爆走兄弟レッツ&ゴー!! 第二回世界GP   作:モンキー・キック

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不敵な笑みの正体は諦め?作戦?の巻

クールカリビアンズ戦、当日──

 

ファイター「さぁ始まったばかりの第二回ミニ四駆世界GP!本日も客席は満員!みんなー集まってくれてありがとう!!それでは本日のレース日程を教えるぞー!!えーまず第一レースは──」

さ

 

ビクトリーズ控え室。

 

豪「烈兄貴、俺たちは第三レースだよな?」

 

烈「ああ」

 

藤吉「今回のレースも苦戦しそうでげすなぁ、まさかカリビアンズ相手にオフロードコースとは」

 

リョウ「藤吉、楽に勝てるレースなんてないぞ」

 

藤吉「確かにそうでげすね、すまんでげす」

 

J「サンドバースト走法…あれは厄介ですね」

 

烈「リョウくんのライジングトリガーなら十分に勝負できるし、それ以外の四台もレースの展開次第ではなんとかなると思うけど…」

 

豪「でも進化したって言ってたしな」

 

藤吉「それが一番の問題でげすな」

 

烈「………今さら悩んでばかりもいられない!作戦は昨日言ったとおりでいこう!」

 

ビクトリーズ「おう!!」

 

「よし、皆!そろそろ出番だ!」と、土屋博士が控え室に入ってきてた。

 

豪「よっしゃーー!やってやるぜーー!!」

 

 

会場までの廊下──

 

J「そういえば二郎丸くんの姿が見えませんね」

 

リョウ「あいつなら何やら大きな旗を持っていち早く客席に向かっていったな」

 

豪「博士!俺たちの前のレースはどうなったんだ?」

 

土屋「第一レースのシルバーフォックスとリボルバーズは三人選出のリレーレースで、勝ったのはシルバーフォックスだ」

 

豪「ええ!?シルバーフォックスにはちょっと失礼だけど、勝つのはリボルバーズと思ったぜ」

 

藤吉「わてもでげす」

 

土屋「それなんだが、リボルバーズは第二走者のランクスくんでマシントラブルが起きたみたいだ」

 

リョウ「やはり何が起こるわからないな」

 

藤吉「そして次のレースは?」

 

土屋「ああ、第二レースはブーメランズとサバンナソルジャーズ、形式はチームレースで勝ったのはサバンナソルジャーズだ、コーチのカイくんもレーサーとして出ていたよ」

 

豪「へー、俺たちとのレースでもカイは出てくるかな?」

 

烈「どうだろう、補欠として出ていただけかもしれない」

 

「そしてサバンナソルジャーズはあと1人、あるレーサーが──」と、土屋博士が言い掛けたところでファイターの紹介が始まった。

 

烈「それじゃあ博士、行ってきます!」

 

土屋「ああ…皆、頑張りたまえ!」

 

ビクトリーズ「はい!」

 

 

ファイター「さぁビクトリーズの入場だ!大きな拍手で向かえてくれ!」

 

烈を先頭にビクトリーズが姿を現すと、会場の声援は大きくなりそれはまるで地鳴りのように揺れだした。

 

豪「ひゃあ〜!!改めて入場からくるとスゲー熱気だぜ!」

 

烈「慢るわけじゃないけど僕らは前回の優勝チームでもあるしね」

 

藤吉「もちろん今回も優勝でげすね」

 

豪「おうよ!」

 

 

ピコ「そうはいかないよ!ウンコ!」

 

 

豪「クールカリビアンズ!」

 

ビクトリーズとカリビアンズは向かい合わせに並んだ。

 

烈「今日はいいレースをしよう!」

 

ピコ「もちろんでーす!…フフ」

リタ「フフ」

タムタム「フフ」

パティ「フフ」

モンティー「フフ」

 

カリビアンズ「フッフッフッフ」

 

藤吉「で、でたでげす、不敵な笑みでげすー!!?」

 

烈「…アハハ」

 

ファイター「よーし、それじゃあ両チームともスタート位置についてくれ〜!!」

 

豪「普通に横一線のスタートか」

 

両チームともマシンのスイッチを入れる。

 

