3×3=μ's(さざんがミュ~ズ)   作:スターダイヤモンド

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No Brand Girls

 

 

穂乃果「ねぇねぇ『バンド』ってやってみたくない?」

 

花陽「来ましたね…『唐突』シリーズ」アハハ

 

穂乃果「歌って、踊って、楽器も出来たら最高じゃん!」

 

花陽「それはそうですけど…」

 

凛「穂乃果ちゃん、楽器、できるにゃ?」

 

穂乃果「ううん、できない」キッパリ

 

凛「それじゃ、無理にゃ」

 

穂乃果「だから、願望だってば、願望!」

 

花陽「まぁ、やってみたい!って気持ちは大事ですけどね」

 

穂乃果「でしょ?でしょ!」

 

凛「楽器かぁ…真姫ちゃんくらいしか思い付かないにゃ」

 

花陽「そうだね。真姫ちゃんは『キーボード』決定だね!」

 

穂乃果「一応、海未ちゃんも『箏≒(お琴)』とかできるよ!」

 

花陽「あっ、そっか!」

 

凛「でも、それだと和楽器バンドみたいになるにゃ」

 

花陽「まぁ、悪くはないと思うけど。今、そういの流行りだし」

 

穂乃果「凛ちゃんは『マラカス』だね!」

 

凛「にゃ~!!言うと思った!他のがいいにゃ!」ブーブー

 

花陽「う~ん…でも凛ちゃんは、やっぱりリズム系のイメージはあるかな?」

 

凛「リズム系?」ハテ

 

穂乃果「ある、ある!なんとなくだけど、やるなる打楽器っぽいよね?」

 

凛「え~じゃあ、凛は『ドラム』?」

 

花陽「『ドラム』は希ちゃんじゃないかな?」

 

穂乃果「あぁ!」

 

凛「なるほど!」

 

花陽「完全に見た目の雰囲気からだけど。バンマスっぽいっていうか…」

 

穂乃果「うん、安定感があるもんね!」

 

凛「ドッシリ!」

 

花陽「そ、そこまでは言ってないけよ…」アセアセ

 

凛「じゃあ、凛は?」

 

花陽「『パーカッション』…かな」

 

凛「『パーカッション』?」ハテハテ

 

花陽「『マラカス』もそうだけど『タンバリン』叩いたり『笛』を吹いたり…」

 

凛「サンバ?」

 

穂乃果「それだ!!『豆2』のイメージがあるからかな?」

 

花陽「そうだね!きっと、それが理由だ」サンバジャナイケドネ

 

凛「そうなんだ~!かよちんがそう言うなら、凛は『パーカッション』担当でいいにゃ~」ニコッ

 

花陽「うん」ニコッ

 

凛「穂乃果ちゃんは?」

 

花陽「やっぱり『リードギター』じゃないかな?」

 

穂乃果「だよね!」ブイ

 

凛「なんか、その余裕がムカつくにゃ」

 

花陽「ははは…」リンチャン…

 

穂乃果「でも、ほら、私、地味に一定のリズムを刻むのとか、できなさそうだし」

 

凛「うん、落ち着きないから無理にゃ!!」

 

穂乃果「え~、凛ちゃんには言われたくないよぅ」イジイジ

 

花陽「えっと…でも、穂乃果ちゃんの『リードギター』は納得だよ。誰も文句言わないんじゃないかな?」

 

穂乃果「でしょ?」

 

花陽「だとすると『ベース』は海未ちゃんだね」

 

穂乃果「海未ちゃん?」

 

花陽「『ベース』が地味だとは言わないけど、控えめな海未ちゃんには適任だと思うんだ。『箏』も弦楽器だし。それにドラムとベースがしっかりしてないと、バンドって締まらないし」

 

凛「わかる気がするにゃ」

 

穂乃果「海未ちゃんは、ギターを持ったら持ったで『はっちゃけそう』だけど、普段の性格を考えれば、それくらいが丁度いいかもね」

 

花陽「『ギター』『ベース』『キーボード』『ドラム』『パーカッション』…これだけいれば、バンドって充分じゃないかな?」

 

凛「でも、まだ4人も残ってるにゃ」

 

花陽「考えてみれば、9人って結構、ビッグバンドだよね?」

 

凛「スカパラみたいになるにゃ」

 

穂乃果「あぁ…なら『サイドギター』もいた方がいいよね?」

 

花陽「そうすると…にこちゃんかな」

 

穂乃果「どうして?」

 

花陽「いや、なんとなく…フロントマンっぽいっていうか…」

 

