アスモディ・ストーリー (Asmody Story) 作:メレク
いつも少ない?...反論できない。
「じゃあ、いただきましょうか」
「「「「いただきます」」」」
カムイ君と家に戻ったら、朝ごはんは熱々の状態でできていました。 皆で合掌し、食べ始める。
「カムイちゃん。お味はいかがかしら?」
「昨日の夕食もそうでしたが、フィルフィさんの作るご飯はとても美味しいです」
「あら、嬉しいわ~」
「ちゃん付けをやめてくれるともっと素敵ですけど」
「それは無理ね~」
なんて会話をしていると、お父さんが
「今日はバルトさんの所に行って説明するのだろう?そんな格好でいいのか?」
確かにカムイ君の服は、値段が高そうなものの、何日も着ていたのか少しよれよれで、土汚れも所々に付いていた。
ちなみに、寝るときはお父さんの綺麗な服を着ていた。その時お母さんに頼んで洗えばよかったのに...
「それならお風呂も入っちゃいなさい。昨日もすぐ寝ちゃってたし~替えの服はこっちで用意しちゃうし!」
「そこまでしていただくわけには......」
「いいのいいの!私やユーノのはサイズ合わないけど、この人のがあるし。もちろん新品よ?」
「ちょっ!フィルフィ!あれはついこの間やっと手に入れたや「あなたがあれ着ても似合わないわよ」......はい。」
「というわけで、服は気にしないで!」
「しかし...」
「ね?」
「...ありがとうございます」
戸惑いながらもお礼を言うカムイ君に、少し涙ぐんでいるお父さん。黒のコートなんて似合わないのをわかっていないんだろうか?
続いてお母さんが、
「なんなら、ユノちゃんも一緒に入ってきたら?朝も外に出てたから寒いんじゃない?」
突然爆弾を投げてきた。
「「え?」」
「はぁ!?」
固まる私たちと、立ち上がるお父さん。でも、
「まぁ、それでもいいですけど......」
カムイ君がさらに核弾頭を放り込んできた。私は顔を赤くした。だって、それって...!!!
完全に硬直した私を置いて、お父さんはカムイ君の胸ぐらを掴む。
「お前に、お前のような奴に娘はやらんぞ!突然きたお前のような男に!!絶対やらん!!」
騒ぎ立てるお父さんに掴まれてびっくり......というより、きょとんとするカムイ君。そして
「えーと......俺。女なんですけど...」
「「へ?」」
世界が、というよりお父さんと私がが完全に停止する。その時苦笑しているカムイ君が妙に印象的だった。
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「あ~気持ちいい。やっぱ風呂はいいな」
今俺は、フィルフィさんに進められた通り風呂に入っている。新魔ではあまり普及していないが、俺はゆっくり入れるのが好きでありがたかった。ちなみにユーノはいない。
しかし、まさか男だと思われているとは......
フィルフィさんは最初から気づいていたみたいで、あのあとアイオスさんは彼女のフライパン攻撃(前日より見た目威力2倍)を受け、俺に土下座していた。あの「スイマセンデシタァァァ!!!」という声はしばらく忘れられないだろう。
ユーノは...固まっていた。あのボケッとした顔は面白かった。
ただ、信じられないって顔はショックだった。せめて胸がもっとあればわかるんだろうになぁ...
「さて......」
だが、楽しい思いもここまで。ここからは今日にしてもらった俺についての説明。最悪その場で切られるかもしれないが、うまくいけば......全ては俺の説明のしかたしだい。
でも。
「もし、できるなら」
風呂から上がりながら思いだすのは、彼女の面白い顔と、朝に見た笑顔だった。
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...一方その頃。
「ユノちゃん。良かったの?」
「なにが?」
「一緒に入らなくて」
「いいの!」
「フライパン怖いフライパン怖いフライパン怖いフライパン怖いフライパン怖い」
「お父さんうるさい!」
アインツ家は、平和です。