Fate/apocrypha 少し違う外典のようです   作:カルナさんお迎えしたマン

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エイプリルフール!!
今年の型月は予想通りfate/GOでしたね!
個人的にはパラケルススとジキルがツボでした!!


必然の前日

 あの出会いから6年の月日が流れた。

 

 魔術師という人種がどういったものかを知った。

 

 欲の為なら今ある安寧を捨てる、目的のためなら手段を選ばない。そんな生き物だ。

 こうして言ってみたら聞こえはいいかもしれないが、この6年それがどういう意味なのか身をもって知った。

 権力争だったり、選民思想という名の格差社会。学部間の仲の悪さ。そういうのを体験した。

 

 なんなのアイツら、学術棟に立ち寄っただけで襲ってくるなんてカルシウム足りてないんじゃないの?それともあの日なの?イライラしちゃう日なの?

 しかも学部によっては私設憲兵とか合成獣(キメラ)まで出てくるし。

 そのせいで学部間抗争とか何度か起こちゃったけどその度に無駄無駄したから問題ないよね。

 無駄無駄した結果何人かは病院送りになっちゃたけどそれ以降も構わず無駄無駄した。だって執拗いんだもん。

 3年くらい経ったとき年下の鉱石科の子からオラオラされた。解せぬ。以後彼女のことを心の中であかいあくまと呼ぶようになった。

 年々可愛くなるフィオレにムラムラした。手は出してない……ホントだよ。

 フラットとつるむようになってからは教授たちからガミガミ言われるようになった。おのれフラット許すまじ。

 

 と、まあ、なかなかにデンジャラスでバイオレンスな日々を過ごしたわけだが、今、この瞬間がこれまでの人生で一番緊張しているのではないだろうか。

 

 腰まである長い黒髪、睨まれたら生徒の誰もが萎縮してしまう三白眼、いつも不機嫌そうにしている顔つき。

 そう、俺の目の前にはいるのは時計塔を統べる十二の君主(ロード)の一人、時計塔きっての名物講師ロード・エルメロイⅡ世その人だ。

 

 やっぱりというか当たり前だがこの人を、いや年上の魔術師に意見するのは緊張する。

 呼び止めたのはいいが緊張し過ぎて次の一言が思うように出ない。

 

 「どうしたユージ、私もいろいろと用事があってだな。悪いがそれほど余裕がないんだ、出来れば手短に頼む」

 

 「教授…俺を聖杯大戦に参加させてください!お願いします!」

 

 「こんな廊下でその言葉を大声に出して叫ぶな!!貴様、それをどこで知ったんだ!いや、いい。…言わなくても分かるあのフラット(莫迦)の仕業だな。」

 

 そう言って教授はまさに頭が痛いと言わんばかりに頭を手で抑え、怒りと呆れを表すかのように大きなため息をついた。

 流石はエルメロイ教室の最古参、教授との信頼はバッチリ紡げてるようだな。説明が省けて助かるぜフラット。

 

 「はい、莫迦(フラット)と聞いてました。是非とも残り二枠の内一つを俺に譲って下さい!」

 

 事を知ったのは数日ほど前のことだった。

 フラットに誘われいつものように地下講堂で秘密裏に行われている会議を盗聴していたらルーマニアで聖杯大戦なるものが行われると言うではないか。

 しかも起こしてのはあのユグドミレニア一族。

 事が集結したら自分は彼女と二度と合うことは出来ないのではないか。そんなことが頭を過りこうして教授に話を持ちかけた。

 

 「説教をしてやりたいが、話を聞いていたのならこちらとしても説明が省ける。知っての通り、今回の聖杯戦争は協会の面子がかかっている。普段の亜種聖杯戦争ならいざ知らず、こと今回に限っては君のようなぺーぺーの小僧っ子を使うわけにはいかない」

 

 分かっている。だけど今回に限っては引き下がるわけにはいかない。ここで食い下がらなければ自分は恩人を見捨てることになる。それだけはいやだ、絶対にいやだ!

 

 「小僧っ子って言うなら今回聖堂教会から派遣された監督役は俺と年が変らないっていう話じゃないですか!それに魔術戦なら俺は確かに『狩猟』に特化した人には及ばないかもしれないけど、並の魔術師よりは戦えます!」

 

 正直に言えばここまで食い下がる必要はどこにもない。

 聖杯大戦に参加するだけならルーマニアに行きサーヴァントを召喚すればそれだけでいい。

 あくまで『参加するだけ』ならだ。

そうした場合厄介になるのが情報が一切ない状態からのスタートや自分がたった一人の第三勢力になるということぐらいだ。

まあ、そのときは協会側に組伏せばいいのだが、最悪マスター権の剥奪とかがありそうだからこの手は使いたくない。

 

 教授の顔がますます険しくなっていく。あっ、俺この顔知ってるよフラットに説教してるときの顔だ。失敬な、俺をあんな天才(莫迦)と一緒にしないで欲しい。

 

 「では質問を変えよう。仮に、仮にだ。君が相手の力量を上回っていたと仮定しよう。そうなった場合、君は相手を殺す覚悟はあるのか」

 

 「俺も魔術師の端くれ。《《そんなもの》》出来てるに決まってるじゃないですか」

 

 嘘だ、実際にそうなったとき自分は相手を殺せないだろう。

 土壇場になって恐怖と罪悪感に押しつぶされるに決まってる。

 殺したとしても、相手の全てを背負えるほどの覚悟なんて到底ない。

 そのことは自分自身が一番分かっている。

 だけど、ここでそのことを悟られるわけにはいかない。

 

 「フム、時間がないからこれが最後の質問だ。君は何故聖杯大戦に参加しようとする?魔術師同士の闘争というものがどういったものか、君なら知っているだろう。」

 

 「………それは、まあなんと言いますか……」

 

 「…言わなくとも大体の見当はついてる。この件はロッコ老師たちに掛け合ってやる。結果は明日にでも伝えよう。それまでにそれらしい理由を考えておけ。」

 

 全て見透かしたような顔をして教授は赤いコートを翻し歩き出した。

 

「ああ、それと命のやり取りをそんなものと言うべきではない。覚悟が出来ていないならせめて誠実であろうとしろ」

 

そう言って今度こそ教授は去っていった。




果たしてユージは協会の許しが出るのか!
次回「黄金林檎」に続く!(続くとは言っていない)

文才欲しい……
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