問題児たちが異世界から来るそうですよ?~誰も知らぬ死物の物語~ 作:shin-Ex-
決着はまだつきませんが・・・・・ひとまずシナナの戦闘力をご覧下さい。
それでは本編どうぞ
(う~ん・・・・・・やっぱり当たらんな)
シナナはそんなことを考えながら白夜叉に斧を振り回していた。
縦横斜めと巨大且つ重量のある斧を軽々と振り回すシナナであるがそれが白夜叉に当たる気配はない。
ひらりひらりと躱され、平然とされている。
(無駄だってのはわかっていたが・・・・・・ここまで来ると流石に凹むな、うん)
予想していたとはいえ、こんなにも容易く躱されてしまうとなると、流石のシナナも落ち込むようだ。
しかし・・・・
(む・・・・・これはやりにくいの)
一見平然と躱す白夜叉であったが、その実若干戸惑っていた。
(躱すのは容易とはいえ・・・・・・あまりにも読めなさすぎる。気配も呼吸も一切感じられん)
生物は何らかの行動をするとき、決まった気配や呼吸を発するものだ。白夜叉は長年の経験からそれを読み取り、行動を予測することができるのだが・・・・・・シナナからは一切それを感じ取ることができずにいる。
見てからでも躱すことができるほどの身体能力を有しているとはいえ、それは白夜叉にとっては予想外のこと。多少なりとも戸惑ってるのだ。
「流石にやるな白夜叉。ここまで躱されると流石に自信なくすぞ」
「なに、自信喪失することはない。人間でそこまでできれば十分だと思うぞ?」
「それはどう・・・・も!」
会話を交わしながら、シナナは一際大きく斧を白夜叉へと振り下ろした。
白夜叉はそれを躱す様子がない。
だが、斧が今まさに白夜叉を捉えようというその瞬間・・・・・
「うげっ・・・・」
白夜叉は手にしていた扇子で斧を受け止めた。
「おいおい・・・・その扇子何製?普通に斧止めるとかありえないだろ?」
「何製かと問われれば特別製と答えてやろう。少なくとも・・・・・・おんしのこのなまくらよりはよほど強靭だ」
白夜叉はそう言いながら扇子を持つ手を僅かに捻る。
すると斧の刃はクッキーのようにボロボロに砕け、崩れてしまった。
「あ、砕けた」
「隙ありだ」
斧を折られたことに一瞬気を取られるシナナ。そしてそんな隙を見逃さない白夜叉はシナナに対して掌打を放った。
掌打を受けたシナナは物凄い勢いで吹き飛び、岩に激突して砂煙を上げる。
「シナナくん!」
そんな光景を目にした飛鳥が、心配そうにシナナの名を叫んだ。
「心配せずとも良いぞ・・・・・・防がれたからの」
「え?」
砂煙が晴れると、飛鳥の目に平然と立るシナナの姿が映る。吹き飛びはしたものの、あの掌打はしっかりとガードしていたようだ。
「あ~あ、これお気に入りだったのにな・・・・・・ま、仕方がないか」
シナナはお気に入りの斧を砕かれたことにわざとらしく肩をすくめて落ち込んだ様子を見せる。そしてそのまま斧をアクセサリーに戻した。なお戻ったアクセサリーもまた、斧と同じように壊れている
「ふむ、その斧はお気に入りだったか。それはすまぬことをしたの」
「いや、謝らなくてもいいよ。同じのあと二つあるから。でも・・・・・ふむ」
シナナは顎に手を当て、何かを考え込む仕草を取った。
「む?決闘の最中に考えことなど感心せんな」
「いや、そこはアレですよ。優しい白夜叉様なら許してくださるかなと思いましてね」
「くははっ!言うではないか。まあおんしの言うとおり私は優しいから許してやるがの」
まるで友人であるかのように笑顔で会話を交わす両者。
もっとも・・・・・この会話の間、双方一切威圧感を緩めてはいないのだが。
「して、何を考え込んでおったのだ?」
「いや、ただ生半可な武器を出してもこれの二の舞になるだろうなと思ってな」
シナナは壊れたアクセサリーをかざしながら言う。
「というわけでここからはランクを上げさせてもらう。武器と・・・・・戦いのな」
「ッ!?ほう・・・・・これは中々」
さらに増すシナナの威圧感。それは白夜叉の予想以上のものであったようで、冷や汗を浮かべた。
「
シナナが具現させたのは身の丈ほどの大きさの大剣であった。その中央部には小さな剣型の石のようなものがはめ込まれている。
「・・・・行くぞ」
シナナは大剣を白夜叉に向かって振りかざす。
(ふむ、先程の斧よりも僅かに速いが・・・・それだけだの。さっきのはコケおどしか?)
