竜に選ばれし赤龍帝   作:榛猫(筆休め中)

35 / 105
前回までのあらすじじゃ…

ギニューに体を取られてしまった悟空

悟誠の頑張りによりなんとか体を取り戻すことに成功する

その時の傷を癒すため悟空と悟誠はベジータの申し出で

宇宙船内のメディカルマシーンのなかに入るのだった


先代の赤龍帝!?神器の中に潜れ悟誠

sideイッセー

 

目を覚ますとそこは戦場だった。

 

場所もナメック星にいたはずなのだが、

 

それも宇宙空間へと変わっている

 

いったいどう言うことなんだ?これ…

 

俺は訳がわからず辺りを見回す、すると

 

一際目立つ人物がいたのだ。

 

 

 

「フリーザ!出てきやがれ!ぶっ殺してやる!」

 

そう叫んでいたのは俺の義父…孫悟空にそっくりだったのだ

 

 

(すげえ父さんにそっくりだ…でも、纏っている雰囲気が違う…それに、頬のあの傷…間違いなく別人だ…)

 

父さんの頬にはそんな傷はない…

 

そんなことを考えながら男をみていると

 

それに対面するように人間ではない何者かが姿を表した

 

 

「………」

 

機械のような物に乗り、ただじっと男をみている

 

こいつがフリーザなのか…?

 

 

「へへへっ…これで全てが変わる…

惑星ベジータの運命…この俺の運命…

カカロットの運命…そして!貴様の運命も!」

 

男のその言葉共に手にエネルギー弾が展開される

 

待てよ?今アイツはカカロットと言った…

 

カカロットってのはベジータやナッパ、それにラディッツが

 

父さんを呼ぶときに使っていたものじゃねえか…

 

父さんそっくりな容姿、ベジータが着てたみたいな戦闘服

 

まさかこの人が…

 

 

「…………」

 

対するフリーザも指を空に向け巨大なエネルギーの塊を作り出す

 

 

「これで最後だぁー!!」

 

男が叫びと共に放ったエネルギー弾はフリーザのエネルギーの塊にいとも容易く飲み込まれてしまった。

 

 

「な、なに!?」

 

渾身の攻撃だったのだろうはずの攻撃が飲まれるのを男は驚きを隠せないでいた。

 

 

「………ホーッホッホッホッホッホッ!」

 

高らかに笑いながらフリーザはエネルギーの塊を男の方に向け放つ

 

男は成す術なくその塊に飲み込まれていく…その最中

 

 

「へへっ…カカロットよー!!」

 

その声を最後に男はエネルギーの中に消え惑星ベジータも

 

それによって崩壊していった。

 

そうか…これが真実だったんだな…

 

ラディッツの奴は巨大隕石が衝突して

 

故郷は滅びたと言っていたけど真実は違った…

 

フリーザがこうして壊していったんだな…

 

それにあの男…あれは父さん…

 

いや、悟空さんの父親だったんだろう

 

悟空さんの父親…爺ちゃんは

 

この時どんな気持ちだったんだろうか…

 

 

「無念…だっただろうな…」

 

 

「そうかもしれないな…」

 

俺の呟きに返事が聞こえ俺は驚き声の方を向いた。

 

 

「ドライグ…お前がここにいるってことはここは精神世界か?」

 

 

「あぁ、そういうことだ…早速だがお前に逢いたがっている奴がいる…付いてこい」

 

俺に逢いたがっている奴?精神世界でそんな奴いるのか?

 

不思議に思いつつもドライグの後についていくと

 

そこには一人の女性が立っていた。

 

 

「こんにちは今代の赤龍帝兵藤一誠くん孫悟誠と言った方がよかったかしら…」

 

 

「呼びやすい方で良いですけど、どうして俺の名前を?それに貴女は…」

 

俺を赤龍帝と知っているのは元の世界でも

 

この世界にもいないはずだ…

 

 

「私はエルシャ、貴方より前に赤龍帝をやっていた者よ」

 

 

「ついでに言えば女の中で歴代最強でもある…」

 

つまりは赤龍帝の先輩ってことか…しかも最強って…

 

 

「貴女が誰かは分かりましたけど俺に何か用っすか?」

 

 

「えぇ、貴方に渡したいものがあってね…」

 

俺に渡したいもの?なんだろうか…

 

 

「不思議そうな顔ねそれも当然か、とりあえずついてきて」

 

歩きだすエルシャさんについて俺とドライグも歩きだす

 

 

「ここよ」

 

連れてこられたのはとても広い空間だった。

 

俺は中に入るとその中にいたものに目を見開いた。

 

 

「お、大猿!しかも金色だと!?」

 

そう、俺の目の前には金色の大猿が眠っていた。

 

 

「貴方にはこれを貴方自身の力で倒して

その力を取り込んでもらうわ」

 

つまり赤龍帝の籠手は使えないってことか…面白いじゃねえか

 

 

「分かりました!やってやろうじゃないっすか!アイツを倒せばいいんですよね?」

 

 

「えぇ、でも手強いわよ?勝てそう?」

 

少しばかり心配そうにエルシャさんが聞いてくる

 

 

「大丈夫っすよ!むしろ今とてつもなくワクワクしてます!」

 

その言葉にエルシャさんは苦笑して

 

 

「流石はサイヤ人ね…あれを前にしてワクワクするなんて」

 

 

