魔法少女リリカルなのは 炎の紋章を持つもの   作:コウチャカ・デン

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第67話 「仲直り」

 その他大勢をほっぽり出して研究所まで来たマークとフェイトであったが、フェイトの体はマークが思っていたよりも深刻な状態であった。

 

「むぅ……」

「ごめんなさい……」

「あ、いや、別に俺の見通しが甘かっただけでフェイトが悪いわけじゃないって」

 

 手間をかけることに対する謝罪を軽く流し、改めてフェイトの体を診察する。肉体の損傷と言う意味ではマークの見込み通りであったのだが、深刻なのはその損傷に至った理由である。

 

「元々モルフは『エーギル』で出来てるから、当然それを操る素養があるんだけど……まさか手足だけでここまで操作できるとは思わなかった」

「つまり?」

「俺が用意した強化より、短時間に莫大な効果が出るように変革されてるんだ」

 

 もう少し強化が過ぎれば、肉体が自壊してもおかしくないレベルまで効果が増幅されてしまっていた以上、これからはこの手の強化はそうやすやすとおこなえないだろう。

 これは無意識に『エーギル』を操作したフェイトではなく、危機意識の薄かったマークを責めるべき事態だろう。

 

「すまなかった」

「ううん、マークのおかげで、あの二人を守れたんだもん。マークが悪い事なんてないよ」

「……そういえば、なんで、時間稼ぎに終始しなかった」

 

 フェイトの言葉から、あの戦いでフェイトが無理をした理由を尋ねる。マークのことを知るフェイトが、そのコピー相手に勝負を仕掛けることに違和感を感じたためだ。

 その問いかけに、少しだけ気まずそうに眼をそらしたフェイトであったが、観念したかのように静かにその理由を語りだした。

 

「あの子がね、私のことをママって呼んだんだ」

「……そうか」

 

 フェイトは、その一言で何となく事情を理解したマークに一つ頷き、話を続ける。

 

「何であの子がそう呼んだのとかはまったく関係なくね、守らなきゃって、そう思ったら体が動いてたんだ」

 

 それは、フェイトの持つ理想の母親の行動だったのだろう。あるいは、プレシアと言う母を持った証なのかもしれない。

 その想いは素晴らしいものだが、それゆえにそのすべてを認めるわけにもいかなかった。

 

「確かに子供たちを守ろうとする意志は尊いが……その方法は褒められたものではない」

「……はい」

「命を賭けて脅威を払ったとして、それで子供たちからすべての危機が去るわけじゃないんだ。まずは生き残ることを優先しなきゃならない」

 

 その淡々とした忠告に、ほんの少し震えが混ざる。そのことに気付いたフェイトが改めてマークを見直すと、その目から一筋の涙がこぼれる。

 

「自分の命を軽く見積もって、護りきれたとか変な自己満足して死ぬなんて、絶対に許さないから……」

 

 誇りを語り合った騎士が、酒を飲み交わした傭兵が、その死を悼む間もなく散っていった。もう二度と、そんな場面を見たくなかった。

 それに、どんな戦いであっても、戦いの後と言うのは必ず存在するのだ。今回だって守護騎士たちがすぐに来なかったら危なかっただろう。それを自覚したフェイトは、最初とは違う意味で謝罪する。

 

「……ごめんなさい」

「分かればよろしい」

 

 今度の謝罪はしっかりと受け止め、壊れかけの肉体に『エーギル』を注ぎ修復する。とはいえ作り直すような怪我が無かったのは幸いで、作業自体はわずか数秒で終了した。

 

「それじゃあ戻るか」

「うん」

 

 何事もなかったかのように研究所を後にするマークの背中を見ながらも、フェイトは新たな決意を抱く。

 もっと強くなる。マークにいらぬ心配をかけなくなれるように、護りたい人たちをちゃんと守れるように、と。

 

 

