ふぇいと えきせんとりっく! めいど あんど ばとらー! 作:猫好き猫アレルギー
そうあれは、1ヶ月前の夜だったわ…………。
―私立秀峰制覇学園・屋上―
「富士原 なえかぁぁぁぁ!! お前のたわわんに揺れる乳、揉ませてくれぇぇぇぇぇ!!」
「アホかぁぁぁぁぁ!!」
「ぐはぁ!!」
「「リ、リーダーーー!?」」
いつものように、私の乳目当てのバカ(富士原なえか“乳”ファンクラブの乳リーダー)を木刀でブッ飛ばす。
「……くっ! さ、流石だ! 木刀をフルスイングすることでナイスな乳揺れ……!」
ぐっ! と親指立てるな!
相変わらず懲りてないわね! こーなったら…………っ!
「誰か!! 部室に置いてある真剣持ってきてーー!! この乳バカ、ブッタ斬るわ!」
「「待て待て! それ以上は犯罪だぞ!」」
私の友人AとBがストップを掛ける。
「――って、誰がAとBだ!」
「お前! 友達を何だと思っているんだ!?」
ちなみに上の台詞がA、下の台詞がB。
「……あのぅ、木刀で撲っている時点で既に犯罪ですよ」
「何を言っているのよ! フブキさん! 変態に人権はないって、全世界共通の常識よ!」
「それ何処の世界の常識なんでしょうかーー!?」
「それに日頃から、コガラシさんを撲殺しているフブキさんに言われたくないわ!」
「……ううっ! は、反論出来ませんね…………」
ガックシと肩を落とすフブキさん。
「ん? ところでメイド師匠は? いつも一緒じゃないのか?」
友人Aが……
「オイ」
じゃなくて、和泉 英子が質問をしてくる。
「なんで、フルネーム?」
まあ、一応……ついでにもう片割れは平野 美和。
「ついでにするな!」
うっさい! ていうか、なんで二人揃って、地の文にツッコミ入れんのよ!
「まあ、気にすんな」
「――で、師匠は?」
「それが……今朝から見かけないのよ。 どこに行ったのかしら?」
首を傾げていると、フブキさんが手を挙げる。
「それについては、私がご説明を」
「フブキさん?」
「彼は今とある研修の講師として、呼ばれたのです」
「「「とある研修?」」」
「はい」
何故か、フブキさんは妙に暗い顔をしている。
「ちなみにどんな研修なの?」
「う……そ、それは、その、えっと……」
そんなに目を剃らされると、物凄く気になるんだけど……
「ええっと、ご説明をしますと…………………………
『御奉仕スキルアップ-ポチョムキンを撮影してみよう!-失敗には、もかもかルートでお仕置きだべぇ-』 と言う研修です」
「「「いや、それどんな研修?」」」
同時多発ツッコミ発生。
「私にも……よく分からない研修なのです。聞くところによると、“とある養成所”と合同で行われるそうです」
とある養成所って……? どこの物好きかしら、そんな訳が分からない研修をするなんて…………
正気の沙汰とは思えないわ……!?
少なくとも、コガラシさんが講師の時点でかなり危険だわ! いろんな意味で!
「その養成所って、どんなとこなんだ?」
美和の疑問にフブキさんは、んーっと頭を悩ましている。
「何でも、知り合いの母校の様な所と聞いております」
あのコガラシさんの知り合い…………まともな人が、いたかしら?
ちょっと、考えてみたけど……………………うん、いないわね(断言)。
「なえか。そんなことより、そろそろ時間のようだぞ」
「そうだな。都合のいいことに新月だから……絶好の観測日だ!」
うんうん。今日は、冬の風物詩(?)であるオリオン座から流星群が流れる日なのよね。
しかも、今年は月が出てないからキレイに観れるって、ニュースでやってたし。
ここの屋上なら、遮るものはないからよく見える。
それに…………
「流れ星に願いを言うと、叶うっていうし。たくさん流れたら、叶う確率をアップするわよね!」
「ロマンスがあるんだか、無いんだか、分かりにくいコメントだな」
「ちなみに何を願うんだ?」
私の願い?
