問題児たちが異世界から来るそうですよ?~誰も知らぬ死物の物語~   作:shin-Ex-

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今回はペルセウスの連中が襲撃してきます

まあ・・・・・シナナさんがいるから正直・・・・ね?

詳しくは本編にて

それでは本編どうぞ


ペルセウス襲撃

「お?ようやく来たか」

 

"フォレス・ガロ"居住区の門前にて、十六夜は戻ってきたシナナと飛鳥を出迎えた。

 

「ああ、ジンはどうだ?」

 

「見ての通りだ」

 

シナナはジンのいる方に視線を移す。

 

飛鳥もそちらに目を向けるとガルドに奪われていたコミュニティの旗を返還している人の姿があった。

 

「流れまでは俺が作ってやった。あとの自己主張は御チビの役割だが・・・・上手くこなしているようだな」

 

十六夜はククッと悪戯っぽい笑みを浮かべて笑った。

 

「なんか企んでるなと思ってはいたが・・・・」

 

「随分とおもしろそうなことを考えていたようね」

 

「まあな。お?どうやら終わったみたいだな。それじゃあ俺は仕上げにいってくるわ。お前らは先に帰ってろ」

 

旗を全て返却し終えたことを確認して十六夜はジンの下へと向かった。

 

「ふふ、十六夜くん何だか生き生きとしてるわね」

 

「ああ、こういう時は本当に頼もしいよ」

 

「同感ね」

 

二人の目に映るのは堂々と演説する十六夜の姿。とても17歳の少年とは思えないほどの威厳と威圧感が見て取れる。

 

「・・・・さて、私達は帰りましょ。さすがに疲れたわ。それになにより春日部さんのことも気になるし」

 

「そうだな。ただ、その前に・・・・・」

 

「どうしたの?」

 

「少し用事が残っててな。ちょっとだけ待っててくれ」

 

「?ええ・・・・・」

 

飛鳥に了解を得たシナナは、"フォレス・ガロ"から解放された者の下に赴き、何かを尋ねていた。

 

そして数人に一言二言話をしたのちに、飛鳥の下に戻ってきた。

 

「お待たせ」

 

「・・・・・何を聞いてきたの?」

 

「まあちょっとな」

 

シナナははぐらかすだけで答えることはなかった。

 

「それじゃあ行こう」

 

そしてそのままその場をあとにしようと、歩き始める。

 

すると・・・・・

 

「・・・・・・シナナくん」

 

ふと、飛鳥はシナナの手を握った。

 

「飛鳥?」

 

「その・・・・・いいかしら?」

 

上目づかい気味に尋ねてくる飛鳥。恥ずかしさからか頬を赤く染めており、可愛らしさに拍車をかけている。

 

もちろんそんな飛鳥の要望をシナナが断ることなく・・・・・

 

「ああ。もちろんだよ」

 

微笑みを浮かべてそれを受け入れた。

 

手を繋ぎながら歩き始めるシナナと飛鳥。

 

(飛鳥の手・・・・・・暖かいな)

 

(なぜかしら?シナナくんの手すごく冷たいのに・・・・・熱いわ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本拠地に戻り、耀を見舞ったシナナと飛鳥はその際、治療を行っていた黒ウサギから2、3日休めれば完治すると聞き安心すると、その場を後にした。耀は眠っていたため安静にするべきだと判断したのだ。

 

そして二人は別れて飛鳥は自室で疲れを取り、シナナは・・・・・

 

「・・・・・はあ」

 

本拠地の庭で仰向けで横たわりながら考え事をしていた。

 

その考え事の内容というのは・・・・・ゲーム中に現れた死物兵器の子供達についてだった。

 

(あの子達は・・・・・明らかに俺を狙っていた)

 

あの子達の狙いはシナナ・・・・・あの場を去ろうとした飛鳥達を追おうともせずにシナナの相手をしたことからそれは明らかであった。

 

問題は・・・・・なぜシナナを狙ったかということ。

 

("フォレス・ガロ"のメンバーだった奴はコミュニティには死霊魔術師(ネクロマンサー)はいないと言っていた・・・・・・つまりあいつらはコミュニティ外の何者かの差し向けである可能性は高い)

 

どうやら"フォレス・ガロ"に所属していた者から去り際に聞いたのは死霊魔術師(ネクロマンサー)がコミュニティに所属しているのか否か。だがその答えは皆いないと答えていた。

 

そうなると、"フォレス・ガロ"以外の何者かが関わっていると判断するのは当然であった。

 

(俺を狙っていたということは俺と同じ世界から来た者であると考えるべきか・・・・・あるいはジンの言っていた吸血鬼が関連している可能性もある・・・・・前者だとしたら厄介この上ないが後者であっても面倒だ)

 

頭をわしゃわしゃと掻きながら考え込むシナナ。どんどんと思考の深みにはまっていく。

 

そんな時・・・・・中庭から何かを砕くような轟音がシナナの耳に入ってきた。

 

「騒がしいな・・・・・中庭のほうからか。何かあったのか?」

 

何事かと気になったシナナは、中庭へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中庭にて、先ほどまで幼い少女の風貌をした元"ノーネーム"に所属していた吸血鬼、レティシアが十六夜の力試しをしていた。

 

力試しは十六夜はレティシアの放ったランスを素手で砕き割ったことで一応は十六夜の勝利となるが、その際にレティシアの力が大きく衰えていたことが発覚。

 

その事情を黒ウサギがレティシアに尋ねていた時に・・・・・それは起きた。

 

「ゴーゴンの威光!?まずい、見つかった!」

 

