映姫さん、こんなに優しくていいかな?
『地獄追放』
それが青年に下された処置だった。
理由は「能力が
もちろん青年は納得しなかった。が、
「魂を
という上の意見に皆が納得してしまい、うなだれるしかなかった。
「私は賛成ではないけど、上の決定じゃあ仕方ないからねぇ。ま、こっそり遊びにきなよ。私は歓迎するよ。」
あんたとだったら仕事が楽だったんだけどねぇ、と赤い髪のツインテールを揺らしながら同僚が呟いた。口調は変わらないが、どこか淋しそうだ。
「貴方に非は有りませんが、私にはどうすることも出来ません。」
緑髪に特徴的な帽子をかぶった上司が言った。
「そんな!ここを追い出されたらどうすればいいんですか!」
青年は抗議した。
「頑張ってください。……といいたいところですが流石に理不尽ですので、知り合いに頼んでおきました。名前は×× ×。彼女について行けばきっと貴方の新しい居場所に着くでしょう。」
そこまで言うと、上司は時計を見て、もう時間ですね、と言った。鬼が出てきて青年を引きずっていく。
上司──映姫は青年を見送ると、背を向け、歩き出した。
「出る杭は打たれる」彼女へその言葉をぼんやりと思い浮かべていた。
青年は鬼に引きずられていた。立ち上がろうとしても力ずくで押さえつけられる。青年は抵抗するのを止めた。
気付けば周囲の鬼は青年を見て、嘲笑していた。数時間前までは青年に媚びへつらい、青年の配下に付いていた鬼だった。青年を引きずっている鬼もニヤニヤと見下している。
鬼どもが従っていたのは私自身ではなく権力か、所詮鬼どもの忠誠はその程度か。青年は鼻で笑った。周囲の嘲笑が大きくなった。
──私はこんな鬼どもとは違う。私は今まで絶対的忠誠を誓ってきた。だがあっさり捨てられた。なぁに、主君が悪かっただけさ。また新しく忠誠を誓うべき主君を見つければ良いだけだ。そしていつかは
青年の身体は地獄と現世の狭間に投げ出された。
「あら、お目覚めかしら?」
青年が身を起こすと、1人の妖怪が立っていた。金髪の髪をして、日傘を差している。
「貴女が……
青年は上司から聞いていた名前を口にする。
「ええ。貴方が閻魔が言っていた死神ね。」
妖怪──紫が青年を見つめる。
「確かに死神には向いていない能力ね。“
「………。」
「まぁいいわ。こっちにいらっしゃい。」
妖怪が手招きをする。素直に青年がついて行くと、急に妖怪が青年の手を引っ張った。
「幻想郷は全てを受け入れるわ。人外でも。追い出された身でも。」
その言葉を最後に青年の意識はなくなった。
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気が付くと、私は草原に横になっていた。ここがあの妖怪が言っていた「幻想郷」か。
まずは探索でもして地理情報を集めようか。
私は服についた草を払って歩き出そうとして──
「あなた、誰?」
──1人の少女と出会った。
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次話も見てくれると嬉しいです。
追加
Q.映姫が白黒つければ上も納得するんじゃ?
A.この小説内の地獄では「上の命令は絶対」です。上が決めたことには抗議出来ません。したとしてもその者にも罰が与えられます。(俗に言う反逆罪)