問題児たちが異世界から来るそうですよ?~誰も知らぬ死物の物語~   作:shin-Ex-

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今回で白夜叉さんとの決闘に決着がつきます。

少々文字数は少ないですが・・・・・

そしてシナナさんの第二のギフトが明らかになります。

詳しくは本編にて・・・・・

それでは本編どうぞ




理の強制執行

「私の敗北が決定する・・・・・だと?」

 

シナナの言った一言に、白夜叉は驚きを隠せずにいた。

 

無理はない。白夜叉は自分の力を正確に把握している。確かにシナナは強いが、シナナの実力では自分に敗北を与えるなど不可能だと白夜叉は理解しているのだ。

 

「ふむ・・・・・それはつまり先程のサクリファー以上の武器を出すということかの?」

 

「いいや、そいつは違う。別に強力な武器を出す必要はないさ。武器がなくても白夜叉を敗北に追い込むことなど容易だからな」

 

「・・・・・・ほう」

 

普段なら戯言だと切り捨てるであろうシナナのこの発言・・・・・・だがこの時ばかりは白夜叉はそうはしない。

 

なぜならシナナの目が、表情からは絶対とも言える自信が伺えるからだ。シナナが何の根拠もなく自分を過信するようなものであるとは白夜叉には思えずにいた。

 

「面白い。ならばそれを具現してみろ。私は正々堂々と破って見せよう」

 

「・・・・・・できるものならやってみな」

 

白夜叉の挑発に乗ったシナナは、白夜叉を敗北に追い込む為のアクセサリーを取り出し・・・・・・そしてそれを具現した。

 

具現(リアライズ)・・・・・・・・『(ムーン)』」

 

シナナが具現させたのはこの箱庭で初めて具現させたもの・・・・・月であった。

 

具現された月はあたかも日蝕のように水平に回る太陽をすっぽりと隠すように置かれる。

 

「ほう、月さえも具現できるとは恐れ入った。だがそれで私を敗北に追い込むなど・・・・!?」

 

刹那・・・・・白夜叉は自らに訪れた変化に動揺した。

 

白夜叉は突如としてその場で膝をついてしまったのだ。

 

「なんだ・・・・・これは?力が・・・・・・入らん」

 

痙攣するかのようにふるふると小刻みに体を震わせる白夜叉。立ち上がろうにも体に力を入れることができずにいた。

 

「・・・・・・チェックメイトだな白夜叉」

 

白夜叉はシナナの声がすぐ近くから聞こえてくるのを感じる。

 

顔を上げると、そこにはいつの間にか具現させていたナイフを自身の首筋に添えるシナナの姿があった。

 

「シナ・・・・ナ。おんし一体・・・・何をした?あの月は・・・・・・なんなのだ?」

 

言葉を発するのも苦しいのだろう。白夜叉は途切れ途切れにシナナに問いただした。

 

「あの月自体にはなんの仕掛けもない。あくまでもただの月さ。変化があったとしたら・・・・・それは白夜叉の方だよ」

 

「どういう・・・・・ことだ?」

 

「お前が作り出したこの空間・・・・・お前を象徴する白夜が月の登場によって乱れ、それによってお前の力が押さえ込まれてしまったんだよ」

 

「・・・・・は?」

 

白夜叉はシナナが何を言っているのかが理解できずにいた。

 

確かに太陽が月に隠れることによって白夜は乱れてしまった。だがそれで白夜叉の力が減退するなどという事実は存在していない。

 

にも関わらずシナナの言うとおり力が押さえ込まれてしまったことに・・・・・白夜叉の理解が追いついていないのだ。

 

「白夜叉の疑問はわかってるよ。白夜の崩壊で力が抑えられるなんていう事実がないのになぜその通りになっているのか戸惑っているんだろ?だがそれは当然だ。なにせその理は・・・・・・ついさっき俺が創ったものなんだからな」

 

「!?創った・・・・・・だと?まさか・・・・・おんしのギフトか?」

 

「その通りだ。条件や制約はあるが俺は理を創造することができるんだよ」

 

理の想像・・・・・それがシナナのもう一つのギフトであった。

 

「『理の強制執行(ルールメイカー)』・・・・・俺はこの能力をそう呼ぶ。この能力で『白夜叉の力は白夜に左右される』という理を創った。そしてその理に則り・・・・・白夜叉は力が押さえ込まれてしまったというわけさ」

 

「ば、ばか・・・・な。なんという・・・・ギフトだ」

 

その悍ましい力に白夜叉は驚愕する。

 

新たな理の創造・・・・・・それは世界を変えるに等しい力。到底人間が持てる力では、持っていい力ではない。

 

にも関わらず・・・・・目の前にいるシナナという男はそんな力を平然と行使している。

 

白夜叉は・・・・・シナナという存在にこれまでにないほどの恐怖を感じた。

 

「さて、一応聞いておこうか。白夜叉・・・・・・・力を抑えられながらもまだ誇りを賭して戦うか?それとも潔く降参するか?どうする?」

 

威圧感をさらに強めながら、シナナは白夜叉に問う。

 

だが・・・・・・その答えはわかりきっていた。

 

白夜叉は・・・・・・一切の勝ち目がなくなってなお、戦おうとするほど愚かではないのだから。

 

「・・・・・降参・・・・だ。負けを・・・・・認める」

 

決闘は・・・・・シナナの勝利で幕を閉じた。




理の強制執行について

理の強制執行はシナナの第二のギフトにして切り札ともいえるものです

その効果は理を創造するという世界にさえ影響を与えるとてつもないものです

とはいえ、そんな強力なギフトをポンポン使えるはずもなく、大きな制約が存在しています

さらに代償として・・・・・・・シナナのタイムリミットを大きく削ってしまいます

詳しくはいずれ説明しますが強力な分使い勝手はあまり良くないです


それでは説明はここまで

次回もまたお楽しみに

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