ふぇいと えきせんとりっく! めいど あんど ばとらー!   作:猫好き猫アレルギー

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水着イベント終了!
結局、ガチャはステゴロ聖女しか来てくれなかったよ……。


前 裏

「…………ハッ! 道場!」

 

 …………夢か。内容はイマイチ覚えていないけど。

 ……あれ? ここは何処だ?

 気が付くとオレは、見知らぬ部屋にいた。

 随分と品がある部屋で壊すと、洒落にならんぐらい高そうな物が飾られている。

 

「一体、どうなっているんだ?」

 

 とりあえず、誰かいないか確認しておくかと思いシーツを捲る。

 

 

 

「……え?」

 

 捲ると何故かオレは、裸だった!?

 

「な、な、な、な、なんでさ!?」

 

 なんで!? 服は!?

 ――と、辺りを見渡すと右隣に妙な形の小さい膨らみがあった。

 シーツの隙間からは、長い銀髪らしきものが見える。

 

 ………銀髪……………まさか!?

 

 オレの脳裏に、切嗣の娘と名乗った彼女が浮かんだ。

 慌てて捲るとそこには………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イリヤ様と思いましたか? 残念、キース・ロイヤルでごさいます!」

 

「グハッ!?」

 

 そこにいたのは、バトラーことキース・ロイヤルだった。

 ――つーか、なんだその格好は!?

 顔はバトラーだったけど、首から下は明らかに少女の様な体になっていた。しかも、カツラまで被って……。

 どーなってんだよ!? キモい!

 

「御安心ください! 首から下は単にベッドの下にあるだけでございます! (キラッ!)」

 

「なんて、手の込んだことを……!?」

 

 バトラーの意味のない行動に戦慄した。

 

「フッフッフッ! 士郎様に寝起きドッキリを楽しんで頂く為に仕込みました!」

 

「いるか! そんな仕込み!」

 

 最悪な目覚めだった。傍迷惑にも程がある!

 

「と、ところでバトラー。オレのふ「シロー!!」うわぁ!」

 

 バン! と大きな音を立て、イリヤがドアを開けて入ってきた。びっくりした。

 

「シロー! 無事だっ…………えーっと、その」

 

「イリヤ……?」

 

 何で顔を赤くして、目を逸らすんだ? と、思っていたら、ふと思い出した。

 今、オレは、どんな姿をしていたのかを…………!

 

「うわぁぁぁ!!」

 

 そうだ! オレは、素っ裸であった!

 

「ふ、服――!!! オレの服はぁぁぁ!?」

 

「――では、この中から御選びくださいませ!」

 

 トウっと、言って飛び出したバトラーが提示した服は………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 鳥をモチーフにしたピンクの魔法少女風の服。

 割烹着付きのお手伝いさん風の和服。

 悪の女幹部みたいな黒い装束。

 

「さあ! お好みの物を!!」

 

「着れるかぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 何で全部女物なんだ! しかも、この黒いのなんてほとんど下着みたいじゃないか!

 誰が着るんだこんな変な服!!

 百歩譲って、和服が1番まともな気がするが女物の着物なんて着たら、単なる変態じゃないか!!

 

「ちなみに私のオススメは、この黒い超露出な装束でごさいます!!」

 

「嫌がらせかぁぁぁぁ!!」

 

 よりにもよって、1番ヤバい服をチョイスしやがった!

 

「何を言いますか! これは、私のお古でございますよ!」

 

「着たのか!? これ、着たのか!?」

 

 ちょっと、想像してみた……………………………………………………………………………………………………するんじゃなかった。

 

「そもそも、何でオレ裸なんだ!」

 

「勿論、私が脱がせました」

 

「何故!?」

 

「年がら年中、同じ服では残念ですからねぇ。脱・無個性です!(キラッ)」

 

「喧しい! 兎に角、服を返せ!」

 

「残念ながら、クリーニングに出してしまったのでありません」

 

 容赦なくきっぱりと言ったバトラーに、オレは怒りを覚える。

 マジでぶっ飛ばしたくなったが、グッと堪えた。

 

「……じゃあ、せめて男物の服はないのか?」

 

「…………では、こちらはどうでしょうか?」

 

 ――と、言ってバトラーが出した服は……………………………………………………………………………………メイド服だった。

 

「だから、なんでさ!」

 

「はて? どうかなさいましたか?」

 

「どうかなさいましたか? じゃない! 何でメイド服なんだよ! 男物の服を出してくれって、頼んだだろう!」

 

 オレがそう言うと、バトラーは驚愕したような表情をして…………何故かイラッと来る。

 

「なんと!? このメイド服は、ガイ殿から譲り受けた歴とした男物の服で御座いますよ!」

 

「変態から変なもの譲り受けるなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 結局、まともな服は1着も出ないのか! 出す気ないのか!? どっちだ!?

