交響詩編エウレカセブン 第5番ハ単調   作:定泰麒

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 割と早く書けてもうた。


キングネヴァーアローン

 

 新しい波を作るライダー育成所。それがニューウェーブの発足理由だ。まぁ裏向きのほうがメインみたいなところがあるけどそれは今はいいだろう。

 とりあえず皆がLFOライダーになるためにここに来た。生まれも育ちも違う彼らもここではみな同じく生徒なのだ。

 

 脱落者も少なくない、これはゲームの方では知らなかった事実だった。よくよく考えればそれもそうだと思わないでもない。

 主人公であるサムナが来たときにチームに編入されたんだけれどもそのチーム一人足りてなかった。

 きっと人が抜けたとこに入った感じだったんだろう。そんで俺は少し厄介な人とチームになってしまった。

 ルリという名前の少女だ。少女というより、ためだから普通に女性というべきか。

 

 ゲームのメインヒロインで、サムナの恋人となる女性。性格はタルホとエウレカを足して2で割った感じかな。

 しかも実力はこのニューウェーブでもトップクラスでもってかなり可愛い。これがサムナの恋人とか羨ましい限りである。俺も彼女欲しい。でもそれらしい女性に出会えた事がない。

 まぁ、まだ18歳だしこれからだと自分に言い聞かせてみる。

 

 ちなみにルリとの仲は良好だと俺は思ってる。同じチームで足の引っ張り合いしてもなっていうのもあるし、可愛い奴と仲良くしといて損はないしな。

 実はここで会う前に、俺とサムナは彼女に会ったことがある。その事はサムナにとって相当重要なことだった。本人は全くその事実を覚えてないがね。

 

 ふぅ、にしてもこのニューウェーブやることはLFOの操作訓練だけじゃない。体を使った近接戦闘の訓練にリフも訓練に入ってる。それに戦術的な指揮能力の訓練。後は当然銃火気も訓練内容に入ってた。リフとLFOはそれなりに出来るけど、どうも体を使った訓練は苦手だ。

 なんとか苦手でもついていけるように努力はしてるけどね。全ては俺の生存フラグのため。俺が幸せになるためだ、多少は頑張るさ。

 

 

 

 

 

 私は彼を少し羨ましく思ってた。それは彼が男だったし、私よりリフの才能があったから、それにLFOもまだここに来て一か月なのに自由自在に動かしてる。

 酷い奴じゃないし、喋ってて悪い気もしない。でもなんていうのかな、ただ苦手なんだ。

 自分が手玉に取られてるようでさ。彼の欠点が殆どないのもそれを助長させてる。

 

 白兵戦と銃が苦手なんて言ってるけど、それを克服するために毎日遅くまでトレーニングしてるのは尊敬もできる。

 そのおかげで今のところ同期のなかで総合一位の成績だ。ほんと凄い奴だよ、まったくさ。

 

 顔も良いし、成績優秀、クールな性格っていうのもあってそりゃもうモテモテ。ジリアンからも前からモテてたっていう話も聞いた。

 ただ私はもうちょっと真っ直ぐで単純な奴がいい。ほら彼の相棒みたいな子がさ、私はタイプなんだ。

 

 四年前だったと思うんだ。その頃、私はBBっていう名前で男のふりして大会とかに出てた。

 むかつく話だけど、賞金がいい大会って女に出場資格がなくって選手は男だらけ。その中で女として優勝していくのは大変だった。

 でも楽しかった。私より年上の奴らをさ、こう『すっ』とさぁ抜くと最高に気持ちいいんだ。トラパーに乗って、技を決めて賞賛されるのもなかなかよかった。

 

 そんな日々の中で、二人の少年に会った。ミッドとサムナ、それまて二人はリフをしたことがなかったんだけど、私のリフを見たのがきっかけで始めたんだって。

 私は彼らの事を知ってる。でも彼らは私がBBだって言うのを知らない。

 

 もしかしたら、ミッドあたりにはもうバレてるかもしれないな。なんせ彼天才だし。私のリフを見て、会ったことないかって言ってきたし。その場は適当にごまかしたけどね。

 

 それでえーと、今日はなんの訓練だっけ……おっ、ミッドの苦手な白兵戦か!

