真剣で蜻蛉切に恋しなさい!S   作:神喰いの王

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今回は短いので二話連続投稿


六閃目

朝、忠義は義経、弁慶、そのはるか後方に与一と共に通学していた。

 

「う~む。やはり拙者は車より徒歩の方が性に合っているで御座るな」

 

「そうだな。こうやって学校の人たちとこうやって交流を持つのはいい事だな」

 

「そうねぇ~・・・んぐんぐ・・・ぷはぁ~・・・歩きながら飲む川神水もまたいい」

 

「お主ぶれないで御座るな~」

 

そんな感じで登校していると仲良しグループ風間ファミリーの面々と鉢合わせた。

 

「噂通り仲良しなのだな。義経はその姉弟愛に感服する」

 

「ごく、快晴の日に飲む川神水・・・イケる」

 

「飲み過ぎで御座るよ弁慶」

 

風間ファミリーの面々と挨拶をかわす。

 

「へぇ行きは徒歩で通学なんだな。俺達と同じだ」

 

「来るまで送迎ってケースもあるんだけど今日は歩き」

 

「拙者個人としては毎日徒歩でもよいので御座るがな・・・」

 

「んで、遥か後方でうだうだ歩いているのが与一か」

 

岳人の言う様に今だ与一ははるか後方にいた。弁慶いわく照れているだけとファミリーの面々に説明する。

それを聞いた岳人が大げさに首を横に振る。

 

「可愛い女の子と歩くことを拒むなんて、アホのすることだぜ。同性のやっかみ視線が実に心地いいんですけどねぇ」

 

「・・・そうなので御座るか?」

 

「ちょっと島津。あまり忠義に変な事吹きこまないでくれる?唯でさえそう言う事に疎いんだからさ」

 

欲望丸出しの岳人の言葉に忠義が反応し、それを見た弁慶が瞬時に忠義の腕を組み岳人から遠ざける。腕を組めば必然的に弁慶の豊満な胸が忠義の腕に当り恥しさのあまり顔が真っ赤になる。

 

「べ、弁慶・・・。む、胸が当っているので御座るが・・・」

 

「フフッ・・・当ててるんだよ」

 

その反応を見た弁慶は妖艶にほほ笑んだ。それを見た瞬間、嫉妬の嵐が忠義に注がれ、忠義は顔が引きつるのを感じた。特に近くにいる岳人の視線がとても怖い。

 

「いっただきぃぃぃぃっ!」

 

バイクに乗った男が、道路に背を向けた義経の学園で力になると言った翔一に握手をしようと、カバンを脇にはさんだ瞬間を狙い奪っていく。すぐさま追撃をかける由紀江の斬撃も、バイクの機体に傷をつける程度だった。次に、弁慶が小石を投げつけるが、男は運転しながら飛来する石を裏拳ではじく。その間、一子が走って追いかけていたが、バイクとの距離は離される一方だった

 

「・・・仕方ないで御座るな」

 

その様子を見ていた忠義が袋から愛槍、蜻蛉切を取り出した。

 

「追いかける気か?幾らなんでこれだけ距離があいたら・・・」

 

「問題御座らん。では、参る!」

 

そう言った瞬間、忠義は大和達の近くから外れた。

 

「っ!?早い!」

 

「ッ!?」

 

風間ファミリーの面々は突然消えた忠義に驚いているなか、百代と刀袋をもったファミリー最年少『黛由紀江』だけが結いつ反応する事が出来た。そして彼女達は視線をひったくり犯の方へ向けると既にバイクと並走している忠義が写っていた。

犯人もその事に気付き、裏拳で迎撃したがかわされ、カウンターの要領で顔面を柄で殴打されて、犯人が後ろへと吹き飛び地面に着く前に忠義は盗まれた鞄を奪い返した。

 

「ほれ、義経。以後気をつけるで御座るよ」

 

「ありがとう、忠義!義経は感謝する」

 

またもや先ほど犯人を倒した場所から一瞬で義経の前に移動すると鞄を義経に返し、義経も返された鞄を大事に抱え忠義に礼を言った。

 

「・・・忠義殿、昨日も思っていたのだが・・・」

 

「?何で御座るかクリス殿?」

 

