蒼の彼方のフォーリズム ~少年たちの物語~   作:舞翼

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今回も、ご都合主義満載です(笑)
話にボロが出ても、ごり押ししちゃいます☆
てか、あおかなの最終回熱かったですね!!


第5話 合同合宿!

高藤学園との合同合宿は、ゴールデンウィークの三日間行われることになった。

今現在俺は、家を出、近くの幹に背を預け、ボストンバックの綱を肩にかけ斜めに背負っていた。

時刻は午前8:00時だ。

ちなみにだが、一応競技用のグラシュは持ってきてる。

 

「ごめんごめん、待たせたかな」

 

「いや、今来たところだ」

 

俺は窓果に、デートなどで男性が使うお馴染の言葉を遣い片手を上げた。

そう。 今日は合宿が行われる当日である。

一度、久奈浜学院の校門前に集合となっているのだ。

 

「家が近いと、何かと便利だね」

 

「そうか?」

 

「そうだよ」

 

「まあ、部活とかでは便利そうだが」

 

俺と窓果は、話しながら学院に向かっていた。

ちなみにだが、朝の運動を兼ねて徒歩で向かっている。

 

「ところで翔やん」

 

「んー、どうした」

 

俺は、後頭部に両の手を回しながら聞く。

 

「合宿では飛ぶ?」

 

たしかに、高藤の設備の中練習すればレベルアップ出来るかもしれないが――。 選手としては飛びたくないんだよな。

 

「私、セコンドやりたいな」

 

ふむ。 窓果のセコンドか。

何かと俺のことがわかってるようだし、任せてみるのも面白いかもな。

 

「……練習が終わってからな」

 

「OKOK、人がいなくなってから始めようか」

 

「おう、了解した」

 

そうこうしていたら、久奈浜学園の校門前に到着した。

俺と窓果が一緒に来たことに、他の部員たちは少し驚いていたが。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

全員が集合した所で、FC部の顧問の各務葵先生を筆頭に、高藤学園へ向けて飛翔を開始した。

 

「学生な自由な自治……ですか?」

 

「いわえる生徒会を、高藤では自治生徒会というらしい。 殆んど学園が収めるというくらいの行政組織なんだそうだ。 その生徒数は、首都にある本校は生徒数だけで6000千人は超えるらしい。 今向かっている福留島は、本校と比べれば数が落ちるが、十分マンモス校といえる」

 

「……マンモス校」

 

「青柳妹は、地元なんだから校舎くらいは見たことがあるだろ」

 

「そうじゃなくて、マンモス校ってなんか死語ぽい響きだなっ……痛て!?」

 

各務先生は、上手く窓果の体をぶつかる。

それに応じて、窓果のバランスが崩れる。

 

「ちょ、先生。 いきなりぶつかってこないでください」

 

「なんだ青柳妹、それは死語を使った私が、古い骨董品だと言いたいのか。 ん?」

 

「けっ、決してそんなことは……」

 

俺は各務先生の隣まで移動する。

 

「そうですよ。 先生を古い時代のひt……痛で!?」

 

俺も各務先生の体当たりを受けて、バランスを崩す。

 

「ん? お前もか、妖精姫よ?」

 

「ちょ、それはやめてください!」

 

俺は声を上げる。

皆の前で、姫はきつい。

 

「というか、お前ら言うようになったな。 一緒に行動してるからか?」

 

「なるべく心を開こうと思っていたんですが、やっぱり閉じた方がいいかなって、絶賛葛藤中です」

 

「……はは、俺と窓果はセット扱いなんですね」

 

俺は乾いた笑みを零すしかない。

ちなみにだが、コーチと選手の間に距離ができないように、全員を名前呼びにしてる。

と、その時、後方を飛んでいた明日香がひょこっり現れる。

 

「おっとと」

 

「どうしたんだ、明日香? 飛び方が上手く出来なくなったとか?」

 

「いえいえ、先程、各務先生が翔さんのことを妖精姫って言ってたので、どういう意味かと」

 

あー、聞かれてたか。 俺が元選手だってことは、あまり公にしたくないしな。 でも、嘘を吐くのも気が引けるし。

 

「翔さん?」

 

「……今は、あまり公にしたくないから黙っててくれよ」

 

「はい!」

 

明日香の眼差しは、真剣そのものだ。

てか、この子素直すぎないか?

