クーゲルのガルガンティア   作:エウロパ

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皆様お待たせしました!

今年もこの日がやってきました!
今日は四年前に翠星のガルガンティアが放映された記念すべき日です!

今年もギリギリでしたが、なんとか間に合って良かったです!

あれや、これやでもう4年……ガルガンティアの2期の情報はまだ全然ありませんが、いつまでも待ちつづけようと思います!!

それでは続きをどうぞ!



第九話 無瀬の女帝

夕方。

夕日に照らされた連結アームの前で大勢の人々が集まり歓声を上げていた。理由は単純明快だった。

 

メルティが解放されたからだ。

 

この報は瞬く間にガルガンティア中に知れ渡った。

 

「メルティ!!」

「じいちゃん!エイミー!サーヤ!みんな!!」

 

メルティは勢いよく走ると自分の祖父に抱きついた。

それに合わせて周りにいたサーヤやエイミー、他の皆がメルティを囲む。メルティの周囲はメルティの解放に歓喜の声に包まれた。

 

「メルティ大丈夫!?ケガはなかった!?」

「あの男の人と何話してたの!?」

「怖い事されなかった!?」

 

メルティに対してメルティの友人や同僚が心配の声を連呼する。

 

「ちょっと!皆!メルティは疲れてるんだからストップ!ストップ!」

「心配する気持ちは分かるけど今はメルティを休ませてあげましょ?」

 

エイミーとサーヤが質問攻めにする皆を静止する。

 

「あははは……」

 

そんな状況にメルティは自分がどれだけ皆に心配されていたか再認識すると同時にこの状況に苦笑いを浮かべた。そんな中メルティはふと後ろを振り向く。

 

「クーゲルさん……大丈夫、かな」

 

メルティは心配した目で呟いたのだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『確認する。当機の任務は海賊に対する陽動のみで間違いないか』

 

ストライカーの合成音声が最初にストライカーが運び込まれていた修理船の格納庫内に響いた。

 

ストライカーの周りには急ピッチで足場が組まれピニオンの部下達が各種パーツを取り付けている。一時的な協力関係になってから、クーゲルはストライカーをここに運ぶように船団側から言われたのだ。

 

「ええ、海賊の注意を引き付けてくれるだけで良いわ」

 

ストライカーの問いにリジットが答える。

 

「良い?過剰な攻撃は絶対に控えて」

 

リジットは海図を挟んで向かい側に立っている男、クーゲルに伝えた。翻訳され空中に投影された文を読んでクーゲルは頷く。

 

「ステヴェ、エイス、ティエント、オンスパー、エンウ、ティリグモ」

『要求は把握している。可能な限り人的被害を与えないよう留意する』

 

クーゲルが理解を示しストライカーが翻訳してそれを聞いたリジットが頷く。

 

「オーライ、オーライ、ストップ!!よし、そのままだ!」

 

クーゲルとリジットが話している前では作業員がクレーンで引き上げられた大きなサーチライトをストライカーの肩へと下ろし設置しようと手を加えている。

 

あらかたの打ち合わせを済ませたクーゲルとリジットがその作業の様子を見ているとクーゲルのその背後から近づいてくる男がいた。

 

クーゲルは気配に気がつくと後ろを振り返る。

 

すると、そこには特徴的な金髪のリーゼントの男、クーゲルを襲ったピニオンがいた。

 

「あのよ……ちょっといいか?」

 

ピニオンが若干俯きながらクーゲルに言う。

それを見たリジットが驚いた表情をした。

 

「ピニオンあなた、彼を刺激するから、ここには来ない様にと言った筈でしょ!?」

 

リジットは焦ったように言った。

 

「しょ、しょうがねーだろ!俺だって、このままじゃ落ち着かねぇーんだよ!!」

 

ピニオンはそう言うとクーゲルの方を向いた。

 

「…………」

 