遠方から差し込む褐色の光。それを目の当たりにして焦燥の混じった声で叫ぶレティシア。光は黒ウサギに向かって真っ直ぐに近づいてきた。

 

「くっ!」

 

レティシアは光から庇うように黒ウサギの前に立ち塞がる。

 

今まさにレティシアが光に飲み込まれようとしたその瞬間・・・・・

 

具現(リアライズ)『アイギス』」

 

現れたシナナが楯を具現させながら、光の前に躍り出る。

 

シナナが構えた楯に光が当たると・・・・・・光は逆方向へと反射された。

 

「なっ!?」

 

「シ、シナナさん!?」

 

そのあまりにも突然かつ驚くべき光景に、レティシアと黒ウサギは表情を驚愕に染め、動揺を隠せずにいる。

 

「ふむ・・・・・・状況はよく掴めないがこれは正解か十六夜?」

 

手にした楯を肩に担ぎながら、シナナは十六夜に尋ねた。

 

「・・・・・ああ。多分満点の正解だぜ」

 

「それは何より」

 

不敵な笑顔を浮かべながら答える十六夜を見て、シナナは満足そうにしながら楯をアクセサリーに戻した。

 

「ところでこの峰麗しい金髪美少女は何者だ?できれば本人の口から自己紹介願いたいんだが?」

 

「あ、ああ。私は・・・・・」

 

「貴様・・・・・なんてことをしてくれる!!」

 

シナナに促され、いまだ戸惑いながらもレティシアが自己紹介しようとするが、何者かの怒号がそれを遮った。

 

シナナが声のする方へと振り向くと・・・・・・そこには武装した屈強な男達がいた。

 

「ゴーゴンの首を掲げた旗印・・・・・・コミュニティ"ペルセウス"!?」

 

「へえ・・・・・こいつらが例のゲームを中止しやがった連中か」

 

「ああ・・・・・どうやら私を捕えに来たようだ」

 

「いやいや、俺を置いてけぼりにしないで欲しいんだが?何がなんだかさっぱりだぞ?」

 

何の事情も把握していないシナナにとって、この現状はについていけないようだ。

 

「まあとりあえず・・・・・・あんた等はまず何を怒ってるの?」

 

「何を怒ってるだと・・・・・?ふざけるな!これを見ろ!」

 

リーダー格と思われる男が指をさす方を見ると、そこには同じような武装をした男の石造がいくつもあった。

 

「貴様が余計なことをしてくれたおかげでこのざまだ!"名無し"風情がとんでもないことをしてくれたな!」

 

「ふ~ん・・・・・・いまいち状況は読めないがそれは俺の責任だっていうことか?俺はただ仲間が危ない目に遭いそうだったから助けただけなんだが?」

 

「黙れ!"名無し"風情が意見するな!」

 

「聞く耳持たずか。まあ確かに申し訳ないことをしたとは思っているがそれでも元々は・・・・・」

 

「黙れと言っている!」

 

リーダー格の男は怒りのままにシナナに向かって剣を振るった。それはおよそ一般人からすれば鋭い斬撃であったが・・・・・シナナは平然とその刃を掴んで止めた。

 

「な、なに!?このっ・・・・・」

 

男は驚きながらもさらに切りつけようと剣を振るおうとするが、シナナに掴まれた剣はびくともしない。

 

「まだいまいち話は見えないが・・・・・・黒ウサギ、最低限必要なことを聞きたいんだがいいか?」

 

「・・・・・・なんですか?」

 

シナナが尋ねると黒ウサギは不機嫌そうな声色で答えた。おそらく・・・・・というより間違いなく"ペルセウス"の連中の言動に怒りを覚えているからであろう。

 

「"確かペルセウス"って言ったか?事情はわからないがこいつらは"ノーネーム"の敷地内に無断で侵入し、好き勝手暴言を吐いた上に暴行を働こうとした・・・・・・ってことで間違いないか?」

 

「はい。その認識で問題ないです」

 

「こいつらのしてることはルール違反にはならないのか?」

 

「無論ルール違反です」

 

「じゃあさ・・・・・・これから俺がこいつらを拘束してもそれは正当防衛ってことでいいんだよな?」

 

「・・・・はい。大丈夫です」

 

「・・・・・了解」

 

黒ウサギの返答を聞き、シナナはニヤリと笑みを浮かべた。

 

「と、いうわけだ。”ペルセウス”の諸君・・・・・・正当防衛の名のもとに貴様ら全員拘束させてもらうが構わないな?まあ答えは聞いてないけど」

 

「なんだと!?ふざける・・・・ぐはっ!?」

 

シナナは文句を言おうとした目の前の男の腹部を強打し、黙らせた。

 

「答えは聞いてないって・・・・・言っただろうが。さて、貴様ら全員覚悟しろよ?最初に言っておくが・・・・・・俺はかなり強いし不可視の兜やら空飛ぶ靴なんていうつまらん小細工は通用しないからそのつもりでな!」

 

シナナは"ペルセウス"の兵達を拘束しようと襲い掛かった。

 

「まったく、せっかく俺が珍しく我慢してやったっていうのにシナナの奴・・・・・・まあいい。こうなったからには俺も楽しませてもらうぜ!!」

 

シナナに続き、十六夜もまた連中を拘束しに向かう。

 

「・・・・・・黒ウサギ、随分と頼もしい仲間を得たようだな」

 

「・・・・・・はい。むしろ頼もしすぎて若干恐ろしいですが」

 

シナナと十六夜の手によって"ペルセウス"の無礼者達が瞬く間に拘束されていく光景を見た黒ウサギとレティシアが、そんな感想を漏らすのは無理のないことであった。

 

 




今回はこれで終わりです。

次回もまたお楽しみに!
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