ファイター「それでは本日最後のレースとなるぞぉ!クールカリビアンズとTRFビクトリーズのチームレース!!このオフロードコースを10週するポイント制だ!!両チーム共頑張ってくれよ!それじゃあいくぞ!…レース、スタートだ!!!!」

 

そのファイターの声とともにランプの色が変わり、レースは始まった。

 

シャアアア…

 

ファイター「さぁ最初に先頭に出たのはライジングトリガーとライトニングマグナムだ〜!!」

 

豪「いけーマグナーム!!」

 

その後ろにはビクトリーズの他のマシン、そしてさらに後ろにはクールカリビアンズの五台のジャミンRGが位置していた。

 

藤吉「とりあえず、出だしは成功でげすね」

 

烈「うん、そうだね」

 

 

 

前日の夜、土屋博士の宿舎──

 

土屋「まず参考になるかも知れないからこれを見てほしい」

 

藤吉「博士、それは?」

 

「5日前に行われたクールカリビアンズとシルバーフォックス戦のビデオだ」

土屋博士はそう言うとデッキにビデオを入れ、テレビの電源を入れた。

 

そのレース内容はチームレースで結果はシルバーフォックスの勝利。

 

豪「さっすがチームワークが売りなだけあるな、シルバーフォックス」

 

藤吉「もう豪くん!今回見るのはカリビアンズの走りでげすよ」

 

豪「あ、ワリーワリー」

 

烈「う〜ん、やっぱり特に変わった所はないように思えるかな」

 

「そうですね、それじゃあテープを」と、Jがビデオを止めようとしたその時──

 

豪「J!ストップ!ストップ!ストーーップ!!」

 

藤吉「わわっ、なんでげす豪くん!?」

 

リョウ「何か気付いたのか?」

 

豪「ああ」

 

烈「どこだ?豪」

 

豪「ピコたちの………この顔だよ」

 

「顔!?」

四人が声を合わせて言った。

 

藤吉「ご、豪くん、顔が一体なんなんでげすか?マシンとは関係ないですよ?」

 

豪「よく見てみろよ、全然楽しんでるようには見えない」

 

リョウ「…確かに、あいつらはどんなレースでも自分たちの走りを楽しむチームのはずだ」

 

藤吉「何か悔しがってるんでげすかね?」

 

J「単純にレースの勝敗に対してじゃ…」

 

烈「うーん…博士!巻き戻ししてもらっていいですか?」

 

土屋「ああ、かまわないよ」

 

キュルキュルキュル──

ビデオの映像はレースがスタートする前までに戻った。

 

烈「やっぱり浮かない表情をしているね」

 

藤吉「だとすると、この前のフリーコースでの進化って話もある意味で決定的になったでげすな」

 

リョウ「やはりアストロレンジャーズ同様、大会ギリギリで間に合わなかった…という所か」

 

J「ジャミンRGは他のチームのマシンと比べ基本性能が劣っている反面、1から10まで全て自分たちの手で作ってますから…その力を最大限に生かした走りには恐い所がありますね」

 

豪「サンドバースト走法もその一つだよな」

 

烈「まさに彼らにしかできない走り」

 

リョウ「それでどうする?今回の作戦は」

 

烈「実は少し前から決めてある」

 

四人「えっ!!?」

 

土屋「聞かせてくれ、烈くん」

 

烈「はい!…まず豪とリョウくん、二人には最初から飛ばしてほしい、でもお互いどちらかにペースを合わせた方がいいかな、だからこの場合はコースの相性的にライジングトリガーがマグナムに合わせる形で」

 

豪「それで兄貴たちは?」

 

烈「残った僕たちは彼らを前にいかせないようブロック要員って所だな」

 

リョウ「なるほど、五人全員でフォーメーションを組みブロックしたとても、一度でも抜かれたら終わりだと」

 

藤吉「そこでわてらの中でできるだけオフロードに適したマシンを先に行かせ、残ったマシンでジャミンRGに対応というわけでげすな?」

 

烈「うん」

 

J「そうなると、マグナムとライジングトリガーのワン・ツーフィニッシュが必然的になりますね」

 

