戦姫絶唱しないフォギアGP   作:ジャッジ

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ここで1つ重大な発表が。
この春から晴れて大学生になれました〜!(パチパチ
1年生という事なので慌しくかつ部活の方も多忙になる(はず)なので更新がゆっくりになるかもしれません。
なるべく早めに投稿できるよう努力するつもりですが...今後ともよろしくお願いします。

さて本編ですが、今回のクリスちゃんはガンプラバトルをしに行きます。


第3話「悪魔降臨」

後輩2人(切歌と調)の援護を受けてアタシに似合った最高にかっこいいガンプラを手に入れた次の日。アタシはあのバカが指定した集合場所、お台場のGミューズとやらに向かって歩いていた。

普段なら夏を感じさせる日光を気持ちよく感じているのだが、今日はまるっきり逆、その眩しい日光を鬱陶しく思っていた。なんなら今すぐイチイバルで太陽を消したいくらいに。

なんでそんなに不機嫌かって?理由は簡単、ただの寝不足だ。

 

「ミスった、まさかガンダム如きにあんだけ時間を喰うなんて...」

 

昨日、家に帰ったアタシは早めに飯と風呂を済ませてからガンプラを作り始めた。確かその時点でまだ7時をくらいだったはずだ。

その後に作り出した。ニッパーでパーツを切り出し、シールを貼って墨入れ、最後につや消しのスプレーを振って完成。雑誌の作り方講座をじっくりと読みながらやったから、本体の製作時間はそんなに掛からなかった。

問題はその後だ、作り終えた快感と初めてみるガンダムに興味を持ったアタシは何を思ったのかグシオンが出る「鉄血のオルフェンズ」を見てみたいと思い、レンタルビデオ店でDVD全巻借りてきた。

さすがに全話とまではいかないが、グシオンリベイクが出てくる所までは見たが、見終わったのが午前4時、おかげさまで随分と睡眠時間が削られたわけだ。

そういう訳で、アタシは側から見れば「目つきの悪いハーフっぽいの女の子」状態でかんかん照りの中を歩いてるってわけだ。

 

「さてと、確かこの辺りのはずなんだが...」

 

重たい瞼を擦りながら辺りを見回す。が、あのバカの姿はない。昨日の夜、今日の集合場所と時間を記したメールが届いた。それによれば11時にGミューズ前公園前に集合だったはずだ。今は10時50分、あと10分になっても来ないとはアイツの頭ん中には10分前行動って文字はねぇのか?

さっきからメールが無いって事は寝坊したわけじゃなさそうだな。遅れて来る時は絶対にメールしろって言ってあるし、その点は安心していいだろ。

とにかくまだ着いてないならちょうどいい。さすがに眠気がキツイ、今のうちに少しでも寝ておこう。都会の真ん中にそんな都合よく休憩場所があるわけねぇが、ここは公園だからベンチくらいあんだろ。

探し始めて1分もしないうちに誰も座ってないベンチ木陰にあるベンチを見つけた。やっぱあった。これで一休み出来るだろう。

 

「あれ、きねクリ先輩?」

「あー本当だー!」

「奇遇ですわね。」

「あん?」

 

この変なニックネームで呼ぶ奴は...と思って振り向くとそこにいたのは安藤創世、板場弓美、そして寺島詩織の3人。コイツらはアタシの後輩であのバカとつるんでいる3人娘だ。まさかこんな所で会うとは...前言撤回、コイツらに会ったって事は休める事は無いな。

 

「よお、どうした?」

「弓美がどうしてもガンプラバトルのイベントに出たいって言い出しまして。ビッキーとヒナも誘って一緒に来ようって事になったんですよ。」

「何よ、アニメじゃこういうイベントで生涯のライバルに会ったりするのよ!」

「そうです!出会いは大切ですわ。」

「もう、わかったてば。」

 

板場と寺島に剣幕に安藤は苦笑いで返している。

なんだ、あのバカコイツらも誘ってたのか?それなら言ってくれりゃいいもんを。

...いや、そういえばあのバカが言っていたな。「弓美に誘われた。」って。なるほど、コイツらの反応から察するにアタシを誘った事をコイツらに言うのを忘れたのか。あのバカほんっとに生粋のバカなのか?

