東方慟哭観   作:えのころぐさ

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なぜ、横書きにしないのかと言われますが、面倒だからとしか答えられませんね


スキマチャンネル

  などと、言っていたレミリアは数分後に自身を無性に殴りたくなっていた。

レミリアにとってそれは予想外な出来事。

 それは、人里に赤い雨が降っていることである。忘れていそうだがレミリアは吸血鬼。吸血鬼が嫌うのは多くあるが代表的な流れる水と煎った豆はレミリアにとって相性は最悪。

「……って、なにこれぇ! 雨降っているじゃない! これじゃハクタクの所に行けないじゃない!」

 レミリアのズレの解明を手伝っているパチュリーはもう少し付き合せされそうだ。

 諦めの悪いレミリアの雨に対する罵詈雑言を聞いて深くパチェリーはため息をつき、レミリアの日頃の行いの悪さを反省するように言った。

 と、同時に「この時こそ運命を変えなさいよ」とも思ったが面倒になると心の底に沈めて置く。

「咲夜! 私は紅魔館にパチェと一緒に帰るからハクタクと雨上がりに話が取れるように場を設けるか出向いてもらうかの話をして置いて!」

 体をターンさせ、来た道をズカズカと数歩進みレミリアとパチュリーは紅魔館の方へと飛んで行った。残された咲夜は命令を実行に移した。

「さて、早く終わらせましょうか」

 次の瞬間。咲夜の姿は消えていた。

 

   †

「だから、さっきからカチャカチャとチャンネルを変えるなって言ってるのよ。成り損ない」

 大きな画面の前を陣取るかのように横になっている紅白が頻繁に切り替えられる画面を見て文句をスキマを椅子代わりにしている紅白に向けて言う。

「あら、そんなことを私に言うのね。どう思う?」

 と言って、成り損ないは紅白でなく、すぐ横に立っている八雲 藍に向けた。

「……どうもおもえ……ません」

 ぎこちない返事が返ってくる。本来、藍は八雲 紫の式神である。ここにいるのは不自然以外の何物でも無く、また、成り損ないが隙間を使っているのにも謎である。

「しかし、以外に早く帰って来たな。仮にも三対一だぞ? しかも八雲 紫。殺意剥き出しの紫と同等の力を持つ式二体。どうやった勝てる要素があるんだか。成り損ない、あんたは謎ばかりだわ」

「そんなことは後から解るわよ。時が進めば嫌でも解って来るわ。でもね、解った時に貴方は絶対に私と照に敵対しているわよ。あ、藍。貴方も私の敵だけど安心して、貴方をここに呼んでいるのは、紫にここで有ったことを口伝してもらうためよ」

 回りくどいやり方をする訳を誰も追求をしようとしなかった。成り損ないは確かに不確定な事柄が多く、妖怪や人間かですら不明。人ではないと決め付けることはできない。疑わしい所があるからと決め付けるのは早い。

 博麗神社の者なら力の強さは見た目や種族だけではないと一番よく知るところだろう。

 しかし、藍はそうは思ってはいなかった。

「……紫様に……あれほどの事をして置いて…よ、よくそんなことがいえますね。マ――」

 後に続く言葉を布のように絡みつくスキマによって防がれる。

「おっと、それ以上はだぁめぇ。らぁん、聞いて、私は紫に対して『あれほど』はしていないの、『あれだけ』のことだけ、本当ならもっと再起不能にするとか、四肢欠損なんてしたらいいのだけど私は優しいから戦いで受けた傷を全て治して、橙と一緒に家に帰してあげた『だけ』なのよ」

 自分がどれ程の優位に立っているかを表していた。藍はうぬぼれてはいないが自分は上位に属する強さを持っていると自負していた。紫と連携を取った自分は月以外に叶う相手はいないとまで思っていた。

――成り損ないと戦うまでは。

 あの戦いは紫のスペルの発動を開始数分後に紫達が負けた。何をされたのか、何をされてしまったのか、それすら把握できなかった。

 気付いた時には橙がやられ、自分は満身創痍。辛うじて紫がボロボロの姿で立っているだけだった。

 対じしたどの敵より強く大きく、圧倒的だった。敵うワケがなかったと後悔する程であった。

「さて、お話はもう済んだでしょ。ここからが計画のフェーズ零が始まる丁度いい所よ。ほら、告白なにやっているのよ。チャンネルを命蓮寺にいる照に合わせて」

「ヘいヘ~い、こんな箱の前で待っているだけとか暇すぎる。あ、お茶とお菓子を取ってきていい?」

 四角形の枠内で砂嵐や目的と違う者の視点が映し出されたがすぐに照の視点を映し出した。

 一人称みたいな主観ではなく何かに撮らせている三人称視点。

「いいわよぉ、じゃ、紅白が来たら始めましょうか。藍はなにか飲み物とかいる? 油揚げは当然あるわよ」

「緑茶でお願いします」 

 自分の立ち位置を理解した藍の思考は彼女達からいかに情報引き出すかに変わった。

「お待たせ、さて、始めるか」

「えぇ、そうね。照には悲惨かもしれないけど仕方がないわね。彼女を成長させるためですものね」

「んじゃ、スタートっとな」

 




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