東方偽装録 ~死神と少女の主従録~   作:桜蜂

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小町のキャラが曖昧でーすよー。
映姫さん、こんなに優しくていいかな?


プロローグ:追放、そして幻想入り

『地獄追放』

 それが青年に下された処置だった。

 理由は「能力が死神(・・)という役職に向いていなかったから(・・・・・・・・・・)」という理不尽なものだった。

 もちろん青年は納得しなかった。が、

「魂を偽装(・・)されたら適わない。」

 という上の意見に皆が納得してしまい、うなだれるしかなかった。

 

「私は賛成ではないけど、上の決定じゃあ仕方ないからねぇ。ま、こっそり遊びにきなよ。私は歓迎するよ。」

 あんたとだったら仕事が楽だったんだけどねぇ、と赤い髪のツインテールを揺らしながら同僚が呟いた。口調は変わらないが、どこか淋しそうだ。

 

「貴方に非は有りませんが、私にはどうすることも出来ません。」

 緑髪に特徴的な帽子をかぶった上司が言った。

「そんな!ここを追い出されたらどうすればいいんですか!」

 青年は抗議した。

「頑張ってください。……といいたいところですが流石に理不尽ですので、知り合いに頼んでおきました。名前は×× ×。彼女について行けばきっと貴方の新しい居場所に着くでしょう。」

 そこまで言うと、上司は時計を見て、もう時間ですね、と言った。鬼が出てきて青年を引きずっていく。

 上司──映姫は青年を見送ると、背を向け、歩き出した。

「出る杭は打たれる」彼女へその言葉をぼんやりと思い浮かべていた。

 

 青年は鬼に引きずられていた。立ち上がろうとしても力ずくで押さえつけられる。青年は抵抗するのを止めた。

 気付けば周囲の鬼は青年を見て、嘲笑していた。数時間前までは青年に媚びへつらい、青年の配下に付いていた鬼だった。青年を引きずっている鬼もニヤニヤと見下している。

 鬼どもが従っていたのは私自身ではなく権力か、所詮鬼どもの忠誠はその程度か。青年は鼻で笑った。周囲の嘲笑が大きくなった。

 ──私はこんな鬼どもとは違う。私は今まで絶対的忠誠を誓ってきた。だがあっさり捨てられた。なぁに、主君が悪かっただけさ。また新しく忠誠を誓うべき主君を見つければ良いだけだ。そしていつかはここ(地獄)に……。

 青年の身体は地獄と現世の狭間に投げ出された。

 

「あら、お目覚めかしら?」

 青年が身を起こすと、1人の妖怪が立っていた。金髪の髪をして、日傘を差している。

「貴女が……八雲 紫(やくも ゆかり)か?」

 青年は上司から聞いていた名前を口にする。

「ええ。貴方が閻魔が言っていた死神ね。」

 妖怪──紫が青年を見つめる。

「確かに死神には向いていない能力ね。“偽装する程度の能力(・・・・・・・・・)”なんて。」

「………。」

「まぁいいわ。こっちにいらっしゃい。」

 妖怪が手招きをする。素直に青年がついて行くと、急に妖怪が青年の手を引っ張った。

「幻想郷は全てを受け入れるわ。人外でも。追い出された身でも。」

 その言葉を最後に青年の意識はなくなった。

 

 

**********************

気が付くと、私は草原に横になっていた。ここがあの妖怪が言っていた「幻想郷」か。

まずは探索でもして地理情報を集めようか。

私は服についた草を払って歩き出そうとして──

「あなた、誰?」

 ──1人の少女と出会った。

 

 




閲覧Thanks!
次話も見てくれると嬉しいです。

追加
Q.映姫が白黒つければ上も納得するんじゃ?
A.この小説内の地獄では「上の命令は絶対」です。上が決めたことには抗議出来ません。したとしてもその者にも罰が与えられます。(俗に言う反逆罪)
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