Fate/Monster Hunter Muisical 作:H-R-ホライズン
始めましての人は始めまして。知ってた、という人はおはこんばちわ。また、フェイトで作品を作りましたH-Rです。
関わり無い物深くまで語らず。
何故、こうなったのかは(多分)永遠に謎。
「桜はね、もう居ないの」
少女の硬く虚ろな瞳を見た青年は、視線で少女の母親に答えを求めていた。
「桜はね、もう私の娘でも、凛の妹でもないの。あの子は間桐の家に行ったわ」
その言葉が、彼をどうしようもない現実へと、突き落とした。
彼が彼に成ったのは、つい先程の事である。真っ暗な世界から覚醒した彼を待ち受けていたのは、姿形が見知った架空の人物と化していたという事実と、生まれた直後とか子供の頃でもない、彼の物語が始まった起点で彼に代わったという疑問。
夢だと笑ってやりたかったが、夢なら記憶と知識の欠落はない。
少女の母親、遠坂葵に別れを告げて、近くの路地裏に逃げるように隠れた。
自分の世界の事はちゃんと覚えている。けれども、自分一体どうやって過ごしたのか思い出せないし、自分を示す名前等の知識を消えていた。
それでも、自分が何に成っていたかは分かっていた。
(間桐、雁夜…)
自分のやりたい事の矛盾を気付いた上で忘却し、自業自得とも言える結末を逝った第四次聖杯戦争の、マスター。
(くよくよしてても、駄目だ)
自分が今どういう状況か、改めて確認する。
魔術師としての素質はあったが、訓練を積んでいないため、魔術回路も錆び付いているのかとおもったら、そうでもなかった。
きちんと使えた。
腰のベルトには、本がしまえるようなギミックがあり、本には様々な呪文が書き連ねている。
(あれ、でもなんかこれ、見覚えがあるのばかりじゃないか)
試しに一つ唱えてみた。
「バブル光線」
泡が魔法陣から吹き出し、破裂を持って近くのゴミをバラバラにした。
(ああ、あれか、五大元素使いとかの概念を越したレインボー使いか、若しくはアルセウスかミュウか俺は)
本の半分は紙の色が変わっている。
そのページを見てみると、
(お、音ゲー曲ばっか!?)
ずらっと様々な曲名が記されている。
「ものは試しで…Evens」
フォン、という音に合わせて、見覚えのあるパネルが。
「い、今は、しない」
そう言うと、パネルは消えた。
(音ゲープレイしてから魔術発動なのかこれ!やってたからいいけど難しいだろ!?)
「…はぁ」
溜め息をついた。今、雁夜には前の雁夜のように桜を戻すという気持ちはない。しかし、桜は助けてやりたいと思っていた。
(あの年であんなこと…したくも無いしされたくもない。ほうって置けない)
雁夜は、見知ぬふりして平和に静かに暮らす事も考えた。しかし、平静だからこそ、嫌な思いをして来たという感覚がふと蘇った。
記憶が無いが、精神に植え付けられる程に、当たり前の生活に嫌な思いがあった。
だからなのかもしれないが、その考えを嫌悪して、常理に外れた世界へ踏み出す選択肢を、彼は選んだ。
雁夜は実家へと、足取りを進めた。
この作品に置ける音ゲーとポケモンの扱いが魔術と主人公の台詞です。(台詞は色々なジャンルから飛び出しますけど)
音ゲーが魔術になるなんて発想が斜め上だ!と思っていそうです。
なので、次にあなたは、
「てめー気が狂ってるぜ!」
と言います。
感想は返せるだけ返していきます。では次回。