「で、なんでこんなに重苦しい空気になってるんだ?」

「マーク、あんなのがいるというのなら、先に言っておけ……!」

 

 さらっとフェイトの治療を行いアースラの会議室へとやって来たマークとフェイトであったが、そこで待ち構えていたのはマークの言うようにやけに心労の溜まりそうな空気であった。

 そしてその重苦しい空気の中心に居たのが、マークと戦った少年と少女を監視する一人の男である。

 

「ああそっか、あいつ等もいたんだったな」

「おいっ!」

「いや、悪い。完全に忘れてた」

 

 会えて言い訳をするのであれば、信頼できる者に預けたという事で、すっかり意識の外に放り出してしまっていた、あるいは心のどこかで思い出したくなかったと思っていたのかもしれない。

 一応リオンがいたためアースラには招待されたが、魔導殺しに遮られていて本当にマークとの接触したのかすら不明であった上に、当の本人が何も言っていなかったので、リンディ達では流石に持て余していたのだ。

 

「若いのはヴィヴィオ達の同類でいいのかな?」

「……ええ、俺はトーマ、彼女はリリィです。同類とはいっても、俺達がいたのはヴィヴィオたちの居た時代より少し後みたいだけど」

「そっくりだと思ってはいたけど、私たちがいた時代よりもさらに未来のトーマでよかったんだ……」

「で、そっちのが欠片ではあるが、俺の……まあ、一応同郷のもんで、名をムルヴァと言う」

『ムルヴァだ』

 

 時代は違うという少年トーマの言葉は、ヴィヴィオの一言によりようやく信用されたが、未来の人と言う意味ではそう大差が無かった。しかし、意味が理解できたマークのセリフの前半はともかく、一部の人間にとって後半の一言には思わず聞き間違いかとすら思ってしまった。

 

「…………同郷!?」

「かなり前に移住して、それ以来ほとんど顔も見ていなかったけど、間違った表現ではないと思う」

『我らの世代は特に数が少なかったからな……絆は強かった』

「いや、絆がどうとかじゃなくて……って、我らの世代ってことは、同世代!?」

 

 エイミィなどはマークが孤立しているのではないかと予想していたため、特に驚いていたが、それ以上にマークとこの壮年の男性が同世代という事に驚きを隠せないものはいなかった。

 

「最低でも20歳位差があるように見えますが……」

「外見年齢と実年齢がイコールじゃないからねぇ」

『実年齢でいえば、私の方が400ほど年上だった。尤も、今はともかく幼いころの外見上はすぐに追い抜かれてしまったがな』

「400っ!?」

「それがまたひっくり返るって、いったいどんな身体構造してるのよ……」

 

 アインハルトの言葉に苦笑しながら答える二人の竜であったが、現在20歳に見えるかどうかと言うマークをジト目で見るリンディの言葉に同意するものは多かった。

 だが、マークの不思議な年齢はタネが割れているし、生き物である以上同郷がいることもおかしくはないと考えるものもちゃんといた。

 

「ねえ、マークの子供の頃ってどんなだったの?」

「あ、わたしも聞きたいです」

『ふむ、私が知っているのはほんの数十年だが……一言でいえば悪童だったな』

「悪童?」

『うむ、一族の宝剣を勝手に持ち出したりな……』

「そう言う話は後にしてくれ」

 

 フェイトとすずかがムルヴァの話に食いつくが、さすがのマークも恥ずかしかったらしくバッサリと切り捨てる。

 

「一応最終確認として、アインハルトにヴィヴィオ、トーマにリリィ……それにアミティエにキリエの六人が未来から来たという事であっているか?」

「ええ、今あなたが区切った二人ずつの別口みたいだけどね」

 

 マークの問いかけにはキリエが応え、周りも間違いないと首肯する。

 それを確認したマークは未来組の六人を待たせてリンディと共に、はやてとリオンへと向き直り、今回の一件に決着をつける。

 