豪「まかしとけーい!マグナムをバリバリのオフロード使用にしてやっからよ!ライジングトリガーにも負けねーぐらいにな!!」

 

烈「お前のその言葉が頼もしいよ」

 

 

 

そして今現在──

 

ファイター「さぁレースは三週目に突入だ〜!依然、先頭を走るのはライジングトリガーとマグナム!そして50メートルほど離れた二番手集団には、ビクトリーズの残り三台がフォーメーション走行!そして更に離れた場所にクールカリビアンズの五台のジャミンRG!もう先頭の二台とは半周に近い差だ〜!大丈夫なのか〜〜!!?」

 

 

藤吉「烈くん、どう思うでげす?」

 

烈「うーん、サンドバースト走法もしないとなると、今回もまだ間に合ってないのかなぁ」

 

 

「ピコ」

心配そうな顔でリタはピコに言った。

 

ピコ「だいじょーぶだよ!リタ!このコース的にも、例え一周差つけられたって追いつけるさ!」

 

そのピコの言葉にリタは笑顔を取り戻した。

 

 

そして豪とリョウが四週目に突入。

 

ファイター「さぁクールカリビアンズ、これは苦しい戦いになったぞ!残り六周半で追い抜く事はできるのかー!?」

 

そして烈たちも四週目に入り、そのしばらくしたあと、カリビアンズも四週目に入った

 

 

J「おかしい」

 

藤吉「Jくん?」

 

J「見てください、あれを」

 

藤吉と烈は、Jの視線の先にあるレースの模様を映し出してる巨大ビジョンを見た。

そこにはスタート位置にあるピットボックスでマシンをセッティングし直してるカリビアンズの姿が見えた。

 

烈「あれがどうしたのJくん?普通にピットインしてるだけに見えるけど…」

 

J「実は一周ごとにしてるんですよ…彼らは」

 

烈・藤吉「えっ!?」

 

 

ファイター「ここでピット作業を終えたカリビアンズ!再スタートだー!!しかし…あーっとぉ!ビクトリーズの先頭二台とはもう少しで一周差がついてしまうぞーー!!」

 

 

「やいやいおめーら!フリーコースでは進化したなんて言っといて、そのザマかよ!!」

前方に見えるカリビアンズに対し豪は吠えた。

 

ピコ「へっへーん、ウンコ!レースはまだ先が長いよ!」

 

豪「へっ、どうやらその走りもまだ作戦の内に入ってるらしいな、安心したぜ」

 

リョウ「フッ…やつらの真意を探るためにあんな事を言ったな?」

 

豪「へへ、やっぱりバレたか…でも抜けるときに抜いておくか」

 

リョウ「同感だ」

 

豪・リョウ「いけーー!!」

 

ライトニングマグナム、ライジングトリガーは共に五台のジャミンRGを抜いた。

 

ファイター「さぁなんと!?ビクトリーズの先頭二台とカリビアンズに一周差ができてしまったぞー!」

 

シャアアア…

 

ピコ「二人共いいリズムだ……」

 

 

J「どうやら一周差ついたようですね」

 

烈「うん…(彼らはまだ何もしないのか?)」

 

ファイター「さぁここでプロトセイバーEVO.(エボリューション)、スピンバイパー、ブリッツァーソニック!この順番で三台も五週目に突入だー!!」

 

藤吉「このままじゃわてらも追いつく勢いでげす」

 

 

レースは進み、カリビアンズが折り返しの六週目に入る。

しかし、豪たちとの差は一周と1/4、烈たちとの差はもうすぐ一周差に迫っていた。

それでもカリビアンズは五度目のピットインを行う。

 

 

烈「確かにJくんの言うとおり、一周につき一回ピットインをしてるね」

(このオフロードコースに彼らが合わないわけはない…あのピットインは一体…)

 

そして烈たちが一周差でカリビアンズを交わす直前にピコたちはピットアウト。

 

ファイター「さぁとうとうここでビクトリーズ全マシンに一周差をつけられてしまうぞ〜〜!?このままビクトリーズの圧勝で終わってしまうのか〜〜!!?」

 

ピコ「そんな事はない………ここからカリビアンズの逆転劇が始まるんだ!!」

 

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