リアルでもダメになりたくないなぁ……( ̄▽ ̄;)  IFルート   作:先詠む人

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 はい、所属しているサークルの部誌に載せる作品を書いてると親に言ってカモフラージュし、こっち書いてる先詠む人です。

 名前の所を見ればお察しですが免許の試験(卒業検定)はまだとおってません!!(号泣)

 お金が飛んでいく日々を見ております。(一回で1万以上跳んでくとかキツイわ~。)

 さて、それでは本編。行く前に前回のおさらいを…

 一つ、大学が襲撃されて、その際に人質になっていた女性は行方不明に
 二つ、重巡艦娘鈴谷がこっちに来たりしたりやりたい放題?
 三つ、大学が襲撃された際に人質になっていた女性そっくりな戦艦棲姫にドライバーをむしり取られた状態なのに空母棲姫迄あらわれて大ピンチ!!

 では、本編スタート!!



第6話 運命を切り裂く剣

「人間を深海棲艦にしたのか!?」

 

 俺の悲痛な叫びが強制的に変身を解除させられた俺と、俺を拘束してドライバーを腰からむしり取った戦艦棲姫、そして余裕の表情を浮かべている空母棲姫以外誰一人いなくなった川岸で響いた。

 

「フフフ、ドウデショウネ。ソウカモシレナイシ、ソウジャナイカモシレナイワネ。タダ…」

 

 そう言うと、空母棲姫はフィンガースナップをした。それと同時に俺の頭の後ろに何かを突きつけられる感触とゴトリという重い音がした。

 

「ココデ死ヌアナタニハ関係ナイコトダケドモネ!!!」

 

 後ろにいるのは戦艦棲姫。そしてなんか俺の真後ろにそれとも違う何か異質な気配が存在していた。と言うことはつまりこういうこと(詰み)だろう。戦艦棲姫が俺を殺そうとすれば後ろに突き付けられたものから飛び出した何かが俺の頭をぶち抜き、そして俺は物言わぬ冷たいモノに成り果てる。……そうなるはずだった。

 

 急にターンテーブルの上に乗った読み取り部があるドライバーが俺の腰にまるで意志を持っているかのように巻き付き、俺が生身の状態であるのにあるカードが勝手に読み込まれさえしなければ。

 

<ATACK RIDE CLOCK UP>

 

 そのカードが読み込まれた瞬間、俺の時間は世界から切り取られた。

 

 これは死んだな。と思って目をつぶってはいたが、いつまでたっても頭に銃弾が当たる感触はない。おかしいと思ってふと目を開けると、そこは全体的に白みを帯びた世界だった。

 

「え……‥?これって……」

 

 頭の後ろの方にかかる重さから逃れるように体を動かしてその場から少し離れた場所へ移動した後、砲塔から自由になった首で周囲を見渡すと「殺った(とった)!!」とでも言いそうな表情を浮かべている空母棲姫とさっきまで俺に銃口を向けていた戦艦棲姫の艤装。さらには何か不思議そうな顔をした戦艦棲姫がそこにはいた。

 

 これで今俺がいるのは死後の世界だという線はなくなったと俺は確信した。そしてその時になって初めて腰にディケイドライバーが巻かれていることに俺は気付いた。

 

「俺は今クロックアップしてるのか………?」

 

 こんな現象を引き起こすのはあのときに消えなかったカブトの力、その中にあるアタックライドの一つクロックアップぐらいしか俺は思いつかなかったんだ。

 

 それを裏付けるかのように俺がつぶやいた次の瞬間

 

<CLOCK OVER>

 

 の音声とともにドライバーから1枚のカードが射出された。それを取って見てみるとそこにはカブトが残像を描きながら移動している写真が描いてあった…と言うのを確認した瞬間放たれていた砲弾の弾着によって周囲一帯に土ぼこりが発生、俺は反射的に飛んでくるものから顔を守るために顔を腕で覆い隠した。

 

「……ソンナ!!バカナドコヘイッタ!!!!」

 

 煙が晴れた時に俺は土ぼこりがひどすぎて全く動けなかったけれど、もともとの弾着点にはいなかったので空母棲姫たちが求めていたスプラッタ映像は展開されておらず、二人はあわただしく周囲を見渡してパニックに陥っていた。

 

「ケホケホッ…………ここだっつーの。」

 

 俺は土ぼこりでせき込んでからそう小さくつぶやいて前を見据え、空母棲姫と戦艦棲姫()との距離を見ながら拳を構えた。

 