「今後はこんな派手なケンカになる前に相談するように」

「はい、申し訳ありませんでした」

「迷惑かけてごめんなさい」

「あとでリオンの体を無理なく維持できるように調整するから、俺の研究所に来なさい」

「はい……って、これだけ?」

 

 リンディとマークの一言ずつで終わってしまったことに、かえって不安を覚えるはやてであったが、それに対して少し呆れたようにマークが付け足す。

 

「この一言で済ませるために、本局とかに内緒で頑張ったんだろうが」

「そうやけど……それとは別に怒られると思っとったから」

「そうね、もうちょっと大人を頼りなさいって、今のうちに怒ってた方がいいかしらね」

 

 別に忘れていたわけじゃないという言い訳ににっこりとほほ笑むリンディを見て、これは藪蛇だったとはやては顔を引きつらせる。

 

「まあ、そいつの過去を思えば相談し難かったのはわからんでもないがな」

「だからって、全部一人で抱え込んでしまうのは論外よ。私たちは管理局の局員である前に、一人の人であることをもっと信じてほしいわ」

 

 フェイトの件にはやての件では、それなり以上に管理局より情を優先したリンディは、局員としては失格なのかもしれない。だからこそ、そこまでしても信用されないというのはさすがにショックだったのだ。

 口にこそ出さなかったが、それをわずかでも読み取ってしまったはやてとしては申し訳なさで一杯になる。

 

「ごめんなさい……」

 

 項垂れるはやてに次はちゃんと相談するようにと念を押し、最後にリオンに対していくつかの確認を行う。

 

「その体は創り直すとして、それによって生じる不具合はどうなる?」

「創られる体がモルフのそれだったら、リインフォースから受け継いだ機能のいくつかが不全になるけど……そこは後日話し合ってから相談しに行くよ」

「了解した。闇の欠片は?」

「目的を果たした欠片二十個、ムルヴァを除いてすべて撃破、もしくは自壊したよ」

 

 確認のため、戦場を見ていたはずのエイミィに目線をやると、アースラから確認できたそれぞれの戦績を提示していた。

 

「全二十一個の欠片のうち、ムルヴァさんを除外した二十個が対象だね。守護騎士たちが全員で六個、マーク君となのはちゃんが二個、クロノ君とすずかちゃん、ユーノ君にはやてちゃん、フェイトちゃんがヴィヴィオちゃん達の協力のもと一個、そして……」

「リオン君たちが戦闘に入った後に、私とアルフさんが介入。五個の欠片を潰したわ」

 

 さりげなく追加されたリンディの一言に、結局欠片を撃破できなかった数名が肩を落とす。

 それでも言われっぱなしではいられないとばかりに、そのうちの一人であるクロノはせめてもの抵抗として、いくつかの欠片に感じた特異性について尋ねることにした。

 

「基本的に、本人の劣化版を送り込んだと聞いていたんだが……僕たちの相手はなんだったんだ?」

「せっかくだからね、特定の人物にはためになる相手を用意したわけだけど……気に入らなかったかい?」

「そう言うわけではないが……」

 

 質問に対して結局不明瞭な答えしかよこさないリオンに少しばかり不満が募るが、その答えも心のどこかで納得する。

 

(きっと、あの奇妙な懐かしいような感覚は、知るべきではないものなんだろうな……)

 

 確かに欠片との戦いで得るものもあったことだし、あるいはクロノにとってあの仮面の男が、マークにとってのムルヴァのような存在であることを恐れ、口をつむぐほかなかった。

 

「僕としても、自分に足りないものを思い知ることができたし、そう思えば悪い事じゃなかったと思います」

「そうか、二人は問題なさそうだな。あるとすれば……スズカはどうだった?」

「……」

 

 ついに来たと、覚悟はしていたすずかであったが体がこわばるのを抑えることはできなかった。すぐ近くでその戦いを見ていたユーノにも、思わず力が入る。

 