 

「シ、シロー! 落ち着いて!」

 

「……イリヤ!」

 

「キースに何を言っても、キースだから言うだけ時間の無駄なのよ……」

 

 ……イリヤ、その諦めの境地のような目は一体?

 

「…………アインツベルンのお城にいた時だって………………………………グスン」

 

 何があった!? 過去に一体、何があったんだ!?

 

「……あんなことや……こんなことや…………」

 

 頭を抱えながら、ブツブツと何かを言っている。

 本当に何があったんだ――!!

 よく分からないが、ダークサイドに落ちていくような勢いだ。

 

「やれやれ、士郎様は我が儘で御座いますね。仕方がありません。――では、こちらはどうですか?」

 

 バトラーが最後に出してきたのは………………………………男物だった。

 まともな服あるじゃないか!

 

「最初から出せよ!」

 

「しかしこの服は、果たして士郎様に使い熟せますかね?」

 

「…………? どういう意味だ?」

 

 オレが聞き返すと、バトラーは恭しくお辞儀をしながら説明を始める。

 

「この服はとある魔術機関が造り出した魔術礼装で御座います」

 

「魔術礼装?」

 

「こちらはサーヴァントに対してのサポート用に開発されたものです。攻撃・防御・回復と揃っております」

 

「す、凄く良いものじゃないか!?」

 

「人によっては、“もうこれだけあればいいんじゃないのか?” と、言われることもあります」

 

 これだけって……? 他にもあるのか?

 

「しかし! オールマイティーとは、極めて難しいものなのです! そうそれはまるで、究極の器用貧乏なのです!」

 

「き、器用貧乏?」

 

「例えるなら、強化しか使えない未熟者な士郎様の様なもので………………おや、ピッタリな礼装でしたね」

 

「悪かったな! 強化しか使えない未熟者で!」

 

 確かにオレが使える魔術は強化ぐらいしかない。しかも、成功率は低い。

 切嗣からも正式に習った訳でもない。

 魔術師としては、半人前だ。

 

「いえいえ、士郎様は素人に毛が生えた程度の実力しかありませんよ」

 

 ぐざっ!

 

 そこまで言うか…………。

 

「真っ当な魔術師から、師事を受けた方がよろしいとおもいますよ。私からは“絶対領域マジシャン先生”をオススメいたします」

 

「誰だそれは!?」

 

 “絶対領域マジシャン先生”!? どんな魔術師だ!?

 バトラーの知り合いか!?

 だとしたら、変態の可能性が高いな。知り合いたくない!

 色々とツッコミを入れたいが何時までも素っ裸でいる訳にはいかない。とりあえず、オレはシーツに潜りながら着替えた。

 

「ところでバトラー。ここは何処なんだ?」

 

「ここですか? ここは……………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 風雲! キース城! の一部屋で御座います!」

 

「………………………………はぁ?」

 

 風雲? キース城? なんだそりゃ!?

 

「アインツベルン家アーンド遠坂家アーンド大富士原家の財産を使い、造り上げた素敵アトラクションで御座います!」

 

 ……………………ん? 今、何て、言った?

 

「…………ちょっと、キース。今、変な単語が聞こえたんだけど」

 

 ダークサイドから復活したイリヤが、ゆらりと立ち上がる。

 

「……キース。今、“どこ”の“何”を使ったって言ったのかしら?」

 

 イリヤが問いかけると、バトラーはまるで日本語が理解出来ない人を見るような目で見る。

 

「仕方がありませんねぇ。もう一度、申し上げますよ。アインツベルン家アーンド遠坂家アーンド大富士原家の財産を使い…………」

 

「人の家の財産を勝手に使うなぁぁぁ!!」

 

 イリヤは近くにあった調度品を手に取り、バトラーに向かって投げつける。スルッと避けられたが…………。

 

「やれやれ、危ないではありませんか。カルシウム不足ですか? きちんと栄養を摂らないといけませんよ。ただでさえ、発育不全な残念オパーいなのですから」

 

「うるさい! うるさい! うるさーーーい! 余計なお世話よ! 大体、非常識と理不尽の塊にアレコレ言われたくないわよ!」

 

 全くもってそこ通り。

 

「それに風雲キース城って、何よ! 一体、何を造ったのよ!」

 

「それは体験してからのお楽しみで御座います」

 

 変態が造ったものなんて、体験したくない。

 

「何を仰いますか! あの切嗣様でさえ、泣いて喜ばれました素敵アトラクションでありますよ!」

 

  …………………………はい?