 そして、その声を聴いて目の前でパニックになっていた二人はこちらをギョロリと向いた。

 

「ナッ!?貴様ドウヤッテソコニ!?」

 

 五体満足な俺の姿を見るなりそう言って戦艦棲姫は自分の艤装と俺を交互に見て困惑し、

 

「アリエナイ。我々ノ知覚速度ヲ越エルナドアリエナイ。」

 

 空母棲姫はうつろな目をしてそうつぶやき続けた。

 

 あの戦艦棲姫はあの時の女性なのかどうか、それに関しては未だに答えは出てない。これがお前の運命だかいうやつもいるのかもしれない。だけど……

 

「……ここでお前らをつぶさないと他の人も深海棲艦にされるかもしれないってことはなんとなくだけど思った。だからここでその流れを断ち切る!!!!」

 

 俺がその時心の底から思ったことをそのまま叫ぶと、腰に巻かれたディケイドライバーの右側に出現していたライドブッカーから1枚のカードが飛び出し、俺の前で静止した。

 

 そのカードは下の方にはあるライダーの名前が英語表記で書いてあったが、肝心のそのライダーの写真が最初からそこには何も描かれていなかったかのように白く抜けていた。

 

「あ……。」

 

 本来なら写真が無い(力がこもっていない)ために使えるはずがないそのカード。だけど、俺はそれを何かに導かれるかのように手に取った。その瞬間、絵柄の部分が空白になっていたカードにある変化が生じた。

 

 まるであの日に絵柄が消えた時の逆再生のようにどこからか現れた小さな光が集まり、絵柄のあった個所の上にモザイク状の何かを描き出した。そしてそのモザイク状の何かはカードに吸い込まれていき、次の瞬間そのカードに描かれていた写真がまるで最初からそうであったかのように復活した。

 

「ブレイド……。」

 

 俺の目の前に射出されたカードは平成仮面ライダーシリーズ5人目の主役戦士、仮面ライダーブレイドのライダーカードだった。

 

「貴様、何ヲ……何ヲシタンダァァァァ!!!!」

 

 俺がそのカードの異変にあっけにとられている間、空母棲姫たちの方にもある現象が起きていた。

 

 カードの方に意識を取られている俺に砲弾を放とうとした戦艦棲姫には雷を纏う人型のシカが襲い掛かかり、「ソレナラバ!!!」と艦載機を発艦して攻撃しようとした空母棲姫には朱いオーラを纏った人型のイノシシと上空を完全に自分のテリトリーとしている人型の大鷲が襲い掛かっていた。

 

 彼女たちは思うように攻撃することは叶わず、しかもその上自分たちは攻撃を一方的に受けるという本人たちからすれば屈辱的な事態に思わず空母棲姫は叫んでいた。

 

 その叫びでようやく空母棲姫たちの方を見た俺は笑ってしまった。なぜなら

 

「ハハッ!ボア(♠の4)ディアー(♠の6)。その上イーグル(♠の11)かよ。全部ブレイドの使うスート♠(マークが♠)のラウズカードじゃん。」

 

 実際、俺の指摘は間違ってない。

 仮面ライダーブレイドはトランプをモチーフにしたラウズカードを使って戦う戦士だった。

 そしてそのラウズカードに封印されている存在はアンデッドと呼ばれ、その名の通り不死であったからライダー(一部例外除くしか)倒してラウズカードに封印して無力化させることはできなかった。そして今、空母棲姫たちに襲いかかっているのは半透明ではあったけれどもそれ(ラウズカード)のスート♠に所属しているアンデッドたちだった。

 

 俺はそれを見て少し笑いながらドライバーにブレイドのカードを押し込んだ。

 

<KAMENRIDE>

 

 ドライバーにブレイドのライダーカードを押し込んだことで変身待機音が周囲一帯に響き渡った。

 

 俺はブレイドに変身した剣崎のように右手の甲を前に突出し、叫んだ。

 

「変身!!!!」

 

 と。

 

 そして叫びながら前に突き出した右手を甲から平へと反転させてから一気に引き寄せ、同時進行で左手を前へと伸ばした。そうすると、腰の方に右手は近づくからそのままドライバーのハンドル部分を押し込んで本体部分を90度回転させカードを読み込ませた。

 

<KAMENRIDE B・B・B・BLADE!!!>

 

 ドライバーの中心部に設置された透明なクリスタルの前にブレイドの紋章が現れ、次の瞬間俺の前に青色のベースの半透明な光のスクリーンが展開された。それと同時にそれまでの間空母棲姫たちを抑えていた半透明状態のアンデッドが光の玉となってスクリーンへと吸い込まれていった。

