竜に選ばれし赤龍帝   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじじゃ……

パオズ山に帰ってきて休息をとる悟空達……。

のんびりと体を休めているのだった。

そんなことでいいのか!悟空!?


動き出す防衛軍!セル打倒なるか!

side悟誠

 

 

釣りの一件から翌日。

 

俺達は孫家と+クリリンさんでピクニックに来ていた。

 

 

【ポチャン!】

 

池で魚が跳ねる。

 

 

「お!いたいた! 見ろよホラ!でっけえ魚がいっぞこの湖」

 

 

「確かに今のはでかかったっすねぇ釣ったら捕れるかな?」

 

いざとなりゃ焚き火くらいは自力でなんとかなるもんな。

 

 

「ねえ、お父さん」

 

 

「ん?」

 

 

「ホントにこんなにのんびりしてて良いの?」

 

 

「まったくなんでそんなに落ち着いてんだ?悟誠も何も言わないしよ」

 

 

「しんぺえすんなって、なんとかなっさ!多分」

 

 

「多分って……ま、まあ俺は父さんのすることに従うだけっすから」

 

 

「でえじょうぶだ勝てるって!言ったじゃねえか、一気にこれ以上修行したって意味ねえって限界までやったんだ」

 

まあ、信じるといった手前ごちゃごちゃ言うのもなんだし、黙っとくか。

 

 

「まあ、悟空がそう言うんだから、信じるしかないか悟誠も信じてるみたいだしな」

 

クリリンさんも何も言わないことに決めたようだ。

 

 

「みんな!お弁当の用意ができたぞ!」

 

お?母さんの方の準備も済んだらしい!

 

 

「お、 サンキュー!ほれ、そんなこと気にしねえでのんびり楽しくやろうぜ」

 

 

「よっしゃ!飯だ飯ィ!」

 

 

「あっ!悟誠!おめえズリイぞ!」

 

 

「ほれ、喧嘩せずに仲良く喰うだ!」

 

 

「あ、あはは……」

 

 

「相変わらすだよな、悟空も悟誠もさ……」

 

 

そうして俺達は弁当を食べ始めるのだった。

 

 

 

 

____________________________

 

 

 

 

 

弁当も食べ終え、のんびりと空を見上げていた時だった。

 

 

「そうだ!みんなで帰りに武天老師さまのとこに寄っていくべ」

 

 

「あぁ……」

 

 

「良いですね…ん?」

 

 

【シュヒュゥゥゥゥゥン!!】

 

空に無数の戦闘機が飛んでいくのが見えた。

 

 

『どうやらセルのところに向かっているようだな……』

 

なにッ!?ドライグ!それは本当か!!

 

 

『あぁ、感じる気配と戦闘機の向かっている先を推測するに間違ってはいないだろうな……』

 

 

こうしちゃいられねえ!まだ大会まで時間あるけど!

 

俺は急いで起き上がる。

 

 

 

「ん?どうしたんだ?悟誠」

 

 

「……?悟誠兄ちゃん?」

 

父さん達が不思議そうに俺を見てくる。

 

父さん達には言わない方がいいよな…適当に誤魔化すか。

 

 

「すいません父さん、俺ちょっとトランクスに用事があるんで先に帰りますね」

 

 

「え?おぉ……気いつけろよ?」

 

 

「はい、それじゃ!」

 

 

【ドヒュンッ!!】

 

俺はその場から飛び立ち天界に行くように見せ掛けてあの戦闘機達の後を追った。

 

人間達がセルに攻撃したらまず間違いなく殺される。それだけは防がなきゃならない!

 

まだセルとは戦りあえるとは思ってねえけど、やるしかねえ!

 

まずはここの軍のリーダーに攻撃をやめるように話を持ちかけるしかないか……。

 

そうと決まれば急ぐしかない。

 

 

ドライグ!禁化はどのくらい維持できる?

 

 

『ただ使うだけなら半年は余裕だろう。力を使えば一日分消費すると考えていい』

 

それなら多少は使っても大丈夫そうだな。

 

 

「行くぞ!バランス・ブレイク!」

 

 

『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!』

 

俺は禁手化(バランス・ブレイク)して赤い鎧に身を包むと背中のブーストを吹かせ一気に急加速していった。

 

 

 

 

_______________

 

 

 

しばらく飛ぶと戦車の軍団を見つけた。

 

 

「あれだな?」

 

俺は吹かすのをやめると武空術に切り換え、その軍団に近づいていった。

 

そこでリーダーっぽい感じの老人に声をかける。

 

 

「なあ、アンタ。この軍のリーダーさん?」

 

 

「ッ!な、なんだ貴様は!セルという奴の仲間か!」

 

空から話しかけた事もあって驚かれてしまった。

 

他の奴等も驚いた顔をしている。

 

 

「いや、俺はアイツに敵対するものだけど…これ、どこに向かってるか教えてもらえます?」

 

 

「……分かった、我々は今セルという怪物のいる28KSの5地点に向かっているのだ」

 

ッ!やっぱしか……。

 

 

「それはやめておいた方がいい!そんな武装じゃアイツは倒せねえ!今すぐ引き返すんだ!」

 

 

「なんだと!そんな暇はない!殺されると分かっていておめおめと引き下がれるわけが無いだろう!」

 

そう言って俺の言葉を無視して老人は行ってしまった。

 

ちくしょう!人間達の説得は無理か……!

