蒼の彼方のフォーリズム ~少年たちの物語~   作:舞翼

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ご都合主義満載やで☆
練習内容書くの難いの~(^_^;)


第6話 合同合宿、開始!

俺が周りをきょろきょろしてたら、晶也が、高藤学院FC部女子に、人目のない場所へ連行されていた。 俺も一人になっちゃうから、コッソリ着いて行くんだけどね。……ふ、不審者じゃないからねッ!

会話を察するに、高藤のFC部員には話が伝わってないのか?

唐突に、会話に乱入した人物が現れる。

 

「捜してたよ。 いやー、こんなところに居るとわね」

 

ふむ。 俺の勘が正しければ、この人が真藤一成。 当代最強のスカイウォーカーだな。

 

「憧れのスカイウォーカーに会えて、僕も光栄だよ」

 

「え、どういうことですか?」

 

市ノ瀬さんが、そう言う。

真藤さんが一拍置いてから、

 

「……言ってもいいかな」

 

晶也も観念したのか、選手だった頃の話をしてOKということになった。

いや、待て。 必然的に俺のことも挙がるよな。

 

「日向君はね。 少し前までは、もの凄いスカイウォーカーだったんだよ。 日向君に対する選手もいたんだけどね。 この二人は、伝説を残したまま引退してしまったんだよ。――そう。 妖精姫とね」

 

まじかああァァああ――!!と、俺は心の中で絶叫した。

真藤さんは、俺が隠れてる樹を見つめた。

 

「僕にはバレてるんだし。 姿を見せてくれないかな?――如月君」

 

俺はしぶしぶ姿を現す。

 

「……よう、晶也。 ナンパはいけないぞ」

 

「ナンパじゃねぇし。 市ノ瀬は、オレのお隣さんだ」

 

「お、おう。 そうか」

 

「どうしてここにいるんだ?」

 

このやろう、わかってるくせに。

俺は息を吐いた。

 

「あの視線に耐えられると思うか?」

 

「……いや、まったく」

 

「だろ。――と、それより。 俺を巻き込んで?何の話をしてるんだ?」

 

真藤さんが口を挟んだ。

 

「いや、君も伝説のスカイウォーカーじゃないか。 日向君と君は、僕の憧れでもあるんだよ。――如月翔くん」

 

「……はは、何を言ってるんですか」

 

真藤さんは、笑みを浮かべながら目を細めた。

 

「いや、僕の目に狂いはないよ」

 

……まあ、うん、あれだ。 これは完璧にばれてるわ。

人気者は辛いぜ。……はい、すんません。 冗談です。

 

「まあいいや。 合同合宿、頑張ろうね」

 

真藤さんは、ニコッと笑みを浮かべて去って行った。

……よし! 気持ちを切り替えて練習頑張ろう!

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

俺と晶也は、皆が居ると思われる校門前に戻った。

 

「はあ~、色んな意味で、もう疲れちゃったよ……。 晶也は、俺の正体知ってたんか?」

 

「半信半疑だったけど。 今ので確信に変わったよ」

 

「……まああれだ。 この事は黙っててくれ。 晶也のことも黙っておくから」

 

「……了解」

 

久奈浜学院に飛翔姫が居るなんて、予想外だったけど。

その時、着替えが終わった部員たちがやって来た。

 

「あれ~、何やってたの。 まさか……高藤学園のハーレムに混ざったり」

 

「おりゃ」

 

「痛い!?」

 

窓果が意味のわからない事を言い出したので、窓果の頭にチョップを入れる。 窓果は涙目になっていたが。

窓果は頭を擦りながら、

 

「翔やん、痛いよ……」

 

「いやいや。 力は入れてないし、嘘泣きはやめような」

 

「てへぺろ☆」

 

「おい!」

 

再び、俺のチョップが炸裂する。

まあうん。 やっぱりと言うべきか。 ここでも温かい視線が向けられる。

……やめて! ぼく茹でダコになっちゃう。

 

「う、うっ、翔君のバカ……」

 

「バカって言った方が、バカなんやで」

 

「……翔君。 温かい視線が凄いから、やめよっか」

 

「……そだな。 漫才をやりに来たんじゃないしな」

 

