3×3=μ's(さざんがミュ~ズ)   作:スターダイヤモンド

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『μ's』で『パ○クブーブー風』

 

 

 

 

がらがら…

 

穂乃果「たっだいまぁ!みんなぁ、ジュース買ってきたよぅ」

 

凛「今、帰ったにゃ~!」

 

 

 

海未「お疲れさまです…って…穂乃果!?…どうしたのですか?その仔犬は…」

 

 

 

穂乃果「あっ!海未ちゃん…この犬は校門の前に…」

 

凛「ポイ捨てされてにゃ…」

 

 

 

にこ「言い方!…まったく空き缶じゃあるまいし…」

 

海未「つまり…拾ってきた…というわけですか?」

 

絵里「それはいいけど…部室に連れてきて…どうするつもり?」

 

 

 

穂乃果「…飼う?」

 

 

 

海未「飼えません!!」

 

 

 

穂乃果「…だよねぇ…でも、どうするのさ?このまま見殺しにしろっていうの?」

 

海未「そ、そうは言ってませんが…」

 

にこ「飼うなら自分の家で飼いなさいよ。部室で飼うなんて無理だから」

 

 

 

凛「う~…無力にゃ!…欲しい、欲しい!愛する人を守れるだけの力が欲しいにゃ!」

 

 

 

花陽「急に来たねぇ…」

 

真姫「そもそも人じゃないでしょ…」

 

穂乃果「飼いたいよぅ、飼いたいよぅ…ことりちゃんも花陽ちゃんもそう思うでしょ?」

 

 

 

ことり「えっ!」

 

花陽「へっ?」

 

 

 

絵里「人に自分の意見を押し付けないの!」

 

凛「でも、もう名前も付けちゃったし…」

 

花陽「名前?」

 

 

 

穂乃果「『No brand dog』」

 

 

 

花陽「確かに…雑種っぽいけど…」

 

 

 

凛「略して『ノーブランドー』」

 

 

 

にこ「なに、その『ディオ=ブランドー』みたいな感じ…」

 

真姫「略せてもいないわよ…」

 

 

 

穂乃果「海未ちゃん、お願い!穂乃果、いい子になるから!大嫌いなランチパックも頑張って食べるから!」

 

凛「凛も大嫌いなラーメン、文句言わずに食べるにゃ!」

 

 

 

海未「『饅頭怖い』ですか!!」

 

 

 

穂乃果「なんでダメなのさ!?」

 

海未「あなたたちに躾ができるハズはありません」

 

 

 

凛「え~…でも、かよちんだってアルパカの世話をしてるんだよ!犬の世話ぐらいできるにゃ!」

 

 

 

絵里「まったく別の話でしょ」

 

 

 

穂乃果「確かに『まりも』の時はうまくいかなかったけど…」

 

 

 

海未「それです!まりもが育てられない人が、犬など育てられるハズがありません!」

 

ことり「あはは…」

 

 

 

穂乃果「いいじゃん、こんなに可愛いんだから…ね?ことりちゃん、花陽ちゃん」

 

 

 

ことり「えっ…う、うん…それは可愛いけど…」

 

花陽「うん…可愛いけど…」

 

 

 

真姫「可愛いからって…それだけの理由で育てるのは安易すぎるわ」

 

希「真姫ちゃんの言う通りやで」

 

 

 

犬「ワン!」

 

 

 

穂乃果「ツー、スリー、フォー、みんなこっちです!!」

 

凛「ほら、もう『これサム』の歌詞も覚えたにゃ!」

 

 

 

にこ「無理矢理すぎるでしょ!」

 

 

 

穂乃果「え~いいじゃん、いいじゃん!お願い!」

 

海未「とにかくダメなものはダメです。言うこと聞きなさい!」

 

 

 

穂乃果「もう!海未ちゃんの青鬼!悪魔!人殺し!」

 

 

 

海未「…人は殺してません!…いえ、鬼でも悪魔でもありませんが…」

 

真姫「日頃の私怨が含まれてるわね…」

 

 

 

 

凛「海未ちゃんの大和撫子!山ガール!文武両道!」

 

 

 

希「それ、褒めとるやん…」

 