 

こうなりゃ一か八かセルに直接挑んでみるしかなさそうだな……殺されなきゃいいけど……。

 

俺は武空術を用いてセルのところに飛んでいくのだった。

 

 

 

_____________

 

 

 

 

 

気配を限界まで殺し様子を見守る。

 

 

しばらくすると軍の人間がセルを取り囲むように包囲した。

 

 

 

「攻撃用意!」

 

老人の掛け声で、一斉砲撃が開始される。

 

 

「始まった…!」

 

あんな攻撃じゃ、アイツに傷ひとつつけることはできないはずだ……。

 

俺はその弾幕が止むまで、気配を殺して見守っていた。

 

 

sideout

 

 

 

__________

 

 

 

side悟空

 

 

悟誠が天界に向かってからオラ達は亀仙人のじっちゃんの家に向かってたんだ。

 

 

「どの店もやってねぇなぁ…。みんな休みだ……」

 

 

「 そりゃ後七日間で死んじまうかもしれねえって時だ。誰も働かねえべ…あーぁ…買い物なんてとても無理だべ……」

 

 

「 亀仙人のじっちゃんにお土産買ってこうと思ったのになぁ……」

 

と、ここでラジオが切り替わりニュースが聞こえてきた。

 

 

『番組の途中ですが、ここでニュースをお伝えします』

 

 

「お!働いてる奴がいたぞ!」

 

ラジオは淡々と続けていく。

 

 

『 セルという怪物を倒すべく28KSの5地点王立防衛軍ですが、 まもなく攻撃が始まる模様です』

 

 

「なにッ!?」

 

オラ達はその放送を聞いて驚きを隠せない。

 

 

『 皆さん、ご覧下さい、王立防衛軍の総力を結集した大群です! これではいかなる怪物でも成す術はないでしょう!』

 

これにはクリリンも驚きの声をあげる。

 

 

「ぐ、軍隊だって!?」

 

 

「馬鹿!何考げえてんだ!無駄に殺されるだけだって分かんねえんか!!」

 

 

『物凄い一斉攻撃が始まりました!この轟音をお聞きください!す、凄まじい攻撃です!まだ!まだ続いています!これほどまでの攻撃を受けては!とっくに肉片すら残っていないでしょう!』

 

 

「に、逃げろ!早く!」

 

オラの声が届くわけでもないのにオラは呟く。

 

暫く轟音が響いていたが不意に轟音が止んだ。

 

どうしたのかと気いていると……。

 

 

『信じられません!生きています!せ、セルは!まるで何事もなかったように!』

 

 

「や、止めろ!セル!殺すな……!」

 

 

 

「やめろぉぉっ!!」

 

オラは叫ぶ。

 

だが、その後に、悲鳴も爆発音も聞こえては来ない。

 

 

『だ、誰だあれは!』

 

そんなアナウンサーの声が聞こえてきてオラは耳を傾ける。

 

 

『と、突如現れた赤い鎧の人物がセルの動きを止めました!あ、あれはいったい何者なんだ……』

 

なっ!?なんだって!?

 

 

「お、お父さん!赤い鎧の人物って……」

 

 

「これって悟誠のことじゃないのか!」

 

 

「なんだと!なんで悟誠がそんなとこにいるんだ!!?」

 

 

「分からねえ……なんでそんなとこにいんだ!悟誠……!」

 

頼む!早く戻ってくんだ!殺されちまうっぞ!

 

 

『し、信じられません!鎧の人物はせ、セルとまともに殴りあっています!』

 

くそっ…どうすりゃいいんだ!

 

 

『あぁ!鎧の人物がセルを殴り飛ばしました!軍の人たちに何かを呼びかけています!<今のうちに早くにげろ!!俺が奴の気を引いておく!>軍隊が逃げていきます!これ以上は危険と判断して我々もこれにて引き上げようと思います!』

 

と、そこでニュースは終わり音楽が流れ始めた。

 

悟誠!やめろ!無茶すんな!

 

 

「お父さん!僕!悟誠兄ちゃんを助けにいきます!」

 

悟飯が車から飛びだそうするのをオラは叫んで呼び止める。

 

 

「やめろ!悟飯!おめえが行って敵う相手じゃねえ!今は耐えるんだ!」

 

 

「でも、でも!このままじゃ悟誠兄ちゃんが殺されちゃうんだよ!!」

 

くっ……!!どうすりゃいいんだ!!頼む悟誠、無事でいてくれ!

 

オラは悔しさで体に力を込めるのだった。




オッス!オラ悟空!

セルの奴、悟誠を見逃した!?

アイツは無事なんか!

クソッこんなときにドラゴンボールがありゃ!

ん?待てよ?それなら方法があんじゃねえか!

次回!龍に選ばれし赤龍帝!

神を探せ!悟空新ナメック星探索!

ぜってえみてくれよな!

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