Fate/Monster Hunter Muisical 作:H-R-ホライズン
どうもお久しぶり、H-Rです。
今回は無論前回の続き!
ハンターが相変わらず狂ってますよ。
さて、いい加減4Gに戻ろう。クロスは過疎過ぎるんだ。紫毒姫にヴァルキリーってどういう事よ、同ハンターランクさん。こちとら下位のまま装備変えてないんだよ…。しかしエクスプロアは楽しい…次はゴマさんさ…
「む…何ですか…こちとら楽しい戦闘の最中でしたのに」
落胆の声で、ハンターが言った。
警戒を強めつつも、盾に剣を差し込み、ガチャン、という音を鳴らす。
チャージアックスのビンにエネルギーをチャージしたのだ。
「またやるなら何時でもどうぞ〜。此方は準備は終わりましたから」
どうもハンターはこれから起こる事全て戦いでない限り参加するつもりは無いらしい。手をひらひらとさせながら後ろへ下がった。
「ハンター、話位聞いてけ」
「なんでです?」
「なんか上手い話があるのならそれが良いだろう」
「ですね」
この狩人、どうも合理主義者であるらしい。自分に利益が来るものであれば率先して得る。例え漁夫の利であろうと、構わずに。
それは、彼らの仕事がどんな物であったかを語っている。仲間を見捨てなければ死ぬ世界。目の前で喰われて行く様を見ていかねばならぬ世界。
ただ、生きる事すら難しい。
ありとあらゆる技術を持ってしても、やっと土俵に立てるだけ。
そうなれば、自然と彼らは合理を求めた。そして彼らの概念である彼も然り。
「ふむ、終わったか?…我が名は征服王イスカンダル。此度の聖杯戦争の場においてはライダーのクラスを得て限界した」
いきなり真名を言うライダー…もといイスカンダルに、一瞬、場が静まる。
「何、を––––何を考えていやがるんですかこ、の、馬鹿はぁああああ!」
突然の自分のサーヴァントの掟破りに、ウェイバーは錯乱し我を忘れて、自分とライダーの身長差を忘れてライダーのマントに掴みかかる。
それをライダーはベシンとデコピンで沈めた。
「可哀想ですねあのマスター…」
「あれを聞いてその感想かよ…」
「人の事言えませんから」
ああ確かハンターは真名かつクラス名だったな、と雁夜は思い返した。
クラス名を名乗る度にライダーと同じ事をしている事になるのだ。ハンターは特に感情を抱かないのだろう。むしろそれに振り回されているウェイバーに同情しているようである。
しかし、仮にもし彼のサーヴァントがハンターだったら更に振り回れていただろう。
ライダーとは違うベクトルで非常識な上、王である彼と違い一般人の感性を悉く遠くへすっ飛ばしているため馴染みもない。
ウェイバーは突然の突進や亜空間タックルに飛ばされ続けていたであろう。
現に今のマスターである雁夜すら、彼が一体何をしでかすか理解出来ていない。
「うぬらとは聖杯を求めて相争う巡り合わせだが……矛を交えるより先に、まず問うておく事がある。うぬら各々が聖杯に何を期するのかは知らぬ。だが今一度考えてみよ。その願望、天地を喰らう大望に比してもなお、まだ重いものであるのかどうか」
何を言いたいのか判然としない問いではあったが、セイバーは不穏なものを感じとり、我知らず眦を決していた。
「ライダー、何が言いたい?」
「うむ、噛み砕いて言うとだな」
ライダーは威厳はそのままに、妙に飄々と砕けた口調に切り替わった。
「ひとつ我が軍門に降り、聖杯を余に譲る気はないか?さすれば余に貴様らを巡り合わせ友として遇し、世界を征する快悦を共に分かち合う所存でおる」
「……」
「却下。却下です」
突拍子もない提案に周りが何も言えない中、ハンターだけ即座に拒否した。
「どうしてだ?それほどまでにお主の望みは大きいのか?」
「違います。違いますが…私は貴方と仲間に成りたくてこの戦いに入って来た訳ではありません。戦いにきたんですよ。我々が目指すものの為にね!貴方と世界征服を…
高々と演説調に語るハンターの目が、ギラギラと光っている。
その瞳に、雁夜は、あぁ、此奴は本心では戦いたいだけだんだな、と呆れと感嘆が入り混じった思いを抱いていた。
「そんな甘ったるくて温いモノを、私に要求するのなら、私は!今、此処で–––!」
熱気がこもっていたハンターの顔が、嘘と言える程、冷たくなった。
「叩き潰し殺るのみですが?」
声音が冷気を伴っているのかと思う程冷たくなる。そこには凍てつく氷のような殺気しかこもっていなかった。
周囲の空気が凍り付く。
(っ–––。…まるでどこぞの皇帝だな。熱いくせして冬将軍を従えているぞ。きっとナポレオンをフランスへ戻す事なんざ朝飯前だぞこのサーヴァント。ただの殺気でこの有様か。あぁ、俺は何て弱いんだ!こんなサーヴァントのマスターなのに、俺は彼の殺気にすら怯えている!)
暢気に構え、ハンターの意向に沿うと言う判断を下していた雁夜すら、今の殺気には度肝を抜かれた。
暫しの沈黙の後、ランサーが口を開いた。
「ハンターの考えとは根は違うが…その考えは承諾しかねる」
ハンターが狂って、否、ズレているのは先の戦いで分かっている事。今更口に出す事でもない。
ランサーは己の意向のみを伝える事に留める。
「俺が聖杯を捧げるのは、今生にて誓いを交わした新たなる君主ただ一人だけ。断じて貴様ではないぞ、ライダー」
「……そもそも、そんな戯言を述べ立てる為に、貴様は私とランサーとハンターの勝負…否–––戦闘を邪魔立てしたと言うのか?」
薄ら笑みを浮かべているランサーと対照的に、セイバーは笑みの一つも見られない。ハンターのあの独白も致しがたいが、ライダーの提案も不快極まるものであった。
ランサーとセイバー、ハンターからの、雰囲気が違う三つの殺気を受けて、ライダーはさも困窮したかのように唸った。
「…待遇は応相談だが?」
「「くどい!」」
「しつこいです!」
なおもおもねるような態度を見せるライダーに対し一蹴するハンター達を余所に、雁夜はその話を途中から全く聞き入れていなかった。
先程から、ある男の存在がチラついて仕方ない。
(きっとあの男は優雅にこの様を見ているんだろうなー。俺がお前の所為で苦労したのも知らんだろうなー。きっと彼奴は彼奴で正しいと思ってるんだ。ま、現実知らざればさも当然。魔術師としちゃ一品級なんだろうが–––一般人としちゃど最低なんだよ三流一般人!そもそも、腹の見えぬ相手の腑裂ずして何故預けられる!その所為で俺も
心内で凄まじいマシンガンを繰り出しつつ、周囲に気配がないかと探す。しかし、サーヴァントの気配など、唯の一般人に等しい状態––––礼装は解いてなかったが––––の雁夜が感じられる訳もなく。
仕方なく、ただ出てくるのを待つしかなかった。
見破る、と言う魔術があったが、それは、対象が此方に一度顔を見せないと使えない仕様である。一度もこの場に出ていない英雄王にそれが効く訳がない。
苛立ちつつも、雁夜は、ただ流れに流される事しか出来なかった。
雁夜がちゃんと喋る?のは久しぶりですね。
次回、あのバーサーカー登場シーンはさて、一体どうなるんでしょうか!眠いよラ–––(このコメントはエクスカリバーされました)