和気藹々としている忠義達にクリスはある一点に視線を向けながら忠義に質問を投げかけた。

 

「その槍はもしかして・・・」

 

「ああ。蜻蛉切に御座るよ」

 

自身の得物を軽く持ち上げた後、袋の中にいそいそとしまっていきながらそれが何か?と問う。

 

「いや、やけに機械的な槍だと思っていて・・・とても昔に作られた槍には思えなくて・・・」

 

「ああ。その事に御座るか。だったら簡単な事に御座るよ、この蜻蛉切は穂先以外はすべて九鬼の技術によって造りかえられたので御座るから」

 

「穂先以外?」

 

「然り。ああ、とはいっても九鬼の特殊加工により穂先は刃引きされ学園で使っているレプリカの物とほぼ同じ故、安心するで御座るよ」

 

「そ、そうなのか・・・」

 

そんな周りの会話を聞きながら百代は先ほどの事を思い出していた。

 

(速いな・・・。あの距離から全速力で走るバイクとの間を一瞬で詰めなお且つそれなりに腕の立つひったくり犯をカウンターの一撃で仕留め、更にここまで一瞬で戻ってくる・・・か。みた所本気ではあったが全力ではないって所か・・・。フフックリから話は聞いていたが速度だけなら私と互角かそれ以上だな。これは戦う楽しみがまた増えたな♪)

 

「フフッ♪」

 

「ッ!?」

 

百代から小さく微笑が漏れた瞬間、忠義は全身に悪寒が走り反射的に身構えた。

 

「ど、どうしたんだ忠義?」

 

「い、いや・・・何でもないで御座るよ」

 

冷や汗を流しながら忠義はそのまま登校するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「むっ清楚殿では御座らんか」

 

放課後、川神学園の廊下で忠義は清楚とバッタリ会った。

 

「あ!忠義くん」

 

清楚は嬉しそうに忠義の元へと歩み寄る。

 

「よかった。ねぇ一緒に帰ろ?」

 

「構わぬで御座るが・・・クラスメイトとは帰らないので御座るか?」

 

忠義の疑問に清楚は困った顔をして、

 

「うん。皆それぞれ予定があるみたいだから・・・ダメかな?」

 

「う、うむ。・・・か、構わぬで御座るよ」

 

上目遣いで可愛く見つめてくる清楚に忠義は顔を赤くし目を背けながら了承した。

 

「よかった!じゃあ、いこ?」

 

清楚は忠義の手をとり花が咲くような笑顔でその手を引いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

道中(というか帰り道)二人は他愛もない話で盛り上がった。

 

「でね、クラスメイトの京極くんがとっても親切で彼のおかげでクラスにも速く馴染めたの」

 

「そうで御座るか。清楚殿なら自力でもクラスに馴染めると思うので御座るが」

 

「あはははっ!そんな~買いかぶりだよ~」

 

とか、

 

「それで、その時食券を渡したら食堂のおばちゃんが固まってしまったので御座るよ」

 

「い、いや・・・いきなり全種類の食券を出されたらそれは固まっちゃうと思うよ?」

 

「・・・そうで御座るか?拙者としては腹八分目に抑えたつもりで御座るが・・・」

 

「アハハハ・・・相変わらず良く食べるね忠義くん」

 

とか、

 

「あ!ここの葛餅パフェが絶品だった紋白ちゃんが言ってたお店だ」

 

「おお!ここがそうで御座ったか、話には聞いていたので御座るが・・・」

 

「よかったら寄ってく?」

 

「ううむ・・・そうしたいのは山々で御座るが・・・現在手持ちが心もとない、ここは涙をのんで次回に持ち越すで御座る・・・」

 

「それなら奢るけど?」

 

「ぬっ!・・・い、いや、やはり先輩といえど女子である清楚殿に奢ってもらうのは男として・・・」

 

「はいはい。それじゃあまた今度にしようか?」

 

「う、うむ・・」

 

「フフッ(子犬みたい)」

 

等々。

一人身の男子がその光景を見たら嫉妬爆発な光景だ。

こうして、二人は自身の住む寮に向かって行った。

 

 

 

 

 

帰った直後、弁慶にからかわれたり、義経に不満を言われたりで大変だったがそれは別の話し。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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