爆走兄弟レッツ&ゴー!! 第二回世界GP   作:モンキー・キック

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藤吉の作戦と新ソニックの飛翔!の巻

J「ドルフィンシステム“フル”作動!!」

 

EVO.(エボリューション)はバックブレーダーが生み出す乱気流に、混乱する事無く見事に対応して抜き返す。

 

エッジ「なっ!?…オペレーター!解析を!」

 

オペレーター「わかった、解析完了次第すぐにデータを送る」

 

エッジ「頼む」

 

 

二郎丸「博士、あれは一体どうなってるんだすか?」

 

土屋「フフ、プロトセイバーEVO.(エボリューション)はJくん、そして藤吉くんの二人が協力してパワーアップしたんだ!もちろんスピンバイパーも…」

 

二郎丸「スピンバイパーもだすか?」

 

土屋「ああ、日本を発つ一週間前、あの二人はお互いのマシンをお互いのアイデアを用いて進化させたんだよ」

 

 

藤吉「Jくんがんばるでげす!」

 

 

オペレーター「データ解析完了した」

 

エッジ「待ってたぜ!さっそく頼む!」

 

オペレーター「空気抵抗に応じボディを変化させたものであったが、今回はシャーシも変化する」

 

エッジ「シャーシもだって!?それじゃあ安定するもんもしないんじゃないのか?」

 

オペレーター「それは『ダブルシャフト』で補っているようだ」

 

エッジ「『ダブルシャフト』?」

 

 

二郎丸「その『ダブルシャフト』が!?」

 

土屋「そう、藤吉くんのアイデアだ」

 

 

エッジ「フフンそうこなくっちゃな、俺達だってもうただのカリキュラムの一環として見てるわけじゃないのさ…“ミニ四レーサー”として楽しんで走るぜ!」

 

 

ブレッド「その通りだ、エッジ」

 

 

エッジ「ゴー!バックブレーダー!」

 

J「負けるな!EVO.(エボリューション)!」

 

ファイター「ここでバックブレーダーがプロトセイバーEVO.(エボリューション)に並ぶが中々交わせない!もの凄いデットヒートだぁ!」

 

 

藤吉「Jくん!」

 

 

ファイター「さぁ第三走者へのバトンタッチまでは、このロングストレートを残すのみ!どちらが先にバッテリーを渡せるのか!?」

 

シャアアア…

 

J「…そろそろだ」

 

エッジ「?」

 

J「『ドルフィン・エターナル・ダッシュ』!!」

 

EVO.(エボリューション)は一気にバックブレーダーに差をつけた。

 

エッジ「なんだと!」

 

 

二郎丸「博士、あれは一体なんだすか?」

 

土屋「EVO.(エボリューション)はロングストレートに入ると可変ボディが空気抵抗の位置を真芯に捉え、更にリアからの空力を一点に集中させる…それが『ドルフィン・エターナル・ダッシュ』!」

 

二郎丸「凄いだすけど、初代プロトセイバーにもちょっと似てる気がするだすなぁ」

 

土屋「ああ、悪い使われ方をしていたマシンの空気の力も、過去のJくん自身を受け入れる意味も込めてあえて加えたのさ…良い使い方に形を変えてね」

 

 

ここでJが藤吉の元へ着いた。

 

ファイター「さぁビクトリーズがここでもトップでバトンタッチだ!このままゴールまで行くのか!?」

 

「藤吉くん、はい!」と、Jは藤吉にバッテリーを渡した。

 

藤吉「ありがとうでげす」

 

J「ハァ、ハァ…藤吉くんのおかげでなんとか対応できましたよ!」

 

藤吉「わて一人の力じゃないでげしょ、JくんのEVO.(エボリューション)なんでげすから!Jくんの力もあってこそでげすよ!」

 

J「そ、そうですね!藤吉くんもスピンバイパーの“あの走り”で…」

 

藤吉「残念でげすが今回はできないでげす」

 

J「え?」

 

「じゃあいってくるでげす!」と、藤吉はスピンバイパーを発進させた。

 

J「え?あ、がんばって!」

 

その声に藤吉は右手でポーズを決めてそのまま走っていく。

その直後にレンジャーズもバッテリーバトンをタッチした。

 

エッジ「頼む!ミラー」

 

ミラー「OK!」

 

 

