リアルでもダメになりたくないなぁ……( ̄▽ ̄;)  IFルート   作:先詠む人

2 / 19
第2話です。
今回変身します。


第2話 突然巻き込まれた者 空から降ってくる物

「ハァッ!ハァッ!ハァッ!」

 

 俺は全力で人気が急に無くなった大通りを走り続けていた。

 本来ならば今走り続けているこの通りは車が終始通り続けてたくさんの人で埋まっているはずなのだが、俺の周りには誰一人の影もなく。そして空は真っ黒に染まっていた。そう、まるで深海棲艦に奪われた海域の空の色のように。

 

 さらに逃げ始めてからずっと、後方から黒い影がこうやって全力で走ってるにも関わらず、今もなお迫ってきている。

 

(一体何がどうなってこんな事態になっちまったんだ!?)

 

 俺は数分前のことを思い出していた。

 

 ~回想~

 

「なぁ隼人~。」

 

 大学の帰りのバスがそろそろ俺が降りる予定のターミナル停留所に着くぐらいのときに俺の大学の同級生の岸島優斗が声をかけて来た。

 

「ん~?どしたよ優斗?」

 

「お前ってさぁ~艦これしてたよな。」

 

「そうだけどそれがどうかしたのか?」

 

「このPwitterの発言に書いてあるスレの内容ってどう思う?」

 

 こちらに話しかけてきた優斗はそう言ってPwitterのアプリを起動させたスマホの画面をこちらに向けて来た時に丁度バスはバス停に着いた。

 

「なんじゃらほい。え~っと、今朝広島港で見つかった死体は駆逐イ級に食われた被害者じゃないのかって?ハ!んなあほなことは絶対ないだろ。」

 

 俺はそう言うと、財布をポケットから取り出して定期券をバスの出口で通してからバスを降りた。

 

 どうやら優斗も今日はバイトの関係でこのバスターミナルで降りなければいけなかったらしく、一緒に降りてきた。

 

「そうだよな。というか駆逐イ級ってどんな感じの奴なの?」

 

「え~っとなぁ、駆逐イ級は最初に現れる敵だな。艦これの敵勢力である深海棲艦の中ではかなり弱いほうの奴だ。」

 

 バスを降りてからもさっき見せてもらった件の話は続き、

 

「へ~。それでどんな形したりしてるの?」

 

「そうだな~。例えるならクジラみたいなやつだな~・・・・・・ってあれ?優斗どこ行った?」

 

 ふと気づくと、優斗を含めたバスセンターのホームにいる人たちの姿がすべて(・・・)消え去っていた。まるで先ほどまでの光景が俺が見ていた夢か何かのように。

 

「・・・・・・・誰も居ない?どうなってんだ?」

 

 俺がこの訳の分からない現象をどうにか認識しようとしていると、

 

「ィィィィィィィィィィィィィィィィィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 そんな叫びとともに白い牙をもった黒い弾丸がこちらに(・・・・)尋常じゃない速さで突っ込んできた。

 

「ハァ!?」

 

 俺はそれを慌てて横に転がることで避けた。するとその弾丸は俺がさっきまでいた個所をものすごい勢いで通過していき、壁を貫いてどこかへと飛んで行った。

 

「今のって・・・・。」

 

 一瞬すぎてはっきりとは分からなかったが、俺は通り過ぎたものを見てあるものを思い出していた。

 

「・・・・・・・駆逐イ級・・・・・なのか?」

 

 駆逐イ級・・・・それは最初に現れた深海棲艦の中の一つで、本家艦これでは熟練の提督たちが最初のエリアに出てくる彼らをイベント時に艦娘のキラ付けのために某巨人漫画のごとく文字通り駆逐していく光景が見られたりする存在でもある。

 なお、”くちくいきゅう”と言う名前でかわいがられる存在もいる。その場合はすごいデフォルメされていることもあり、二次創作ではよくヲ級とセットになって人類から可愛がられてたり、人類に友好的だったりしている。