その後、全員が高藤の練習場へ向かった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

練習広場に来て一言……設備が凄い。

久奈浜とは比べ物にならなかった……。 悲しい真実やで。

ま、久奈浜にも良い所はあるはずだ。

 

「晶也。 まずは柔軟からか?」

 

「そうだな」

 

「ふむ。 やっぱりゲーム形式の練習がいいかな?」

 

「「うお!?」」

 

真藤さんが、俺と晶也の後ろから、にょきっと出て来た。

てか、まじでビビりましたよ。

 

「あ、ごめんね。 驚かせるつもりはなかったんだけど……」

 

真藤さんは、あははと笑い頬を掻いた。

 

「佐藤くん、ちょっといいかい?」

 

真藤さんがそう言い、その人物が姿を現す。

 

「佐藤院ですわ。 部長」

 

「みんなを集めて、先に柔軟を始めてくれなかい。 僕は、彼らと一緒に今日の練習内容を考えるから、僕ら以外で任せられるのは、副部長の佐藤くんが第一候補だ」

 

あ、また佐藤っていいましたね。真藤さん。

 

「お任せあれ、真藤部長。 あなたの期待には、十二分に応えて見ましょう。 それと、――佐藤院ですわ」

 

「うん、君が居てくれて助かる。 これからも頼むよ。 佐藤くん」

 

……もう突っ込むのはよしますぜ。

佐藤院さんの話だと、戸籍上の名前は佐藤と言うらしい。

佐藤さんは院の字が好きだから、苗字の後ろに院をつけてるらしい。 よし、俺も今日から佐藤院さんに統一しますぜ。

さて、皆の柔軟が終わり、練習に入った。

 

「ファイターの皆には、シザーズの指示を出しといた」

 

シザーズは、前に進みながら左右に急旋回を繰り返す飛び方だ。

要は、後ろから追われてる最中に、前後を入れ替える練習である。

この急旋回を行うことで、背中を追って来てる相手選手を前に押し出せる事が出来るのだ。

 

「それでいいと思うぞ。 シザーズは、ファイターには必要な練習になるからな。 ま、スピーダー向けの練習じゃないのも確かだしな」

 

スピーダーは小回りが利かないので、この練習には向かないのだ。

対戦相手がスピーダーなら話は違ってくるが。

 

「そこからスラロームだな。 なるべくカーブの角度を狭めて、鋭角飛ぶようにとも言ってある。 相手を押し出せる練習にもなるから」

 

スラロームとは、蛇行のことである。

晶也と話している内に、徐々に選手たちが飛翔していく。

 

ふむ。 見た感じ、みさきには才能があるな。 てか、まだ力を隠してそうだな。

真白は直感がものを言う、スピーダーの方が合ってるような?

 

「晶也。 見た感じなんだけど、真白は、スピーダーの方が向いてるんじゃないか? これは俺の意見だから、聞き流しても構わないけど」

 

「うーん、オレも同じこと思ってたんだよ。 でもなあ、勝つためにやってるんじゃなきゃ、このアドバイスは必要なのか?」

 

「おい、其処はコーチしろよ」

 

……いや、勝つためなのか? みさきが飛んでるから、飛んでるだけとか?

 

「この合宿が終ったら聞いてみるよ。 この合宿で、自身のスタイルも分かると思うしな」

 

「少し遅い気もするが……。 その方が確実なのは間違いないな。 んじゃ、ここは頼んだ。 俺はスピーダーの練習を見てくるわ」

 

「了解だ」

 

「頼んだぞー」

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

俺は、スピーダーの練習元に向かった。

すると、パシャ、というシャッター音が聞こえた。

 

「どうもー、放送部の保坂実里って言いまス」

 

「って、おい。 何撮ってんだよ」

 

「まあまあ、堅いこと言わないで、一枚くらいいいじゃないっスか。 日向さんの写真も頂きましたし」

 

この子に何を言っても無駄な気がしてきた。

……うん、諦めよう。

 

「乱用だけはしないでくれよ」

 

とまあ、釘は刺しておく。

 

「大丈夫っス。 そこらへんは、弁えてるっスから」

 

「……ならいいけど。 で、何のようだ?」

 

「久奈浜学院FC部コーチに、高校生にして就任した如月さんには、何か秘密があると思いまして」

 

俺は内心、ギクッ!とした。

 