「……戦う事は出来ましたけど、斬ることはできませんでした」

「それは実力の問題? それとも……」

「心の……問題です」

 

 自身が『夜の一族』と言う人外であり、それゆえに人を傷つけることで本物の化け物になってしまうのではないかと言う潜在的な恐れ。それらをすり抜けるための殺さずと武器破壊の誓いも、負けてしまえば意味がない。

 だが、この場でそれらのことを言うには人が多すぎたため、すずかはそれ以上のことは言えずに黙り込むしかなかった。

 

「……まあ、スズカが戦いの厳しさを理解してくれたという事はよくわかった。今後は、そのことも考えて戦い続けるか、剣を置くか決めるといい」

「え……まだ続けてもいいんですか!?」

「ここで降りる気なんて、欠片もないんだろ?」

 

 戦場に立つ前は、斬れなければ剣を置けと言われたのにと言外に尋ねれば、マークは肩をすくめながらもそれに応える。

 事実、マークに剣を置けと言われても簡単に納得する気は無かったすずかであったが、こうも簡単に言い当てられるとは思ってもいなかった。そして、そこまで自分のことを理解してくれているのだと知って、少し顔が熱くなったのは仕方のないことだろう。

 

(まあ心に問題があるんじゃ、実戦に参加するのは難しいだろうがな)

 

 マークは心の中でそう付け足すが、それを口に出すようなことは無かった。

 

「それじゃあ、これでひと段落かな?」

『私の処遇は?』

「……どうせ遠からず消えるんだろ? 好きにすればいい」

 

 とても一言では言い表せないほどの感情が込められた一言に、ムルヴァは頷くにとどめる。

 そのことに口をはさむことなど余人にできる筈もなく、これで本当にこの件は終わったものとされる。

 そうなれば、次はヴィヴィオ達未来組の話になる。

 

「それじゃあ、次は未来から来た子たちの番ね……一体何があったの?」

「わざわざ時間を越えてまでこの時代に来たんだ。たとえ世界が亡んでいようと驚かん」

 

 リンディとマークの言葉に、一瞬で会議室の空気が凍りつく。

 その一瞬で、多くは事態の重さを認識して顔つきが変わる。特に管理世界を知る者にとっては、時間移動がどれほどとんでもない事かわかるため、それほどの技術をもってしても対処できない何かが起こっているのだと思い戦慄する。

 

「……えっと?」

「つまり、時間移動ができるにもかかわらず、未来ではなく過去を頼らなきゃならないほど切迫した状況ってことかな?」

「あるいは、この時代でもうすぐ『ポイント・オブ・ノーリターン』ってのがあるってことかも?」

 

 いまいち理解できていないなのはに対し、それぞれの言葉で説明するすずかとはやて。だが、その説明をなのはが理解するよりも早く、ヴィヴィオ達から訂正が飛ぶ。

 

「ち、違います!」

「わたし達がこの時代に来たのは事故のようなもので……」

 

 ある日突然、気が付いたらここにいたという形であることを必死で伝える。そうでもしなければ、どれほど話が大きくなるかわからなかったからである。

 

「俺達もそんな感じですよ」

「気が付いたらこの時代に……」

 

 さらにトーマ達が説得に加わるが、現代組としては三組もの転移者が偶然同じ時間に時間移動したと思えるほど楽観的になれなかった。

 

「子供たちには話すことができないレベルで、何かあった可能性の方が高いんじゃないか?」

「あるいはかなり突発的な災害が起こったとか」

「送られてきたのが事情を知らない子供たちだからな……最悪、事情を知る立場にいた者は全滅している可能性も……」

「あ、あの~……たぶんですが、私たちのロストロギアの転移に巻き込まれたのかも……」

 

 より一層深刻になっていく現代組の会話に入ってきたアミタに、一斉に視線が集まる。それに慄いたように一歩下がってしまうが、それでも言わねばならないと、顔をひきつらせながらも推論を述べる。

