ママさん奮闘記   作:ロストタウン

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幽香のデレデレ少ない…
展開上仕方ないんだ!(言い訳)



母娘のはじまり

幽香の朝は早い。

 

早朝5時には起床し身嗜みを整えたあと、朝食の仕度をする。

 

6時頃には準備を終え、あの子が眠っている部屋へと向かう。

 

「ひなたー?早く起きなさい、ご飯よ?」

 

もしこの場に幽香を知るものがいれば、耳を疑っただろう。

 

威圧感があり、棘がある普段の口調とは裏腹に

 

穏やかで、慈愛に満ちあふれているのだから。

 

「んん…おはようママ~」

 

「おはようひなた。ほらこっちに来なさい、凄い寝癖よ?」

 

「は~い」

 

満面の笑みで母親の元へ行き、そのまま抱き付く娘。

 

幽香はそれに笑顔で応えながら娘の髪を優しく梳かすのだった。

 

あの出逢いから一週間。

 

幽香はこの生活に充足感を得るようになっていた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幽香はママと呼ばれひどく困惑していたが、

 

ようやく落ち着きを取り戻しこの子供に尋ねてみた。

 

「貴女は何者?何処から来たのかしら」

 

瞬間、この子供は目尻に一杯の涙を浮かべた。

 

「ママ…わ、わたしのこと…わず、わずれじゃっだの…?」

 

「えぇ!?」

 

(一体なんなのよぉぉぉ!?)

 

落ち着きを取り戻したのも束の間、またもや困惑する幽香。

 

今の幽香にとってこの子供は、完全に頭痛の種となっている。

 

故にこんな考えに至るのも仕方ないだろう。

 

(よくよく考えれば、こんなガキどうなろうと私には関係ないじゃない)

 

さっさと殺して水やりに戻ろう、と幽香は思い抱いている腕に力を加えようとした瞬間

 

「いつもわだじにおみずぐれだり、むしさんとっでぐれでだんだよぉ?」

 

何を言われたのか最初分からなかった。

 

だがその行いを確かに幽香はしている。

 

周りにいる向日葵達に対して。

 

「貴女まさか…元々向日葵だった…?」

 

答えを聞こうにも既にこの子は大声で泣いてしまっている。

 

だが回答は周りから響いてきた。

 

ーーーーーー

このこはうまれてまもない

たすけてあげて

いじめないで

わたしたちがんばった

かんしゃのしるし

さみしそうだった

ひとりはかなしい

しあわせになってほしい

ーーーーーー

 

 

「あなたたちはもう…」

 

幽香は向日葵に呆れながらも、それ以上に愛情を感じた。

 

「ありがとう、この子も任せなさい」

 

幽香は決意した。この子の母親となることを。

 

 

 

向日葵が言ったこと。それは、

 

「私達は感謝しています。何かお礼がしたかった。

 だからいつも一人で寂しそうにしてるのを見て、

 私達でがんばってその子に体をあげた。

 これで一人じゃないよ…」

 

要約すれば、孤独の幽香に幸せになってもらいたかった。

 

向日葵の恩返しなのだ。

 

 

 

 

「そろそろ泣き止みなさい」

 

「うえぇぇぇぇぇええん!!」

 

(どうすれば泣き止むの…)

 

無論幽香にあやしかたなど分かるはずもない。

 

考えた末にそういえば名前がないことに思い至る。

 

名前は即座に思い付いた。

 

「ひなた!!」

 

「っ!?」

 

大声でいい放ち、泣き声が止んだ。

 

「ひなた。これが貴女の名前よ?」

 

「ひなた…?」

 

「えぇ。貴女を見つけたとき、まるで日向ぼっこをしているように眠っていたから思いついたの。」

 

「ひなた…」

 

「い、いやだったかしら?」

 

自信満々にいい放ったのに、急におろおろする幽香。

 

そんな母の姿に笑みを見せる娘。

 

「そんなことない!いいなまえ!わたしはひなただよ!」

 

笑顔を見せる娘に、安堵した顔をする母。

 

「それじゃひなた、一緒に向日葵に水をあげにいきましょ?」

 

「うん!」

 

 

 

前途多難な道がこの先あるだろうと思ったが、

 

娘の為にも頑張っていきましょう、と決意を新たにする幽香であった。

 






デレ成分が足りない(ゲッソリ)
次回こそは…!
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