「……あるわけないだろ。 FCに詳しいだけの高校生だ」

 

「そうっスかね。 私の取材魂が何かあるって言ってんスけど。 如月さんが一目置いてる選手っていますか?」

 

「……いないな」

 

「な、なんスか。 その間は!?」

 

「何でもないよ。 で、保坂が調べた中には、何かあったのか?」

 

と、その時。

 

「あの~、すいません。 そろそろご指導ご鞭撻を賜れると嬉しいのですが」

 

次の練習は、スピーダーの市ノ瀬莉佳だ。

笑っているが、底知れぬ笑みで怖いです……。

てか、忘れてしまって申し訳ない……。

 

「す、すまん。 すぐに始めようか」

 

「はい、お願いします」

 

と言い、市ノ瀬さんはぺこりと頭を下げる。

スピーダーの市ノ瀬さんには、ローヨーヨーの練習を選んだ。

ローヨーヨーとは、斜め下に飛んでから、重力を利用し、その加速を利用して上昇、スピードを上げることだ。

ローヨーヨーとは別に、逆に斜め上から飛んで、斜め下に飛ぶ、ハイヨーヨーというものもある。

この二つは、スピーダーに必要なテクニックになる。

ちなみに、姿勢制御も重要になってくる。

 

「まずは、オレから行くぜ」

 

あ、そういえば部長もいたんだっけ。……ごめんなさいです。 部長。

 

「じゃあ、お願いします。 姿勢制御を意識して飛んでくださいね」

 

「おう! 任せろ!」

 

と言い、部長は飛翔を開始する。

 

「さて、市ノ瀬さn「ちょっと、いいですか!」」

 

……突然乱入してきた保坂に、言葉を遮られたんだが。

まあ、ここは取材をさせてやろう。

 

「市ノ瀬莉佳さんっスよね?」

 

「はい……そうですけど……」

 

聞いた話だと、市ノ瀬さんは高藤のレギュラーに近いらしい。

厚い層の中、一年生にしてレギュラー入りできれば、凄いことだ。

とまあ、このように取材が進んでいった。

 

「はい、そこまでだ。 練習しよう、練習」

 

「えー、今からが良い所っスのに……。 高藤は有望株が居て、将来安泰ッスね」

 

「久奈浜も負けてないと思うが……」

 

「目玉選手がいないじゃないっスか?」

 

「今の所はな……。 じゃあ、保坂は誰か知ってるのか?」

 

保坂は眼を輝かせた。

 

「それが自分、FCのことを過去から現在まで洗って見つけたんスよ。 自分たちと同年代に存在した少年たち! 伝説を残したプレイヤーたちを!」

 

俺は内心冷汗ダラダラだ。

さっきは、ギクッで済んだが……。

 

「当時、飛翔姫と呼ばれ、各務葵の秘蔵っ子とも言われた麒麟児! そして、飛翔姫のライバルとも言われた、妖精姫!」

 

「……へ~、よく調べたんだな。 お前、情報屋になれるかもな」

 

「な、なんすかその反応! 私の情報が間違ってるスか」

 

……いや、合ってるよ。 うん、凄すぎ。

市ノ瀬さんは、俺の背後で笑っていたが。 てか、市ノ瀬さんにバレてるんだった。

 

「市ノ瀬選手は、聞いたことないっスか?」

 

「……残念ながら、聞いたことはないですね」

 

俺は、ほっと胸を下ろした。

市ノ瀬莉佳さん。 ありがとうごぜいやす。

 

「私、練習に行きますね」

 

「おう、気をつけてな」

 

「はい!」

 

市ノ瀬さんは飛翔を開始した。

その後、各自練習が終了して、解散となった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

俺は飛燕四型のグラシュを履き、浜辺に立っていた。窓果と練習する為だ。

もう夕方になる為、練習してる選手の姿は見当たらない。

 

「翔やん、お待たせ。 それとコーチお疲れ様」

 

「おう、窓果もマネージャーの仕事お疲れだ」

 

窓果に、「はい」を渡されたインカムを右耳につける。

俺はグラシュの展開部分から、翼を展開させる。

 

「じゃあ、やるか!」

 

「OK。 今から約一時間はできるね」

 

「そだな。――んじゃ、Fly!」

 

柔軟してから、俺は空に飛翔した。

フィールドフライで体を慣らしてから、スタートラインで止まる。

 

