お待たせしました!
おかしい・・・・夏休みなのに時間が取れない・・・・(;´Д`)
~恭弥side~
「(アイツ.........絶対ただの転生者じゃないだろ...。さっきまでの行動がただのチート特典なら話は分かるが、今のはそんなもんじゃない。)」
俺が夜椿について考えているが、夜椿は先程やらかしたことの重大さに対して気づく様子もなく、気楽に演奏の準備を始めようとステージに向かっていた。
「~~~~♪」
鼻唄なんかしてやがる...。
しかしさっきのはなんだ?複数回転生して得た実力なら分かるが、ミカはそんなこと言っていない。
かと言って元々チート特典だったものを修業か何かしたとしても時間が足りないだろうし......。
俺が夜椿に対して考えを巡らせる中、夜椿は淡々と準備を進めていく。
俺がわかる範囲での楽器は歌うためのマイクは勿論だが、フルート、ドラム、トランペット、チューバ、ユーフォニウム、ヴァイオリン、ベース、電子オルガンなどなど、それ本当に必要? と言いたい程、色とりどりの楽器をセッティングされている。
「それで、歌いたい曲は決まったかな?」
手際よく作業を進める夜椿は2人に振り向きもせず歌う曲を催促する。
「俺は決まったぜ。」
「ボクもボクも!」
どうやら既に決まっていたらしい。
「それじゃ、曲名を教えてもらえるかな? 早いとこ楽譜を頭の中に入れとかないといけないからね」
その通りだ。
夜椿は大丈夫らしいが、俺は楽器なんて未経験だ......まぁ、三村が陰でノリノリでエアギターをしていたのは見たことあるが。
そんなことより俺は初めて触る上に、夜椿の悪戯で上級者向けであるダブルネックギターを弾かなければならないため、ダブルネックギターの使用方法の確認及び練習、それとユウキと十六夜が歌う歌詞の楽譜を覚えなければならない。
............マジで面倒くさいものを渡してきやがって。
「ボクから言うね。ボクは<
「<Liberty Rosario> ね.........へぇ、了解したよ。」
おぉ、まさかの自分のキャラソンか......まぁそれが一番勝ち目があるしいいか。
「十六夜は?」
「俺は<道>を歌う。」
「<道>?誰が歌ってるやつ?」
「確か...
「.........オッケー。」
ん?十六夜の声って確か.........。
いや、考えるのはやめとこう。
─────────────────────────────
「お兄さ~~~ん!!楽譜持ってきたよ~~!!」
ん?ユウキが楽譜を持ってきたようだな...。
つか、マジで難しいぞこのギター。
「はい!これが楽譜だって。けどお兄さん大丈夫なの?ギターなんて初めてだよね?」
「まぁな、だからもう特典使うわ。」
“シャイニング・レゾナンス;アグナム・ブレットハートのギターテクニック”
“設定能力;テクニック上昇、反射神経上昇、音感上昇”
おし、これでもかと言うほど能力の重ね掛けしたし、余程がない限り大丈夫だな。
「ねえねえお兄さん。さっき夜椿さんから能力聞いてきたよ?」
・・・・・・・・・は?
「......まさか教えてもらったのか?って言うか聞いたのかよ...。」
驚愕だった。
まだ他の転生者と会ったことはないが、普通は自分の能力なんて教えるわけないだろうし...それに今までの夜椿の言動を見る限り簡単に教えないし実際に十六夜たちも最初は教えようとすらしなかったんだぞ?
