3×3=μ's(さざんがミュ~ズ)   作:スターダイヤモンド

53 / 55
『ようりこまる』で『ジ○ンポケ風』

 

 

 

 

花丸「どうして、ここのエレベーターは全然来ないズラ。これから大事な商談があるっていうのに…これじゃあ間に合わないズラよ…」

 

花丸「う~…こんなときに限って、46階にいる…早く降りてくるズラ~!!」

 

 

チーン…

 

 

花丸「あ~…よかった!何とか間に合いそうズラ…」

 

 

バタバタバタ…

 

 

梨子「すいません!乗ります!乗ります!ごめんなさ~い…」

 

 

 

花丸「む?」

 

 

 

梨子「あぁ…間に合ったぁ!…あれ?花丸ちゃん?」

 

花丸「あっ…梨子ちゃん?」

 

梨子「気付いてくれて…助かったよ…」

 

花丸「それは良かったズラ」

 

梨子「ここのエレベーターって1本逃すと、なかなか来ないでしょ?これ逃すと、待ちくたびれちゃうもんね?」

 

花丸「それはこっちの台詞ズラ…マルもずっと待ってて…これでやっと上に行けるズラ」

 

 

バタバタバタ…

 

 

曜「ちょっと待って!」

 

 

 

花丸「えっ!もう1人来たズラ?」

 

 

 

曜「梨子ちゃん!話を聴いて!」

 

 

 

梨子「曜ちゃん?」

 

花丸「ズラ…」

 

 

 

 

曜「梨子ちゃん、行かないで!」

 

 

 

花丸「ズラ?」

 

 

 

梨子「曜ちゃんとのお話はもう終わったでしょ?…さようなら…」

 

曜「ちょっと待って!まだ終わってないよ」

 

梨子「私の中ではとっくに終わってるの…」

 

曜「どうして?悪いとこあったら直すから!」

 

梨子「いい加減にしてよ…」

 

曜「梨子ちゃん…」

 

梨子「だったら、この際はっきり言わせてもらうけど…」

 

 

 

花丸「えっと…ふたりの間に何があったか知らないけど…この状況で続けるズラ?…マルは上に行きたいズラよ…時間が…」

 

 

 

梨子「あっ!そうだよね…マルちゃん、ごめん!すぐに終わらせるよ」

 

 

 

花丸「えっ?梨子ちゃんは降りないズラ!?この状態で降りないズラか!?」

 

 

 

梨子「えっ?…だってこのエレベーターなかなか来ないから…」

 

花丸「いやいや、だからって…」

 

梨子「わかった…じゃあ、開けたままでいいから…」

 

花丸「それも困るズラ…」

 

曜「花丸ちゃん、安心して。すぐ終わらせるから」

 

花丸「じゃあ、もう早くするズラ」

 

 

 

曜「梨子ちゃんは、今回の件で誤解してることが10個あるの!」

 

 

 

花丸「多い!長くなるズラねぇ…マル、時間ないズラ」

 

 

 

梨子「10個?だったら、ひとつずつ言ってみてよ!」

 

 

 

花丸「訊く!?…それ、今、訊くズラか?…」

 

 

 

梨子「悪いけど…曜ちゃんは私にとって…もう過去の人なの!」

 

曜「過去って?私は前に進みたいんだよ」

 

梨子「無理だよ…」

 

曜「無理じゃない!同じ傷を負った者同志じゃん!私は梨子ちゃんと前に進みたいの!」

 

花丸「同じ傷?」

 

梨子「私は上に行きたいの!…ねぇ、もういい加減にしようよ…これ以上はマルちゃんに迷惑掛かっちゃうから…」

 

 

 

花丸「もう相当掛かってるズラ…時間がないって…」

 

 

 

梨子「悪いけど、曜ちゃんにはもう、うんざりしてるの。顔も見たくない!二度と止めないで…さようなら…」

 

 

 

ドア シマリマス

シマルドア ゴチュウイクダサイ

 

 

 

曜(!!)ドア ガシッ!

 

 

 

 

曜「マルちゃん!何で開けておいてくれないの?閉まっちゃったら、話できなくなっちゃうじゃん!」

 

 

 

花丸「めんどくさい!めんどくさいズラ!こんなくだらない揉め事は、外でやるズラよ!マルは大事な商談あって急いでるズラぁ」

 

 

 

曜「梨子ちゃん、考え直してよ!」

 

梨子「マルちゃん…ちょっと、まだ掛かりそうだから、私たちのこと気にしないで先に行ってて」

 

 

 

花丸「でも…それなら降りてくれないと…」

 

 

 

曜「梨子ちゃん、結婚しよう!」

 

 

 

梨子「結婚!?」

 

 

 

花丸「け、結婚!?…いきなり、聞き捨てならない話になってきたズラ…」

 

 

 

曜「マルちゃん、急いでるんだよね?」

 