凛「穂乃果ちゃんと同じで、後ろでジッとしてる感じじゃないもんね」ニヤッ

 

穂乃果「あはは…相変わらず凛ちゃんは、にこちゃんに厳しいね!」

 

花陽(穂乃果ちゃんも、軽くディスられてるんだけど…)

 

穂乃果「あとは…」

 

凛「ことりちゃん…絵里ちゃん…」

 

穂乃果「ことりちゃんかぁ…」

 

花陽「私は『マリンバ』なんか似合うんじゃないかと」

 

凛「『ヤマンバ』?」

 

穂乃果「それは海未ちゃんじゃない?」

 

 

 

花陽「…」

 

凛「…」

 

 

 

穂乃果「わ~!今のはノーカンで!」ナシナシ!

 

凛「『穂乃果ちゃんが、海未ちゃんのことをヤマンバって言ってた』…と」カキカキ

 

穂乃果「凛ちゃ~ん、あとでラーメン奢るからさ」スリスリ

 

凛「うむ、それなら許してあげよう!」エッヘン!

 

花陽(元と言えば、凛はちゃんが悪いんだけどね)

 

穂乃果「えっとヤマ…じゃない…『マリンバ』ってどんな楽器だっけ?」

 

花陽「大きな木琴みたいなやつ。上手な人だと、バチを6本くらい同時に操って、演奏するんだよ」

 

穂乃果「あぁ、あれか!」

 

花陽「『ビブラフォン』でもいいかな」

 

凛「なるほど。あの弾むような柔かで優しい音色と、ことりちゃんの雰囲気は、確かにベストマッチにゃ!」

 

穂乃果「うんうん。わかるわかる」

 

花陽「ちょっとバンドっぽくないかも…だけどね…」

 

凛「仕方ないにゃ。9人もの大所帯なんだから」

 

穂乃果「そうだね。あとは…」

 

凛「絵里ちゃん?」

 

花陽「絵里ちゃんは絶対、これ!」

 

凛「?」

 

穂乃果「なになに?」

 

花陽「『サックス』!」

 

穂乃果「えっ?セッ…」

 

花陽「『サックス』です!!」ムッ…

 

凛「『穂乃果!あなたって人は破廉恥過ぎます!!』」ニヤニヤ

 

穂乃果「いや、いや…凛ちゃん、そこで海未ちゃんの真似しなくても…」オロオロ

 

凛「まぁ、希ちゃんがいたら、穂乃果ちゃんとおんなじ事、言ってたと思うけど」ニャハ

 

穂乃果「たははは…」

 

凛「でも、かよちんの言うこと、よくわかるにゃ!」

 

花陽「そう?」

 

穂乃果「女性のサックス奏者って、メチャクチャ色気があるよね!セクシー!っていうか、エロ格好いい!っていうか」

 

凛「うん、μ'sのメンバーで一番似合うかも」

 

花陽「わかってくれたなら、嬉しいな!」エヘッ

 

穂乃果「なんでだろうね。トランペットだと、そんな感じにはならないのにね?」

 

花陽「サックスは異性を抱き締めるように演奏するから…かな?」

 

穂乃果「おぉ!」

 

凛「かよちん、するどいにゃ!」

 

花陽「えへへ…わかんないけどね」

 

穂乃果「これで全員?」

 

凛「にゃ?かよちんがまだにゃ!」

 

穂乃果「あ、花陽ちゃん…」

 

花陽「わ、私?私はいいよ…なんにも似合う楽器なんてないし」

 

穂乃果「え~そんなことないよぅ」

 

花陽「あるよ…」

 

穂乃果「例えばさ…」

 

花陽「例えば?」

 

穂乃果「『カスタネット』とか」

 

凛「タン、タン、タタン!」

 

穂乃果「園児の前でやってそうでしょ?」

 

凛「すっごく似合ってるにゃ~!」ニコニコ

 

花陽「うぅ…それはいくらなんでも…」ハズカシイ

 

穂乃果「じょ、冗談だよ」

 

凛「そうにゃ!そうにゃ!」

 

花陽「いいんだ…どうせ花陽なんか…」

 

穂乃果「お…『オカリナ』!」

 

凛「あ、それにゃ!」

 

花陽「『オカリナ』?」

 

穂乃果「これならどう?」

 

凛「うん、わかるにゃ!」

 

花陽「『カスタネット』よりはいいけど…バンドの楽器としては弱くないかな?」

 

凛「う~ん…」

 

穂乃果「『チューバ』…」

 

花陽「えっ!?」

 

