるんだもんね......

 

絶対助けてみせる!

 

気持ちを強くした矢先に広げられるのは、どっちが先におかわりをもらうかで揉めている二人の姿と、それに苦笑するハンス家の親子の姿だった。

 

 

 

 

 

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「ところで、替えの服はあるかい?」

「ユーノは持ってないですね」

「私も持ってないですよ~」

「困ったなぁ...そのままベットで寝てもらうのも......」

 

確かに俺たちの服は少し汚れてきた。毎日森の中を歩いていれば当然だから気にしなかったけど。

 

「ユーノさん。私の服...」

「あぁ、確かにアインツさんとティナのはギリギリ合うかな?」

「さんとかつけないでくださいよ~ティナちゃんもいいの?」

「うん」

「じゃあ、ありがたく着させてもらうね」

「今来ているやつは洗濯しておくから。魔法使えば朝までに乾くし」

「ほんとですか!?ありがとうございま、す...」

 

恥ずかしそうにしながらも着替えに行くユーノ。すれ違いに「なんか負けた気がする......」と言っていたのは気のせいだと信じたい。十歳と体格が似てるのは確かに...ちなみに服を乾かす魔法なんて存在しない。どんなマジックをするのか...ともかく。

 

「問題は、こっちかな」

「私も旅に余計なもの持ちたくない主義だから」

「他人のは着たくないですよね?」

「誰が男の服を着るもんですか」

 

問題はこっちのお姫様か......まぁ、いいか。

 

「つまり、新品の女物がいいんだな?」

「少し意味違うんだけどそういうことだよ。もしかして今から買ってきてくれるつもり?外真っ暗なのに?」

「買うわけないだろ...少し待ってろ」

 

そういってリビングを出て、二階に繋がる階段へ...行くことはなく、誰もいないことを確認する。

 

(バレても問題はないけどな)

 

そう思いながらワンピースをイメージ。ズボンとシャツとかだと二つ作らなければならないが、俺の魔法は一度に一つしか物を作れない。普段は武器しか作らないからあまりイメージがわかず、少し質素なものだが...

 

(そのへんは我慢してもらうけどな。これ以外に方法ないし)

 

『image・replica』

 

しっかり詠唱もして、できあがったのは白のワンピース。ほつれなども見当たらないそれを持って再びリビングへ行き、アカーディアに渡す。

 

「ほらよ」

「え?」

「えじゃなくて、ワンピース。それ着てろよ。」

「ホントに買ってきたの?」

「んなわけあるか。企業秘密だ。俺の服じゃないから安心して早く受けとれ」

「あ、ありがとう...」

「じゃあ、アカーディアさんのも洗うね。でもテイカーさんは大丈夫?」

「一応、長旅の予定で替えの服は持ってきたので。といっても普段はこっちの方がいいので洗濯お願いできますか?」

「あぁ。分かったよ」

 

なんだかんだでアイオスさんのコートは気に入っている。動きやすいし、かなり良い素材らしくしっかりしていた。ちなみに替えの服はベルトポーチの中だ。ユーノにも言ってないが、あれも『遺産』の一つで、実際の十倍くらい物が入る。どういった原理なのかは知らないけどな。

 

「っ...あん__________の?」

「え?」

「なんでもない!お風呂入りますから!」

 

そのままリビングを抜けるアカーディア。言葉は聞き取れなかったけど何を言っていたんだろう?

 

「テイカーさんはどうする?」

「もう少し資料をあさるので朝シャワーを浴びれれば結構です。おやすみなさい」

「あ、あぁ...おやすみなさい。服は風呂場に置いといてくれればいいから」

「わかりました」

 

部屋に戻り、手早く着替えを済ませて風呂場に服を置きに行く。中からうなり声が聞こえた気がしたが放置してまた部屋に。

 

ベットに腰掛け、魔力の特訓をしたまま資料を見返し始める。今頃ユーノも鍛練をしてるんだろうか。

 

俺もできることをやろう。

 

 

 

 

 

竜が来るまで、あと二日。




感想、評価、どしどしください。くれると飛び回ります(笑)
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