 よし、いっちょやってやるかぁ。なんせ悔しいけどこれしかまともに勝てる気がしないしね。

 でもいつか私は彼を越えるわよ。この為の訓練なんだから。

 

 

 

 

 

 「へぇ~。ニューウェーブねぇ。なぁタルホ、これどう思うよ」

 

 「さあねぇ、でもここ二代目ホランドっていうのがいるんでしょ」

 

 「 ミシット・ドルフスタンか」

 

 「おっ流石に知ってるのね。まぁ自分の二代目なんて、言われてる子だし気にしない方がおかしいか」

 

 塔州連邦軍SOF第1機動部隊部隊長、ホランド・ノヴァク。彼は情報部の下に任務中に得た情報を提出しにやってきていた。

 それに面を向けているのは、タルホ・ユーキであった。

 

 このころの彼らはまだ付き合っていない、少し複雑な知り合いでそこそこ仲がよくなってきた程度だった。

 それでも軽口を叩ける程にはなっていたし、お互いある程度の信頼関係は持っていた。

 彼らの間の机にはホランドが提出しにきた書類の他にもいくらかあったが、その積まれた書類の一番上に来てたのがニューウェーブの関係書類であった。

 

 「愛称はミッドって言ったけなぁ。少し前の俺に似てるって言ったらそうだし。似てないって言ったらそうとも言える不思議な奴だった」

 

 「なにそれ? つまりよくかってないってことじゃない」

 

 ホランドはまぁなと小さく苦笑いしたが。ただ俺と一緒の部分はあったと呟いた。

 タルホは面白そうになにがと聞いくと、頭を掻きながらこっぱすがしそうにそれに答えた。

 

 「あいつは紛れもなく、空を愛してる。だから空に愛される。そこが俺と一緒だ」

 

 それだけ言うと、席をたって情報部から出る。

 部屋を出て行きながら、後ろ向きでこちらに手を挙げるホランドをみながらタルホはため息をついた。

 

 

 

 

 

 何時になくやる気のルリを目前に俺はやる気を失っていた。今日は朝から嫌な事があったからだ。

 

 なにを隠そう、サムナの誕生日が今日だったことを忘れていたのだ。

 毎年何か贈り物をしていた。友情からというより俺の生存フラグのための打算的な奴だったが。

 一年前には、その前年の大会の優勝賞金を使って新しいリフボードを奴に送った。前から欲しいと言ってたから、これ買ってやったらポイントアップ間違いないだろう的な考えだ。

 

 大会の賞金の1割くらいのリフボード。そりゃもう性能は凄い、プロでも憧れるような代物でアマチュアでも持っていられるのはほんの一握りぐらいの物。

 俺も確かにそれは欲しかったけれど、優勝には他にも特典があってオーダーメイドで俺専用のボードを作ってくれたのだ。

 

 ショートボードの世界一企業のアルメリッカが費用を全て出し、そのアルメリッカが保有する超有名な一流技術者によって創られた俺のためだけのリフボード。

 そりゃもう他の物なんてどうでもよくなった。あのホランドだってそれを使い続けてるっていう話だ。

 しかも、そのレプリカは人気でいまだにプレミア物だ。なかなか手に入れられない。

 

 とリフボードの話はこんなとこで置いて、問題はそう忘れていたことと何を贈ればいいのかということ正直去年以上の物が思い浮かばない。

 奴は何が好きかねぇ……。というかなんで男にするプレゼントでこないに悩まないかんのや、くそが!!

 

 ……うん、そいえばここ学校みたいなもんじゃん。皆に後で意見を聞こう。

 

 目前のこの可愛いけど、猪みたいなオーラを放つ女に殺されなかったらの話だけどな。

 

 

 

 

 結果、久しぶりにぼっこぼこにやられたよ。後、プレゼントは奴がここに編入してきたら渡すことにしたよ。本人が欲しいものを渡すのが一番って気がついたんだ。

 

 にしてもそろそろ本気で、彼女出来ないかなぁ。ねだるな、勝ち取れか……。ってこの名言ここで使うのは流石にまずいよな。

 

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