「いやぁ~、今月も新作はいいものが揃ってたなぁ」
と、ご機嫌な顔で道を歩いているのは原作主人公こと吉井明久。
どうやら今月『も』仕送りをゲームに使ったらしい。
「ま、おかげで仕送りのほとんどを失ってしまったんだけどね……ん?」
喜びそして落ち込んでいると明久の住んでいるアパートから何うやら言い争っているような声が聞こえる。
「何かあったのかな?」
と、さっきより少し急ぎ気味に帰宅した。
明久がつく数分前~
「え~っとここか?」
地図と目の前にあるアパートを見ながらつぶやくのは今作主人公こと楓真四季(ふうま しき)、どうやらここにすむことになるそうだ。
「とりあえず、管理人のところに、行かないと、話は通ってるから、すぐに済むはずだし」
そう言いながら彼がアパートに入ろうとすると「ちょっと君~!」と中から男の人が出てきた。
「何か?」
「いきなりですまないんだけど、今日から住むことになってる楓真くん、であってるかな?」
いきなり名前を呼ばれて四季は驚いていたが相手はそのまま話を続けた。
「僕はここの管理人の中澤という、よろしくね」
「なるほど、管理人でしたか、なら話は早いですね、自分の部屋は「その事なんだけど」?」
楓真が自分の部屋に案内をしてもらおうとすると中澤は渋ったような顔をしながら説明した。
「実は君が入る予定だった部屋の前に住んでいた人がね?『やっぱり自分出ていきません!』って言い出しちゃって」
「………………………は?」
「そのせいで君が入る部屋がないんだよ」
「他の、部屋は?」
「もう満席なんだ」
「もうすぐ、荷物が、届くんですが?」
「どうしようね~」
「明日から学校なんですが?」
「どうしようね~」
「今日、自分は、どうすれば?」
「どうしようね~」
『………………………』
楓真も他に言うことがなくなってしまったのか黙ってしまった。
「どうすれば、いいんですか?」
「そう言われてもね~「どうかしたんですか?」おお、明久くんお帰り、また買ってきたね~」
「はい、やっぱり最近のゲームはいいものが揃ってますよ」
うっ!っと言葉を詰まらせる明久に中澤も苦笑。
「って、それよりも何かあったんですか?」
「あぁ、その事なんだけどね、実は今目の前にいる彼、楓真四季くんって言うんだけど、実は泊まるところがなくなっちゃったんだよ」
「え!?それって大変じゃないですか!」
「そうなんだよね~」
「………………………」
「ん?」
中澤と明久が話していると楓真の目が明久を捉えていた。
前髪で目元が隠れてしまっているからよくは分からないが
「えっと、何かな?」
「誰?」
「そっか、まだ言ってなかったっけ? ここのアパートに住んでる吉井明久って言うんだ、よろしく」
「楓真四季、ここに住む予定だった」
「でも住むところがなくなっちゃった、と」
「そう」
「ん~、…………あ、そうだ!」
「?」
「どうかしたのかい? 明久くん」
なにかひらめいたような表情をしている明久に楓真も中澤も目を向けていた。
「ねぇ、よかったら僕の部屋に来ない?」
「明久くん……君にはそっちの趣味が?」
「……(サッ」
中澤の明久ホモ発言に楓真は中澤の後ろに隠れてしまった。
「って違うよ!?住むところがないんだったら僕の部屋に一緒にすまないかってこと、僕は一人暮らしだし、よかったらだけど」
「なるほどね、で、どうする? 楓真くん」
「いいのか?」
「僕は構わないよ」
「ならそうする」
「そういうことならはいこれ、明久くんの部屋の鍵だよ」
「なんで中澤さんそんなもの持ってるんですか?」
「なんでって僕は管理人だよ?」
「そういうことじゃなくて、なんで『今』持ってたんですか?」
「それは何となくこうなる気がしていたからだよ」
「………………………」
「(むしろ最初からこうする気だったんじゃないだろうか)」
中澤の素早い行動に若干冷や汗を流す明久だったがある意味いつものことだったので流すことにした。
「まあ、いっか! それより、これから宜しくね、楓(かえで)」
「楓?」
「えっ?だって楓 真四季でしょう?」
「字面でしかわからないボケに加えて真四季なんて名前は聞いたことがないけど明久くんだから仕方ないね、でもいいのかい楓真くん?」
「……あだ名とでも思っておく」
「そうかい」
「よろしく、明(あきら)」
「明?」
「自分も、違った呼び方に、しておこう、と思って」
「なるほどね、まぁこれからよろしく」
「うん」
これが今作主人公と原作主人公の出会いであった。
天月:ほかの作品もよろしく~
楓真:更新、してから言って