爆走兄弟レッツ&ゴー!! 第二回世界GP   作:モンキー・キック

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大波乱!?第二回世界GP開会式の巻

次の日──

 

ビクトリーズのメンバーはGP選手用の特別練習コースに来た。

 

 

烈「まずはフリー走行でいこう」

 

ビクトリーズ「おう!」

 

カチ──ヴィィィ…

 

 

豪「いっけーライトニングマグナム!」

 

シャアアア…

 

 

藤吉「豪くん、エライ張り切ってるでげすな…わても負けてられないでげす!スピンバイパー発進!」

 

シャアアア…

 

 

J「僕らもいこうEVO.(エボリューション)!」

 

シャアアア…

 

 

リョウ「いけ!ライジングトリガー!」

 

シャアアア…

 

 

烈「よし、最後は僕らだ!ブリッツァーソニック!」

 

シャアアア…

 

 

豪「ぐおおおお!」

 

烈「おい豪、慣らしの序盤からそんなに飛ばして大丈夫か?」

 

豪「へっへーん烈兄貴、本気で走って負けるのが怖いのか?」

 

烈「な、なに〜!?空港での時といいお前は…ならソニックの本当の走りを見せてやるさ!いけ!ブリッツァーソニック!」

 

豪「よっしゃーその意気だぜ烈兄貴!」

 

 

藤吉「ありゃりゃ、まんまと豪くんに乗せられてるでげすなぁ烈くん」

 

リョウ「フッ俺たちもいくぞ」

 

藤吉「へ?」

 

J「いきましょう!」

 

藤吉「仕方ないでげすな、いっけースピンバイパー!」

 

「なんだよあいつら、普通にレースしてるだけじゃねーか」

豪樹は頭の後ろで手を組みつまらなそうに言った。

 

土屋「ハハ、確かにね…よし、それじゃあ君たちにも走ってもらおうかな」

 

豪樹「ホントか!?オシ!やってやるぜ!」

 

土屋「おっと待ちたまえ」

 

豪樹「なんだよ!走らせていいって言ったじゃねーかよ!」

 

土屋「ああ、フォーメーション走行の時にね」

 

烈矢「フォーメーション走行?」

 

豪樹「…それまで待っといてやらぁ」

 

 

──20分後。

 

 

ヴィィィ…カチ──

 

五人はマシンのスイッチを切った。

 

烈「フゥー、このくらいでいいね」

 

豪「俺とマグナムはまだ走り足りないぜ」

 

藤吉「豪くん、気持ちは分かるでげすがフォーメーションの練習も大事でげすよ」

 

豪「そんなの必要ねーさ!いざとなりゃマグナムだけでブッちぎってやるぜ!」

 

烈「まーたお前は」

 

リョウ「それにしてもブリッツァーソニック、凄い走りだったな」

 

J「ええ、以前とはコーナリングのキレが段違いでしたよ!烈さん」

 

烈「ありがとう二人とも、じゃあ次はフォーメーションの練習開始だ!」

 

ビクトリーズ「おう!」

 

藤吉「ん?おやおやぁ?豪くん、必要ないと言っておきながらフォーメーションの練習にやる気マンマンでげすな?」

 

「う、うっせー!」と少し顔を赤らめる豪。

 

烈「フフ、じゃあ皆、一斉にスター──」

 

土屋「ちょっといいかな」

 

豪「どーしたんだ?博士」

 

土屋「やはりフォーメーション走行には相手がいるとやりやすいと思ってね」

 

豪樹「ハッハー!俺たちが相手だ!烈矢、やるからには絶対勝とうぜ」

 

烈矢「ああ、もちろんだ」

 

「あ、だけどよ博士」

豪樹は小さな声で土屋博士に聞く。

「こいつらちゃんとチームレースになんのかよ?…確かに一台一台スゲーマシンだけどさ、五人でのフォーメーションとか苦手そうだぜ」

 

土屋「フフ、それは走ってみれば分かるよ」

 

 

豪「おい豪樹!早くしろよ!」

 

豪樹「うっせーわーってらい!」

 

豪樹は六人のもとへと駆けつける。

 

烈「それじゃあ豪樹くんと烈矢くん、君たちには後ろから追ってきて欲しいんだ、それを僕らがブロックする形になる」

 

豪樹「オッケー!じゃあ俺たちがお前らを抜かしてもいいんだな」

 

豪「抜かせるもんならな」

 

豪樹「へん、次こそは絶対に吠え面かかせてやる!」

 

烈「僕たちがスタートした10秒後、君たちもスタートしてくれ」

 

「わかったぜ!」「はい!」と、一文字兄弟は力強く返事した。

 

カチ──ヴィィィ…

 

烈「皆、準備はいいか?」

 

藤吉「バッチリでげす」

豪「早くやろうぜ烈兄貴!」 

 

烈「よし!レディ…ゴー!!」

 

