「なるほど、だいたいのことは信じられないけど理解したわ」
照は永遠亭の中にある客間に案内されそこで永琳を含むてゐ、鈴仙にどんな奴かと傍で見ていた永遠亭の主ともいえる蓬莱山 輝夜に付き添ってもらった妹紅に幻想郷で起きている異変について説明した。
輝夜を除いて赤い雨の狂化についてはどうやら知っているようだった。妹紅がなぜ知っているのかは不明だが医者をやっている永琳とその助手の者が知っていることには何ら不思議はない。
患者で運ばれていたりもするだろう。
そのときにどのような対応したかは知りたくはないが。
「しかし、説明に矛盾があるわね。ここに月の使者がくることはないし、あの事件は私達が発端だけどあんな事態になったのは霊夢達が起こしたモノで、解決してほしいから頼みに来られたとしてもそんな異変がまず起きていないのよ?」
鈴仙は師に同調するように手をわざわざあげた。
「ですよね。薬を町に届けに行った時もなんともなかったですし」
照の予想範囲内の質問だった。円卓会議でも議題に上がるものでもあったのだ。目に見える異変は赤い雨だけなのに歴史では全てと記されている。しかしながら、歴史にしてはいささか認識されるのが早すぎるのではないか?
そもそもなぜお嬢様はハクタクを選んだのだろうか。
「それがこちら側も異変が起きてることしか解らないということだけが知っている全てですのでどうにも答えられません」
予想できていたとしても返答ができるとは限らない。
「その情報は信頼できる情報なの? 一度霊夢や八雲に聞けばわかるのでは?」
妹紅の発言はもっとも。
「この情報はハクタクの慧音さんからの情報です。紫さん達については紫さんは何者かの襲撃に会い負傷。霊夢さんは行方不明。魔理沙さんが探しに行ってますが見つかる保証はありません」
「そう、慧音が……ね……」
反応はシビアなものだ。この件に彼女達は興味がないのかもしれない。
まるで他人事のようだとも言える態度に不満は残るものの現状を考えれば照には伝えるしかやることしかなかった。
ことは霊夢が見つかった時に大きく動くがいつ発見できるかわからない。勢いよく紅魔館を飛び出した魔理沙に全てが委ねてある。それを思うと自身の無力さを恨みたくもなるし責任感を共有したくもあった。
彼女達にこの異変の重大さを理解してもらうにはどうすべきなのか。
頭をひねっているところで解決するわけでもないがただただ今は魔理沙が霊夢を見つけてくれることにことを委ねる他なかった。
いっそのこと異変を自ら起こして異変その異変と今起きている異変に因果関係でもつければ皆が動いてくれるかもしれない。
なんとも、視点がコロコロ変わる作品なのでしょう。