俺の頭が少し逝かれたのか、考えが上手くまとまらない。
それほどまでに夜椿の考えがわからない。
「それで夜椿の能力はなんだって?」
とにかくまずは聞かねばならない...あの正体不明の行動の数々を。
夜椿のことだ、この会話にも気付いているだろうしあえてユウキに教えたのだろう。
俺たちが自身の能力について考え、悩む様子を見るために。
「えっとね、夜椿さんの能力は<特異>だって。」
「<特異>?なんだそれ?」
聞いたことない能力、おそらく何か原作があるようなモノではないのだろう...そう言ったモノには少なからず作品に合った名前が付く筈だ。
つまり<特異>とは夜椿の考えた、もしくは夜椿を転生させた神様か何かの与えたもの............。
いや、出所よりかはどんな能力かを考えるのが先か...。
普通に考えて<特異>なんて言われると特別な力全般なのだろう。
しかし、まだ使う気もないが俺にも“這いよれ!ニャル子さん!”とかの御都合主義のような何でも有の能力だったら対処しづらい。
何故俺がここまで夜椿と戦う準備のように色々考えているかと言うと、まずこのギフトゲーム自体が戦闘系だった場合の対処、これは結局勘違いで終わったから良しとするが、問題はもし
もちろんそうそう敵対するとは限りらないが、絶対ないとは言えない。
それに少ししか夜椿のことを理解していないが、アイツは仲間じゃない限りその時の気分によって敵にも味方にもなりえる。
そうなった時のために少しでも夜椿の力を知っておかねばならない。
「お兄さんの力で対抗できそう?」
「正直わからん。力のベクトルもそうだが何よりどれだけの応用力があるのかも未知数だ。一つの能力で様々なことが出来るなら俺より強力なのは確かだな。」
夜椿の対策を考えていた俺とユウキだが、そろそろ時間が来たようで係員に案内されていく。
因みに俺はユウキと会話しながらもひたすら練習していた。
おかげで完璧とまではいかないが、ある程度までの演奏は出来そうだ。
(さて......アグナムは確か演奏するときはいつも魂を込めていたな...。)
俺が演奏中のアグナムの気持ちを理解しようと気持ちを落ち着かせ、出来るだけ無の心に近づけさせようとした。
そして────────
「────うん。それじゃっ!」
突然夜椿が一斉に楽器を鳴らし、何故か火花が撒き散らされた。
夜椿の奇行に驚き、俺を含め会場が静まり返る。
〜三人称side〜
『よしっ! 本当は調整するだけだったが! 余興ついでに演奏してやる! お前達ィ、盛り上げてくれよぉぉぉおおお!!』
観客「ウオオオオオッ! ヨツバァァァアアア!!」
観客の歓声を合図に夜椿は力一杯演奏を始める。
奏でられる曲に題名はない。
夜椿が赴くままに、感じたままに弾かれただけの音。
しかしそれは音楽になり、確実に観客の心を魅了していた。
その音色は様々な思いが込められてるように感じ取れる。
前世で得た苦しい思い、悲しい思い。
箱庭で得た嬉しい思い、楽しい思い。
様々な感情が交差するこの音は聴く者の耳を傾け、引きつけ、惹きつける。
そんな心地よくもありながら荒々しい音色を観客は楽しんでいた。
曲の受け取り方は千差万別。
満足する者もいれば、少し物足りないと思う人もいる。
しかしこれはデモンストレーション。
まだまだ時間はタップリある。
まだまだ夜椿は演奏し続ける。
マグマのように燃え上がるような曲………。
水面のように落ち着く曲………。
風のように安らぐ曲………。
大地のように温かく包み込んでくれる曲………。
誰もが聞き惚れながらも、演奏は時間が許す限り続く………。
(いつの間にか勝手に演奏が始まりやがった............。)
恭弥の存在を無視して。
(まぁいいや、実害があるわけでも無いし練習しとこ。)
自身の存在を忘れられ、いつの間にか話が進む。
普通の人間だったらまず良く思わない状況を肉体に実害が無いという理由だけで無視する男。
自分勝手であり、マイペースに生きる。
それが新神恭弥である。
・・・・・・・・ついさっきまで夜椿に翻弄されていたが。
そしてそんな恭弥を見つめる男が一人────────
(んー、この状況でそんな反応をするあたり流石恭弥くん。
────────新神ミカである。
いかがだったてしょうか?
次の話は速く投稿出来るように頑張ります。
いや、ホント。(汗