爆走兄弟レッツ&ゴー!! 第二回世界GP 作:モンキー・キック
アメリカの某州。
空港入口前──
豪「イェーイ!着いたぜ〜アメリカ〜!!」
藤吉「ハァ〜〜飛行機の中じゃ豪くんのイビキのせいで寝れなかったでげす~」
J「かなりの時間、寝てましたもんね」
豪「早速コース行こうぜ!」
豪樹「おーう!」
烈「その前に宿舎だ」
土屋「確かGP選手用の貸し切りのバスが…お、あれだ」
「早速乗るだすよ〜!」
そう言って二郎丸はバスに一番乗り。
二郎丸「あーーー!?」
「どうした二郎丸!?」と、リョウが慌てて駆けつける。
リョウ「!?…お前たちは」
そこに他のメンバーも駆けつけてきた。
豪「なんだよ、一体どうしたって…あーー!!」
「久しぶりだなビクトリーズ!!」
ビクトリーズ「リオン!!」
そこにいたのはXTOリボルバーズのメンバーとその監督のクスコ博士であった。
クスコ「お久しぶりです」
土屋「いやぁどうも…やはり今大会はリボルバーズも出場するんですね?」
クスコ「ええ、我がXTOリボルバーズのメンバーもしっかりと準備をし、今回はもちろん優勝を目指してこの世界GPに出場したというわけです」
二つのチームを乗せたバスは宿舎へと走りだした。
リオン「あの時は世話になったな」
豪「なーにっ!でも今回は暴走したりすんなよ!」
リオン「ああ!」
「なぁなぁ」
豪樹が烈に聞いてきた。
烈「何だい?豪樹くん」
豪樹「こいつらも速いのか?」
烈「そうだねぇ…彼らのマシン『ガンブラスターXTO』は間違いなく世界で一二を争うミニ四駆であるし、たぶん彼らもそれに見合った力をつけてきてると思うよ」
豪樹「へぇ~」
そんな事を話しながらバスはGP選手用の宿舎に着いた。
藤吉「話が盛り上がったせいか、なんだかあっという間だったでげすな」
J「そうですね」
「それじゃあ開会式で会おう!ビクトリーズ!」
リオンがそう言ったあと、リボルバーズのメンバーとクスコ博士は自分たちの宿舎へと向かった。
豪「おう!レースも楽しみにしてるからなー!!」
烈「よし、僕たちも宿舎に向かおう」
──と、ビクトリーズも自分たちの宿舎へ。
二郎丸「意外とキレイだすなぁ…アメリカの宿舎は」
J「部屋がいくつかありますね」
土屋「それじゃあA―1は烈くんと豪くん、A―2はリョウくんと二郎丸くん、A―3は藤吉くんとJくん、A―4は豪樹くんと烈矢くん、この部屋割りでいいかな?」
全員「ハイ!」
土屋「今日はそれぞれの部屋でゆっくり休んだらいい、開会式は三日後、それまでには一度みんなで練習走行をしよう」
烈「分かりました」
豪「博士!」
土屋「なんだい豪くん?」
豪「近くにコースってないの?」
土屋「それならGP選手専用の練習コースが数ヶ所設けられていたはずだ」
豪「わかったぜ!あとは自分で探すよ!…どうだ豪樹、レースするか?」
豪樹「へへーん、返り討ちにしてやる!」
豪「けっ、アホぬかせ〜」
烈「先に部屋に荷物を置いてからだぞ、豪!」
豪「頼まぁ烈兄貴」
烈「おい豪!…もう、仕方ない奴だな」
「烈矢も!そーゆーことで〜、んじゃあとはよろしく〜!」
そう言い、豪樹も烈矢に荷物を任せ豪と共に行ってしまった。
烈矢「あンのバカ豪樹!」
烈「やっぱりお互い兄弟には苦労するね」
烈矢「まったくです」
二郎丸「あんちゃん、荷物はここでいいだすか?」
リョウ「ああ…なぁ二郎丸、お前も走らせに行ってもいいんだぞ?」
二郎丸「でも…オラのトライダガーは遅いだす」
リョウ「二郎丸、ビッグサマーGPで俺が言った事を覚えてるか?」
二郎丸「『自分のマシンを信じるんだ』だすか?」
リョウ「そうだ、自分のマシンを信じ、最後まで諦めないで走る…それがレースをする上で一番大切な事なんだ」
二郎丸「あんちゃん…わかっただす!あ、もしかしたら近くにピコ達もいるかもしれないだすから、探して誘ってみるだすよ!」
リョウ「そうだな」
二郎丸はトライダガー二郎丸SPを手に持ち、他の選手の宿舎へ行った。
烈・烈矢「………」
烈「あんな可愛げのある弟なら──」
烈矢「あんな頼りがいのある兄貴なら──」
烈・烈矢「良かったな〜!…ハァ~」
一方、その頃──
「ぶえーーーっっきしょい!!!!」
豪と豪樹は同時に豪快なクシャミをした。
豪・豪樹「ん?誰かが噂でもしてんのかぁ?」
豪「ん?」
豪樹「へ?」
豪「真似してんじゃねーよっ」
豪樹「何〜!真似してんのはお前だろ!」
豪「もーこうなったら俺のマグナムでブッちぎりに勝ってやる!」
豪樹「それはこっちのセリフだ!」