 

「え~と……わたし達はとあるロストロギアを使ってこの時代に来たのですが、その際発生した余波のようなものに巻き込まれてしまったのではないかと……」

「別々の時代の二組に?」

「いえ、私たちも別々に来ましたから……」

 

 アミタの転移で一組、キリエの転移で一組が巻き込まれたのではないかと言う推論は、確かに偶然ヴィヴィオ達がこの世界に来たという推論よりは信用できた。

 

「じゃあ、アミタさん達はなんでこの時代に?」

「それは……」

 

 そこで語られたのは、彼女らの故郷である『エトルリア』の環境破壊。それにより死の大地となった世界を救おうとする、一人の死に行く科学者の話であった。

 

「目的は博士の治療ではなく、その研究に一定の成果を出すことか……」

「はい……ですが、目的の『砕けえぬ闇』は行方知れずで……」

「そこで! わたしはそこの人と取引することになったんだけど~?」

 

 沈んだアミタの声をかき消すように主張をするキリエに促されるかのように、一同の視線はリオンへと向かう。

 

「『大抵のことは何とかできる半分神様な人を紹介する』って!」

「確かに言ったね」

 

 穏やかに肯定するリオンに対し、キリエはその約束を履行するように更に言い募る。

 

「それじゃあ!」

「彼だよ」

 

 そして紹介されたのは、やはりと言うべきか、マークであった。ついさっきまで敵対していた人間を推薦する図太さに、キリエは絶句し、周囲の人達もさすがに呆れる。

 

「……死にゆく大地を救えって言われても、無理だろ」

「あ、マークさんでも無理?」

「見もせずに断言できることじゃないがな……もし本気で世界を生き永らえさせようって言うのなら、それ相応の『エーギル』を注ぐか、あるいはかなり強力な浄化ぐらいしか思い浮かばんよ」

「策はあるんですか!?」

 

 アミタ達は無理だと言いながらも策を打ち出すマークに一筋も希望を見るが、その策はこともあろうかマーク自身によって否定される。

 

「世界を再生させるほどの『エーギル』となれば、それこそナーガ様とかアスタテューヌクラスを狩る必要があるだろうな。浄化にしても、女神クラスの実力が最低限必要だ」

「えっと、それって?」

「ん~……竜化した俺を一対一で軽くひねれるぐらいの実力?」

 

 マーク自身も神竜の血を引く、とても強力な個体ではあるのだが、それでもなお足りない。

 かつてあった正の女神や、神竜王と同格の邪竜との戦いを思い出しながら述べられたその感想は決して間違いではないのだ。

 

「それって不可能って意味じゃないっすか……」

 

 思わずそうつぶやいたトーマの左腕は、竜化したマークのブレスを受けたせいか未だ動かない。治療を受けながらエイミィに聞いた話では、あれでも結界が脆すぎて思うように戦えない状態であったのだから、もうどうしようもない。

 

『……私が見てみよう』

 

 そんな八方ふさがりな状況に軽く絶望している二人に、ムルヴァがそう声をかける。

 

「えっと?」

『世界全てをどうにかすることはできないだろうが、どうにかできるかもしれないと思わせるぐらいはできる筈だ』

「……まあ、ムルヴァは火竜の中でも強力な力を持っていたし、知識もある。死にかけの人間一人誤魔化すぐらい問題ないだろう」

 

 さらに言えば、マークが予想した状況よりも軽いものであれば、あるいは何とかなるかもしれない。

 

「それじゃあ……!」

「ぜひ! お願いします!」

 

 かすかなものであるかもしれないが、二人は確かな希望を間違いなく掴み取ったのだ。

 

「……ムルヴァの肉体も調整しないとな」

 

 そんな喜びに浸る二人を見ながら、マークは人知れずため息をつくのであった。

 

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