シャアアア…

 

 

ブリッツァーソニック、スピンバイパーを先頭に各マシンはスタートした。

 

 

 

豪樹「…そろそろ10秒だな…ゴー!!」

 

シャアアア…

 

ブレイジングマックスとナックルブレイカーも前の五台を追う形でスタート。

 

豪樹「へっへーん、今日のマックスは絶好調だぜ!」

烈矢「いけーー!ナックルブレイカー!」

 

 

リョウ「フッ」

 

豪「どーした?リョウ」

 

リョウ「以前あいつらとレースをした時、烈矢はまとまりすぎた走りをしていた…だが今は違う、しっかりとマシンと向き合い自分の走りをしている」

 

豪「へー、豪樹のやつはどうだ?」

 

リョウ「…相変わらずメチャクチャだ」

 

豪「ケケ、だと思ったぜ」

 

リョウ「昔のお前に似てるな」

 

豪「ど、どこが似てんだよ〜!冗談じゃねーぜ!」

 

「おいおい二人とも、練習だからってあまり気を抜くなよっ」と、烈もレースの楽しさからか少し笑みを浮かべて言った。

 

リョウ「すまん」

豪「ワリーワリー」

 

 

豪樹・烈矢「いっけー!!」

 

 

豪「きたな…烈兄貴!」

 

「わかった、みんな『ブロッキングフォーメーション』だ!」

この烈の掛け声を合図に、ソニックを先頭とするビクトリーズのマシンは綺麗に後続車をブロックする形のフォーメーションとなる。

 

土屋「見事だ」

 

そのフォーメーションを前に、ブレイジングマックスとナックルブレイカーは完璧にブロックされていた。

 

 

豪樹「ぐぐ…」

烈矢「ならコーナーで抜いてやる!」

 

コースはS字コーナーにさしかかる──

 

「そこだ!」

ナックルブレイカーがコーナーでできる隙をつこうとした、しかし──

 

藤吉「甘いでげすよ!」

 

スピンバイパーがナックルブレイカーの完璧なマークに入る。

それでもビクトリーズのフォーメーションは崩れる事なく、難なくS字コーナーを終えた。

 

 

豪「ナイスだぜ藤吉!」

 

烈矢「くそっ!」

 

豪「…お前もいい線いってたぜ、烈矢!」

 

烈矢「え?」

 

豪「だよな!?烈兄貴!」

 

烈「ああ!…それより二人とも、もう終わりかい?」

 

豪樹「なに〜!?」

烈矢「まだまだこれからさ!」

豪樹「その通りだぜ!いけーマックスー!!」

 

 

シャアアア…ガガガガ!

 

「ん?…あいつまさか!?」

ブレイジングマックスがコーナーにさしかかる所で豪だけが気付く。

 

豪「ここでやる気か!?」

 

豪樹「ガッハッハ!実は俺だってルーキー戦後(あのあと)に練習してたんだ!…見せてやる!これがマックストルネードだ!」

 

ブレイジングマックスはコーナーから勢いよく回転し、ビクトリーズのマシンを上から抜いた。

 

豪「やるじゃねーか!」

 

豪樹「どんなもんだい!って、うわあ〜!マックス〜!?」

 

しかしブレイジングマックスは着地に失敗してコースアウト。

 

ガシャ〜〜ン──

 

豪「前言撤回、やっぱりまだまだだな」

 

 

 

その後も一文字兄弟はビクトリーズを抜くことはなく、練習走行は終わった。

 

烈「ありがとう二人とも」

 

豪樹「いやぁ参ったぜ、お前らって意外にチームワーク良いんだな」

 

藤吉「ア○メ版とは一緒にしないでほしいでげすな」

 

豪樹「へ?」

 

藤吉「い、いや、なんでもないでげす」

 

「見事だったよみんな」

土屋博士が練習走行を終えたビクトリーズの元へやってきた。

 

豪「博士!」

 

土屋「ちゃんと世界での修行が走りに活かされていたね」

 

烈「へへ、本当は久しぶりのフォーメーション走行で上手くいくかどうか不安だったんですけど…」

 

豪「心配ねーぜ烈兄貴!ビクトリーズのエースである!この星馬豪様がいれば!勝てねーレースはねーぜ!!ぎゃっはっはー!」

 

藤吉「確かに豪くんはエースでげすな…失敗の」

 

ギロッ──

 

豪「藤吉てめ〜!」

 

豪は藤吉に飛び掛かった。

 

藤吉「や、やめるでげすよ豪くん!!」

 

J「フフ、なんかこういうのも久しぶりですね」

 

烈「アハハ…そ、そうかもね」

 

藤吉「これ見て和んでる場合じゃないでげす!止めてくれでげす〜!!」

 

そこへピコ達の宿舎に行っていた二郎丸が帰ってきた。

 

二郎丸「あんちゃ〜ん!ピコ達、元気そうだっただすよ…って、なにをやってるんだすか?」

 