「仮にもサイヤ人の血が流れてるんです、なにも不思議じゃありませんよ、それじゃ、ちょっと行ってきます!」

 

俺は大猿の方に向け歩いていく

 

 

「危なそうなら止めにはいるわ、しっかりね…」

 

 

「心配ないっすよ、必ず勝ちます!」

 

エルシャさんに返事を返し俺は大猿に向き直り声を張り上げた

 

 

「おい!そこのデカブツ!いつまでも寝こけてんじゃねえ!起きて俺の相手をしやがれ!」

 

その声に反応して大猿の体がピクリと動く

 

ゆっくりとした動作で立ち上がったそれは

 

以前に戦ったベジータの大猿戦を思い起こした。

 

 

「…!グオォォォォン!」

 

ようやく目を覚ました大猿は

 

俺をみるなり瞳に怒りの炎をたぎらせ勢い良く咆哮した。

 

それに俺は呑まれそうになりながらも構えしっかりと大猿を見据えた

 

 

「さあ!来やがれ!デカブツお前の後も予定が詰まってんだ!さっさと片付けてやる!」

 

 

「グオォォォォ!」

 

大猿は俺を叩き潰そうとその巨大な拳を降り下ろす

 

俺はそれを横っ飛びに飛ぶように回避する

 

尚も俺を叩き潰そうと大猿は拳を連続で降り下ろしてくる

 

俺はそれを紙一重のタイミングで避け攻撃の隙を伺う

 

そんな攻防が5分程続いただろうか…

 

「グオォォォォ!」

 

相変わらず俺を叩き潰そうと拳を叩きつける大猿だが

 

少し殴るペースが落ちてきている

 

攻めるなら今しかない!

 

俺は大猿の攻撃を回避しそのまま大猿の顔まで飛び上がり

 

眉間に渾身の一発を打ち込んだ

 

 

「おらぁっ!喰らいやがれ!」

 

ドゴンッ!

 

凄い音を立てて打ち込まれたそれに大猿は痛そうに片手で

 

眉間を押さえる

 

しかし残りの腕が空中にいた俺を叩き落とした。

 

 

「どうだ!…!がっ…!」

 

思いきり地面へと叩きつけられる

 

軽く叩かれただけでもこの威力…やべえ

 

そう何度も受けられねえぞあれは…

 

 

「ぐっ…はぁ…はぁ…はぁ…ちょっとばかし油断したな…」

 

なんとか立ち上がると大猿は

 

もうダメージから回復したようで止めをさそうと

 

口からエネルギー波を撃ち始めた。

 

ギリギリのところでなんとかそれを回避し俺は大猿の足に

 

乱打乱激を放つ

 

 

「いつまでもやられっぱなしじゃねえんだよ!」

 

相手の反撃を与えまいと連撃を打ち込んでいく

 

 

「グオォォォォ!?」

 

連撃を繰返していると大猿がバランスを崩して盛大に転んだ

 

俺はそのチャンスを逃さず手にエネルギーを集束した

 

 

「喰らえ!俺の最強の一発!ウェルシュかめはめ波!」

 

叫びと共に放たれた極太のそれは大猿を呑み込み

 

その肉体を消し飛ばした。

 

 

「はぁっ…はぁっ…はぁっ…ざまぁみやがれ!」

 

 

「よくやったわ、まさか本当にあれを倒してしまうなんてね…」

 

 

「俺も正直驚いているぞ…まさか神器なしであそこまで戦えるとはな…」

 

エルシャさんとドライグが話し掛けてくる

 

はは…もうほとんど満身創痍なんですけどね…

 

 

「これでも結構ギリギリでしたよ…あれで無傷だったらもう打つ手がありませんでしたし…」

 

 

「それでもよ、貴方はよくやったわ、さて…それじゃあ私も役目を果たしましょうか」

 

そう言うとエルシャさんは先ほどまで大猿がいた場所に

 

行くとそこに手をつけなにかを呟き始めた。

 

 

「この場に眠るサイヤの力よ、今こそこの少年の力を解き放て…」

 

すると、大猿がいたところから光が溢れ俺の体を包み込んだ

 

 

「な、なんだ!?」

 

しばらくすると俺を覆っていた光は消え何事もなかったかのように元に戻っていた。

 

 

「い、いったいなんだったんだ?

どこも変化したようには思えないんだけど…」

 

 

「えぇ、今はなにも変わってないわその力は貴方の力が次の段階にはいったらおのずと発現するでしょう」

 

 

「そうなのか?分かりました、色々とありがとうございますエルシャさん」

 

すると不意に浮遊感が俺を襲った

 

 

「こ、今度はなんだ?」

 

 

「相棒の体が目覚めようとしているのだろう…」

 

 

「あら、もうお別れなのね少し名残惜しいけれどここまでねまたお会いできる日を楽しみにしているわ」

 

 

「俺もですよエルシャさん今度会ったらそのおっぱい触らせてください」

 

なかなかどうして良い体つきしてるもんなぁ…

 

 

「ふふっ、それは貴方次第ね」

 

その言葉を最後に俺の意識は現実へと戻るのだった。

 

 

 




オッス!オラ悟空!

今回はオラの出る幕がなかったぞ…

ってもオラも隣で同じように寝てるんだけどな!ははは!

次回!龍に選ばれし赤龍帝!

ついに復活!孫悟誠vsフリーザ!

ぜってえ見てくれよな!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。