私たちの「舞台」は始まったばかり。   作:かもにゃんこ

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あっという間にもう70話!さあ、前回の麻由美のお願い、「一緒にデート」とはなんのことでしょうか(^o^)/


「一緒に出かけられて嬉しかったりするんでしょ~?」

「マクベス、マルカム、殺陣のところをやるから準備して頂戴」

 

「うん!」

 

「りょーかい!」

 

優美と麻由美はおのおの準備に取りかかり、亜由美の号令の下、稽古を始める。

 

俺はというとそんな2人の演技を外から見る。普段なら彼女らの演技を集中して見るのだが・・・。

 

今日はというと先ほどの麻由美との話が脳内で再生される。

 

 

× × ×

 

 

『デートって・・・』

 

『あ~、ちょっと言い方が悪かったかな~?私とって意味じゃなくて、私とたかくんと一緒に優美とダブルデート?をして欲しいってことだよ~!』

 

『・・・なんだ、そういうことか』

 

『何々~?もしかして~!・・・わ・た・しと、2人きりのがよかった~?』

 

『いや、それはない。それで?』

 

『ちょっと~!冷たすぎ~!・・・まあ、キミと優美がよければ、なんだけどね、私とたかくんと一緒にお出かけして欲しいなあって思ってね~!』

 

『なるほど・・・2人きりじゃ不安、って思ったって感じか?』

 

『まあそんな感じかな~!実はこの間もさ、キミと優美と会ったときね。あのときも最初は楽しくて話も盛り上がったんだけど、だんだん沈黙の時間が長くなってね~。正直キミらが来て助かった~って感じだったし』

 

『2人がいればさ、そういうのもなさそうかなって思って。どう、かな~?あ、日にちとかは早い方がいいけど、無理強いはしないよ~!』

 

『俺は別に構わないけど』

 

 

× × ×

 

 

正直、あの後はオーケーして良かったのか迷った。彼女を助けたい一心で了解したはいいものの、今回は良くても、彼女らがいずれ付き合う未来になるとすれば、いつかは2人きりでも違和感ないようにならなきゃいけない。だから手伝ってはいいものかと。まあ、あとは優美次第っていうのもあるが・・・。

 

まあ俺自身も優美と一緒に休みの日に出かけられるのは嬉しいので、いいことではあるが・・・。

 

「・・・きくん」

 

「林崎くん?・・・聞いてる?」

 

「え!?な、なに!?」

 

・・・ヤバい、ついつい夢中で聞こえてなかった!

 

「何、じゃないわ。今ので何か変なところがなかったかなかったか聞いているのよ?」

 

そう言えば殺陣の稽古中でしたわ・・・。

 

「あ!もしかしてもしかして~!見てなかったとか~?」

 

よりにもよって麻由美に煽られる!こんなことになった原因はキミなんですがね!嘘をつくのもアレなんで正直に言うか・・・。

 

「わ、悪い・・・ちょっと考えごとしてて」

 

それを聞いた亜由美はちょっと驚いた表情になる。

 

「真面目なあなたが珍しいわね。次からはちゃんと見て頂戴」

 

「あ、はい、すいません」

 

「もう~!考え事って何してたのか知らないけど、ちゃんと見てよね~?」

 

麻由美はそう言った後、ニヤ~って言う表情で俺を見てきた。こりゃあ絶対何を考えてたか気が付かれてますね!

 

稽古終了後の帰り道では、優美に何を考えていたか聞かれたが、麻由美のことだし勝手に言ってはあまりよくないとは思い、うまくごまかしてスルーしました。心配してくれたのにごめんなさい!

 

 

× × ×

 

 

翌日の昼休み、いつものようにクラスの友人たちとお昼取ろうと思ったら・・・。

 

「わあ!」

 

「!?」

 

「わ、わあ・・・!」

 

「!?」

 

な、何事!?ってまあ、こんなことしそうな知り合いは・・・。

 

「もう、優美ったらちゃんと驚かせなさいよ~!」

 

「ご、ごめん麻由美ちゃん!タイミングがわからなくて・・・」

 

予想通りの2人がそこにはいた。

 

「あ、やっほ~!」

 

「こんにちは、林崎くん」

 

めっちゃ笑顔の麻由美に対して、少し苦笑いで控えめな笑顔で控えめに手を振る優美。うん、やっぱり優美は可愛い。

 

「2人ともこんにちは。どうしたの?」

 

「どうしたもこうしたも話があったから来たのサ~!」

 

「ということらしいの、あはは・・・」

 

話しか・・・俺はなんとなく何の話をこれからするのか、ある程度は想像出来た。だって、昨日あの話をされて、今日わざわざここに来るなんてアレしかないだろう。いつかはしなくてはいけない話だと思うので普通に了解するか。

 

「どう?今大丈夫~?」

 

「うん、大丈夫」

 

「じゃあ移動しよっか~!」

 

というわけで教室を出る。そのときに友人から「修羅場か、頑張れよ」と声をかけられた。どうしてそういう見方になるんですかね!