大口を叩いた割にはほとんど変化が見られないその攻撃に白夜叉はつまらなそうにする。
そして先程と同じように斬撃を躱そうとするが・・・・・
「ッ!?」
突然剣速が急に上がった。ギリギリで反応することができたのでその刃が白夜叉の体を裂くことはなかったが服を切られてしまった。それも六箇所もだ。
「へえ、今のに反応できるなんて流石だな」
シナナは剣を肩に乗せながら言う。
ただ・・・・・・その剣の形は、先程とは異なっていた。
「剣の形が・・・・・変わった?」
「そう。それがこの剣、
シナナは剣を白夜叉に見せつけるかのようにつきつける。
「こいつは10の姿を持つ剣でな。さっきまでの大剣は基本形態のアイゼンメテオール。そしてこいつは高速斬撃を可能とする音速の剣シルファリオンだ。まあ音速ってのは高速の例えで実際に音速が出るわけじゃないけどな」
「なるほど、それで剣速が急激に上がったのか。それも一振りに見せかけて六回も切るとは相当な早さだ。もっとも攻撃力は低いようだがの」
「まあそれがシルファリオンの難点なんだがな。だがまあ安心しなよ。今度は・・・・・そこまで温くないから」
そう言いながらシナナは
「羅刹の剣サクリファー。闘争心以外の感情を封じることで羅刹のごとき力を振るうことを可能にする剣だ。さて、羅刹と夜叉・・・・・・どちらが強いかな?」
羅刹となったシナナは、白夜叉へと斬りかかっていった。
「す、すごい・・・・・白夜叉様とあそこまで戦えるなんて・・・・・」
目の前で繰り広げられる壮絶な戦いに、黒ウサギは驚愕を顕にする。
サクリファーを開放して戦うシナナはまさに羅刹。全力を出せない状態であるとは言え、白夜叉とほとんど互角の戦いを繰り広げていた。
「ちっ、悔しいが認めるしかねえな。あいつは・・・・・シナナは間違いなく俺よりも強い。単純な腕力比べなら負ける気はしねえが・・・・戦闘となると全く敵う気がしねえ」
十六夜は舌打ちをしながら、渋々とシナナの実力を認めた。
今の自分では絶対に勝てない・・・・・あの十六夜にそう思わせるほどにシナナは強かった。
「あれがシナナの力・・・・・・あんなに強いんだ」
シナナの強さに感心したような声を上げる耀。
だが・・・・・
「・・・・いいえ、あれだけではないわ」
それを飛鳥が否定した。
「どうゆうことだお嬢様?」
「彼・・・・・『
「あれ以外にもまだ二つもあるんですか!?」
「・・・・・スゴイを通り越してもう呆れる」
「全くだ・・・・くそっ。絶対にいつか負かしてやる」
シナナのギフトがまだ他にもあると知り驚く十六夜、耀、黒ウサギの3人。
そんな中・・・・
(シナナくん・・・・・・負けないで)
飛鳥はシナナを思いながら、戦いを見守っていた。
「・・・・ちっ、埒があかないな」
しばらく白夜叉に斬りかかっていたシナナであったが、つまらなそうに舌打ちをして手を休めた。
「ふむ、まあ確かにおんしからしたらそうであろう。どれだけ剣を振るっても私を傷つけることができないのだからな。だが・・・・・私は楽しいぞ?もっとそれで斬りかかってくるがいい」
白夜叉は不敵な笑みを浮かべながらサクリファーを指差す。
「断る。これ以上無駄なことに時間を掛けるつもりはないからな」
シナナは剣をアクセサリーに戻した。
「ふう・・・・やはりサクリファーを使うのはしんどいな。疲れる」
サクリファーの効果が切れたことにより、シナナの雰囲気は元に戻った。もっとも威圧感は消えていないが。
「ふむ、惜しいの。もっと楽しめると思ったのだが・・・・・・仕方がない。ならばここで終わりにしよう」
白夜叉はシナナに拳を振るう。今度はさっきと違ってガードしていない・・・・・そのまま勢いのままにシナナは後方に吹き飛びぶが・・・・
「
アクセサリーから鉤爪のついた黒い巨大な翼を背中に具現させ、その場に浮遊した。
「ふむ・・・・・やはり趣味が悪いなこれ。あいつも何を考えて悪魔の翼にしたんだ・・・・・普通は天使の翼だろ」
悪魔の翼を広げたシナナは、額に手を当てながら今は亡き製作者へと愚痴をこぼした。
「・・・・・どういうことだ?」
「ん?どうした白夜叉?何を恐い顔をしている?」
「今私は・・・・・・おんしの意識を奪うのに十分な拳打を放った。なのに何故おんしは・・・・・全くダメージを受けていない?」
キッとシナナを睨みながら言う白夜叉。
それだけありえないということであろう。星霊の一撃をモロに受けたのも関わらず平然としているという現実が。
「ああ、そのことか。まあなんていうか・・・・俺は基本物理的攻撃によるダメージを受けないんでな。まあ正確には骨は砕けるし内蔵も破裂するんだけどな。すぐになかったように元に戻るんだ」
「・・・・・・再生か治癒の能力か?」
「そんな上等なものじゃない。もっと悍ましくて、もっと冷酷で、もっと醜いものさ」
シナナは自嘲気味に笑いながら言う。
「・・・・・おんし一体何者だ?おんしは一体・・・・・なんなんだ?」
「俺か?俺は・・・・・・最低な死物兵器さ」
「死物兵器?」
聞きなれないその言葉に、白夜叉は首を傾げた。
「わからないか。まあ多分俺達の世界特有のものだから知らないのも無理はない。死物兵器がなんなのかは後で教えてやるよ・・・・・・この決闘が終わった後でな」
シナナは一つのアクセサリーを取り出した。
「覚悟しな白夜叉。この勝負は・・・・・こいつを具現したその瞬間、お前の敗北が決定する」
ニヤリと笑みを浮かべながら宣言するシナナ。
その表情からは、絶対とも言える自信が見て取れた。
TCMについて
TCM(テンコマンドメンツ)とはRAVEという漫画の主人公が使用する武器です
本来はレイブマスターという存在しか使えない武器でございますが、シナナは具現した武器を十全に使いこなすことができるので問題ありません
TCMのアクセサリーがあるのには彫金師の能力が関係しておりますが・・・・・それはいずれ
では今回はここまで
次回もまたお楽しみに