爆走兄弟レッツ&ゴー!! 第二回世界GP   作:モンキー・キック

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NAアストロレンジャーズ編
初戦!新バックブレーダー!?の巻


開会式後──

 

 

豪「イテテ!いてーよ烈兄貴!何すんだよ!」

 

烈は豪の耳たぶを引っ張りながらステージから降ろす。

 

烈「それはこっちの台詞だ!な〜んでお前はいっつもあーなるんだ!!」

 

豪「だ、だってあのじじいが…」

 

烈「ハァ〜もういいよ、とにかくレースの準備だ!」

 

豪「おーう!藤吉!!」

 

「ハイハイでげす、え〜っと最初の相手は…ぎょえ!?」

この日の対戦表が書かれた冊子を見て、藤吉は驚いた。

 

 

豪「なんだよ、どこなんだ!?早く言えよ〜!」

 

藤吉「わてらと『NAアストロレンジャーズ』でげす」

 

烈「いきなりブレットたちか」

 

リョウ「そう言えば前大会もアストロレンジャーズが最初の相手だったな」

 

豪「へん!相手がどこだろうと絶対勝ってやるぜ!!」

 

烈「ああ、もちろんだ」

 

 

そこへスーツ姿の土屋博士がやってくる。

「最初はリレーレースだそうだ」

 

豪「博士!絶対俺が出──」

 

藤吉「ああっと豪くん!言わせないでげす!ちゃ〜んと公平に決めるでげすよ!」

 

豪「うっせー、俺が出るんだ〜!!」

 

土屋「まぁ安心したまえ、今回は三名ではなくメンバー全員選出だ」

 

豪「じゃあ俺、アンカー!!」

 

藤吉「だから待つでげす!」

 

J「やっぱりコースにあったマシン選出がいいですよ」

 

豪「へっへーん!大体アンカーのコースはバリバリかっとべるコースって決まっ──」

 

土屋「残念ながらコーナー主体のテクニカルコースだ」

 

「あら〜」と豪はコケタ。

 

「非常に残念でげすな」

藤吉は扇子で口元を隠しながら笑っている。

 

豪「仕方ねえ、アンカーは烈兄貴か藤吉に譲るよ」

 

烈「…いや」

 

豪「ん?どうした烈兄貴」

 

烈「ここはあえて豪をアンカーにしよう」

 

藤吉「ど、どど、どーしてでげすか!?」

 

豪「そうだぜ、確かに俺はアンカーで走りたいけどさ…でもここはチームのためにマグナムに合ったコースを選ぶぜ」

 

烈「まさかコースアウトが怖いのか?」

 

豪「な!?そんな事はねーけど!けど…」

 

土屋「烈くん教えてくれないか?どうしてマグナムをテクニカルコースのアンカーに?」

 

烈「確かに普通、リレーレースの場合はそれぞれコースに合ったマシンがいいと思います…でもそこをあえて逆を突く」

 

リョウ「なるほど、相手がそれに対して油断するのを利用するのか」

 

藤吉「最初のレースから思い切った考えをするでげすなぁ…フフ、まぁ確かにライトニングマグナムも相変わらずの高速重視のマシンとルーキー戦で知られてるでげすからね」

 

豪「ちぇっ、『相変わらず』は余計だっつーの!でも相手はアストロレンジャーズだぜ!それで通用すんのかよ!?」

 

烈「だから言ってるだろ?そこをあえて突くって…それに多分、バックブレーダーもかなりパワーアップしているしね」

 

豪「なに〜!?」

 

リョウ「烈も気付いたか」

 

烈「リョウくんも気付いてたんだね…あれはルーキー戦でのデモンストレーションで各国のチームのマシンが走っていた時、バックブレーダーのサスペンション機能が以前とどこか違って見えたんだ、しなやかすぎると言うべきか…」

 

豪「へ〜よく見てんだな」

 

烈「そこでだ…豪!『マグナムトルネード』を“使って“勝負“そのもの”を決めてくれ!!」

 

豪「へへ、マグナムトルネードさえ今回は様子見の一つ、つまりはバックブレーダーの力を引き出させるために使えってわけ気か…いいぜぇ!わかった!」

 