凛「『ユーフォニウム』…」

 

花陽「えっ!?」

 

穂乃果「『スーザフォン』」

 

花陽「完全に花陽の体型だけで口にしてますね…っていうか、それだとバンドはバンドでもマーチングバンドです!」プンプン

 

穂乃果「だよね…」

 

凛「じゃあ『ウクレレ』は?」

 

花陽「『ウクレレ』?」

 

穂乃果「『バンジョー』」

 

花陽「『バンジョー』?」

 

凛「『バラライカ』」

 

花陽「『バラライカ』?…う~ん、もういい…」ドヨーン

 

凛「う、うそにゃ!」

 

穂乃果「ちょっと、調子に乗りすぎた…」

 

花陽「…なんて…」

 

穂乃果「おぉ!さすが花陽ちゃん!」

 

凛「凛はやっぱり、かよちんのことが大好きにゃ!」

 

花陽「えっと…それなら花陽は…マネージャーがいいです!!」ビシッ

 

穂乃果「ダメだよ!花陽ちゃんにも、きっとピッタリの楽器があるよ」

 

凛「そうにゃ!そうにゃ!」

 

花陽「無理しなくていいもん!」

 

穂乃果「じゃあ…ボーカル…とか」

 

凛「なくはないけど…」

 

花陽「楽器じゃないし」

 

穂乃果「い、いや、諦めちゃダメだ!」

 

凛「そ、そうにゃ!諦めたら、そこでゲームは終わりにゃ!」

 

 

 

穂乃果「う~ん…」

 

凛「う~ん…」

 

 

 

花陽「…」

 

 

 

穂乃果「ハープ…」

 

凛「えっ?」

 

穂乃果「そうだよ!ハープだよ!」

 

凛「ハーブ?ミントとかタイムとか?」

 

穂乃果「違うよ、ハープ!竪琴だよ」

 

凛「にゃ~!それはかよちんにピッタリにゃ!」

 

花陽「ハープ…」

 

穂乃果「花陽ちゃんと言えば?」

 

凛「白米天使!」

 

穂乃果「天使と言えば?」

 

凛「ハープにゃ!」

 

花陽「ご、強引だよ…」

 

穂乃果「いいの!いいの!」

 

凛「ピッタリだと思うにゃ」

 

花陽「ま、まぁ、凛ちゃんがそういうなら…」パナッ

 

凛「うん!」ニャハ

 

穂乃果「よし!これでメンバーは揃った!」

 

凛「メンバーは揃った?」

 

穂乃果「どうかな?μ's第二章は、女子高生がバンドを組んで、世界を目指すっていう物語は…」

 

花陽「いやいや、既にそういうのあるよ」

 

穂乃果「あるの?」

 

花陽「うん…『け○おん!』っていうのが…」

 

穂乃果「ちっ!一歩遅かったか…」

 

花陽「遅いもなにも…」

 

穂乃果「じゃ、じゃあさ、これはどう?このバンドメンバーでリズムゲームを作るとか」

 

花陽「それも、もう、あるよ」

 

穂乃果「あるの?」

 

花陽「『ガール○バンドパーティー』」

 

穂乃果「あぁ!聴いたことある!略して『ガルパン』っていうヤツだ!」

 

花陽「う~ん…ちょっと違う…」

 

凛「全然違うにゃ…」

 

穂乃果「そっか…ダメかぁ…やっぱ、穂乃果たちにバンドは無理かな」

 

花陽「そ、そういうわけじゃないと思うけど…」

 

凛「そもそも願望って言ってたにゃ」

 

穂乃果「うん、そうなんだけど。言ってる途中で気付いちゃったんだ」

 

花陽「?」

 

凛「?」

 

花陽「だってさ…私たち、宣言しちゃってたんだもん」

 

凛「宣言?」

 

穂乃果「その曲でライブもしたし」

 

花陽「えっ?そんなことしたっけ?」ナンノコト?

 

凛「にゃ?」

 

穂乃果「穂乃果はそのあと倒れちゃったけど…」

 

 

 

花陽「?」

 

凛「?」

 

 

 

穂乃果「『No Band Girls(ノー バンド ガールズ)』だって……」

 

 

 

花陽「…」

 

凛「さ、寒いにゃ…」

 

花陽「これで熱帯夜も、少し過ごしやすくなるかな」

 

穂乃果「花陽ちゃん…ひどい…」シクシク

 

 

 

 

 

おあとがよろしいようで…。

 

 

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  • つまらない
  • 1話、1話分けた方がいい
  • Aqoursの話が少ない!

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