 

 

花丸「う、うん…大事な商談があるズラ」

 

 

 

曜「だったら、もう早く行った方がいいよ?」

 

花丸「い、行くズラよ…」

 

曜「うん…あとはこっちの話だから…」

 

花丸「あとも先も…マルは最初から関係ないズラ…じゃあ…行くズラよ…」

 

 

 

梨子「結婚は無理だよ!だって…私には他に好きな人がいるし…」

 

 

 

花丸「あぁ!!ほ~ら!まだとんでもない爆弾が残ってたズラ…。好きな人がいるズラか?…誰?誰?…ここまで来たら最後まで見せてもらうズラ」

 

 

 

曜「ん?」

 

梨子「はい?」

 

 

 

花丸「えっ…あっ…続きをどうぞズラ!」

 

 

 

梨子「…えっと…だから諦めて!」

 

曜「そんなのウソだよ!梨子ちゃんは、千歌ちゃんが果南ちゃんに走ったから…だからその寂しさをまぎらわそうとしてるだけで…」

 

梨子「関係ないよ」

 

 

 

曜「関係あるよ。最初に千歌ちゃんに盗ったのは、梨子ちゃんなんだから!」

 

 

 

花丸「ややこしくなってきたズラぁ♡」

 

 

 

梨子「だから、それなのに、どうして私と結婚するって話になるの?フラれた者同志、仲良くしましょう…ってこと?そうやって傷を舐め合っても、虚しいだけだもの」

 

 

 

曜「違うよ。気がついたんだよ!私が本当に好きだったのは梨子ちゃんだったんだって!私は梨子を幸せにしたいだけ!それさえできれば、梨子ちゃんの過去なんて気にしないよ」

 

 

 

花丸「おぉ!よく言った!曜ちゃんを応援したくなってきたズラ!」

 

 

 

梨子「と、とにかく、曜ちゃんの気持ちはうれしいけど…悪いけど私には、その気持ちを受け入れる自信がないの。だから…さようなら…」

 

 

 

花丸「ちょ…ちょっ…ちょっと待ったズラぁ!梨子ちゃん、自分に正直になるズラよ!」

 

 

 

梨子「えっ?花丸ちゃん…」

 

花丸「梨子ちゃんは、何かを隠してるズラ!曜ちゃんを傷つけないように、敢えて冷たくしてるズラ!本当にそれでいいズラか?」

 

梨子「…ありがとう…でも、もういいの…さようなら…」

 

 

 

ドア シマリマス

シマルドア ゴチュ…

 

 

 

花丸「あっ!」

 

 

ピッ!

 

 

花丸「あ~…もうちょっと!どうして、こんなとこでボーッとしてるズラ!」

 

 

 

曜「えっ?」

 

 

 

花丸「あ~!もう!ちょっと!どうしてマルが止めてるズラ!そこは曜ちゃんが止めないと!」

 

 

 

曜「あっ!そうだよね!」

 

 

ピッ!

 

 

花丸「いや、この階のボタンを押してどうするズラ!行ったあとに戻ってくるの待つズラか?どう考えても、梨子ちゃんを連れ戻す場面ズラよ!…ほら、梨子ちゃんは、あっちに行くズラ…」

 

 

 

梨子「…」

 

 

 

花丸「梨子ちゃんも、ちゃんと気持ちをぶつけるズラよ」

 

 

 

梨子「だから…私…善子ちゃんと付き合ってるの」

 

 

 

曜「えっ?」

 

花丸「えっ?」

 

 

 

梨子「だから、本当に強がりとかじゃなくて、ちゃんとした…正式にさよならなんです」

 

 

 

曜「あ…そうなの…」

 

 

 

梨子「…だから…ごめんなさい…これで本当にさようなら」

 

 

 

曜「ちょっと待った!」

 

 

 

花丸「いや…さすがに曜ちゃん、無理ズラよ…」

 

 

 

曜「私も上に行くんだ…」

 

 

 

花丸「えっ…ちょっ…えっ?…曜ちゃん、乗るズラか?」

 

 

曜「だって、これ1階行っちゃったら、なかなか戻って来ないんだもん」

 

 

 

花丸「何階に行くズラ」

 

 

 

梨子「52階」

 

曜「同じく」

 

 

 

花丸(マルと同じズラ…)

 

 

 

ドア シマリマス

シマルドア ゴチュウイクダサイ

 

 

 

梨子「…」

 

曜「…」

 

 

 

梨子「…」

 

曜「…」

 

 

 

梨子「…」

 

曜「…」

 

 

 

花丸(う~ん…気まずいズラぁ…)

 

 

 

 

 

~『ようりこまる』で『ジ○ンポケ風』完~

 

この作品の内容について

  • 面白い
  • 普通
  • つまらない
  • 1話、1話分けた方がいい
  • Aqoursの話が少ない!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。