 

 見た目はさっき俺が言ったようにクジラのようなフォルムにサメか!!と突っ込みたくなる程鋭そうな歯。そして駆逐艦の名前とイの字が背負っている通り他の深海棲艦に比べたら一番弱かったりもする。(深海棲艦の名前は上級艦以外はいろはにほへと・・・・という古い和歌を基にしたひらがなの覚え方を基準に出て来た順に割り振られている。事実、かなり後ろの方に出てくるレ級も戦艦の深海棲艦なのもあって恐ろしいほど強い・・・・らしい。)

 

 

 

「・・・・・とにかくここから逃げないと。今の状況を把握するのにもまず安全確保からだし。」

 

 俺はそう一人つぶやきながら避けた際に着いた汚れを手で払い。そしてバスターミナルから外へ飛び出した。

 

 

 ~回想終了~

 

 

「『玄関開けたら佐藤のなんたら!』ってCM昔見た気がするけど『外に飛び出したらイ級のそば!』って笑えねぇよ!!」

 

 腹をくくってバスターミナルを飛び出したところまでは良かったのだが、バスターミナルの出口そばにある川の中からイ級に襲いかかられてそこから最初に至るまで今までずっと追いかけっこが続いているってわけだ。

 

「ハァ!ハァ!ハァ!誰だよ深海棲艦が陸に上がれば弱体化するって言ったのは!むしろ生き生きとしてねぇかおい!!」

 

 ィィィィィィィィィイィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!

 

「ッ!」

 

 そうやって悪態をつきながら逃げるものの、どんどん迫ってきている死の影。そしてついに俺は・・・・・

 

 

「(ドゴ!)カハァ!!」

 

 

 追いつかれて後ろから衝突された。

 

 幸いにもイ級にあたった場所が良かったのか、もしくは衝突された際に何回かバウンドして横の方に吹き飛ばされたせいなのかどちらかはわからないが、そのまままっすぐに進む勢いで食われるということもなく、背負っていた鞄の中身が衝撃で俺の周囲にばらまかれる程度で済んだ。

 

「フゥ・・・・・フゥ・・・・・フゥ・・・・・・・」

 

 だけどもう逃げることはできない。さっき逃げれたのも偶然遭遇したタイミングで突進される中、足がつまずいて転んだから真上すれっすれを通過して近くの建物にぶつかったイ級が身動きを取れなくなったのが原因だったぐらいだからだ。

 

 イ級だけが突っ込んで行ったさっきと違って今回の場合、俺は建物際に追い込まれた上にさっきの衝撃で満身創痍だし、駆逐イ級の方はあれほどさまざまな建物を破壊したりしているのにもかかわらずぴんぴんした様子だった。

 

「ふざけんなよ・・・・今日この後俺雷香達に飯作んなきゃいけねぇんだよ!」

 

 死にたくない。その一心で俺は目の前にいるイ級(絶望)に向けて遮二無二に手元にあったものを投げようとした。

 

 ・・・・・・そして俺は偶然()()をつかんだ。

 

「!!」

 

 俺が右手で投げようとしていたものは戦極ドライバーだった。

 

 戦極ドライバーを見て俺は自分が昨日適当にこれと()()を鞄に放り込んだのを思い出した。

 

 周囲を見渡すと探し物はすぐに見つかった。俺は必死になって駆逐イ級と俺との丁度真ん中の位置に落ちているLS-07とナンバリングされているそれをつかむと同時に突っ込んできたイ級を横に跳んで躱した。

 

「まさか、これをマジで使うことになるなんてな・・・・。でも死なないためにはこうするしかない!!」

 

 

【挿絵表示】

 

 

 俺は戦極ドライバーを左手に持ち替えてから腰にかざした。

 

 ドライバーの両端から腰を囲うように黄色い帯が飛び出し腰に巻かれてドライバーの位置が固定される。そしてドライバー左部分についているライダーインジケーターが真っ黒な状態から俺からしたら見慣れたものに変わった。