烈「よし、じゃあ次は他の順番も決めよう!」

 

ビクトリーズ「おう!」

 

 

ファイター「さぁ第二回ミニ四駆世界GP!!なんと第一レースは今大会の開催国であるアメリカの『NAアストロレンジャーズ』!そしてそしてぇ!前大会の優勝チームである日本の『TRFビクトリーズ』のリレーレースだ!!」

 

会場は観客の声で溢れかえる。

 

 

ブレット「相変わらずだなゴー・セイバ」

 

豪「ルーキー戦以来だな!」

 

エッジ「聞いたぜ!クリフに会ったらしいじゃないか!」

 

豪「ああ、ちょっとコースについて聞いたんだ」

 

ブレット「フッそうか…ビクトリーズ!いいレースをしようぜ」

 

藤吉「勝つのは絶対ビクトリーズでげす!」

豪「そうだぜ!」

 

ハマーD「フフン、それはどうかな」

 

 

ファイター「それでは各選手、それぞれのセクションについてくれ!」

 

 

両チーム、自分の走るコースへ向かった。

 

ファイター「バッテリーがバトンとなる五つのセクションに分けられたリレーレースだが、今回はバッテリー交換が一度のみ可能だ!どこで誰が交換するかも鍵となるぞ!両チームとも頑張ってくれ!」

 

「ま、走れば走るほど充電されるマシンのお前らには必要ねーか」

豪は少しだけ嫌味に言った。

 

ブレット「フッ」

 

ファイター「それでは次に、両チームの選手を紹介させてくれ!まず第一走者はリョウ選手とジョー選手!」

 

ジョー「よろしく」

リョウ「ああ」

 

 

ファイター「第二走者はJ選手とエッジ選手!」

 

エッジ「お互い、いいレースをしようぜ!」

J「ええ」

 

 

ファイター「第三走者は藤吉選手とミラー選手だ!」

 

藤吉「負けないでげすよ!」

ミラー「こっちだって!」

 

 

ファイター「第四走者は烈選手とハマーD選手!」

 

ハマーD「よろしくな、レツ・セイバ!」

烈「うん!」

 

 

ファイター「そして!アンカーである第五走者は豪選手とブレット選手だ!」

 

豪「へん!やっぱりアンカーはブレットか!絶対に勝つぜ!」

 

ブレット「ゴー・セイバ、いいのか?第五セクションはお前の不得意なコースのはずだぞ?」

 

豪「ヘン!マグナムに不得意なコースなんてねーよ!!」

 

ブレット「フフ、そうか」

 

 

ファイター「それでは第一走者は位置についてくれ!」

 

リョウとジョーはマシンのスイッチをいれる。

 

ヴィイイイ…

 

ファイター「それでは第ニ回ミニ四駆世界GP、レース開始ッ!!!」

 

ランプの色が変わると同時に両マシンはスタートを切った。

 

ファイター「まず先頭を抜けたのはリョウ選手のライジングトリガー!凄まじい加速力だ!」

 

ジョー「ルーキー戦で見た時も思ったわ、ネオトライダガーより明らかに速くなってる」

 

 

豪「いいぞ、リョウ!」

 

ブレット「ヒュー確かに凄いスピードだ、でもいいのか?あれじゃあ──」

 

 

ジョー「──あれじゃあコーナーで早々にコースアウトよ!」

 

ライジングトリガーは最初の長い直線を抜け、コーナーに入る。

 

ファイター「大丈夫か!?ライジングトリガー!そのスピードでコーナーはクリア…」

 

ガガ…ガガガガガガ!