 

「そういえば雪音先輩はどうしてここに?」

「昨日のことなんだが、あのバカにガンプラバトルとやらのイベントに誘われたんだよ、一緒に行かないか?ってな。」

「そうだったんですか。それならビッキーも言ってくれたらよかったのに。」

「おそらく言い忘れたのでしょう、立花さんらしいですわ。ところで雪音先輩...大丈夫ですか?とても怖い顔をしていますわよ。」

 

寺島の労りの言葉に「大丈夫だ。」と返してアタシはすぐそこのベンチに腰掛けた。この炎天下の中、寝不足で立ってるのはそろそろ限界だ。

確かにあのバカなら連絡忘れとかしょっちゅうしそうだな。しょうがない...こればっかりは認めるしかねぇ、認めたくないけど。

さてと、ほぼ全員集合したけど肝心のあのバカが来ていない。どうせアイツのことだから寝坊したとか言ってきそうだな。アイツの幼なじみの小日向未来がいないのが何よりの証拠だ。

 

「んで肝心のアイツは寝坊か?これもアイツらしいっちゃらしいけどな。」

「えっともう来てるはずですけど...あ、いた!おーいビッキー!ヒナー!」

 

創世が手を振った先を振り返ると、Gミューズの方からあのバカと小日向がこっちに向かって走ってきていた。

 

「おーいみんな〜!おっはよー!」

「みんなおはよう〜」

 

アタシらを見つけてよほど嬉しかったのか、あのバカはブンブンと腕がちぎれそうな勢いで手を振りながら走ってくる。横じゃ小日向が小さく手を振りながらあのバカについて来た。

 

「いやぁ〜、今日も暑いねぇ!絶好のガンプラバトル日和だと思わない?!」

「お前さ、ガンプラバトルは屋内でやるもんだろ?雨でも風でも、例え台風でも関係ねぇだろ。」

「わかってないなぁクリスちゃん、こういう晴れた日にするから気持ちよ〜くできるわけだよ!」

 

ドヤ顔で語るコイツに若干イラッとして1発ぶん殴ってやろうかと思ったが...後輩たちが持ているから今日のところは笑って見逃すことにした。

 

******

 

なんとか全員揃ったから、早速アタシらはイベントが行われる店に移動することにした。先頭は元気よく進む板場だ、にしてもこのGミューズって建物は見事にガンダムばっかの店だな。「ガンダムカフェ」に「マ・クベの壺焼き」「ハロ焼き」「ティターンズ黒おでん」と...わけのわからん店名ばっかだが、かなり客も入ってる事だしそれなりに繁盛しているみたいだ。

けど、あのバカに誘ってもらわなきゃこんなのを一生見ずに過ごしてたんだろうな。

 

「どうしたのクリスちゃん、何か面白そうなのあった?」

 

あのバカが興味津々といった様子でこっちを覗いてきた。

 

「まぁ、それなりにな。」

「そう!よかった〜、今から行くところはこのショップでいちっばん大きいんだよ!」

「これよりまだデカいのがあんのかよ。」

 

甘いな、アタシは既にデカいガンプラショップを見てるからな。アレよりデカい店なんてそうそうあるもんじゃねぇ、あの店も結構デカい方らしいからな。見て回るのに小一時間かかりそうだったし。

時間といえば、コイツらやけに早く着いてたみたいだな。

 

「お前ら何時からここにいたんだ?」

「んーと、10時半くらいかな?」

「早過ぎるだろ!てか珍しいな、約束した時はいっつも遅刻ギリギリか遅刻してくるお前が今日に限ってはアタシより早く着いてる。いったいどういう風の吹き回しだ?」

「えーっと...私もそろそろみんなに迷惑かけちゃダメかなーって思って未来に早く起こして貰ったんだ!だよね未来?」

「うん。でも響、いい加減誰かに起こされなくても自分で起きれるようにならなきゃダメだよ?」

 

このバカはいつも通りの明るさで、いつも通りに小日向に抱きつく。ったく、仲良くすんのはいいけど、公共の場である事を忘れんなよ、あとそういうのは家でやれ。

ってそうじゃなくて、アタシが聞きたかったのはそれにしても到着が早すぎるってことだ。もっかい聞いてみるか。

 

「みんなー!ここだよここー!」

 

っと思った時には目的の場所についていた。アタシってほんと話しかけたりするタイミング悪いよな。

店の名前は...Gストアか。店に入ったアタシはまず目を見開いた。まず目につくのは店舗の広さだ、小さめのスーパー位ある店舗に、3つの壁一面にガンプラが積まれている。ワゴンの中には特価のガンプラや新作ガンプラなどで埋め尽くされていた。

 

「なっ...なっ...!?」

「私も最初に見た時はすごく驚いたけど、何回も来てるうちに慣れちゃったかな?」

 

小日向もこれを見慣れてるのかよ。いや、もしかしたらこれが普通なのかもしれない。そうだったらほんっとアタシの視野は狭かったんだな...

