GODEATER2☩両義から生まれる太極☩   作:クライン

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第三世代

 ネギを背負った鴨こと神機兵について知っているであろうラケル・クラウディウス博士を見送った翌日。ユエは自分の新しい神機を見た。

 使い心地を確かめようというのと、どうにも第二世代から神機はブレード系と銃器系を同時に扱えるらしくその使い方について教わる所だ。六年連れ添って来たロングブレードの神機にはコバンザメのようにぴったりくっつく銃機。どこか見慣れない己の半身を見つめながら神機を腰に吊るす。

 訓練はこの戦艦大和が大陸を走っているかのような水陸両用移動要塞フライアの中で行われる。でもこの要塞本当に水に浮くんですか? という疑問と疑惑をユエはまだ捨てていなかった。

 ターミナルで色々調べてフライアの事が書いていたが、こんな鉄の塊どころか下手な街よりも巨大なこれが水に浮くなんて幾らオラクル細胞が多彩だからって無理にも程がある。願わくば、この要塞が海を横断するようなことにならないのを願う。

 

 訓練所に辿り着くとそこには見知らぬ少女が居た。チューブトップの上に袖のないジャケット。ショートパンツは本気ですれすれまで短く、それはもう殆ど下着と変わらないのではなかろうか。ついでにチューブトップも片方クリップで固定されておらず元気に動いたらずれてしまいそう。丈の違う黒いソックスは彼女の健康的な肉質感のある脚をきゅっと締めていた。実に肌色率の高い服にユエは目を擦るともう一度見て、今度は頬を抓りながらそんな彼女を見る。でもやっぱり現実は変わってくれなかった。

 

 「ねぇ何してるの?」

 

 心底不思議そうに話しかけて来る少女にユエは視線を逸らしながら答える。

 

 「いえ、実はまだ夢の中に居るんじゃないかと思ったんです」

 

 ちらっと視界に彼女の顔を収める。好奇心の強そうな丸くぱっちりとした目に、後頭部の髪を上に持ってきてまるで猫耳のようにしている。今はユエの反応を変に思ってか目が細められた。図鑑の世界でしかお目にかかったことが無いが実際に猫が居たらこんな反応をするのだろうか、とユエは場違いな方向に思考を持って行って活発そうな少女を見ないようにする。

 

 あぁ、でも自分のこのブラッド隊の制服を身に着けているがガーターのような飾りのあるブーツにギリギリまで短いスパッツ。腰のラインどころかへそのラインまで浮き出るこの着てる感じがゼロのエロい戦闘服を思えばどっちもどっちなんじゃないかと思う。齢20の女が着ていい服装ではない。正直に言おう。痛い。何が痛いって心が痛いに決まってる。ついでに言うとこれを採用した部署は頭がヤバいと思う。こういうのが査問会議に訴えられるべきではないだろうか。

 

 「……どうしよう、恥ずかしくなってきた」

 「おーい、話しを聞いてる? ねぇ? ねぇったら」

 

 少女が目の前で手を振って意識があるかを確認してくる。ついうっかりその素肌が視界に入りそうになって慌ててユエは視線を逸らした。他人の肌を見るのは背徳感というか罪悪感で心臓に悪いからだ。

 

 「はい、なんでしょうか?」

 「おー、やっと返事してくれた! もう一度言うよ、私の名前は香月ナナ。貴女はどんなお名前なの?」

 「昨日からフライア極致化技術開発局ブラッド隊に配属された神代ユエと申します」

 

 その言葉にナナは嬉しそうに目を開いた。

 

 「という事は貴女もブラッドでしかも日本人なんだ! うわぁー嬉しい! 真っ黒な髪を見たときはもしかしてって思ったんだ。よろしくねユエちゃん」

 「はい、よろしくお願いします香月さん」

 「これから仲良くするんだからそんな畏まった呼び方は止めてよ。せっかくだからナナって呼んで」

 

 手を握られぶんぶんと握手をして来るナナの申し出にユエもはにかみながら頷いた。こう言った元気があって明るい子は和んで好きだ。妹がいたらこんな活発で元気で純粋な子がいいなぁと思う。

 

 「そうですね。では改めてよろしくお願いしますナナちゃん」

 「出来れば敬語も無しで! たぶんユエちゃんの方がお姉さん、なのかな?」

 

 自分より10cm以上身長の高い女性をナナは見上げる。

 黒い艶のある髪を左の方で団子にして結い、優しい目じりの下がった垂れ目の彼女はお姉さんよりもどこか包み込んで甘やかしてくれる母性を感じた。柔らかく弧を描いた口元は、心地のいい声で言葉を紡ぐ。

 

 「ふふ、そうね。ナナちゃんよりは年上よ。もう20歳だから」

 「私より3歳も上だ!」

 