 

ファイター「ク、クリア出来たがひどい走りだぞ!コーナー対策は捨てたのかー!?」

 

ジョー「フフッ、ストレートばかりに重点を置くなんて甘いわ」

 

コーナーに入ると、さっきまで30メートル近く開いていた二台の差があっという間に詰まった。

 

そして──

 

ファイター「ここでジョー選手のバックブレーダー、ライジングトリガーを抜いた〜!」

 

リョウ(確かにライジングトリガーのこの走りじゃコーナーでのこの結果は当前だ…しかしジョーのバックブレーダーもかなりのスピードだったはず、なのにあのコーナリング…やはりサスペンションはかなり進化しているな、だが──)

「ストレートなら負けん!」

 

再び長い直線に入るとライジングトリガーはバックブレーダーを抜き、また差をつける。

 

 

ハマーD「ずいぶんと無茶な走りだ、あれはセッティングミスだな」

 

烈「フフ、それはどうだろうね」

 

 

ゴオオオオオ…

 

ジョー「それにしても凄い走り、ここが延々と直線だったらどれだけ離されるのかしら…でも」

 

ファイター「再びコーナー!ライジングトリガーはさっきよりスピードが乗ってるぶん、クリアが難しいぞ!大丈夫か〜!?」

 

──バーーン!

ガガガガガガガガ!!

 

ファイター「な、な〜んとコースアウトはしていない!していないがかなり危ない走りだ!マシンは保つのか!?」

 

ジョー「ひどいなんてもんじゃないわ!あんなの当たりに行ってるようなもんじゃない!!………それでも揺るがなくストレートでは凄まじい伸び…どういうこと?」

 

オペレーター「こちらオペレーター」

 

ジョー「待ってたわ!データを!」

 

オペレーター「『ライジングトリガー』、以前のマシンで使われた素材、ZMCをより強化したものを使っている」

 

ジョー「なるほど、だからあんなひどいコーナリングでもマシンに影響がないのね」

 

 

そして最後の直線に両マシン同時に入る。

 

ジョー「でもリョウ・タカバはそれに慢るようなレーサーじゃ………なるほど、マシンを最大限に活かす走りを、そのマシンを知るからこそできる走りを、彼はしてるのね」

 

リョウ「最後のストレート…おもいっきり走れ!ライジングトリガー!」

 

ジョー「くっ…だめ、追い付けない………凄さは知ってたはずなのにまだ甘く見てたって事なの!?」

 

ファイター「さぁ最後の直線で再び差をつけたライジングトリガー、ここで第ニ走者のJ選手のプロトセイバーEVO.(エボリューション)と交代だ!」

 

リョウ「頼むぜ!J!」

 

J「はい!」

 

カチ…ヴィィィ

 

J「いこう!EVO.(エボリューション)!」

 

 

そして10秒ほど遅れてアストロレンジャーズもバトンタッチをする。

 

ジョー「ハァ、ハァ…ごめんなさい」

 

エッジ「なーに大丈夫さ、俺が抜けば問題ないだろ?」

 

ジョー「ええ、頼むわ」

 

エッジ「任せな、ゴー!バックブレーダー!」

 

 

ファイター「さぁ両チーム、第ニ走者に変わったぞ!」

 

J「このコースは…よし!」

 

ファイター「第ニセクション、いきなり目の前に現われたのはサーフウェーブセクションだ!!」

 

J「EVO.(エボリューション)ドルフィン走行!!」

 

ファイター「ああ〜っとここでJ選手のプロトセイバーEVO.(エボリューション)!ドルフィン走行に出た〜!」

 

プロトセイバーEVO.(エボリューション)はコースのうねりにも見事に対応した走りを見せた。

 

しかし──

 

 

ヴ…ン

 

 

J「なっ!?」

 

あっという間の事であった。

エッジのバックブレーダーは一気にEVO.(エボリューション)に追い付いた。

 

J「ま、まさかもうマシンの充電率が」

 

エッジ「それは違うぜ!」

 

J「えっ!?」

 

エッジ「俺たちのバックブレーダーは変わったのさ!走れば走るほど充電されるシステムはなくなったんだぜ」

 

J「(でもあれは確かに『パワーブースター』…)くっ、考えてはいられない!EVO.(エボリューション)!」

 

エッジ「風まかせのロマンチックなマシン…フフッ、何度も言うが風は気まぐれだぜ!」

 

コーナーでバックブレーダーはEVO.(エボリューション)のインをつき、ドルフィンシステムを混乱させようとしたが…。

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