クーゲルは警戒した様子でピニオンを見つめた。

 

「あんた……確かクーゲル、とか言ったよな……?」

「……『肯定する。用件は何か』」

 

少しの間を置いてピニオンの質問に答えたクーゲルの言葉が翻訳される。

 

「そのよ……」

 

ピニオンは真剣な表情でクーゲルを見た。

クーゲルはさらに警戒感を強める。最初に襲ってきた相手なのだから当然だろう。

 

その二人の様子をリジットを含めたこの場にいる多くの人が心配そうに見つめた。

 

「……悪かった!!」

 

ピニオンは突然そう言うと物凄い勢いで頭をクーゲルに下げた。

 

「…………?」

 

突然の事に警戒していたクーゲルはキョトンとした表情を見せる。

 

「俺が……俺が悪かったんだ。お前の話をちゃんと聞いてりゃメルティが……人質になる事だってなかったかも知れねぇんだ。だから、悪かった!この責任は全部俺がとる!!」

 

クーゲルに対してピニオンが謝罪の言葉を述べた。

その言葉は格納庫に響きストライカーのにサーチライトを設置していたピニオンの部下達が手を止め見つめる。

 

「…………」

 

クーゲルはようやく状況を理解するが、しばらく頭を下げたままのピニオンを見た。そして、少しの間をおき、腕をくんでついにクーゲルが口を開く。

 

「……――――――」

 

クーゲルの言葉にピニオンは下げていた頭を少し上げた。

 

「何て言ったんだ……」

 

ピニオンやリジット、ピニオンの部下達がストライカーの翻訳を若干緊張した様子で見守る……。

 

『貴官の謝罪を了承する』

「ほ、本当か!?」

 

ピニオンは頭を上げ表情を輝かせた。

 

『今後は自身の行動には十分、注意されたし』

 

ストライカーの言葉を聞いた瞬間、周囲に居たもの達は全員安堵の空気に包まれた。すると、ピニオンに元気が戻り始める。

 

「よっしゃあ!!そうとなったら俺なりに責任を取ってやろうじゃねぇか!!」

 

急にガッツポーズを決めるピニオンにクーゲルはただ、唖然としたのだった。

 

 

 

 

 

 

すっかり日が落ちた夜。

 

ガルガンティアは臨戦態勢に移行し始めていた。

 

ガルガンティアから護衛船団の出航準備が続々と進む。

積めるだけの砲弾が護衛船団や各種砲塔に運ばれユンボロにも装甲が取り付けられ配備がされる。船団中にも灯りがつけられ海賊との戦闘に備えて船員達があちこちで準備を進めていた。

 

そんな時、船着場の暗がりで作業の様子を見守る年配の二人の男がいた。

 

大船主のフランジとクラウンだ。

二人は険しい視線を海に向ける。

 

「まったく……あんな得たいの知れん男に我が船団の防衛を担わせるなど……」

 

フランジは不満そうに言った。

 

「……船団長の決定だ。判断には一理ある」

 

不満そうなフランジに対してクラウンが宥める様に言う。

 

「だとしてもだ……」

 

だが、やはり納得できないフランジは海を見つめながら続けた。

 

見つめる先では準備を終えた護衛船団が連結を解除し明かりを消してガルガンティアを離れていく。

 

「クーゲルか……」

 

フランジがふと呟いた。

 

「確か、あの空飛ぶユンボロの男の名前だったな……」

「ああ。エイミーと解放されたメルティの話によれば遠い宇宙であの空飛ぶユンボロに乗り、化け物と戦争をやっていた途中でこの世界に落ちてしまった一部隊の指揮官なのだそうだ……そんな人間がこの世界に関わり合おうなどと……それにヤツの話を信じるならば、あの様な空飛ぶユンボロが宇宙には無数に飛んでいるというではないか。その内のひとつが落ちてくるなど……馬鹿げている」

 