リョウ「“お決まり”ってやつだ」

 

藤吉「こんなの勝手に“お決まり”にするなでげす〜!」

 

豪「コラ〜!待て〜!藤吉〜〜!」

 

 

 

 

それから二日後──

 

ついに第二回世界GP開幕日がきた。

 

 

ヒュ~~~~~~…パン!パン!パーン!!──

まだ午前中だというのに打ち上がる花火の下。

 

アメリカでも最大級を誇るスタジアムにたくさんの人が集まった。

そして特設舞台の床からド派手な格好の男が物凄いジャンプを決めて登場する。

 

その瞬間──

会場は大歓声に包まれた。

 

ファイター「アメリカへようこそ!世界のミニ四レーサー諸君!!ただいまよりFIMA主催、第二回ミニ四駆世界GPの開幕だーー!!」

 

 

豪「アメリカでもファイターが実況してくれるんだな」

 

藤吉「わてらには嬉しい限りでげす」

 

烈「うん」

 

 

ファイター「それではまず始めに…実行委員長、岡田鉄心先生!開会の宣言をお願いします!」

 

鉄心「…うむ」

 

豪「おい、じーさん大丈夫か?また変な事しでかすんじゃねーのか?」

 

烈「あのな、ルーキー戦で鉄心先生とあんな登場の仕方をしたお前が言うなっ」

藤吉「言えてるでげす」

 

「う、うっせー!もうあんなふざけたりしねーよ!」と言いながらも豪の顔は赤くなった。

 

 

鉄心「む、むむむ」

 

………バフッ!!

 

 

豪「だ〜!またかよ、あのじーさん!」

藤吉「トホホでげす、2年連続オナラとは」

 

 

鉄心「いやぁすまん、今回もやっぱり我慢できんかったわい」

 

ファイター「ハ、ハハハ…それでは鉄心先生、宣言を」

 

鉄心「わーかっとるわい!え〜第二回GPの開催じゃ、前大会は日本で行い日本のチームが優勝した…まぁジンクスじゃあないが、もしかしたら今大会はアメリカでやるからアメリカが優勝するかもしれんのう」

 

 

豪「あのじじい、なに言ってんだ?」

 

烈「こら豪」

 

 

鉄心「ほれビクトリーズ!」

 

藤吉「ぎょえ!?い、いきなりチーム名を言わないでほしいでげす!」

 

鉄心「おぬしらも前大会優勝しおったからって気を抜くんじゃないぞ」

 

豪「まったく、ただの開会式に説教するなんて本当になに考えてんだあのじじ──」

 

鉄心「特に星馬豪!」

 

豪「ってこらー!百歩譲ってチーム名はまだしも、選手個人を呼ぶんじゃね〜!じじい〜!」

 

鉄心「じ、じじいじゃとぉ!?ワシは実行委員長じゃぞ!すっごいすっごい偉いんじゃぞ〜!」

 

豪「知るか〜!俺からしてみたらただの汚いじーさんだ!」

 

烈「豪、そろそろいい加減に…っておい!豪!」

 

 

豪はステージに上がり、ファイターのマイクを奪い鉄心に言う。

「やいじじい!今回もビクトリーズが優勝するんだよ!」

 

鉄心「むーりじゃ無理じゃ、お前さんがいるからむーりじゃっ」

 

豪「こ・の・く・そ・じ・じ・い・が〜!さっさと開会を宣言しやがれ〜!!」

 

 

烈「…あのバカ」

 

藤吉「ルーキー戦の悪夢が蘇ってくるでげすな」

 

烈「アハハ、ハハハハ…ハァ」

 

 

豪と鉄心がステージ上で言い争ってると、選手の列から声が聞こえてきた。

 

「ウンコ、相変わらず!」

 

豪「んん!?…あ、こらー!!ピコー!!俺の名前はウンコじゃねーって何回言ったらわかんだよ〜〜!!」

 

カリビアンズ「ウンコ!ウンコ!ウンコ!ウンコ!」

(※クールカリビアンズのメンバーは二郎丸の影響で豪の事を「う○こ」と呼ぶ)

 

豪「だ・か・ら・ウ・ン・コ・じゃ…」

 

鉄心「ウンコ!ウンコ!」

 

豪「やいこら!くそじじい!どさくさに紛れてウンコ言ってんじゃね〜〜!!」

 

 

藤吉「烈くん…」

 

烈「みんな、他人のフリだ、他人のフリ」

 

J「おもいっきり同じユニフォームですけどね」

 

 

豪「ぐぐ…俺の、俺の名前は…ビクトリーズのエース!星馬豪だ〜〜〜!!!!」

 

豪の声は会場の隅々まで轟いた。

 

鉄心「まぁいいや、開会を宣言しちゃうよ〜ん」

 

 

こうして開会式はなんとか終わった。

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