ファイター「さぁ第三走者はビクトリーズが藤吉選手!アストロレンジャーズがミラー選手!どちらもコーナー重視のマシンだが、この第三セクションはそんな二人に打ってつけ!コーナーがメインとなるコースだぞぉ!これはいいレースが期待できそうだ!!」

 

そのファイターの言葉どおり、コースはいきなりジグザグロングコーナーを目の前にした。

 

 

豪「いっけー!藤吉〜!!」

 

 

藤吉「…だめでげすよ、スピンバイパー」

 

ミラー「いくんだバックブレーダー!」

 

ファイター「さぁなんと!ここでバックブレーダーがスピンバイパーに並んだぁ!」

 

 

J「藤吉くん、なんで…」

 

 

ミラー「ふふっ、どうしたんだい?こういうコースは得意なんじゃないのかい?」

 

藤吉「くっ…お先にどうぞでげす」

 

ジグザグロングコーナーを終える頃、二台の差はかなり離れていた。

 

ミラー「よし、そろそろかな」

 

ファイター「ここでミラー選手、バッテリー交換だ!」

 

 

豪「な、なんでだ!?」

 

ブレット「ふふっ、バックブレーダーは変わったんだよ」

 

豪「普通のミニ四駆になったわけか?」

 

ブレット「それは違うぜゴー・セイバ…進化したのさ、俺達もバックブレーダーも」

 

豪「へっそうか…でも負けやしねぇ!」

 

ブレット「フッ」

 

豪「にしても藤吉のやつ、なんで…」

 

 

ファイター「さぁ藤吉選手のスピンバイパーがミラー選手を交わす所で、バッテリーの交換が完了したブレーダーは再スタートだ!」

 

ギュン!!──

バックブレーダーは再びスピンバイパーを抜いた。

 

ファイター「やはりバッテリーの差が大きいのか!?藤吉選手は一体どこでバッテリーを交換するのかー!!?」

 

ミラー「どうしたんだい?そんな走りじゃあレースにならないぜ!」

 

藤吉「ぐぐ…でげす」

 

藤吉はレース前に烈に言われた事を思い出す。

 

 

 

──それはレース開始5分前。

 

 

烈「藤吉くん、ちょっといいかな?」

 

藤吉「ん、何でげす?」

 

烈「実は藤吉くんにお願いしたい事があるんだ」

 

藤吉「お願いでげすか」

 

烈「今回は五人でのリレーレースだけどバッテリーがバトン、そしてこのレースでバッテリーの交換が許されるのは一回のみ」

 

藤吉「そうでげすね」

 

烈「つまりどこでだれが交換するかが鍵になるんだ」

 

藤吉「なるほど、第三走者のわて…でげすな?」

 

烈はそれに無言に頷く。

 

藤吉「それで…どれくらい保たせればいいんでげすか?」

 

烈「うん…できれば僕とバトンタッチするまでが…」

 

藤吉「任せてくれでげす!烈くんと豪くんが余裕を持って走れるようにやってみるでげす!」

 

烈「ありがとう!」

 

 

 

シャアアア…

 

藤吉「頑張れ…頑張れでげす、スピンバイパー」

 

 

烈「藤吉くん」

 

 

豪「な、何やってんだよ藤吉のやつ!さっさとバッテリー交換すりゃあいいのに…」

 

ブレット「お前のためじゃないのか?」

 

豪「え?」

 

ブレット「最後の走者であるゴー・セイバのためにトウキチ・ミクニができるだけ最初のバッテリーを保たせているんだろう」

 

豪「藤吉…」

 

 

ファイター「さぁ第三セクションも残り僅かだが、二台の差は大きく離れてしまったぞー!」

 

ミラー「なーんだ、拍子抜けだなぁ」

 

シャアアア…カチ

 

ファイター「さぁここでアストロレンジャーズは第四走者にバトンタッチ!ハマーD選手だぁ!」

 

ミラー「頼んだぜ!ハマーD!」

 

ハマーD「ああ!」

 

ファイター「第四走者のハマーD選手、スタート!」

 

シャアアア…

 

 

その20秒後──

 

藤吉「ハァ、ハァ、やっと着いたでげす」

 

カタ──と、スピンバイパーの中のバッテリーは丁度使い果てた。

 

ファイター「ここでビクトリーズも第四走者にバトンタッチ!ここまでバッテリーを交換しなかったが、これが吉とでるのか!凶とでるのか!」

 