その時、ガルガンティア中にサイレンが鳴り始めた。

ガルガンティアの灯りが順次消されていき灯火管制に入った事を示す。

 

「まぁ……」

 

クラウンがおもむろに口を開く。

 

「生きる為に戦うのは我々も同じさ……」

 

クラウンの言葉を聞くとフランジとクラウンはおもむろに空を見上げた。

 

「……それもそうだな」

 

フランジはそう言って笑うと彼方に広がる銀河の海を見つめたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フローター作動」

 

出撃準備が完了したストライカーのコックピットにクーゲルの命令が響いた。

 

『了解』

 

ストライカーが返事をした瞬間、ストライカーは頭上に質量球体とエネルギーリングを出現させストライカーの巨体がゆっくりと宙へと浮かび上がる。そして、格納庫から出た所で一気に加速を始める。

 

ストライカーは作戦予定海域へと飛行を開始する。

 

「……ストライカー、作戦予定時刻までには、まだ時間はあるな?」

 

クーゲルは落ち着いた様子で聞いた。

 

『肯定。作戦予定時刻まで残り十八分』

「よし……」

 

ストライカーに時間を聞いたクーゲルは指揮官として長年続けてきた作戦開始前の行動を行う。

 

「ストライカー、マップを表示しろ。作戦内容をもう一度確認する」

『了解』

 

ストライカーはコミュニケーターから三次元マップを空中投影し各船舶やユンボロの配置状態を表示した。

 

クーゲルはその配置図を真剣な表情で見つめる。

 

「敵が来る方角はここで、これが防衛線だな……ん?」

 

クーゲルは三次元マップを見ながら思考を重ねるが、眉間にシワを寄せた。

 

(航空戦力が無いのは良いとして……水中戦力まで存在しないのか……?)

 

「ストライカー、確か俺達は海中から引き上げられたんだよな?」

『肯定。ベローズの証言が事実ならば当機は海中より引き揚げられたという事になると推測』

「だとしたら……彼らには水中に沈んだ物を引き揚げる能力があるはずだが……何故、水中に防衛戦力が配置されて無い?」

『不明』

「まぁ仕方ないか……元々情報が少ないんだ。無いのにも理由があるのかも知れん」

『懐疑提言』

「ん?なんだストライカー?急に」

 

ストライカーの突然な言葉にクーゲルは首をかしげた。

 

『敵対勢力とガルガンティアの戦力比は当機が居ない場合は敵対勢力が有利である可能性は推測できるが当機がいる状況下ではガルガンティアに敗北はあり得ない』

「だから今更、作戦内容を確認する必要はない……そう言いたいのか?」

『肯定する』

「フッ……確かにな。俺達がいればまず敗北は有り得ないだろうな」

 

クーゲルは小さく笑う。

ストライカーの言う通りだ。確かにストライカーが居る限りガルガンティアに敗北は文明水準、科学水準的にあり得ないだろう。

 

もちろん、クーゲルもそれを理解はしている。

だが、クーゲルはすぐに真剣な表情に戻った。

 

「だがなストライカー、油断は大敵だ。ここは俺達の居た宇宙ではない。地球だ。無限とも思える水に大気、いかに文明の水準が同盟よりも遥かに劣っているとしても、この星には、この星の闘い方がある。そして、それを今の俺達は知らん。……対策を怠った結果がどうなるか俺達は宇宙で何度も見てきた筈だ。それを忘れてはならん」

『条件付き同意する』

 

クーゲルの脳裏に過去にクーゲルが経験した幾多の闘いの光景が思い浮かぶ。

 

ヒディアーズのグレイザーによって粉砕されたマシンキャリバー、ヒディアーズによって新兵ごと捕食される機体……。

 

思い浮かんだ光景の最後はブロッサムセイルに破れ撤退する人類銀河同盟軍の姿だった。クーゲルはどこか、やりきれない気持ちになった。

 

