竜に選ばれし赤龍帝   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじじゃ...

悟誠がセルに挑んでいることを知った孫悟空は急ぎピッコロのいる神殿へと向かう。


『ナメック星の誰かがずーっと地球にいてくれてもいいってことになればさ!神様もドラゴンボールも復活だ!』

そうして悟空は界王の力を借りて新ナメック星にて人材を連れてくるのだった。

はたしてドラゴンボールはいかに!?


悟誠強化転移編
新神様着任!復活のドラゴンボールと修行のイッセー!


side悟誠

 

 

俺が父さんの気を探って飛んできたのは神殿だった。

 

そこからは父さん以外の気も感じられた。

 

飛びそうになる意識をなんとか保ちながら神殿に着くと、そこに父さんの姿はなかった。

 

代わりにピッコロさんが俺に気づいて驚きの声を上げる。

 

 

「悟誠!?無事だったのか!」

 

 

「...悟誠さん!」

 

ピッコロのさん声でトランクスも気づいたのかこちらへ駆け寄ってくる。

 

 

「ピッコロさん...それにトランクスも...それと、誰...?」

 

朦朧とする意識の中、知らない人影が目に写る。

 

その疑問に答えるようにピッコロさんが話してくれる。

 

 

「アイツはデンデだ。以前、悟飯達が助けた奴でな、ついさっき悟空が連れてきた」

 

 

「よ、よろしくお願いします!ってそれどころじゃないですよ!すぐ治療しないと!」

 

挨拶をした直後に慌てだすデンデと呼ばれた子ナメック星人...。

 

あぁ、そういえば悟飯がなんか話してたような気がする...。

 

生き残ったナメック星人のなかで仲良くなった子がいるって...。

 

 

「ははは...こんなの寝とけば治るさ...」

 

 

「ダメです!座ってください、動かないでくださいね?」

 

有無を言わせぬ口調で俺を座らせると子ナメック星人は両手を俺の身体に添えなにやら怪しいことをしはじめた。

 

 

【キュインキュインキュインキュイン…】

 

すると、その両手が光だし、光が当たっていたところの傷が見る見るうちに塞がっていったのだ。

 

次第に重かった体も軽くなっていき、やがて意識もはっきりとしてくる。

 

 

「なっ!?これは...」

 

 

「デンデは俺のように支援タイプのナメック星人でな、そうやって傷の治療ができるんだ。俺やベジータもそれに何度か助けられた」

 

 

「そんなことが...」

 

ピッコロさんの説明で俺は納得する。

 

まさかそんな能力を持ってるとは...宇宙人...侮れないぜ!

 

と、そんなことを考えていると治療が終わったのかデンデと呼ばれた子ナメック星人から光が消える。

 

 

「ふぅ、はい、終わりましたよ。気分はどうですか?」

 

俺は軽く身体を動かしてみる。

 

 

「凄い...前より体が軽くなったみたいだ...」

 

 

「どうやら、サイヤ人の特性が出たようだな...」

 

と、そこである人達が現れる。

 

悟飯達だ、どうやら父さんが連れてきたらしい...。

 

 

「わぁ!悟飯さん!クリリンさん!」

 

 

「ホントだ!デンデだ!それに、悟誠!!」

 

 

「悟誠お兄ちゃん無事だったんだね!」

 

 

「ははは...なんとかな、それより、そこの子と久しぶりに会うんだろ?ゆっくり話して来いよ」

 

 

「う、うん!」

 

 

「いこう!悟飯!デンデ!」

 

 

『はい!』

 

そうして向こうで楽しそうにはしゃぎ回る三人を見ていると父さんが話しかけてきた。

 

 

「悟誠、よく無事だったなぁ...でも、なんであんな無茶したんだ?」

 

ウソは言うわけにはいかず、俺は仕方なしに理由を説明する。

 

 

「あの時、ドライグがあの軍隊の行き先を教えてくれたんだ。それで黙っていたら当然大勢の人が殺されちまう...そう思ったら俺、いてもたってもいられなくてさ...そしたら体が勝手に動いてたんだ」

 