 ナナはユエの年齢に驚いた。自分とあんまり変わらないかと思っていたが未成年と成年の壁は大きい。

 そしてユエはナナの言葉に驚いた。まだ15くらいだと思っていたがこの少女は実年齢よりもその精神的な面、もしくは振る舞いは幼い所があるらしい。自分がこれくらいの歳はどうしていただろうか。そう思って振り返っても出て来るのは、資料を読み込んでいるかアラガミを追いかけている自分だった。そう言えば自分は事務的な会話は意外と久しぶりである事にちょっと悲しくなる。

 別に前の支部でボッチだったわけじゃ、ないと思いたい。

 

 「そう言えばナナちゃんも今から訓練?」

 「そうだよ。こうして神機を使って戦うの初めてで、自信ないんだよねぇ」

 「大丈夫よ。何事も最初から上手く熟す必要は無いの。ここでは失敗しても次があるからどんどんむしろ攻めて行くくらいでなきゃ」

 「おぉ! 大人だね。やっぱり長く生きてる分こう言った舞台ではどっしり構えられるの?」

 

 ナナは緊張を隠すように握ったブーストハンマーを握る手に力を籠める。

 その行動にユエは成る程、と心の中で呟く。彼女は元からきっと明るい性格なのだが、今こうして話しかけているのは訓練への緊張を紛らわすためだ。ユエは彼女の緊張を取り去るために自分の中にある話題をあれこれ用意することにした。

 

 「そんなに長く生きたつもりは無いのよ? でももうゴッドイーターとして六年生きてるから訓練だと緊張しないのかもね」

 「六年!?」

 「えぇ、元は日本の支部に居たのだけど招集されて。P66偏食因子に適合したからこっちで働きなさいって」

 

 目を見開くナナに苦笑しながらユエは語る。

 

 「今は実戦ってことを考えないで神機の使い方について知るべきね。ダミーアラガミが出て来るでしょうからそれをサンドバックにして殴ってあげればいいわ」

 「分かった! ボコボコにすればいいんだね!」

 「えぇ、最初はこれでもかってくらい殴りなさい。馴れて来た頃にあれこれ応用的な使い方を覚えたらいいわ」

 「ゴッドイーターの先輩が居てくれて助かったよ~。私一人だけだったら緊張してきっと上手く出来なかったな」

 

 漠然と何をすればいいのかという不安と緊張から解放されたナナは更に活発さを取り戻す。

 

 「いやぁ、心配事が無くなったらお腹すいちゃった! ユエちゃんもおでんパン食べる?」

 「へ?」

 

 なんですかその飯テロ。

 もちろん、思わずお腹が空くという意味ではない。

 なにその想像するのも憚れるような危険な組み合わせの食べ物は。そう言う意味である。もはや食に対する無差別攻撃である。

 

 「ご、ごめんなさい。後でもらうわ。私は体を動かす前に胃にモノを入れないから」

 「そっか、残念。でも訓練終わったらどうぞ食べて! お母さん直伝ナナ特製のおでんパン!」

 

 ぐいっと手渡されたそれは、ホットドッグ用のパンにソーセージの代わりにおでんが鎮座しているモノだった。具は本当におでんに出てくる物ばかり。

 あ、おでんの具がばらけないように刺してるのは串じゃなくてパスタの麺なんだ。細かいなぁ。と滝汗を流しながら感想を述べる。

 そして思うのは出汁ベースのおでんにパンというのはどう考えてもミスマッチ。せめて主食としてのたんぱく質を取ることも兼ねるならそうめんの方がいいに決まっている。おでんの出汁でそうめんを食べると出汁がちょっと薄味すぎるだろうが完全なミスマッチではない筈だ。

 

 「う、うん。あとで貰うわね。ありがとうナナちゃん」

 「いいんだよー。是非食べてね」

 

 悲しいかな世界の食糧事情を考えれば食べ物なんて無駄にできない。食べねば……。そんな使命感に彼女は口元を引きつらせる。そして少女の好意を無駄にしてはならない。女の子の笑顔はこの世の宝だ。

 

 「早いな。もう集まっていたのか」

 

 二人で楽しく話し込んでいると昨日庭園で出会った青年が居た。彼は二人を一瞥すると手元の資料に視線を落とす。

 

 「では先ずはナナの方から訓練をしようか。基本の扱い方から軽い応用に至るまでの全てだ。ユエの方は軽い起動チェックの後はほぼ実践形式で始める。いいか?」

 「了解です!」

 

 既に訓練、二人にとっての任務は始まっている。揃って敬礼をするとジュリウスも一つ頷いて二人に通信機を渡す。

 

 「こちらからの連絡はこれで出す。実戦により近い環境で受けてもらうがナナは最初は神機の使い方から入る。気を楽にな」

 「はい! 大丈夫です!」

 

