Fate/Monster Hunter Muisical   作:H-R-ホライズン

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<('ワ')>YO!
主人公はそんなヤツ。ども、H-Rです。お気に入りに登録して下さった方が四人もいて、嬉しいです。


顔と心は乖離している

(…だが、一体どうするんだ?間桐邸に赴いた所で何も出来ないし、最悪あの爺さんによって蟲の餌にされてしまう。うーん…桜にいる本体を潰す手段が欲しいんだが、何かあるのか?)

雁夜は本を捲って、回復技を探ってみる。

朝の日差し。外傷回復。本体は心臓部なので意味無し。

アロマセラピー。状態異常回復。桜のあれは同化の類。何か違う。

癒やしの鈴。これも同じ。

ひたすら捲り続けるも、呪文の物は外傷か状態異常の回復ばかり。音ゲーのページを捲っても、何もないだろうと腹をくくって探す。

(な…あった、だと?)

Flower。

音楽ゲームの機種を全て制覇した上、幾つかの機種ではボス曲として君臨している有名曲である。

魔術の効能は、題名らしく花を作成し、その花が刺さった対象の状態を、生まれて直ぐのような異常も何もない、まっさらな状態にしてしまう。これは能力の上昇、下降すら白紙に戻す。ただし、刺さった際の威力はかなり低い。

外傷は直せないようだが、いま、このタイミングでぴったりの能力だった。

(よし、じゃあしよう)

「Flower」

曲を唱えると、脳内で何故かアナウンスが流れた。

(使用機種の選択をして下さい。DDRとDEを選択すると、能力が変化します)

(なんだその仕様。まあいいけど。ふむ、FLOWERならボスでリフレクでもいいかもしれないが、ここはユビートで行こう)

(それでは、バトルモードかノーマルモードを選択して下さい)

(ば、バトル?ノーマルだ。戦闘も無い)

(分かりました。間もなく開始します)

雁夜の前に、パネルが現れる。それはユビートと全く同じ物だった。雁夜はマーカーに合わせてパネルを叩いていく。

クリアー!パネルごしにそう書かれ、パネル全てが花に変わった。

(よし、これなら…!)

薄ピンク色の薔薇を抱えて、間桐邸へと駆け出した。

「その面、もう二度とワシの前に晒すでないと、たしかに申しつけた筈だがな」

忌々しげに雁夜を睨む老人を目にして、今は何時もの性格じゃ居られない、と雁夜は思った。

理由は忘れたが、雁夜は表で表情を変えない代わりに心内で済ます、所謂仮面を付けて本心を悟らせないという事をしており、染み付いているのにいざという時は仮面を外すような感覚で切り替えられた。

二つの人格が同居している二重人格では無く、一つの人格が二つ面を使い分けている、言うなれば二面人格という人格だ。

「ああそうだな爺さん。俺は爺さんのその理由の分からない延命に呆れて出て行ったのにいけしゃあしゃあと戻って来てしまったよ!俺は戻りたくないのに、爺さんの我が儘に関係ない子供を巻き込んだから、俺は戻ってこなきゃならなくなった。白馬に乗って!プリンセス憧れの王子様、正義の味方に成って!

全くいい迷惑だ。爺さんが素直にぽっくり行ってくれれば、こんな馬鹿みたいなテンプレート、俺がやる必要なかったのにな」

「…雁夜?」

雁夜のマシンガントークに呆然と立ち尽くす臓硯を押しのけ、雁夜は玄関を上がった。

「桜はどこだ?渡してやりたい物がある」

冷静さを取り戻した臓硯がニヤリと笑った。

「蔵じゃよ。絶望するがよい。貴様が助けたい人間が、嬲られ行く様を見てな」

皮肉が入り混じった調子で言う臓硯に、雁夜はたっぷりの皮肉を送った。

「ああそうだな爺さん。俺は絶望するだろうね。爺さんが逝ってしまって悲しいですって、さ!」




主人公、所謂皮肉屋毒舌家。
何時も無口に振る舞ってますが、心内で突っ込んだり、文句言ったり、テンションがハイになったりしています。
言いたいことは言えない/言わないで、自分の中で済ませてしまう。そんな人です。
音ゲーのバトルモードについては後々
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