──と、走りながら言い合ってる二人の前に、巨大なコースが現れた。
豪「おお〜!よーしここで勝負だ、豪樹!」
豪樹「おう!」
カチ──ヴィィィ…
豪「よーし、豪樹!合図はお前に任せてやるよ!」
豪樹「余裕こきやがって、絶対に吠え面かかしてやる!レディ…──」
「ストーーーッップ!!」
その声に豪と豪樹は慌ててスイッチを切った。
豪「わわっ!一体なんだってんだ!?」
豪樹「せっかくこれからスタートするとこだったのに!誰だよ、まった…ってあ〜!!お前は〜!?」
豪「えーっと…確か」
豪樹「クリフ!!」
クリフ「はい!久しぶり!」
豪「あ〜思い出したぜ!ルーキー戦で豪樹と一緒のチームになったやつだな!…確かブレットたちの後輩なんだよな?」
クリフ「そうです」
豪樹「それでなーんでお前がここにいんだよ?しかもレースまで止めて」
豪「ハッハーン分かったぞ、お前も一緒にレースしたいんだな?」
クリフ「いや、あの、そうじゃなくて」
豪樹「じゃあなんだよ、煮え切らないやつだなぁ…はっきり言え!はっきり!」
「え、いやー…それでは、ゴホン!まだこのコースでは走らせてはいけないんですよ」
思わず人差し指を立てるクリフ。
豪「なんでだ?」
クリフ「実はコースを使用していいのは明日からなんです」
「あ、そっか」と豪は何か思い出す。
豪樹「ん、なんだ?」
豪「バスの中でリオンたちが言ってたんだよ、各国の選手が全員集まるのは明日だって」
豪樹「それで?」
豪「つまり各チーム、公平に時間を与えるために練習時間も分けられてるってこった」
豪樹「だけどよ、博士はそんな事言ってなかったぜ」
クリフ「た、たぶんその話がいく前に来ちゃったって事ですね…」
豪「そういう事なら仕方ねーや」
豪樹「じゃあクリフは何やってたんだ」
クリフ「見回りさ!今回の世界GPはアメリカ主宰だからね、僕らアストロレンジャーズユースは大会スタッフの一員をやらせてもらってるのさ」
豪「そっか頑張れよ!…あとブレットたちによろしくな!」
クリフ「ハイ!」
豪樹「んじゃーな〜!また会おうぜ〜!」
こうして豪と豪樹は宿舎へと帰っていく。
そして──
「そうだ!」と、豪樹が何かを閃いた。
豪「なんだよ」
豪樹「どうせならこっから宿舎までレースしようぜ!」
豪「へっおもしれぇ」
二人はマシンのスイッチを入れた。
ヴィィィ…
豪樹「よし、いくぜ」
豪「ああ」
豪樹「レディ………ゴー!」
ビクトリーズの宿舎──
二台のミニ四駆が走ってきた。
シャアアア…
豪「ケケケ」
豪樹「ぐぐ…」
豪「どうやらマグナムの勝ちみてーだな」
豪樹「チクショ〜!」
藤吉「あっ!やっと帰ってきたでげすな、豪くん豪樹くん」
烈「こら!豪!」
豪「あっ烈兄貴…ワリーワリー」
烈矢「おい豪樹!」
豪樹「いやぁ烈矢も悪かったなー…って、なーんで俺の荷物は運んでおいてくれてねぇんだよ〜!?」
豪樹の荷物だけは一文字兄弟の部屋にではなく、ポツンと道に置いてあった。
豪樹「取られたりしたらどーすんだ烈矢!」
烈矢「しるか」
豪樹「あ〜〜可愛くね〜、それが兄貴に対するたい──」
バタン──
豪樹「おいコラー!勝手に閉めるな〜!」
星馬兄弟の部屋──
烈「まったくお前ってやつはー…」
豪「だから謝ってるだろ〜…うお!結構いい部屋じゃねーか、しかもベッド!二段ベッド!…なぁ烈兄貴ぃ〜」
烈「ああ分かってるよ、お前は上のベッドで寝てもいいよ」
豪「さっすがは兄貴!話が分かるぜ〜」
豪は早速ハシゴをのぼり、上のベッドで寝てみた。
「グハハ〜!ベッドだ!ベッド!しっかも二段〜!…スゲーなぁ」
「そんなに嬉しいのか?」と烈は笑いながら豪に言った。
豪「でも、やっぱ家の布団も恋しいぜ」
烈「ハハ、ホームシックが早いやつ」
その日の夜──
監督宿舎、土屋博士の部屋。
土屋「いやぁ悪かったね、豪くん」
豪「いいよいいよ、俺らが行ったあとにコースの事聞いたんだろ?」
土屋「ああ、そうなんだ」
二郎丸「あんちゃん、ピコたちいなかっただす」
リョウ「そうか、きっとクールカリビアンズは明日到着するんだろう」
二郎丸「やっぱそうだすか」
土屋「よし、それでは本題に入ろう」
ビクトリーズ「はい!」
土屋「TRFビクトリーズが開会式まで練習走行が可能なのは明日の昼からだ」
烈「コースはビクトリーズ貸し切りなんですか」
土屋「もちろんそうだ」
豪「よーし!それじゃあ今の内にマシンのメンテしておこうぜ」
烈「豪…お前以外は皆ある程度は終えてるぞ」
豪「なに〜〜!?」
藤吉「ヤレヤレでげすな」