花陽「だね…」

 

 

 

穂乃果「ふん!海未ちゃんなんて、もう地球にぶつかりそうになった隕石を食い止めて、死んじゃえばいいんだ!」

 

 

 

真姫「だいぶ英雄的な死に方をするのね…」

 

にこ「全世界から大尊敬じゃない」

 

花陽「教科書に乗っちゃいます!」

 

ことり「良かったね!海未ちゃん!」

 

海未「勝手に殺さないで下さい…」

 

 

 

凛「死んじゃえ、死んじゃえ!海未ちゃんなんか死んじゃえ!」

 

 

 

海未「凛!なんて言い種(ぐさ)ですか!」

 

 

 

凛「じゃあ生きちゃえ。海未ちゃんなんて、独りで何千年も何万年も生き続きるがいいにゃあ!」

 

 

 

海未「それはそれで、きついですね…」

 

 

 

凛「そして滅びゆく人類の行く末を、海未ちゃんが見届けちゃえばいいにゃ!」

 

 

 

にこ「なにそれ?」

 

花陽「凛ちゃん、昨日、花陽の家にある『火の鳥』を読んだから」

 

希「なるほど…やね」

 

絵里「…ハラショー…」

 

海未「とにかく、ダメなものはダメなんです!」

 

 

 

穂乃果「あっそう!海未ちゃんなんて、もう、生理的に大嫌いだ!」

 

 

 

絵里「もはや犬は関係ないのね」

 

にこ「それなら、最初から嫌いだった…ってことじゃない」

 

 

 

絵里「いい?穂乃果も凛も…動物っていうのは、そんな軽々しい気持ちで飼っちゃいけないの」

 

 

 

穂乃果「うっぐ…」

 

凛「ひっぐ…」

 

 

 

海未「な、なにをしてるのですか?」

 

 

 

穂乃果「男泣きだよ」

 

凛「背中で泣いてみたにゃ」

 

 

 

希「男やないし」

 

にこ「こっち向いてるし」

 

 

 

海未「わかりました…穂乃果、凛…それほど言うなら、飼うのを認めましょう!」

 

 

 

一同「えっ?」

 

花陽「ミトメチャウノォ?」

 

 

 

海未「そのかわり、最後まで責任をもってくださいよ!」

 

 

 

穂乃果「ありがとう、海未ちゃん!穂乃果、この犬をボロボロになるまで飼い潰すよ」

 

 

 

絵里「飼い潰す…って」

 

海未「スニーカーみたいに言わないで下さい」

 

 

 

凛「良かったにゃ!ノーブラッド、ずっと一緒にいられるにゃ!」

 

 

 

ことり「あれ?さっきノーブランドーって…」

 

真姫「覚えられないなら、そんな名前やめなさいよ」

 

希「ノーブラッド…って血ぃ無いやん」

 

 

 

犬「くぉ~ん…」

 

 

 

凛「ダメにゃ、ダメにゃ!そんなに舐めたらダメにゃ!臭いし不衛生にゃ」

 

 

 

にこ「ちょ、ちょっと待ちなさい!」

 

凛「にゃ?」

 

にこ「…アンタ、犬…嫌いでしょ!」

 

 

 

凛「そんなこと…ハッ!!そうだった!…凛は猫派だったにゃ…」

 

花陽「アレルギー出ちゃうけどね…」

 

 

 

凛「じゃあ、いらないや」

 

穂乃果「それじゃあ、無理かぁ」

 

 

 

一同「はぁ?」

 

 

 

凛「さぁ、どこへでも旅立つがいいにゃあ!」

 

穂乃果「短い付き合いだったけど、りっぱな野良犬になるんだよ…」

 

凛「世知辛い世の中を、逞しく生き抜くんだにゃ!」

 

穂乃果「じゃあ『ワンダーゾーン』で『ワンダフルラッシュ』な日々を送ってね!」

 

 

 

海未「…」

 

 

 

ほのりん「アディダス!」

 

 

 

にこ「そこは『アディオス』でしょ!!」

 

 

 

 

 

 

ことり「♪ちゅんちゅん」

 

 

 

 

 

~『μ's』で『バ○クブーブー風』 完~

 

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