『貴官の血中アドレナリン濃度の急激な上昇を検知』

「……友軍の戦況が気になっただけだ」

『現在当機は作戦行動中である。作戦に集中されたし』

「ああ……分かっている」

 

(そうだ……分かっている……。分かっているさ。今はそれよりも目の前の作戦に集中しなければ、な……)

 

と、クーゲルは何処か遠い目をして思考を切り替えたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「マロッキ、ガルガンティアからのお迎えはまだかしら?」

 

大海賊ラケージは艦橋中央の大きな椅子に腰を掛け部下のマロッキき聞いた。

 

「こっちに気がついてりゃ、そろそろかと」

「そう……」

 

ラケージは窓のそとを見てニヤっと笑った。

 

「こんなに暗い夜なら、彼らにも勝ち目があるかも知れないわねぇ?」

「ご冗談を!夜の戦いでラケージ様に勝てる者なんぞ、この世にいませんぜ!」

「あら、そうだったかしら」

 

ラケージの冗談に部下達は笑い声を上げた。

ラケージも余裕そうに笑う。

 

これだけの海賊船が揃っているのだ。勝機は完全にこちらにある。ガルガンティアにどんな秘密兵器があろうと勝てる自信がラケージや海賊達にはあった。

 

と、その時だった。

 

夜の闇に溶け込む船の艦橋に突然、目映い光が射し込んでくる。

 

「何ですの!?」

 

ラケージは眉間にシワを寄せた。

 

 

 

 

 

その光の正体は海賊船団上空にるストライカーのサーチライトだった。コックピットでクーゲルは海賊船団を静かに見つめる。

 

「敵船団を確認。これより戦闘状況を開始する」

 

クーゲルは後方の護衛船団へ通信を送った。

一方、ストライカーの登場に驚きの様子の海賊は続々と甲板に現れ機関銃を向ける。

 

「上だ!撃ち落とせ!!」

「と、飛んでいやがる!?」

「ぼさっとすんな!撃ち落とすんだよ!!」

 

ストライカーを撃ち落とそうと艦砲や重機関銃の弾が続々と撃ち込まれるがストライカーはそれを意図も簡単に最小限の動きだけで避け優雅に宙を舞った。

 

ストライカーに気を取られた海賊達の視線は完全にストライカーに釘付けだ。

 

そんな海賊を尻目に護衛船団長ウォーム率いる護衛船団は夜の闇に紛れてじわじわと距離を積めていた。

 

ストライカーの搭載したサーチライトの光が照らされた海賊達の距離を正確に教えてくれているのだ。

 

ウォームは乗艦のマーウォルス号の艦橋で双眼鏡を覗きこみ自在に飛び回るストライカーの姿を捉える。

 

「各船、砲撃準備完了」

「よし」

 

副官の落ち着いた報告にウォームは双眼鏡から目を離した。そして、ついに攻撃は開始された。

 

「全船、砲撃開始!!」

 

ウォームの命令が下され護衛船団各船の艦載砲が一斉に火吹く。

 

撃ち出された砲弾は放物線を描き海賊船団のいる海域に続々と着弾し水柱がいくつも上がった。

 

ラケージの乗る船が砲撃の衝撃で揺れるがラケージは動じない。むしろ機嫌の悪そうな顔をした。

 

「まさか、夜戦で先手を打たれるなんてねぇ……」

 

マロッキが窓のそとを見て叫ぶ。

 

「なんだあのユンボロ!?飛び回っていやがる!?」

「さぁさぁ!!こちらも反撃ですわ!」

 

ラケージはうろたえる船員達に活を入れる目的で強い口調で言った。それを聞いて艦橋内の部下達が慌ただしく動き始めた。

 

「全船!敵船団へ向けて砲撃!!」

 

部下が無線を手にとって各船に向けて命令をする。

 

その命令を受けて海賊船団各船の艦載砲が旋回しガルガンティアの護衛船団へ向けて一斉に反撃を開始した。

 