 

俺たちが移動した先は生徒会室だった。俺の予想が正しければ、別に誰かに聞かれちゃマズイという話でもないと思うけども、やっぱり相談とかそういうものは静かな方がいいと確かに俺も思ったし、昼間なら誰もいないここを選択したのは正しいと思う。

 

「到着~!わざわざありがとうね~!」

 

「なんかさ、私ここに来ると最初に林崎くんに会ったときを思い出すなあ・・・ふふふ」

 

優美はそう無邪気な笑顔で話す。彼女にとってはそんな大切な場所でも、俺にとっては日常の一部に感じてしまっているのがなぜか少し残念に思えた。

 

「何々~?2人にとってはここは運命の場所だって~?」

 

また麻由美はそんなことを言ってからかう。

 

「もう~!麻由美ちゃんたらっ!そう言われちゃうと恥ずかしいから!」

 

「アレ?否定はしないんだ~!」

 

確かに俺もそれは思った。否定をしないということは彼女にとって本当に・・・。俺だって、そう思いたいし、そう思っている。

 

「俺も、そう思っているよ」

 

ちょっと恥ずかしいなあ、とは思いつつもここは言わなきゃと、思い切った。それを聞いた優美はにっこりとした表情で俺を見つめてくる。

 

「林崎くん・・・」

 

「竹下さん・・・」

 

お互い微笑み合いながら数秒見つめ合う。これが恋人同士だったらこのまま・・・。

 

「もう~!2人ったら!そんなイチャイチャを見せつけるためにここに来たんじゃないでしょ~!」

 

麻由美に言われてハッと我に返る。あ、そうでしたね、ついつい。

 

「すまん」

 

「ご、ごめんね」

 

「まあ~いいんだけど~!むふふ~!」

 

暖房をつけ、おのおの席に着き、食事をとりながら本題へと突入する。

 

「じゃあさっそくなんだけど~」

 

「あ、ちょっと待った」

 

「ん~?なに~?」

 

「確認なんだが、竹下さんには柳さんとのことは話しているんだよな?」

 

おそらく俺をここに呼んでいる時点で話してはいると思うが、一応確認。

 

「うん!たかくんのことは林崎くんが知ってることと大体同じくらい話したよ~!」

 

麻由美がそう言ったあと、優美を見ると、うんと頷いたため確かにそうなのだろう。

 

「じゃあ一緒に出掛けたいって話も?」

 

「うん、麻由美ちゃんから昨日の夜に電話で聞いたの。それで、どうしようって思ってる間にこの時間になっちゃって」

 

えへへっと笑う優美。つまり彼女はまだ結論は出してないということか。

 

「そうか。一応先に言って置くけど俺は昨日聞いた段階で梅田さんにオーケーと言ってるよ」

 

とりあえず、というわけではないが自分の意見を言い、話を進める。

 

「うん、林崎くんはいーよって言ってくれた~!」

 

「そう、なんだ」

 

優美はそれだけ言ってううーんと考え始めてしまった。たぶん、あくまで推測ではあるがちょっと自分の中でオーケーをするには納得出来ない部分があるのだろう。

 

「俺もすぐにオーケーしたけど色々考えたよ。でも断ったらお互いにデメリットしかないし、結局俺はオーケーしたんだ。それにキミは断れない選択肢を与えてくるだろ?」

 

最後に麻由美に対してそれを付け加えた。

 

「ちょっ!ひどい~!まーねー、確かに断られてもオーケーしてくれるまで色々聞くケド~!」

 

少し冗談でそう言ったが本当にそうだったんかよ・・・。

 

これには優美も苦笑い。

 

「あははっ。それじゃあ私も断れないね。うん、私もオーケーする!」

 

「優美~!ありがとう!あ、でもさ、自分の中で納得出来ないところあったんでしょ?一応聞きたいんだけどいいかな?」

 

まさかそんなこと聞かれると思わなかった優美はちょっと驚いた後、俺の顔を見る。俺はうん、と頷き、彼女に言っても大丈夫だよと言う意思を伝える。

 

「私もね、最初は麻由美ちゃんのお願いだし、いいかなって思ったんだけどね」

 

「でもさ、今回は良くても、2人がいずれ関係が変わるようになるにはさ、麻由美ちゃんと柳さん2人でも大丈夫になるようにならなきゃだし、私が手伝っちゃって迷惑になるようなことがあるかもって思って」

 

意外だった。まさか俺と考えていることが一緒だとは。ちょっと驚きつつも同じことを考えていた嬉しさも感じる

 

優美の意見(ある意味俺の意見ともいえる)を聞いた麻由美は「なるほど~」という表情をし少しの間考える。考えたのち、笑顔で話す。

 

「うんうん!私はね~、ぶっちゃけ全然そういうこと考えてなかった~!とにかくたかくんと一緒に出掛けたくて、仲良くなりたくて、それだけしか考えてなくて~」

 

「だから今優美から言われて、あ~なるほど~!って思ったんだよね。でもそういうのはぶっちゃけ後から考えてもいいかなって思って~!だからそういうのは優美たちが気にしなくてもいいよ~!」

 

それを聞いた俺と優美は顔を見合わせ、のち、苦笑いになる。「なんだ、取り越し苦労だったんか」と思った。たぶん、優美もそう思ったのだろう。

 

「そ・れ・に・さ!」

 

「「え?」」

 

「2人もさ、一緒に出掛けられて嬉しかったりするんでしょ~!?」

 

「「あ・・・」」

 

これは図星だった。やっぱりデー・・・お出かけとかはなかなか誘いたくてもうまく誘えないし、それはそれで嬉しかったから。優美も少し顔を赤くしているところから察するに、俺と同じことを思っているのだろう。

 

「むふふん!2人とも図星なんだね~!私にとっても、2人にとってもメリットしかないね~!じゃあ決まり~!」

 

と、いうわけで誰も想像してなかった、4人によるデートが決まった。

 

 

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