竜に選ばれし赤龍帝   作:榛猫(筆休め中)

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前回までの龍選帝...。

セルゲーム当日になってようやく戻ってきた孫悟誠。

しかしそこには今にも殺されかける寸前のミスターサタンの姿が...。

悟誠は間一髪サタンを助け力を譲渡するも、サタンは一撃のもと場外負けするのであった...。


セルゲーム開始!起き上がる謎の挑戦者

side悟誠

 

あっちゃぁ...折角譲渡してやったのに一撃で負けてるよサタンのおっさん。

 

大丈夫かな?

 

俺は目に力を譲渡してサタンの様子を見てみる。

 

あ、鼻抑えてゴロゴロしてる...。以外に頑丈なんだなおっさん。

 

というかさっきからセルが『奴は倒した、早く私の相手をしろ』とでも言わんばかりにずっとこっちを見てくるんだけど...。

 

いや、俺なんかより父さん達の相手しとけよセルさんよ...。

 

 

【ゾクッ】

 

 

 

と、そこで俺は悪寒を感じて再びサタンのおっさんに見やる。

 

するとそこにいたのは...。

 

 

「なんなんだ貴様らは...。オレの邪魔ばかりしやがって...

 

オレの邪魔をするなぁぁぁぁぁ!!」

 

そう叫んだおっさんは禍々しい気を放ちながら浮き上がり、セルゲームリングへと降り立った。

 

 

『おぉーっとミスターサタンがここで再びリングに舞い戻ったぁー!!だが少し様子がおかしいぞ?どうした我らのチャンピオン!』

 

実況アナウンサーが盛大に実況しているがそれどころじゃない!

 

 

『相棒!あいつは不味い!早くどうにかしなければ大変なことになるぞ!』

 

そんなこと言われなくても分かってる!俺自身さっきから悪寒が凄いんだ。今のおっさんを放置しといたら不味いことぐらい百も承知だ!

 

とりあえず今はあのおっさんをなんとかしねえと!

 

俺はおっさんを止めるためにリングへと降り立つ。

 

すると、それと時を同じくして父さんがリングへと降り立ち、セルの前に立ちはだかった。

 

 

「父さん!このおっさんの相手は俺がするから父さんはセルを頼む!」

 

 

「ッ!...あぁ、任せとけ悟誠」

 

どうやらわかってくれたみたいだ、あとはこのおっさんをどうにかするだけなんだが...。

 

『みたところ力が覚醒したというよりは何者かに操られていると見た方がよさそうだぞ相棒』

 

そうなのか?でもいったい誰が...。

 

『どうやらセルと俺達の他に三人程見物人がいるようだ...。その内の一人が犯人なのは確かだろう』

 

三人の見物人?どういうことだよ?ドライグ

 

『気配を察知したのさ、三人のうち二人は一緒にいるようだが、後の一人は何かを探しているようだ。恐らくその二人を探っているんだろう』

 

その三人は乱入してきそうな気配はあるか?

 

『いや、どうやら俺達が来たことによって動きを止めざるを得ない状況になっているようだ、今のうちにそこのアフロを正気に戻してやれ』

 

正気に戻すったってどうすりゃいいんだ?

 

『そんなもん目が覚めるまで力いっぱい殴ってやればいいだろう』

 

そ、そんなんでいいのか?

 

『俺も詳しいことは知らんから確実とはいえんがな』

 

おい!まあいいや、他に方法もなさそうだし、その方法で行くか!行くぜドライグ!

 

『応!赤龍帝の力世界チャンピオンとやらに見せてやろう!』

 

 

「『禁手(バランスブレイク)!!』」

 

『Welsh Doragn Balance Breaker!!!!』

 

機械音声と共に俺の身体を紅い鎧が包み込む。

 

 

「更にこいつだ!トリプルブーストォォォォ!!」

 

『Doragonic Triple Booster Change Multi Dark!!』

 

さらなる機械音声が流れ、俺を包んでいた無機質な赤い鎧が変化していき、やがて赤黒い色のオーラの鎧を纏った。

 

 

赤龍帝の気鎧(ブーステッド・ギア・オーラメイル)タイプマルチダーク!ここに見・参!」

 

 

「少し姿が変わった程度でオレが止まるかあぁぁぁぁ!!」

 

俺の変化に父さん含める全員が驚いているのだが、当のサタンのおっさんは気にした様子もなく俺に突っ込んでくる。

 

 

『な、なんとミスターサタン!セルではなくファンだと言っていた少年に突っ込んでいく!?これはいったいどうしたことなんでしょう!?』

 

そんなこと俺が聞きてえよ!