激しい砲撃戦が続き両者の各船の周囲には幾つもの水柱が上がる。

 

しかし、護衛船団の健闘も虚しく護衛船の砲は命中しても当たり所によっては厚い装甲で弾きかえされていた。一方の護衛船団では。

 

「シエジーとフィリムが被弾!」

「シエジー戦闘継続は不可能!」

 

ウォームは次々と上がってくる被害報告に艦橋の窓の外を見た。激しい爆音とともに複数の護衛船から火が上がり黒煙が立ち上る。

 

「後退させろ!他の船は砲撃を……」

 

ウォームが指揮をしている間にも今度はすぐ近くで爆音が上がった。近くであった為、衝撃が艦橋を襲う。

 

「マーカス被弾!」

「くっ……砲撃を続行!!撃ち負けるな!!」

 

ウォームが眉間にシワを寄せて叫んだ。

 

 

 

 

 

『友軍船舶、さらに被弾』

 

上空でストライカーがクーゲルに状況を報告する。

 

『約十七分後には友軍の戦闘継続は困難になると推定』

 

クーゲルは冷静に状況を分析するためスクリーンに映し出された三次元マップを見つめた。

 

そもそも戦力差がありすぎるのだ。

ストライカーが居ない状況ではガルガンティア側の戦力は15隻に対して海賊は30隻あまりも居るのだ。これでは勝てる訳がない。

 

「……仕方ない。これより当機も攻撃に加わる。人的被害を回避しつつ敵を無力化する。ストライカー、長期戦は友軍の被害を大きくするだけだ……ファランクスを使うぞ」

 

クーゲルは考えていた作戦を実行すべく伝える。

 

『懐疑提言。ビームファランクスを地球文明の水上船舶に使用すれば人的被害を回避する事はできない』

「いや、直接攻撃する訳ではない。ビームファランクスを海面へ向けて発射するんだ。そうすれば水上を浮いている船舶程度ならば衝撃波で船舶は大きく揺さぶられる筈だ。戦闘能力も大きく削がれるだろう」

『…………』

 

ストライカーがほんの数秒間静かになる。

だが、その間スクリーンには幾つものウィンドウが表示され膨大な文字列が表示された。

 

ストライカーは今、瞬時に膨大な計算をしているのだ。

ファランクスを海面へ向けて撃った場合の様々な影響を。そして、計算が終わったのか表示されていたウィンドウが消える。

 

『了解。ビームファランクス砲使用における各影響の算出完了』

 

スクリーンの敵船舶周辺の海に標的をあらわすマーカーが幾つも打たれた。

 

「よし、ガルガンティアへ作戦を通告。攻撃を開始だ」

『了解』

 

クーゲルが作戦実行を指示したその瞬間、リジット達がいるオケアノス号とウォームのいる護衛船にストライカーからの通信が行われた。

 

<これより、当機は人的被害を回避しつつ敵船舶への攻撃を開始する>

 

この通信は一方的な通告だ。

リジットやウォームが返事する事はできなかった。ちなみにウォームに限ってはそんな余裕はなかった。

 

ストライカーが肩を動かすとサーチライトが外れ海に落下する。

 

そして、ストライカーが手に持つビームファランクス砲を海賊のいる海面に向けた。

 

その様子をオケアノス号の艦橋からストライカーからの通告を受けたリジットが双眼鏡を片手にストライカーの居る方角を覗き込む。

 

リジットの頬を冷や汗が流れる。

 

「おい、リジット……大丈夫なのか?」

 

フランジが心配そうな表情でリジットに言う。

 

「……彼には過剰な攻撃はしないように言ってあるはずだけれど……」

 

リジットの表情にもあからさまな焦りが見えた。

 

そして、ついに……。

 

 

 

 

 

夜の暗い海に一筋の閃光が放たれたのだった……。

 

 

 

 

 


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