「そうね…………
源義経みたいな戦略家で、沖田総司のような天才剣士で、織田信長のような型破りな彼氏が欲しいかな~~? なーーんてね(てへ)」
「「そんなワケわからんもんがいるかぁぁぁぁぁ!!」」
「あ! イターーーい!!」
てへって、した瞬間に二人にハリセンで叩かれたーー!!
ていうか、どっから出したのよ! そのハリセン!!
「現実見ろ! どこの世界にそんな男がいるんだ!」
「大体、会ったこと無いだろ! 史実通りな奴とは、限んないだろうが!」
「そ、そんなことないわよ! きっと、素敵な殿方達に決まっているわ!」
そう、源義経は凛々しく勇ましく、沖田総司は儚げだけど芯が強くて、織田信長は荒々しい益荒男に決まっているもん!
《注意:この世界は、基本Fate設定です。勿論、上記の三名は…………》
「星に願ったって、叶いっこないわ!」
「諦めろ!」
「ヒドっ! それでも、友達なの!」
「「人のことをA.Bと表現したやつが言うな!」」
ううっ、だって、星にでも頼らないと私に彼氏出来なさそうだし…………
「あのぅ、なえか様。そろそろですよ」
フブキさんの声に私たちは、夜空に見上げる。
すると、キラッと星が流れてきた。
「今がチャンス!」
私は柏手を打ち、一気に願い事を言う!
「どうか素敵な彼氏が出来ますように! 贅沢は言いません! 戦国武将のような人と出逢えますように! もしくは、幕末志士のような人でもいいです! 神話の英雄豪傑な人と縁がありますように!」
「なんだソレは!!」
「どこが、贅沢は言わないだ!」
何とでも言え! ほら、星だってこっちに向かって…………………………え?
「オイ! なんかこっちに落ちてくるぞ!?」
「まさか……!? なえかが変なこと叫んだからか!?」
うっそぉぉぉ!!
「兎に角、避難を!」
避難って、どこにーーー!!
「いやぁぁぁぁ!!」
周囲が光に包まれた。そして………………………………………………………………
「オイッス! アーチャーのサーヴァント! オリオン推参! 親しみを込めて、オリベェって呼んでくれ!」
………………………………クマ?
「しっかし、ねーちゃん! いい乳してんな! 思わず見とれて落っこちてしまったぜ!」
オリベェと名乗ったクマは、私の胸の間に顔を埋めている。
しかも、スリスリと…………
「~~って、何すんのよ! この変態熊!!」
私はクマを掴み、そのまま柵の向こう側に投げる!
「あ、なえか!」
「ここ、屋上だぞ!」
…………あ。
「え、え、のしぇぇぇぇぇぇ!!」
ドップラー効果付きで、クマは地面へと落ちていった。
これが、私とオリオンの出会いだったわ…………。
ちなみに当人が言うには、夜の散歩中に私がオリオン座に向かって叫んだことに興味を持って、覗いていたら、とある人物の肩から落っこちたそうなのよね。
「ーーーと言う事なのよ」
「そんなんで、サーヴァントが来るんかいぃぃぃ!!」
「クックックッ! 流石、元御主人! どこまで行っても、乳ネタから逃れられんとはな!」
「喧しい!!」
弓「……現実とは、残酷だな」
槍「あの三人は…………残念系だからな」
剣「史実通りとは、いきませんからね……」
裸騎「はて? どういう意味でしょうか?」
おき太「“これ”は兎も角、私は普通です!」
ノッブ「“これ”って、何じゃ! “これ”って!」
???「ダーリン……私と言うものがありながら………………今度はチョコじゃ済まさないわよ…………」
次回はサーヴァント紹介をやります。