 

「…………バトラー。今、何て、言った、んだ?」

 

「……士郎様、耳が遠くなりましたか? ――では、もう一度言います。あの切嗣様でさえ、泣いて喜ばれました素敵アトラクションですよ!」

 

  絶対、違うと思う! むしろ悪夢だったんじゃなかったんじゃないのか!?

 

「それじゃ、じーさんもここに来たのか?」

 

「いえ? 切嗣様はここに来たことはありませんよ」

 

「は? じーさんも体験したんじゃないのか?」

 

 オレは聞くと、バトラーは首を横に振り…………

 

「切嗣様が体験したのは、アインツベルン城に造り上げた2代目 風雲! キース城! で御座います」

 

  …………と、答え…………はい?

 

「………………2代目?」

 

「はい。ちなみにこの城は3代目に当たります」

 

  3つ目なのか、これ。

 

「…………ちょっと、待ちなさいよ」

 

「はい。どうなさいましたか?」

 

「アインツベルン城にもあるの“これ”?」

 

「はい。アハト様より依頼がありまして…………」

 

「……!? お爺様の!? 依頼!?」

 

「その通りで御座います。今より10年程前になります。前聖杯戦争が終結後にアハト様より、造るようにと言われまして……」

 

「…………聖杯戦争の後にですって!?」

 

「ええ。完成した後、切嗣様がお帰りになられまして………なかなか良い叫びっぷりで御座いました」

 

「…………切嗣が!? 嘘よ!」

 

  信じられないと言った表情のイリヤ。どう言うことだ? イリヤと切嗣が父娘なら、会いに行くのは不自然じゃないだろ?

 

「……だって……だって、切嗣は私を“裏切った”筈なのに!」

 

  …………!? う、裏切った!?

 

「会いに来る筈ない! そんなの嘘よ!」

 

  その時、オレの脳裏に切嗣の顔が過った。何処かへ行った帰りに見せた悲しげな顔を……

 

「嘘じゃない!」

 

「!」

 

「嘘じゃない! 切嗣は何度も会いに行った筈だ!」

 

「……シロー」

 

「親が自分の娘に会い……いや、迎えに行くのが嘘なものか!」

 

  オレの言葉にイリヤは動揺している。

 

「会いたかった筈だ! たった一人の娘に、何度も何度も何度も会おうとした! でも、会えなかった……!」

 

  オレはバトラーを睨み付ける。

 

「こいつが余計なことをしたばっかりに……!」

 

「……?」

 

  キョトンとした顔をするな!

 

「で、でもお爺様も切嗣が裏切ったって…………」

 

「……イリヤ。バトラーなんかに変な物造らせたじいさんと切嗣。どっちが信じら「切嗣!」……だよな」

 

  即答だった。しかも、セリフ被せてきた。

 

「…………しかし、可笑しいですね?」

 

「……バトラー。何が可笑しいんだ」

 

  首を傾げる元凶に問い掛ける。

 

「いえ、2代目は維持魔力が莫大ですので精々半年が限界なのです」

 

「「え?」」

 

「他所から補充しない限り、魔力が切れたら半日で消滅してしまうのです。残念なことに」

 

  この城、魔力で出来ているのか?

 

「お前が補充したんじゃないのか?」

 

「いえいえ、私は切嗣様が楽しまれたのを確認した後に契約期間が切れました。その為、アインツベルン城から去りましたので……」

 

「そうなのか?」

 

  切嗣は絶対楽しんでいないと思うぞ。

 

「ええ。とある方とカレーを作ってましたので……」

 

「は? カレー?」

 

「いえ、何でもありませんよ」

 

  だとすると、切嗣が死ぬまでイリヤに会えなかったのは…………。

 

「……多分、お爺様が補充していたんだわ。――――そうまでして、私と切嗣を会わせなかったのね」

 

「……イリヤ」

 

  今にも泣き出しそうなイリヤをオレは抱き締める。

 

「シ、シロー!?」

 

「イリヤ。オレがいるよ」

 

「!」

 

「切嗣の代わりには、ならないかもしれないけど……家族として、姉弟として、オレがイリヤを支えるよ」

 

「~~~~シロー」

 

  イリヤの手がオレの背中に回る。

 

「ああ! 何と感動的なシーンでしょうか!」

 

  ハンカチを出し、涙を拭くバトラー。涙、出てないぞ。

 

「それでは、家族水入らずの所ですので…………私はさらばを言わせて頂きます。無事にまたお会いしましょう!」

 

「はい?」

 

  よく見ると、バトラーの手には紐が握られていた。そして、思いっきり引っ張る。

  すると、妙な浮遊感が………………って

 

「のわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

「では、行ってらっしゃいませ~~」

 




三騎士「「「この人でなし!」」」

???「どんだけ余計なことをすれば、気がすむんだこの変態執事!」
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