陸上これくしょん!   作:ゆっくり分隊長

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ゆっくり分隊長、復活!
て事で前話片手に内容を思い出しながら書いていきます


第陸話

 

セリの仲間を探し初めて一時間程。

朝に基地を出発し、現在太陽は頂上付近にまで昇っていた。

 

「見つかりませんねぇ...」

89式が呟く。

 

現在、三人は小休止をして居る。

瀕死状態の重戦車型は89式の座っていた場所に、その他積める物は全て積んだ上で89式とセリは残った装備を運んで居た。

幾ら歩調に合わせているとはいえくろがねのガソリンは減る一方で、出来るだけ早く仲間と合流したかった。

 

「逸れてから結構経って居ると言う事は捜索部隊が出ている筈だが...問題は逸れた仲間が基地に帰って居るかどうか...89式はどう思う?」

 

「帰って居る...と良いですねぇ、その方が素早く捜索部隊も出るでしょうし」

と、其処に此処までやり取りを聞いてきたセリが口を挟む。

 

「あの...少佐殿は89ちゃんを呼ぶときは何時もその呼び方なんですか?」

 

「どういう事だ?」

大樹は不思議そうにセリを見る。

 

「いっ、いえ...私達の基地では愛称やあだ名で呼ぶのが普通なので...89ちゃんだって、〝イ号〟とか〝チロ〟とかあるじゃないですか、そう言う感じのとか。」

ほら、私も〝セリ〟ですしと言うと、大樹と89式の二人はあぁ!、と声を上げる。

 

「確かに、セリの事は無意識にそう呼んでたが、89式の事をそう呼んだことは無いな...」

「まぁセリちゃんの場合は装甲工作車って言いにくいしね」

89式はそう言って笑う。

 

「チロ...で構わないか?」

「はい!ではこれからはチロって呼んで下さい!」

89式改めチロは、とても嬉しそうだ。

「じゃ、少し休んだし行こうか!」

そうして再び敵の残骸をセリとチロで運んでいった。

 

 

...と、その時。

 

「あ~!、探しましたよ!」

茂みをかき分けて現れたのは、姉妹にも見える13~15歳ほどの少女が二人。。

その少女は学校の制服の様な服とは違い、頭に鉄帽をかぶっていた。

 

「捜索隊の方かい?」

大樹はくろがねから降りると、少女の前に立つ。

「貴方は...?」

 

「私は近く...といってももうかなり離れてしまったが、陸軍基地から来た者だ。

其処の彼女は89式中戦車の陸娘、チロだ。」

 

「陸娘の存在を知っていると言う事は本物...失礼しました、近隣の基地というと最近出来たあの基地ですか?」

 

「最近出来たのかは私自身が数日前に来たばかりだから分からないが、恐らくそうだ」

数日前に来た、という言葉に思い当たる節があったのか、少女は

大樹の襟をみて震えあがる。

「し、司令官殿でしたか!こ、この度は我々の陸娘を保護して下さり、有難う御座います!」

(この流れ何処かで見たなぁ...)

黄色地に赤の線が三本、そして星マークの付いている襟章。

暫定とはいえ少佐を現す襟章を、今回ばかりは剥がして隠したくなった大樹であった。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

無電で周囲の陸娘達に帰投を命じたその少女は、大樹達を連れて基地へと向かう。

「その残骸って、もしかして陸上型ですか?」

 

「あぁ。折角だし、其方の基地に手柄ごと譲るよ。我々の基地の設備じゃとてもじゃ無いけど持て余してしまうからね」

大樹は手頃な破片を手に取り弄ぶ。

「い、いえ、此方だって鹵獲は初めての事で大差無いかと...ヒッ!!」

疲れただろうと言う事で重戦車型と同じ席に半ば強制的に座らされたこの少女は、

重戦車型がピクリと動く度に怯える。

助けを求めて外で歩くもう一人の少女に目を向けるが、チロとセリとの会話に夢中で気が付かないようだ。

 

「さ、交代の時間だ。」

暫くした後大樹はそう言うと車を停め、降りる。

 

大樹達は先程からこうして、くろがねの運転の出来るセリと大樹を中心に各自持つ物、運転する者(二人のみ)、隣に座る者を回していた。

 

「う...うぅ...(怖かったよぅ...)

尤も、助手席は現在何時重戦車型が動き出すかの肝試しと化していたが。

 

幾ら男とは言え、陸娘に比べて持てる量は必然的に少なくなってくる。

それでも常人では持てない程の量を持ち数十分後、そろそろ交代する時間になった時に

この長い旅は終わった。

 

「ようこそ我が基地へ。歓迎いたします」

 

友軍基地に、着いたのだ。

 

 




今回は戦車紹介...でもいいのですが、今後の展開上、必要となるであろう基礎設定を公開していきます。

陸娘の場合、艦娘とは違い各車両ごとに名前は殆どありません。その為一種類一人だととても戦車運用が出来ない為、同じ戦車の陸娘を最大で
軽戦車は5両(5人)、中戦車は4両、重戦車、駆逐戦車は3両までOKとします。
姉妹のような~と文中に出てきたのはそう言う事です。
...まぁ全く同じでは無く、髪形や性格など違う点は沢山ありますけどね


また、条件を満たさないと最大数まで運用出来ない様になっているので、
今後その条件を増やす事によって
運用出来る同じ陸娘を増やす事も可能です...けど今の所予定は無く、上記が最大値としています。

ではまた次回~
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