最強のライズ使い? いいえ、ただの人間です。   作:トナカイさん

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1日2話更新!
明日はおそらく槍か雨降ります。

……自分で言ってて悲しくなる。

気分が乗った時に更新しますので気長にお待ちくださいませ。


1.軟禁されてたのでPSIを使ってみた結果。

腹が減ったので、とりあえず外に行こうと部屋の扉を開けようとしたが……あれ?

 

「……開かねえ」

 

外側から鍵がかけられていて重厚そうな扉はビクともしない。

取っ手らしきものもない。

鍵穴すらもない。

 

「……ふむ」

 

よくよく部屋の中を見ればこの部屋には窓もなく、あるのは簡素なベッドと机、鏡が付いた流し台。

それとクローゼットくらいだ。

クローゼットの中にはおそらく元々のこの体の主が着ていたと思われるシャツやスーツ、ジャージが入っていた。

他には何もない。

 

「……目覚めた途端軟禁状態とか、勘弁してくれよ」

 

俺は溜息を付いてから、机の上に置かれたインスタントコーヒーの瓶を手に取る。

明かりは付いているから電気は通っている、なら湯さえ沸かせばコーヒーは飲める。

机の上にはコーヒーカップとティースプーン、砂糖、ミルクはある。

が、肝心な湯沸かし器はない。

 

「普通ならコーヒーを飲むのは諦めるけど……俺ならもしかして」

 

ものは試しだ。

当たって砕けろ!

そんな心境でコーヒーカップに水を入れ、それを机に置く。

えっと、まずは……イメージだったよな?

確かサイレンの原作だとPSIの初歩の練習はカップに入ったコーヒーにミルクを入れてイメージによって撹乱させる……というもの。とりあえず、水が渦巻く姿を想像してみるか。

 

(水を撹乱、かき混ぜる、ぐるぐる、回る、回れ!)

 

イメージをした途端、カップの水は勢いよく回り始める。

 

おおお!

これがPSIか。

凄いな!

勢いよく回る水を見て、さらにその先を見たくなった俺は次の段階へと進む。

イメージが重要なPSIだがとくに『烈破のバースト』はイメージがそのまま現れる為、10人10色。出す人によっていろんな能力が出る。一番使い易いPSIがバーストだ。

よし、試してみるか。

カップの中の水を熱くするイメージで……。

 

「……BURST(バースト)‼︎」

 

俺が一言呟いたその時だった。

 

バチ、バチバチ、とまるで漏電したかのような音と共に火花が飛び。

と、同時に自分の体が痺れる感覚を感じる。

だが、それは一瞬のことで、すぐに痺れはおさまった。

カップを見ると蒸気が出ていた。

もしかして?

俺はカップを手に取る。

 

「熱い⁉︎」

 

ガチャン、とあまりの熱さに耐え切れず俺はカップを落としてしまった。

カップは床に落ちるも、コロコロと転がるものの割れなかった。

耐久性のある素材で出来てんのか。最近の技術は凄いな。

などと変なところを感心しつつ。

 

(今のは?)

 

カップの水が熱くなった原因を思い浮かべて、思わず苦笑いを浮かべてしまう。

俺の予想が正しいのならば、俺はバーストエネルギーにより、水を湯に変化させたことになる。

水が湯に変わる直前に聞こえたバチバチという音。そして、火花と発生した蒸気。

おそらくだが、俺は発電系の超能力か、発熱系の超能力に目覚めた。

ということだろう。

多分だが、電磁’n(ショッカー)とかか?

まあ、俺のPSIが何なのかは使ううちに解るだろう。

BURST(バースト)ほど解りやすいものはないんだし。

PSIにはいくつかの種類があり……

思念の力を物理的な波動に変えて外界へ放つPSIをBURST(バースト)と言い。

念動力(テレキネシス)』、『発火現象(パイロキネシス)』、『発電能力(エレクトロマスター)』などがこれにあたる。

 

人間の精神に働きかける力をTRANCE(トランス)と言い、「テレパシー」などがこの部類に入る。トランスの思念波は物体をすり抜けるため、バーストでなければ防ぐことができない。

そしてバーストによる波動と同様に、思念波を目に見える形にすることもできるが、バーストと比べて脆弱で、大気の影響を受けやすいのが特徴だ。

 

そして、今の俺の体の元となった男。

雹堂景虎が得意としていた身体能力を高める力をRISE(ライズ)と言い、RISEには五感・運動神経・反射神経といった感覚機能を強化する『SENSE(センス)』と筋力・耐久力・治癒力といった肉体的パワーを強化する『STRENGTH(ストレングス)』がある。

雹堂景虎が得意なのは『STRENGTH』だと思われるが、その血を引く俺もきっと『STRENGTH』寄りのライズ使いになるのだろう。

目覚めた時はそう、思っていたんだが……。

 

「……だけど俺、バースト使えるんだよなー」

 

そう、本来なら雹堂景虎はバーストやトランスは得意ではない。

ライズ特化の身体能力強化をした拳で敵を殴る!

そういった戦術を取るの(物理攻撃)が景虎の戦い方なのだが……。

転生特典とやらで俺は他のPSIも一通り使えるらしく、オールマイティな戦術を組む事が出来る。

 

「……とりあえず、どの程度使えるか試してみないとな」

 

その為にはひたすら練習あるのみ!

そう思い、再びカップの水を湯に変化させたのだが……腹減った。

せっかく沸かしたのだから、と淹れたてのコーヒーを飲むがコーヒーじゃ腹は膨らまない。

むしろ、腹ペコの胃にコーヒーはキツイ。

とりあえず、外に出るか!

そう思った俺は部屋の扉の前に立つと。

筋肉が増強するようなイメージを行う。

そして右手に意識を集中させた。

 

「ライズ‼︎」

 

一言呟き、身体強化された拳を扉に叩き込む!

扉はまるで発泡スチロールのように粉々になって飛散した。

 

「……やっちまった。粉々にする気はなかったんだが……」

 

部屋の掃除する人スミマセンー、と内心謝りながら外に出る。

 

「さあ、今度こそモンブラン食うぞー」

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