 

「ぅおおおおおおおお!!!」

 

 その光景を見た俺は叫びながらそのスクリーンを駆け抜けた。スクリーンを駆け抜け、くぐり終わった瞬間、俺の姿はディケイドでも響鬼でもましてや鎧武でもない、新たな姿になっていた。

 

 それを見て空母棲姫は驚愕に顔をゆがめて、

 

「オ前ハ一体何者ナンダ!!!」

 

 そう叫んだ。

 それに対して俺はライドブッカーをこの姿なら剣を使うのが妥当だろうと思いソードモードにしてサッと振ってから答えた。

 

「…………通りすがりの仮面ライダーだ!!」

 

 実際、この発端の時は通りすがりだったし今回はこのセリフを叫んでも問題ないだろう。また名乗るタイミング違うけど。

 

 そして俺はあるカードを呼び出し、読み込ませた。

 

<ATACK RIDE MACH!!>

 

 そのカードが読み込まれた瞬間、俺は高速で動き出した。

 

 そして一拍後、俺の姿は戦艦棲姫の後ろにあって戦艦棲姫はその場に赤い液体をまき散らしながら崩れ落ちた

 

「ナ・・・・・・。」

 

 そんな空気漏れのような声を残して。

 

「ナンダト…!!」

 

 俺はライドブッカーの切っ先を一瞬で俺が戦艦棲姫を切り倒したことに驚愕している空母棲姫に向けて向け、

 

「オレァクサムヲムッコロス!(俺は貴様をぶっ殺す!)」

 

 ……あれ?カッコつけて言ったはずなのにどうしてムッコロさんが……?

 

 そんな困惑を抱えた瞬間、空母棲姫はまた艦載機を俺の近くに落とそうと後ろの方に下がりながら発艦させた。

 

「……ッチ!!」

 

 俺はそれを見た瞬間、黄色い縁のカードを思い浮かべながら空母棲姫の方に向けて駈け出した。

 

 Booooon!!!!!

 

 バイクの排気音のような効果音とともに俺が思い浮かべたカードが俺の前に射出され、それを俺は勢いよくドライバーの読み取り部に叩き込みそのままドライバーのハンドルを押しこんだ。

 

<FINAL ATACK RIDE B・B・B・BLADE!!!!!>

 

 その音声が聞こえる中俺は飛び上がって

 

「ウェーーーーーイ!!!!!!」

 

 雷を纏いながら俺は艦載機と空中で交差しつつ、そのまま空母棲姫に必殺のキックを叩き込んだ。

 

 俺が空母棲姫を蹴り抜き、そのまま数メートル後ろで右ひざを立てた状態で静止すると、後ろの方で

 

「静カナ…気持チニ…ソウカ、ダカラ私ハ……」

 

 そう言い残して空母棲姫は爆散した。

 

「ハァ・・・。ハァ・・・。」

 

 変身を解除し、痛む体を必死に動かして先ほど斬り裂いた戦艦棲姫のもとにたどり着くと、戦艦棲姫は

 

「ダメナノネ……ウッ!私ハ………モット…………生キタカッタ!!!()()()()!!!!」

 

 そう慟哭してから目を閉じ、それから二度と目を開けることは無く、その死体も灰色の粒子となって空へと昇って行った。

 

「………。」

 

 俺は無言でその場に立ちつくしていた。

 

 黒い雲に染まった空が晴れて、夕焼けで赤く染まった空へと切り替わっていく。

 

 だけど、その空の色は俺には…………

 

 

 

 

 さっき俺がまき散らした戦艦棲姫(あの女性)の血の色のように見えた………。

 

 

 その後、俺がどうやって家に帰ったか覚えてない。ただ、気付いたら心配そうに俺の顔を見つめる雷香と玲奈の姿がベッドに入っている俺の視界の横の方にあった。

 

 二人は何も言わず、そして俺に何も聞こうとしなかった。

 

 ただ、その優しさが俺にはうれしかった………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その日の夜に俺は艦これをするつもりにもなれず、飯も食わずにそのまま布団に入っていた。だけど、いくら寝ようと目を閉じてもあの瞬間の戦艦棲姫の叫びが瞼の裏に浮かんで全然寝ることはできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 日付は変わって深夜2時ごろ。パソコンの画面の前に0と1で構成された渦が現れてそこから誰かが出て来た。

 

「ん?提督さん別に病気とかじゃないじゃん。」

 