 元気に答える彼女にジュリウスは杞憂に思ったかと安堵の微笑みを浮かべる。

 

 「俺はあちらの別室の方に移る。そこからダミーアラガミを出しつつアドバイスを出そう」

 

 てきぱきと行動を初めナナはいよいよ始まったのかと舞い戻った緊張に負けないように頬を叩く。ユエは彼女を案じて訓練室に残る。誰かが後ろで見守ってくれるという状況にナナも心が軽くなってぐっと親指を立てた。

 

 「頑張るよ!」

 「応援してるわ」

 

 そして訓練開始のブザーが鳴った。

 

 

 

 ☩

 

 

 

 ナナの奮闘を傍らから見ながらのユエの評価は、肝が据わっている、だった。

 生き物を殴るという行為に人は大なり小なり怯む。あとは慣れだが、ナナはその馴れがあっと言う間である。殴った時にダミーアラガミ、かなり本物に近いそれが悲鳴を上げ怒りに絶叫するのに最初こそ足がすくんでいたが、今ではそんな声に反応せずハンマーを振る。今はハンマーの殴打をし過ぎたせいか敵の目の前で荒い息をしてよろけた。その様子にジュリウスが無線でアドバイスを出す。

 強力な連打だがやり過ぎれば自分のスタミナが切れ死に繋が隙きに陥ると。ナナもそれを痛いほど痛感している。今目の前のダミーは動かない的でしかないが、これが跳ねまわって動く事を想像したら、自分は今頃頭からぱっくり食べられてしまっているだろうと。

 

 呼吸を整え、再度ハンマーを振るう。自分の限界がどの辺かを探るために的に叩きつけて行く。次第に自分の力量や限界を掴んで行きハンマーを振るう動きが様になって来た。どうすれば振りやすいか、どうすれば威力が出るか、自分はどこまで出来るのか。一つ一つを知っていくその初々しい動きに彼女を見守る二人は生まれたばかりの仔馬が自力で立ち上がる姿を重ねる。

 なにより、自分が辿った道を見ているようでこそばゆかった。あぁ、自分にもこんな時代があったモノだと。

 

 一通り動きの確認が終わり、ナナの訓練は今日はここまでという事になった。本人は至って元気で「まだまだやれるよ!」と主張していたが明日からは敵が実際に動くのでナナは明日までに動きの復習をしておくようにと課題が出された。

 

 「むぅ、楽しみは明日に取っておこうかな」

 

 紅潮した頬は運動をしたことと程よい緊張感からの興奮だった。ナナはユエが渡したタオルで汗を拭いつつ休憩のために訓練場の端っこに移動する。

 

 「ナナ、これから実戦に近い形式で始める。危険だからこちらに来るように」

 「えっと隊長、出来れば私もここで見たいんだよね。ほら、実戦に近い環境を肌で感じたいから」

 「向上心がある事は良いことだ。だがそれは実力が備わってからでも遅くは無い。確かにダミーアラガミの感知センサーでナナを捕捉しないようには出来るが、流れ弾まではどうにもならんぞ」

 「怖いけど、大丈夫! 私だってブラッドなんだから。そう言えば、実戦に近い形だけど、どんなのが出るの?」

 

 一歩も譲らないナナにジュリウスもどうしたものかと腕を組む。そんな中無線にユエが入って来た。

 

 「ナナちゃんもここでいいでしょうか? 私も極力被害が出ないようにしますので。それに流れ弾もガードのいい訓練になります」

 「だが相手はヴァジュラを予定している。シユウに変えようか」

 「いいえ、ヴァジュラくらいなら大丈夫ですよ。ボルグ・カムランでしたら是非変更をお願いしましたが」

 「分かった。無理だと判断すれば一時訓練を中止する。その後はナナを下がらせよう」

 「有難う御座います」

 

 無線を切りユエはナナに微笑む。

 

 「危なくなったら遠慮しないで言ってね。……守ってあげられる訳じゃないから」

 「大丈夫だよ。頑張ってガードするんだから。それより実戦みたいなものなんでしょう? 無理しないでね」

 

 ユエは先ほどのナナがやったように親指を立てて応える。

 彼女の笑みは心配するなと語っていた。そしてユエは軽く準備運動を始める。一通り終わらせるとジュリウスからの連絡が入る。どうやら準備が出来たらしい。

 

 「では、準備はいいか?」

 「準備完了。お願いします」

 

 その言葉と同時にユエは腰に吊るした神機を握り、また同時に上から巨大な四足歩行の生き物が降って来た。

 それを見てナナは目を見開いた。鋭い牙、それに負けない爪。その巨躯は人間が束になったくらいでは覆しようのないほどに大きい。この広々とした訓練場が一気に狭くなったかのようだった。長い尾を揺らし、赤いマントのような物がひらひらと蠢く。鼻息だけで風が巻き起こり、それが吠えた瞬間ナナは片手で顔を覆う。音圧と風圧、いやそれだけではない自分の中の恐怖に押されたのだ。

