死亡トリップした守護者はめんどくさがりでした   作:黒猫冬夜

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類は友を呼ぶ

あるまた平凡な日。ツナと登校した俺は、ツナに荷物を渡し昼寝しに屋上に向かう。何時もは独り占めの屋上に、今朝は先客がいた。

 

このイベントか。

 

これは、ツナに大切な展開だ。けど、正直これは譲れない。此奴に言いたい事が、一つや二つあるんだ。

 

『山本、そんなトコで何やってんだ。』

「・・・白銀か。止めるなよ。」

 

落下防止のフェンスの向こう側に、一人たたずむ山本。その右手は、骨折したらしく固定されている。

 

「野球の神さんに見捨てられた俺には何も残ってない。いっそ、死んで楽になった方が・・・」

『何言ってんだよ。止める?俺はそんな事しねぇよ。』

 

山本の目が見開かれる。止められると思ったんだろう。戻ってこいって言われると思ったんだろう。残念。俺はそんなお人好しじゃない。

 

『別に、死にたきゃ死ねばいい。お前の決断に、どうこう言う資格を俺は持ってない。だがな、軽蔑はする。』

「軽蔑だと。」

 

イラっとした様に聞き返される。そうだ、そう言った。

 

『あぁ。もう何も残ってないだと。見放されただと。それはな、本当に取り返しのつかない状態になってから言えるもんなんだよ。お前は何年生だ。一年生だろ。卒業まであと二年ある。受験のために三年目は引退したとしても、骨直して、 鍛え直して、復帰するには十分すぎる時間だろ。なのにお前はその可能性を見ようともせず、何もない、見放されたと嘆き、勝手に捨てようとする。神のせいにするな。全部お前のせいだろ。だから俺はお前を軽蔑する。』

 

驚いた表情で、山本は俺を見る。口、空いてんぞ。

 

『なので、俺など構わずどうぞお好きに。勝手に楽になって下さい。遺言なら聞きますが?』

「・・・・・・だ・・・・・かん・・・・」

『は?』

「あはははははははははは。」

 

山本が急に笑い出す。ダメだ、こいつ。狂いやがった。

 

「あーあ、本当だ。まだ、時間もチャンスもあるじゃんか。」

 

顔に左手を当て、空を見上げるように呟く。スッキリしたのか、俺と向き直った時は山本特有の爽やかスマイルだった。

 

「ありがとな、白銀。お前、いいやつだな。」

『別に。俺は言いたい事を言っただけだ。感謝される筋合いはない。』

 

そろそろ来るか。

 

「おい、山本、冗談はよせよ。」

「早く戻ってこい。」

 

クラスメートがゾロゾロと屋上に集う。

 

「いや、俺もう別に・・・」

 

オロオロとする山本。まぁ、大勢の前で自殺思い止まりましたって言うのはちょっと恥ずかしいよな。

 

「うわっ!」

 

群衆の前へ飛び出し、転ぶツナ。

 

「ツナ、俺・・・」

「山本・・・昨日のは嘘だったんだごめん!」

 

山本が報告する前にツナの謝罪と、持論が静まり返った屋上に妙に響く。ツナは凄いや。あんな綺麗事を本気で信じて言えてる。綺麗な人だ。俺とは、不釣り合いだ。

 

逃げ出そうとするツナを、山本が掴む。そうだな、実は自殺しませんって説明しないとな・・・って、ここも回収するの!?

 

ツナがフェンスにぶつかり、二人とも屋上から落ちる。さっきの静寂とは打って変わって、屋上は悲鳴で溢れる。

 

二人の無事な着地を、千里眼で見届ける。良かったな、ツナ。親友を救えて。




後書き:

山本初登場!
「山本」と書くとき毎回「ヤマト」って書いてしまうw

主人公の発言は、原作を読んでる時作者が実際思った事です。
こちらも、十分自分勝手な綺麗事です。けれど、言わずにいられなかったんです。

どうして、毎回こう〆が雑なんだろう・・・

今回も読んでくれてありがとうございました。
次回もよろしくお願いします!
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