俺の言葉に父さんは何を言うでもなくただ黙って聞いていた。

 

そして不意にこう語った。

 

 

「そっか、よくやったな悟誠。けど、もうあんな無茶すんじゃねえぞ?チチも悟飯、それにクリリン、オラだっておめえの事を心配してたんだ。あんま家族に心配かけんじゃねえぞ」

 

それを聞いておれはとても申し訳なく気持ちになる...それと同時に悟空の父としての優しさを感じていた。

 

 

「......分かったよ、悪かった」

 

 

「ニッ!分かりゃあいいさ!」

 

父さんはそう言うといたずら小僧のように笑んで肩を組んでくる。

 

こう言うところはまだ子供だなと思うが、きっと父さんはこれがあるからこそ強いんだと思う。

 

と、そこで悟飯が声をかけてくる。

 

 

「お父さーん!悟誠お兄ちゃーん!デンデがドラゴンボールの復活させるよ!」

 

 

「おう!今行く!んじゃ悟誠行くか!」

 

 

「はい!」

 

そうして俺達はデンデの所に向かった。

 

 

 

 

________________

 

 

 

 

 

デンデのもとに着くとデンデは石で作られた龍の模型の目の前で両手を翳している所だった。

 

真剣な面持ちで何かの言語を唱えだすデンデ...。

 

 

「トットラット…ポッポルンガ…プーラルポンポ…ピッテンパロ…プーパポーポ…トッテンペッポ…プッピパーロ…ポッポンパッパ…パラプルペイポ!!」

 

瞬間デンデの手から黄金色の光が溢れ出し、龍の模型へと注がれていった。

 

光り輝く龍の模型は次の瞬間黄金の輝きした光を放ち天高く昇ると、途中で七つに割れどこかへと飛び去って行った。

 

 

「...ふぅ、これで散らばって石になっていたドラゴンボールは復活したと思います」

 

 

「い?もう」

 

 

『さっすがぁ!』

 

 

「ナメック星人...やはり侮れん...」

 

上からデンデ、父さん、悟飯&クリリンさん、俺の順に呟く。

 

にしても、もう復活したのか...なんというか、もう少し時間がかかるものだと思ってたんだけどな...。

 

 

「よーし!じゃあオラがブルマにドラゴンレーダー貸してもらって集めてくる!」

 

 

「頼んだぞ、悟空」

 

 

「あぁ、悟飯、おめえもう特訓はいいからセルゲームまでここでデンデと遊んでてくれ、悟誠はどうする?オラと来るか?」

 

言われて少し考え込む...。

 

 

「いや、俺はもう少し修行しようと思う...もう一度、精神と時の部屋に入って限界いっぱいまで修行してみる」

 

 

「いぃっ!?またあの部屋に入るんか!?おめえもう相当強えじゃねえか!」

 

父さんの問いに俺は首を横に振る。

 

 

「今日セルと戦ってみて気づいたんだ、今のままじゃアイツには勝てない...だからもっともっと強くなってアイツを越えなければいけないって...」

 

そこまで言うと父さんは真面目な顔になり言った。

 

 

「分かった、じゃあ頑張れよ!悟誠!オラおめえがもっと強くなること願ってんかんな!」

 

そう言うと、父さんは飛んで行ってしまった。

 

それを見送り、俺は精神と時の部屋へとむけて歩き出す。

 

 

「あ、待ってください悟誠さん!今は父さんが中に入ってるんです。もうじき出てくると思いますからそれまでよければ俺の組手の相手をお願いできませんか?」

 

 

「なんだ、まだ誰かいたのかよ...分かった!相手してやるよトランクス!」

 

 

「ありがとうございます!では、いきます!」

 

そうして俺はベジータが出てくるまでトランクスの相手をしてから部屋の中に入っていくのだった。




オッス!オラ悟空!

悟誠も頑張ってるみてえだ!オラも早えとこドラゴンボール集めちまわねえと!

い...?悟誠が二日経っても部屋から出てこない!?


次回!龍に選ばれし赤龍帝!

飛ばされた悟誠!向かう先はもう一つの時空!?

ぜってえ見てくれよな!

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