 

「あー、数年前までは俺は、FCの選手だったんだ。 で、今のがFC時代の、俺の二つ名ってわけだ」

 

明日香は、『可愛いですね』と言いたいように、目をキラキラさせるだけだ。

色々と恥ずかしい……。

 

「選手には復帰されないんですか?」

 

「うーん、暫くはしたくないかな。 あんま勘も戻ってないしな」

 

バランサーをカットしての技は、まだ危険そうだし。

バランサーはグラシュの感度を押さえて、飛びやすくための装置だ。 簡単に言えば安全装置である。

オフにすれば、より繊細なメンブレンコントロールに反応するが、安定性は一気に無くなり、飛ぶことが難しくなるのだ。

制御が出来るようになれば、最強の武器になるが。

 

「……そうなんですか。 ちょっと残念です」

 

「空に帰ることはしたんだ。 今はそれでいいと思ってるしな。 まあ、半分以上は窓果のおかげなんだが」

 

「翔さんは、窓果ちゃんが大好きなんですね」

 

「ちょ、何でそうなる!?」

 

俺の頬は、真っ赤に紅潮する。 誰だ、誰が吹き込んだんだ。

明日香は素直な子だから、この言葉を真に受けちゃうぞ。

 

「え、違うんですか?」

 

俺が迷いに迷った答えは、

 

「……友達として好きだな」

 

「そうなんですか」

 

明日香は、首を傾げるだけだ。

 

「……この事は誰にも言わないでくれ。――うん、まじで」

 

と、俺は懇願する。

明日香は、守ってくれそうなので安心なんだが。

 

「わかりました。――私、翔さんと飛んでみたいです」

 

「ま、機会があればな」

 

「は、はい! その時はよろしくお願いします! あ、そういえば、各務先生が晶也さんのことを弟子って言ってたんですが?」

 

各務葵の弟子である晶也は、FC界で飛翔姫とも呼ばれており、妖精姫に対するものでもあったのだ。

俺もどちらかと言えば、飛翔姫の方がよかったぜ。

だがこの事は、本人は知られたくないだろう。

 

「俺にはわからんな。 晶也本人には聞いてみたのか?」

 

「はい、空耳だと」

 

「んじゃ、晶也の言う通りでいいんじゃないか」

 

「そうですね」

 

明日香はニコッと笑うだけだ。……素直すぎて涙が出るぜ。 明日香よ。

その時、晶也が全員に停止の指示を出した。

眼下には、学園とは思えない敷地が広がっている。 そう、ここが高藤学園だ。

 

「到着だ」

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

「ここが高藤学園か……広いな」

 

「……たしかに」

 

これが、俺と晶也の第一声だった。

学園とは見えない大きさ、設備だ。 お嬢様学校みたいだ。

皆も、何故この学園にせず、久奈浜学院にしたか話あっていたが。

理由は簡単なものばかりだ。

明日香は『移動教室が大変だから。』 晶也は『近かったから。』 部長は『FC部が弱小だったから。』

窓果が凄いことを言ってたが。 部長が、高藤のスポーツ推薦を土下座までしてお願いしたのに落ちたとか……。 空耳だったらいいんだけど。

みさきは『めんどくさい。』

真白は『お金持ちのお嬢様がいく学校だから。』、だそうだ。

窓果は、『人の多い所に行ったら、自身の個性が埋まってしまうということらしい。』

俺も引っ越した先が、久奈浜学院が『近かった』からだ。

 

「おまちしておりましたわ」

 

いつの間にか沢山の生徒が並んでいて、その中心に立っていたのは、明日香とFCで対戦していた人だった。

 

「ごきげんよう、久奈浜学院FC部の皆さま!」

 

「あ、君は」

 

「あれ、翔やんの知り合い?」

 

俺の声に窓果が反応する。

 

「明日香とFCを対戦してた人だな」

 

この人は、佐藤院麗子と言うらしい。

佐藤院さんは、この高藤学院FC部の副部長でもあるらしい。

そして部長の名前は、真藤一成。

何でも、当代最強のスカイウォーカーらしい。 FC選手全員の目標だとか。 マネージャーも7~8人いるらしい、久奈浜学院とは大違いだ。

まあ、出来るマネージャーは一人に限るが、量より質だ。

 