 

「これから私と弓美は受付してくるけど、クリスちゃんもどう?」

「んん?そうだなぁ〜」

 

我ながらわざとらしい受け答えにちょっと幻滅する、そこはちゃんと出るって言えよアタシ!ガンプラもあるしファイターの戦歴を記録するGPベースも用意してきたってさ。

 

「ま、まぁ見てるだけってのも暇だし、やってやってもいいんだぜ。」

「本当!?いやった〜!」

「雪音先輩も参戦とは...アニメ的に言えば思わぬ伏兵ね!」

 

アタシのベタな返事もだけど、それに気づかないコイツらもどうなんだよ。いろんなことで頭痛くなってくるぜ。もういいや、変な気を張らずに言うこと言ってきっちりやろう。

 

「っていうのは建前でな...実は、バトルやる気満々で来たんだよ。その為に色々と用意したしな。」

「そうなの?!...用意したって何を?」

 

ほんっとこのバカは...よくぞ聞いてくれた!こういうお約束な展開にすると、ちゃんとコイツは答えてくれる。本当にいい後輩だ。

アタシはバックの中に仕舞ってあったポーチを取り出す。これもGPベースとガンプラの両方が入る優れものだ。

 

「これがアタシのガンプラ!ガンダムグシオンリベイクだ!」

 

アタシの手に握られてるガンプラ。ガンダムグシオンリベイクを取り出す。

さてここで、アタシのガンプラについて話しておく。コイツは厄災戦時に活躍した72機のガンダムフレームの一機で、元は宇宙海賊「ブルワーズ」に運用されてたんだが、主人公側の「鉄火団」によって鹵獲、鉄火団のパイロットによって運用される事となった機体だ。最初はずんぐりむっくりの燃費の悪い機体だったが、主役機「ガンダムバルバトス」のパーツを使う事でスマートな機体へと早変わりした。

組んだ当初こそのっぺりとした顔とプラスチック特有のテカりに幻滅したが、シール貼ってスミ入れしてつや消しスプレーを振ったら、まさにアニメのグシオンリベイクそっくりになったわけだ。

 

「ウソッ!?クリスちゃん自分でガンプラ用意してたの?!」

「かっこいいですわ...」

「シールもきちんと貼れてるし、モールドに墨入れだけじゃなくつや消しまで...アニメ的に見なくても初心者とは思えないわ!」

「雪クリ先輩って本当にガンプラ作ったこと無いんですよね?」

「基礎がきっちり出来てる...すごい。」

 

全員がまじまじとリベイクを見つめている。そんなに言われてらアタシも作った甲斐があったってもんだぜ。それにしても...なんだか照れるな。ガンプラを褒められてるだけなのにアタシ自身を褒められてるような...結構くすぐったい...

 

「あちゃー、それじゃクリスちゃんの為に買ってきたガンプラ、意味なくなっちゃったね〜。」

「お前...もしかしてその為に朝早く起きて?」

 

こくんとうなづいたのを見て、ちょっと悪いことをしちまったと思った。まさかコイツがアタシの為にガンプラを用意してるなんて夢にも思わなかった。けれど、そんだけ今日の事を楽しみにしてくれてたって事だし、それだけアタシとガンプラを作りたかった事か。

 

「ったく、ちゃんと連絡をとらねぇからそういう事になるんだよ。けどまぁ...一応ありがとうって言っておくぜっ!」

「クリスちゃん...よーし!ありがとうって言われたら、なんだか急に元気が出てきた!2人とも行こう!受付終わっちゃう!」

 

さっきまでの残念そうな顔から一変、いつも通りの元気な顔を取り戻したアイツは一直線に受付と書かれたカウンターに突っ走っていった。

あのバカ!なに1人で先走ってんだ!って叫びを噛み殺して板場と共に大急ぎでアイツを追う。

 

「おい待てよ!」

「響ったら元気になりすぎ!」

 

******

 

なんとか受付を済ませたアタシらは今回もイベントについて説明を受けた後、ガンプラバトルシステムとやらの前で待機しておくよう言われた。

 

「それじゃあもう一度、今回のイベントバトルについておさらいしますね!