 俺が顔を枕にうずめて息をひそめていると、出て来た誰かは明るい声でそう言った。

 

 ……声で分かった。俺の部屋にやってきたのは鈴谷だった。

 

 

 

 

「ねぇ、提督さん。多分寝てると思うからこれは鈴谷の独り言だと思ってね?」

 

 そう前置きをして彼女は語り始めた。

 

「……‥私ね。今でこそ、こうして艦娘の鈴谷として生きてるけど前は重巡ネ級だったんだ。」

 

 ……知ってる。あの事件の後、家に帰るまでの間にネットで深海棲艦の画像を片っ端から見て行ったらあの謎の深海棲艦が重巡ネ級だったってことを俺は知った。

 

「……って、もう提督さんは知ってるか。それでね、鈴谷想うんだ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?って。」

 

 それは今の俺が抱えているものと一緒だ。と言うか、俺の場合は被害者を自分の身を守るためとか言って殺したただの殺人者だからその部類には当てはまらない……。

 

 そう思っていたのを見抜いたのかどうかはわからないけれど、鈴谷が俺の方に寄ってくるのが声の大きさがどんどん大きくなることで分かった。

 

「それでもね。鎮守府のみんなは鈴谷にやさしくしてくれるんだ。特に龍驤さんとかね。」

 

 そして最終的に彼女はベッドに寝転んでいる俺の顔のすぐ横のあたりに腰を下ろして

 

「だけど、そうされると返って日常のふとしたタイミングで思い出しちゃうんだ。重巡ネ級だったころに人を殺したり、小さい子供が残虐に人形を扱うように人を扱ったりした記憶を、そんでその時に聞いていた悲鳴をさ。」

 

「………‥。」

 

 俺は黙って聞いていた。多分、俺が清めの音を直接流し込んで倒した重巡ネ級から変化した鈴谷には当時の記憶がそのまま残っているんだろう。

 

「……提督さん本当は起きてるんでしょ?鈴谷が慰めてあげるからほら。こっち向いて。」

 

 そんなことを考えてたら鈴谷に俺が起きているのがバレた。

 

「……はぁ。なんでわかったのかは置いといてやるよ。ただ、その話を何で今俺にしに来たんだ?」

 

 俺は観念して顔を上げ、上半身を起こしてから鈴谷の横に座りなおした。

 

「雷ちゃんから聞いたよ。提督が自分は人を殺したって言ってたって。」

 

「え……?」

 

「今日ボロボロで帰ってきたと思ったら鞄を放り投げてそのまま倒れたらしいじゃん。」

 

「………。」

 

 確かにその辺を含めて全く記憶が無い。

 

「倒れたときに頑張って雷ちゃんたちが運んだんだって。それでその時にうわ言のようにずっと言ってたみたいだよ?『俺は人を殺した。』とか『ごめんなさいごめんなさい未来を奪ってごめんなさい』とか。」

 

「……。」

 

「それでね。雷ちゃんは自分じゃあどうしようもないって思って鎮守府に連絡したんだって。それを大淀さんが聞いて、みんなが誰がどんな言葉を提督/司令官さんに告げればいいのかって。」

 

「……‥それで?」

 

「結局、コエール君も完全に直ってないし、行くのは私か龍驤さんってなったんだけど。」

 

「ど?」

 

「龍驤さんが快く譲ってくれたんだ。それで何を伝えるかってなったんだけど、私が自分で考えたことを伝えるってことをみんなに言って納得してもらったよ。」

 

「そっか……。」

 

 俺がそうつぶやきながら顔をあげると、こっちを見ている鈴谷がいた。

 

「だから、重たいものを抱えた者同士傷のなめあいを…って思ってさ。」

 

 そう言うと、鈴谷は俺の唇をいきなり奪った。そして舌を俺の口の中で動かした後、口を離した。鈴谷の赤くなったほほと唇には俺とディープキスしたせいか、糸が引いていた。

 

「私におぼれてもいいんだよ?提督さん。」

 

 窓から入る月明かりの下で彼女は笑いながらそう言った。




 感想、評価を貰えると先詠む人はすごいうれしいです。

 あ、それとアンケートを活動報告でとります。内容は「リアルでもダメになりたくないなぁ……( ̄▽ ̄;)」の本ルート(https://novel.syosetu.org/68725/)の分岐するまでの内容を第1話の前に挿入するかどうかです。
 そちらの方の回答をどうかよろしくお願いします。一応同様の文章を1話の後書きにもこれから入れます。
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