部屋に案内するという話だったが、早く打ち解けた方がいいという各務先生の案で、練習することが先になった。

とまあ、部長と俺と晶也以外の全員が自己紹介をした。

そして、俺と晶也の自己紹介になった。

 

「えー、FC部コーチの如月翔です。 本日はよろしくお願いします」

 

「同じくFC部コーチの日向晶也です。 合同合宿では、高藤の皆さまの胸を借りたい所存です」

 

俺と晶也の言葉に、佐藤院さんの目が丸くなる。

 

「まあ、コーチがお二人ですの!? 選手も兼任してらっしゃるのかしら。 真藤部長と同じですわね」

 

「いえ、オレはコーチ専任で……」

 

と、晶也が言い。

 

「俺は、正確にはわからん」

 

俺は、答えを濁すだけだ。

と、その時。

 

「翔と晶也は凄いぞ。 名ばかりの私と違って、部内のことを全て仕切ってる」

 

「「ちょ!?」」

 

各務先生よ。 俺がコーチに就任したのは数日前ですよ。

部内の事なんて、これっぽっちもです。

 

「二人は責任感も強いしな。 今から帰ってしまう私とは大違いだよ」

 

「「何言ってるんですか!?」」

 

「安心しろ、引率としてちゃんと送迎はする。 帰りも迎えにくるから」

 

へ?……じゃああれですか。 全ての練習メニュー等は、俺と晶也が仕切るってことですか!?

各務先生は、俺の内心を読み取ったかのように、笑みを浮かべるだけだ。

はあ~、こうなったらやるしかないな……。

 

「それに私がいたら、向こうの女子が練習どころじゃなくなる」

 

まあ確かに。 各務先生に向けてる、高藤のFC部員からの黄色い声は凄い。

FCでの伝説は健在だということだ。

 

「「そうっすね……」」

 

「まあまあ、翔に晶也よ。 向こうも生徒のみだ。 先方からもそういう条件で頼むと言われてるしな」

 

「見た目なら、先生も生徒でいけると思いますけど……」

 

と、晶也が言い。

 

「ええ、先生はこう見えて若いんですから……」

 

俺が言う。

 

「……お前ら、ヒールで踏みにじられたいか?」

 

「「ご、ごめんなさい!!」」

 

俺と晶也は、慌てて頭を下げる。

各務先生は、佐藤院さんを見て、

 

「自質部活のことは、この二人に任せてる。 何かあったら、この二人を頼るがいい」

 

「まあ、それはそれは……心強いですわ」

 

各務先生よ。 ハードルを上げすぎです。

 

「じゃ、私は帰るからな」

 

「先生、帰るなら。 部長のケアをしていってから帰ってください」

 

晶也がそう言ったので、俺は部長を見た。

部長は、俺と晶也を代表として紹介されたので、拗ねてしまったのだ。

 

「選手のケアも、コーチの仕事だ。 翔、やってみろ」

 

「……はい、わかりました」

 

晶也は合掌するだけだ。……晶也よ。 覚えてろ。

俺は息を吐いてから、部長に向き直り、

 

「こちらが久奈浜学院部長、青柳紫苑さんです。 筋肉に関しては右に出る者はいません」

 

部長はがばっと立ち上がった。

 

「おう! 今翔から紹介された、三年の青柳紫苑だ! 筋肉関係のことなら何でも聞くがいい! 合宿ではよろしく頼む!」

 

……何て言うか、部長誘導にかかりやすいな~。

 

「それでは皆様、更衣室にご案内致します」

 

佐藤院さんが言い、部員はその後ろをついて行く。

必然的に、俺と晶也が取り残されてしまう。 向けられる視線が凄い……。

てか、何で窓果までついて行っちゃったの!?

とまあ、このようにして合同合宿が始まったのだった――。




メンブレン衝突してるよね!と言いたい人もいると思いますが、そこはご都合主義ということで。
まあ、各務先生の高等技術とお考えくださいです<m(__)m>
次回は合宿の練習でしょうか。
翔くんと窓果ちゃん。いい感じですね(笑)
てか、バランサーカットしたらチートになっちゃうよね(笑)


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