『まずは、加速してからローヨーヨーかな』

 

「おう、了解」

 

俺はスタートラインから飛び出し、斜め下に飛んでから、上昇しながら加速する。

俺のスタイルは、スピーダー寄りのオールラウンダーだ。

自慢じゃないが、加速には自信がある。

 

『セカンドブイにタッチしたら、足一点に、全ての力を込めたエアキックターン。』

 

「え、あれ、もうやるのか?」

 

この技は、今の所FC選手では俺しか出来ないらしい。

力を込めたエアキックターンは上位選手なら普通に出来るが、全ての力を足一点に集約させたエアキックターンは、俺しか出来ないらしい。

いずれこの技も、俺だけの物じゃなくなると思うが。 蓮は8割がた完成させてるしな。

――新技を考えなければ。

 

『……だめかな。』

 

くそッ! こんな時に、可愛い声とか反則だろ。 笑ってても、顔が見られないからって。……このやろう。

 

「OK。 やろうか」

 

俺は全速し、セカンドブイをタッチしてから、数㎝すぎた所で急停止。 体を捻り丸めてから、体の柔軟さを最大限に利用し、足に溜め込んだ力を一気に蹴る。

爆発的に加速し、サードブイにタッチをする。

 

『翔やん、そこから思いっきり下降して!』

 

「う、海に激突しちゃうんですが……」

 

『えっと。 今日覚えた技の名前なんだけど、スイシーダ?っていう技。』

 

「な、なるほど、それを疑似的に作り出そうと」

 

スイシーダ。 それは相手を海に叩きつけ動きを強制的に止め、体力、精神力を削る技だ。 高等技術でもある。 グラシュの設定で、海面ギリギリで止まるんだけどな。

まあでも、体力が余り残ってない選手には、効果が絶大な技でもある。

 

『で、すぐに体勢を立て直して、膝を曲げて海を蹴って急上昇。』

 

「……ま、まじですか」

 

てか、出来るかな? それが問題だ。

俺は息を吐く。

 

「よっしゃ! やるか!」

 

『頑張って!』

 

俺は加速しながら急降下、体を海に叩きつけ、ドバァァァンンン!!と、もの凄い水飛沫が舞った。 俺はすぐに体勢を立て直し、膝を曲げて海を蹴る。 メンブレンが上昇加速に応じて、青い光の線を描きながらライン上に戻る。

 

『そこから、ハイヨーヨー。』

 

「おう! 了解!」

 

俺は斜め上に飛んで、斜め下に、綺麗な青を描きながら飛翔する。

 

『翔やん、そこからバク宙して加速できるかな。』

 

「うーん。 できるかもしれないけど、予備動作が大きいかも。 まあ、やってみるよ」

 

俺は止まった反動を利用し、バク宙をしてから加速し、フォースブイにタッチする。

とまあ、この練習を五セットした。 まあ、時々技の変更もしたが。

 

「……窓果のセコンド鬼やな。 てか、今後は、窓果にセコンドを任せようと思うが、どうかな? 窓果と飛ぶのは面白い」

 

俺の空想かもしれないが、この練習では、窓果と一緒に飛んでる感じだった。

うむ。 面白かったです。

 

『OKだよ。 今後も、私がセコンドするよ。』

 

「おう、頼んだ」

 

数分飛んでから、浜辺に着陸した。 てか、結構ジャージが濡れてしまった。

俺は息を吐く。

 

「久しぶりの練習は楽しかった。 一応、あれの練習もしないとな」

 

「あれ?」

 

窓果は首を傾げる。

 

「グラシュのバランサーカットだな。 試合で使えるレベルにしとかないと」

 

まあ、選手には暫く戻らないが。

出来るに越したことはない。

 

「難しいの?」

 

「かなり難いな」

 

「んー、わかった。 その練習にもつきあうね」

 

「おう、頼んだ。――そろそろ時間だから、戻るか」

 

「そだね。 行こっか」

 

俺と窓果は戻る支度をしてから、宿舎に戻った。

こうして、合宿一日目が終了した――。




次回は試合?かな。
うん、上手く書けるかな。メッチャ不安です……。
てか、窓果ちゃんのセコンド鬼やね(笑)
それに応える翔君、凄ッ!

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