藤吉は烈に使い果たしたバッテリーと、交換用の新品バッテリーを渡した。

 

烈「藤吉くん!」

 

藤吉「頼むでげすよ!烈くん!」

 

「おう!」と烈は新品のバッテリーをソニックに入れ、使い果たしたバッテリーをポケットの中に入れて発進する。

 

烈「いこう!ブリッツァーソニック!お前の世界でのデビュー戦だ!!」

 

シャアアア…

 

 

ファイター「さぁ両チームの差は開いていたが、ここでまた少し差が縮んできたぞ!」

 

ハマーD「なにぃ!?…ふん、あの時と同じ失敗はしないさ、オペレーター!ブリッツァーソニックの解析を!」

 

オペレーター「わかった」

 

烈(藤吉くんが豪と僕のために残してくれたバッテリー、本来ならその前のリョウくんやJくんにも言うべきだったけど時間がなくて藤吉くんだけに無責任ながらも頼んでしまった…だけど藤吉くんはそれを見事やりとげた)

「うん、大丈夫さ!今回は向こうも同じ条件、いっっけーー!ソニックーー!」

 

ブリッツァーソニックはコーナーだけではなく、ストレートでも見事な伸びを見せた。

 

 

ブレット「ヒュー、本当に凄いな、レツ・セイバのニューマシンは」

 

豪「ああ、烈兄貴のソニックへの想いを込めた集大成だからな、それに…」

 

ブレット「それに…なんだ?」

 

豪「へへ、見てりゃあ分かる、きっと驚くぜ!俺以外の全員がな」

 

ブレット「フッそれは楽しみだ」

 

 

オペレーター「解析が完了した、今データを──」

 

「な!な!な!な〜〜〜〜んとぉおおお!!」

ファイターの実況がそれを遮るような大きな声で聞こえてきた。

 

ハマーD「な、なんなんだいったい!?」

 

ファイター「烈選手のブリッツァーソニックが、なんとー!と、飛んだーーー!!」

 

ハマーD「なにぃ〜!?」

 

 

 

案の定、ハマーDが慌てる十秒前──

 

シャアアア…キュキュ!

 

烈「やるならここしかない…翔びたて!ソニック!」

 

ブリッツァーソニックはコーナーを曲がると言うよりも、コーナーに乗るように向かった。

 

シャアアア…ダン!!

 

烈「“竜巻”を起こすのはマグナムだけじゃない!いっけー!これが…ソニックトルネードだーーー!!」

 

 

 

豪「へへ、どうだブレット?」

 

ブレット「確かにこいつには驚きだ、まさかお前たちの技をレツ・セイバとソニックがやるとはな」

 

豪「カッカッカ!すげーだろ!?」

 

ブレット「だが、お前は内心どうなんだ?」

 

豪「なにがだ?」

 

ブレット「いや、あれは本来マグナムの技、いくら兄弟とはいえ他のやつのマシンがこうできてはな…と思ってな」

 

豪「ぜーーんぜんっだぜ!本家本元は俺とマグナムの技!必殺技としてしっかり決めれるのは俺だけさ!」

 

ブレット「フッなるほどな」

 

豪「だけどよ…今まで烈兄貴とレースをしてぶっつけ本番でダブルトルネードを決めた事だってあったし、前大会のボーナスレースのマグナムダイナマイトのセッティングだって最終的には烈兄貴がやってくれたんだ…だからソニックがトルネードをできない理由なんてねーのさ」

 

 

一方、他のメンバーは──

 

藤吉「び、ビックリでげす…」

 

J「凄い!凄い凄い!」

 

リョウ「やるな、烈のやつ」

 

 

ゴオオオオ!!…ダーン!!

 

ファイター「さぁここでブリッツァーソニック!ハマーD選手のバックブレーダーに追い付いた!まだまだレースはどうなるかわからないぞ!!」

 

烈「よし!」

 

ハマーD「ぐぐ…」

 

 

ブレット「いいかハマーD、落ち着くんだぞ」

 

 

ハマーD「ああわかってる、わかってるとも」

 

烈「なにもトルネードがソニックの必殺技になったわけじゃない…ソニックの本当の必殺技は………」

 

最終走者にタッチする直前の連続コーナーに二台は差し掛かる。

 

烈「そこだ!『スカーレットフェニックスターン』!!」

 

 

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