 

 それを確認することもなく、俺は右手に持ったオレンジロックシードを前に掲げた。

 

「変身!!!」

 

<オレンジ!>

 

 叫びとともにオレンジロックシードを開錠すると、頭上にクラックが開き果実のオレンジを模した何かがゆったりと降りてくる。

 

 俺は開錠したロックシードをそのままドライバーの中心にあるくぼみへと取り付けたのち、開錠した際に上向きに開いた南京錠だとクルクル回る部分を下向きに押し込んだ。

 

<Lock On!>

 

 その掛け声とともにほら貝の音が大音量で鳴りだす。

 少しうるさいと思うが、ほら貝の音は他のトランペットがパンパカする待機音よりはうるささはマシなのである意味ありがたかった。

 

 そして俺はドライバーの右側についている小刀を下向きに押し込みロックシードを半分に割った。

 

<ソイヤ! オレンジアームズ 花道 オンステージ!!>

 

 ロックシードを割ることで、その製作者のセンスが多大に出ていると作中で言われていた音声が流れると同時に俺の視界は一時的に上から落ちて来たオレンジによって塞がれた。

 しかし、それもすぐにそのオレンジが展開して上半身を覆う鎧へと変わることで開かれる。

 

「ここからは俺のステージだ!!!」

 

 そんな感じで俺は画面の向こうの存在だったはずの鎧武(ヒーロー)に変身した。

 

 駆逐イ級は俺が変身してキメ台詞を言う光景をただ黙ってじっと見ていた。しかしすぐにこちらにまた突っ込んできた。

 

「ハッ!」

 

 俺はその突進をこれまで同様躱すのではなく、変身するのと同時に右手に現れたオレンジの一片を模した片手剣である橙々丸と右腰にマウントされている無双セイバーによる二刀流で下向きに突っ込むようにイ級のベクトルを操作するのを意識しながら受け流した。

 

 すると狙い通りイ級は俺の目の前の地面に食い込み、そして頭がはまったのか動かなくなった。

 

 その隙を無視していれば今度は自分が危ういかもしれない。そう思った俺は即座に再び小刀を一度振りおろし、

 

<ソイヤ!! オレンジ スカッシュ!!!>

 

「ライダーキック・・・・・ふん!!」

 

 某天の道を行き総てを司る男風に回し蹴りを決めてイ級を爆散させた。相手に蹴りをぶち当てた後にそのままノリで人差し指だけ伸ばした右手を天に掲げるのも忘れない。

 

「・・・・・・・・・・・フィ~。」

 

 少しふざけた後、後ろを振り向いてイ級が完全に消えたことを確認した俺はその場に変身解除するのも忘れてへたり込んでしまった。

 

「あ、空が明るく・・・・・。」

 

 空が先ほどまでと違って明るくなると変身が強制的に解除され、俺はいつの間にか近くに現れた中身がきちんと入った鞄とともにバスセンターの待合室にいた。

 

(え!?今の夢!?うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!)

 

 そう思って焦る俺が鞄の中を慌てて確認すると、鞄の中にはライダーインジケーターが鎧武のものに変わった戦極ドライバーがあった・・・・・。

 

 

 

隼人が焦っている丁度その時、崩壊した空間のなかで一人の女性が何やら写真が貼ってあるカードを片手に不適に微笑んでいた……

 




隼人が変身したときに鎮守府では・・・・

技術長妖精「おまえら~LS-07をいそいでげーとのいちへとはこべ!!」

妖精さんたち「「「「はい!!!」」」」

必死になって以前こっそり作ったミニコエール君のゲートにオレンジアームズが入ったLS-07と書かれた箱を運び、そしてゲートの上に置いた後ゲートを起動してオレンジアームズを隼人の真上に開いたクラックを使って転送していた。

はい、今のところ書いた通り人力ならぬ妖精力で頑張ってきます。

次回は明日投稿します。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。