幻想郷の異変を解決する為にはまず、事件の発端を探さなければならない。しかしながらこんかいの異変の発端はどこにもいない。今までの異変が起こっていると言っていたが星蓮船が命蓮寺
になった場合もうことは終わっているのか。
そもそも、慧音の情報は正しいのか、彼女は人が書き記して広められなければ歴史ではない。喰らうこともできる。信憑性がないわけではないが注意すべき点だ。
今回のレミリアと咲夜の動向も気にかかる。隠しているがまだ隠していることを他と共有できていない。本当に隠そうとしているのか、すら、あやしい。
現時点での照自身が考えているのは以上のことである。
円卓での会議が終わり結果として異変解決には人手が必要と考えなくとも解る単純なものだ。
それが照にとって良いか悪いかは別として照は今回の異変を解決すべき役割を担うことになった。
聖と戦い勝ったのが高く評価されたのだろう。
「……ふぅ。だからってなぜに私が夜に竹林で迷子になるんでしょうか」
今宵は月が大きし満月の夜。見渡せば鬱蒼と茂る竹林が身を囲み一陣の緩やかな風に落ち踊る長簿い葉は人を欺こうとさえする意思が垣間見えそうだ。
寒さで白色になる深いため息が一つ。
「ん? なんだ迷い子か?」
竹林にぽっかりと大きな石を中心とした竹が生えてない空間に辿り着いた。
月光に愛想を無くしてしまったような膝下まである白髪ロングヘアーに火の光よりずっと赤く深い深紅の瞳。服は上に白地のカッターシャツ下は赤いもんぺと類似するズボンをサスペンダーで吊っている。ズボンの各所に巫女が使用する護符に似た図柄が貼られている。
長い髪を纏めるために大きな灰色と赤色のリボンが一つと毛先より前の位置から等間隔に大きなリボンを小さくしたリボンでさらにまとめている妹紅が石の上に座り月を清酒が注がれている手より少しほど大きな赤色の杯を片手に見ていた。
「正しくは迷ったメイドですよ」
妹紅は杯の手を挙げ。
「迷っていることには違いないだろ?」
少々やさぐれているがいい人ぽくはあった。
「ご尤も」
「……永遠亭に行くのか? それともただ単に迷っただけ?」
(ここは永遠亭に行くと言ったほうが無難かな)
異変を解決しに来ましたと素直に言っても手を差し伸べてはくれないだろうがそもそも異変を感じているのだろうかと疑問が浮かんでは消える。
「永遠亭の八意永琳さんに用事ですから永遠亭に行きたいですね」
「訳を聞いてもいいかしら?」
「私の体って飢えないんですよね」
妹紅は驚きもなく杯を傾け、酒を煽り照は浮世絵を見ているようであった。
「それは不老不死になったからじゃないのか?」
「いいえ、私は不老不死じゃあありません。ただ飢えない人間らしいです」
「らしいか、ま、それで不自由になってるんだったら直さなきゃならないよな」
照の本心は不自由ではない。嘘を吐いたと心で懺悔をするつもりではないが良心の呵責に胸が締め付けられたのも確かであった。
妹紅は酒が入っている竹水筒の注ぎ口と空気穴の二つに栓をすると紅杯をもんぺのポケットにツ込んだ。
「さて、案内しよう」
「ありがたい話ですが貴方のお名前をお聞かせ願えますか?」
「信用できないと?」
信用はできる。前々から永遠亭に行くまでに迷ったら親切な少女が案内してくれると知っていたが照が名前を聞くのは後日借りを返したいからであるが妹紅は間違ってとらえていた。
「しがないただの健康マニアの焼鳥屋」
「なるほど、しがないただの健康マニアの焼鳥屋さんですね。珍しいお名前をしていらっしゃる。どこまでが姓なのですか?」
「降参、降参。私は藤原妹紅。不老不死の人間だ妹紅とでも呼んでくれ」
メイド服からメモ帳と筆をとりだし名前を書きその下に簡潔になにを借りたのかを記した。
ボロボロのメイド服を新調したがまた咲夜のお下がりで無数のポケットは健在だった。
服に健在とはおかしな話だが言い得てはいる。
「では、妹紅さんのお世話になります。あと出来れば上沢白慧音さんとも会いたいのですが案内をお願いできますか?」
「これまた、理由を聞きたくなるがまぁいいさ。後をついてきてと言いたいけど今宵は満月だから慧音は大丈夫かな」
咲夜から聞いたことを照は思い出す。満月になるとハクタクになり好戦的になるんだとか。
「その時はその時ですよ。さぁ行きましょう!」
「察しがついたよこの後の展開」
若い竹を中心とした下草の中に妹紅は足を踏み入れ後を照は追従した。妹紅と同じ場所に足を置き遅いペースで進む。
次第に下草は長く腰ほどの長さほどになった。こうなっては完璧に妹紅の後ろについてはいけない。手を伸ばし妹紅の背中を摘む。皮膚まで摘まないように慎重に摘んだ。
妹紅は「どうじたのか?」とも「休もうか?」とも言わずただ足を進めた。
永遠亭には数十分としないうちに到着した。
未だに照は妹紅の服は掴んだままだ。
「妹紅さん。患者さんですか?」
照達を出迎えたのは兎の耳を生やし見慣れない服をきた少女。
出迎えをしたのは鈴仙・優曇華院・イナバだった。
妹紅は肩を竦め言う。
「たぶんね」
活動報告で魔理沙といったな――あれは嘘だ。
すいません。どうしても魔理沙より先のほうがいいかと思いまして
拝読感謝します。