 

腕をクロスさせてサタンのおっさんの攻撃をガードする。

 

 

「のおぉぉぉぉりゃぁぁぁ!!」

 

 

「くっ!」

 

 

【ドゴンッ!!】

 

 

腕に伝わる物凄い衝撃と痛み...。

 

なんて力だよ!これは普通の人間の力じゃねえぞ!

 

『相棒、このフォルムでは不利だ、あのフォルムに切り替えて戦え』

 

そうか!あのフォームなら!よし!

 

 

「フォルムチェンジ!パワードトルネード!!」

 

『Change Power Tornado!!』

 

そんな機械音声が流れたかと思うと俺を覆っていたオーラの鎧の色が血のように赤い色に変わり、先程の三倍ほどに肥大化した重鎧のような見た目へと変化する。

 

「タイプ『パワードトルネード』!コイツの攻撃耐えられる物なら耐えてみな!」

 

俺は勢いよくサタンのおっさんへと突っ込んでいくのだった。

 

 

sideout

 

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sideクリリン

 

 

オレは悟誠の姿の呆然としていた。

 

あの世界チャンピオンとかいう奴がとんでもない気を出したかと思いきや、それに対抗するように悟誠も変化したのだ。

 

あの赤い龍みたいな鎧は前にも何度か見たことがあったが、今の悟誠のそれは以前のものとは全くの別物になっていた。

 

着ている鎧は血のように赤く、以前攻めてきたナッパとかサイヤ人の様な分厚い筋肉のような鎧だ。

 

それを見てトランクスが慌てたように話す。

 

 

「いけない!あの変身では悟誠さんが危ない!」

 

 

「な、なにが危ないんだよトランクス」

 

 

「俺達のあの変身は攻撃力を底上げする代わりにスピードが激減してしまうんです」

 

なっ!?それじゃアイツ!

 

 

「いや待て、どうやらそう言う訳でもないらしい」

 

今まで黙って様子を見ていたピッコロが口を開く。

 

 

「え?でもよ...」

 

 

「よく見てみろ、あの野郎、あのアフロ相手に全く後れを取っていやがらないんだ!チッ...!カカロットといい、赤龍帝の小僧といい、俺をあっさりと抜かしていきやがる...頭にくるぜ!」

 

ベジータが二人の戦いを見て悪態をついている。

 

それに苦笑しつつも俺は悟空と悟誠の戦いに目を向ける。

 

確かに悟誠はあの世界チャンピオンとかいうアフロ相手に互角以上に戦っている。

 

スピードがいつもより若干落ちている気もするけど、それでも十分すぎるほど相手についていってる...。

 

悟空の方も負けず劣らずで、互位に互角にぶつかり合っている。

 

これなら二人ともいけるんじゃないか?でも、とてもじゃないが俺にはついていけねえや...。

 

俺はジッとその戦いを見つめるのだった。

 

 

sideout

 

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side悟誠

 

俺がサタンのおっさんと戦い始めてから十五分ほどが経過したころ...。

 

 

「はぁ...はぁ...舐めやがってぇオレは世界ナンバーワンチャンピオンだぞ!俺が世界で一番強いんだ!貴様なんかオレに敵うはずがないんだ!」

 

肩で息をしながらアホみたいに叫ぶサタンのおっさん。

 

その姿がどこかやられる寸前のフリーザと重なって見えてしまう...。

 

いや、フリーザがあんなアフロ付けて叫んでたら盛大に吹き出しちまって戦いどころじゃねえだろうけど...。

 

 

「あー...もう良いからさっさと終わりにしてやるよ!喰らえ!ウェルシュトルネード!」

 

手の中に圧縮された気を竜巻のように高速回転させそれをサタンのおっさん目掛けて撃ち放つ。

 

 

「うぎゃあぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

サタンのおっさんはエネルギー波に巻き込まれ超回転をしながら近くの岩肌に激突する。

 

あ、やべ...ちょっとやり過ぎたか?

 

そう思っていると、上から父さんの叫びが聞こえてきた。

 

 

「みんなぁ!!リングから離れろおぉぉぉ!!」

 

それをっきとれは直感的にヤバいことを感じ取り、すぐさま伸びているサタンのおっさんを抱えるとその場から退避した。

 

刹那、俺が元いた場所に巨大な爆発が巻き起こるのだった。




オッス!オラ悟空!

セルの奴、リングをぶっ壊しちまいやがった!

悟誠達は何とか回避できたみてえだ。

じゃあオラの役目はもう終わりだな!悟飯!オメエの出番だ!

って悟誠おめえ...何やってんだ?


次回!龍に選ばれし赤龍帝!

父から子へ!第二ラウンド突入!

ぜってえ見てくれよな!

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