 これが、中型アラガミ。ヴァジュラ。

 その姿は過去存在したとされるトラに似ている。パリパリと音を発する相手はどうやら電撃で攻撃をして来る存在らしい。見るからにあんなものに当たると痛そうだと思う。いや、それ以上に死んでしまうのでないか。

 思わずナナは後ろに下がった。

 

 それとは真逆に、ずいっとユエは前に出て手に持っていた神機を肩に担ぐ。ナナからは見えないが、ユエの持つ雰囲気が包み込んでくれる毛布から、全てを切り裂く刃に変わった気がした。そして彼女はその柔らかい声音から想像も出来ないドスの効いた低い声で言い放つ。

 

 「何かと思えば、お前かよ。詰まらねぇなぁ」

 

 そして戦いの火ぶたが斬って落とされる。

 ヴァジュラが突進して振るう爪をまたユエも掻い潜りすれ違い様に神機がぐにゃりと歪み、飛び出したのは黒い頭だった。捕食形態と呼ばれるそれは容赦なくヴァジュラの足に喰らい付く。

 ぶちぶちと繊維がちぎれる音とヴァジュラが吠える声が木霊す。

 

 「くっはははは!! どうした喰われてご立腹ってか!? そうだよなぁ! 喰うしか能のねぇお前らか十八番奪ったら何にも残らねぇから怒るよなぁ!」

 

 同時に神機が光り、活力に満ち溢れるユエは、その人柄を豹変させていた。

 何かの聞き間違いではなかった。ナナは先ほどまで自分を優しく見守っていた人物の意外な一面を見ることになる。

 

 先ほどよりも俊敏な動きでヴァジュラに迫りロングブレードの刃を振るう。その攻撃は途切れることを知らず滑らかに続き、ヴァジュラが反撃すればまるでそれに合わせる様に回避をして相手の死角から一方的にその剣を振るう。巨大な剣を軽々と扱い、攻撃をまるでそよ風だと言うようにいなす。

 ヴァジュラはまるで小さな台風に翻弄されているかのようだった。自分の周りを切り刻むそれは常に自分の手の届く範囲から攻撃を仕掛けてくる。放電をしようとすれば下がり、爪を振り降ろせば気が付けばそこに居ない。突進をしようものなら知らない間に後ろに回られて切りつけられる。

 なによりもユエは戦闘の合間合間に必ず捕食をして来た。肉に喰らい付く神機の咢。それは常にユエをバースト状態にした。怒りに任せて暴れ始めたヴァジュラにユエは素早く銃形態に変えると、ブラストの銃の特徴であるオラクルリザーブ、簡潔に言うなればエネルギーチャージ。それをすっからかんにする勢いで乱射し始めた。

 

 ヴァジュラの電撃に対抗するように幾つもの炎の弾丸が飛び交う。

 

 「受け取れ! お前から貰ったエネルギーだぁ!!」

 

 放電の光と炎の光で目も開けてられない光にナナは盾を展開して光を防ぐ。これで流れ弾が来てもどうにかなるからだ。

 光が視界を潰していく中でユエの哄笑とヴァジュラの怒号と悲鳴が尽きない。

 光が止み、盾から顔をのぞかせたナナが見たのは、ヴァジュラの爪の連撃を避けながら器用にブラストを撃つユエの姿。後ろに目が付いているのかと思うほどの足運びで後退していく。顔も体も結合崩壊を起こしたヴァジュラは怒りで構築するオラクル細胞を活性化させ見た中の動きでもっとも俊敏な足運びでユエとの距離を詰める。既に打ち尽くして接近に戻していたユエは相手の爪の一撃を絶妙な技量で盾で受け流す。

 バックラーでは防御してもその軽さからどうやってもダメージが入るものだとナナは思っていた。だが先ほどユエは相手の一撃を完璧に凌いだのだ。

 まるで軽く弾くようにヴァジュラの爪が軽量の盾に成す術がないという光景は背筋に興奮と畏怖を感じさせる。圧倒的技量と戦闘センスが成せる成熟された技。その強さの前にヴァジュラは五分も持たなかった。

 結局最後までユエはバースト状態を維持したまま圧勝した。殆どダメージを受けることなく初めて扱うはずの第三世代の神機を使いこなしてみせたのだ。六年もゴッドイーターとして生きているのだから、これくらい当たり前なのかもしれないとナナは茫然と思いながらその姿を脳裏に焼き付ける。

 自分もいつかあんな風に強くかっこよく戦いたいと。

 

 そして神機を腰に吊るし、手を離して振り返った彼女はナナが知っている神代ユエだった。


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