「き・み・は!何を考えているのかなぁ?!」
「ご、ごめんなさい…」
説教は久しぶりだ。しかも公衆の面前で…。いやこれは初めてかもしれない…そんなどうでもいいことを考えているうちに、エイナの説教は終わる。
「もう、白い髪といい。あの子にそっくりね…」
あの子とは、豊穣の女主人で飛び出ていった、ベルというこだろう。
「ベルっていう子ですか?…」
「あれ?知り合いなの?」
「あ、いえ!見かけたもので…」
見かけたって言っても…顔はあまり見えなかったが…
「あっ。噂をすればだよ~。おかえり!ベル君」
隣を見ると、白髪の赤目の少年がそこにはいた。
「どうもこんにちは。金木研です。よろしくベル君」
微笑み彼に向かって手を出す。
「あ。その…よろしくお願いします。カネキさん」
それに答えるように、ベルは手を出し握手を交わす。
「今ちょうど、ベル君の話をしてたんだよ~」
エイナが、ベルをからかうようように、ウィンクをする。
「そ、そうなんですか?って…やっぱりどこかで会ったことありましたっけ?」
と、僕に目を向けてくる。やはり隣にいても気づかなかったようだ。
「うん。会ったってより、見たかな?豊穣の女主人で」
ハッ!と息を呑むベル、それを手で抑えるかのように金木も慌てて
「あ。いや気にしないで、僕はなんとも思わないし、僕達同じ冒険者でしょ?」
「…ッ。シルさんが言っていた白髪の人ってカネキさんだったんですね…。すいません、庇っていただいて…」
「あ。いや本当に気にしないでいいよ。君も大変だったんだろう?」
エイナはよくわからない話を繰り広げられていて、話に介入する余地もなかったので、話題を切り替えようとした時だった。
「えっと…」
ふと、後ろを振り返ると金髪の少女が立っていた。
「あっ…あの…その……」
ベルがいきなり挙動不審になったかと思えば
「すいませぇーーーん!」
走り去っていった。
「え…」
それには、金木もビックリしていて、何がなんだかわからない状態で、エイナにコンタクトを取る。彼女もよくわからないようで、首を傾げる。
「なにやら、落し物…ですかね?なにか渡してますね」
ギルドの入口でなにやら話している。どうやったらあんな速く追いつくんだ。そんな疑問を頭に浮かべているうちに、自分の元へ彼女はやって来た。
「貴方…。さっき10層にいた人ですよね?」
控えめな口調で聞いてくる。こういう性格なのだろうか?それとも怖いとか?そんなことを思いつつ、返答する。
「えっと。はい…」
まさか見られたかな?まあ見られても僕はいいんだけど…
「あれ。スキルなんですか?…」
「まあそういうことになりますね…」
顎を擦りながら答える。
「お名前、教えてもらえますか?私はアイズ。アイズ=ヴァレンシュタインです」
この人が剣姫か。
「金木研です」
苦笑いで答えると、彼女はずっと金木の目を見ていて、何も話さない。金木は戸惑いつつも、彼女に聞いてみる。
「あの…アイズちゃん。どこまで見てたの?」
「…シルバーパックに襲われているところ」
赫子出したあたりか…運が悪いかな、まあ仕方ないかここの世界では、それだけで敵対はされないはず。
「…と、とりあえず!ヴァレンシュタイン氏はベル君に用事があったのかな?」
重たい雰囲気がギルド内に蔓延する中それを断ち切ったのはエイナだった。すると、彼女もエイナの方に会話が行き、金木はこれ以上は話さないでおこう。そう決めて、エイナさんに軽く会釈をすると、小さく手を振ってくれた。
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「え?!剣姫さんにバレちゃったんですか?…」
「はい…」
10層であったことをミューに教えた。
「とりあえずは、スキルで誤魔化しましたけど、それでもダメなんですよね…、これからはマスクをしようかな…」
「うーん…そうですね。幸い、あの世界で使っていたマスクをずっとポケットにしまってますが」
そう。転生したときに、ポッケに入っていた。あの時の思い出の品としてしまっていたが。この世界でもお世話になるとしよう。
「わかりました神様。ダンジョンに行く時は付けてみます」
「うん!それじゃあステイタスを更新しましょう!」
金木研
Lv.1
力→SSS1986→SSS1990
耐久→SSS1975→SSS1982
器用→SSS1972→SSS1973
俊敏→SSS1990→SSS1992
魔力→SSS1968→SSS1970
【スキル】
・隻眼の王
赫子を使う時に敵のステイタスを無効化
【魔法】
「スキルが発現してますね…隻眼の…王?ですか、なかなかいいスキルですね」
「隻眼の王……」
自分が?…エトじゃないのか?…
「金木さん?…」
金木の鼓動が加速する…