今回はバトルロワイヤルルール、バトル終了時間まで生き残った人と、自分以外の全機を倒した人の勝ちで、撃墜されたり場外になった人はその場で失格になる。

最後に協力プレイと同盟を組むのは参加者の自由ってわけ。アニメ的に言えば、君は生き残る事が出来るか?って感じね!」

「どういう例えかはわからねぇが理解したぜ。それと提案なんだが、3人でチームを組まねぇか?正直言ってガンプラバトルの初心者にバトルロワイヤルはキツイ、ってのが理由なんだが。」

「オーケークリスちゃん!もっと私たちに頼っていいんだよ!」

 

そう言ってあのバカは目をキラキラさせてアタシを見つめてくる。もちろんアタシはガン無視を決め込むが。

いつもなら「後輩に頼るわけにもいかない」って反対するところだけど、ガンプラに関しちゃ向こうも方が先輩だ。少しばかり頼らせてもらおう。

そして受付が終了し、ついにバトルが始まろうとしている。バトルフィールドってのは六角形の箱みたいなもんだ、ここからプラフスキー粒子ってのが出てバトルフィールドを形成する...らしい。

聞く限りではおかしな話だ、そのなんちゃらスキー粒子ってのがガンプラバトルの爆発エフェクトやビームサーベルの刀身になるらしい。コイツが生まれたのは科学の進歩なのか、はたまた異世界からの技術なのか。どちらにしろ知ってるヤツに聞かなきゃわかんねぇってことだ。

 

『時間になりました!それでは、バトルシステムを起動します!』

『GANPLA Battle Combat mode Started up!Please set your GP base!』

 

システムの指示通り、アタシはGPベースをセットする。ベースのディスプレイにはこのシステムを作り上げたヤジマ商事のロゴが出たあと、ファイターとビルダー、ガンプラ名が浮かび上がる。

アタシの場合はファイターとビルダー欄には「Kurisu yukine」ガンプラ名は「Gundam gusion rebake」と出た。

 

『Beginning plavsky particul dispersal field 1 space!』

 

今回のバトルフィールドは宇宙、シンフォギア奏者として何回か宇宙にまで行ったことはある。けれど任務だったからどんな風景だったかはそんなに覚えちゃいない。

だからこうやって遊びで宇宙を見ると...めちゃくちゃキレイなんだな、宇宙ってのは...

 

『Please set your GANPLA!』

 

システム音声で我に戻ったアタシは急いでガンプラをセットする。するとシステムがグシオンを読み込んでグシオンの目が光る。同時にアタシの周りにホログラムらしきコックピットが現れて目の前に黄色い球体が現れる。確かこれがガンプラを操作するレバーだったはずだ。

 

『Battle start!』

『クリスちゃん、準備オーケー?』

「ったり前だ!このままレバー押して発進すりゃいいんだろ?」

『違いますよ雪音先輩!バトル始める前の一番大切な事を忘れてます!』

 

そうだったか?

アタシは改めて受付の人に貰った説明書を開いてみる。けど説明書に書いてあるのはここまでで、あとは発進するだけのはず。

 

「おいおい、他になにやりゃいいんだよ!」

『それは...ガンプラバトルの醍醐味、発進の掛け声です!』

 

....はぁ?

アタシは頭の中が真っ白になった。なんだよ発進の掛け声って、要らねぇだろ。

 

『こんな感じですよ!板場弓美、ガンダムAGE-2トライバレット!いきまーす!』

『さぁクリスちゃんも!立花響、サンシャイニングガンダム!セット、ハーモニクス!』

「あ、あぁ?!」

 

なんでいちいちこんなもんを?恥ずかしいだろ!けどこれがガンプラバトルのお約束なら...仕方ねぇな!

 

「ゆ、雪音クリス、ガンダムグシオンリベイク!ぶっ放す!」

 

カタパルトに乗せられたグシオンリベイクが猛スピードでハッチを駆け抜けていく。満天の星がきらめく宇宙はもうすぐそこだ。




初のガンプラバトルと言ったな、だがあれはちょっとウソだ。
予告詐欺で出撃までとなってしまいました...非力な私を許してくれ...

さて、そんな茶番はさておき。次回こそはちゃんとバトルします!
次回第4話「宇宙に吠える」

細かい事ですが、読み方は「そらにほえる」です(汗
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