伝説のポケモンマスターは面倒くさがり   作:ただの面倒くさがり

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闘志着火

「アララギ博士?」

 

 カノコタウン。私の生まれた場所。

 顔馴染みのアララギ博士を訪ねる。

 

「あら、アリス!久しぶりね、元気?」

「元気ですよ。今回はお仕事で来ました」

「PMP協会ね。実は私も入っているのよ」

「そうなんですか!?」

「二年前からだけどね」

 

 雑談をし、雰囲気がいい感じになったところで本題に入る。

 

「私、イッシュの伝ポケ捕まえることになったんですよ」

「アリスなら出来そうね」

「そんなに簡単じゃないんですよ。しかもチャンピオンになれって言われてるし」

「セキエイでもチャンピオンなんでしょ?」

「まあ」

「なら平気よ。メンバーは変えずに行くの?」

「いえ、一匹、ミュウを別の子に変えようかと。ミュウはやっぱり目立つので。今育成しているところです」

「あら?見せてもらえるかしら」

「もちろん。ハクリュー、出てきて!」

 

 モンスターボールを展開し、ハクリューを出す。

 

「リーグまでにはカイリューに育てようと思います。まあ、進化はこの子達の自由ですけど」

「あら、この子達の意見を尊重してあげるのね」

「それじゃないと長続きしませんからね」

 

 軽口を叩き合い、ポケモン図鑑というプレゼントを貰ったところで私は旅を始めた。

 

 サンヨウシティまで駆け足で進み、ジムリーダー・ポットと対戦する。

 何故なら、私が持っているイッシュの御三家のポケモンは、ジャローダだからだ。

 

「開始!」

「ジャローダ、終わらせなさい」

 

 私が呟いた瞬間、ジャローダが動いた。瞬殺、と言っていいほどのスピードでヨーテリーを沈める。

 次に出てきたバオップも一撃だった。

 私も堕ちるところまで堕ちたな。ため息と共にそんな言葉が零れる。

 ——バトルが、楽しめないなんて。

 私はジムリーダーからバッジを受け取ることなくその場を去った。

 

 side. デント

 

 あの子が最後、ポロッと、本当にうっかりと言った言葉——バトルが楽しめないなんて。あの言葉がずっと引っかかっていた。

 あの子はジャローダを、既に八十レベル以上のジャローダを『終わらせなさい』の一言で動かした。それは、信頼関係がなければ出来ないことだ。

 受付であの子の登録番号からポケモン協会で実績を調べる。そこには信じられないことが書いてあった。

 

 ———

 ポケモントレーナー アリス 十二歳

 出身 イッシュ

 危険ポケモン所持 ランクS ポケモンF、S、F、R、E、S、H、R

 ジョウト・カントーリーグチャンピオン

 PMP協会 会員

 伝説ポケモンマスター 候補

 ———

 

 あの歳の少女が、これだけの危険ポケモンを……信じられない。しかも、伝説ポケモンマスター候補。これは風の噂で聞いたことがあるが、つまりこの危険ポケモンは全て伝説ポケモンなんだろう。

 僕は兄弟達に声を掛けた。

 

「実は、提案があるんだけど——」

 

 上手くいくかな。

 

 sideout.

 

 ポケセンでだらだらしていると、ジョーイさんから電話が入ったと言われた。受話器を受け取る。

 

「もしもし」

『やあ。僕はデント。サンヨウジムのジムリーダーの一人だ』

「はい。何の用でしょうか」

『実は、バッジのことなんだけど——』

「受け取れません、お断り致します」

 

 ポケモンバトルを楽しめないような人間がバッヂを受け取れる筈が無い。

 失礼します、と言って電話を切ろうとするが——。

 

『そう言うと思ってね。一つ提案があるんだ』

「……提案、ですか?」

『ああ。ポケモン協会の方で調べたら、弱いジムポケモンが勝てるわけは無いね。だから、僕達の手持ちとバトルしないかい?』

「ジムリーダーの手持ち、と」

 

 ジムリーダーの手持ちは、もしかしたらチャンピオンにも届くかもしれない程の実力だ。それとバトル出来るとは、一般人から見たら夢のまた夢。

 受話器を握りしめ、答える。

 

「是非、お願いします!」

『よし、明日空いてるかい?』

「はい!」

『じゃあ、朝一にやろう。参考になるかもしれないから、トレーナーズスクールや一般公開でも構わないかい?』

「もちろん!お願いします!」

 

 ……久々に闘志が湧いてきた。




すみません、投稿間違えました。修正済み。
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