どちらでも問題ありませんが。
K[さて、夕立に報告が行った辺りで前回は中断したな。どうする?]
張[それはもちろん連絡してもらうけど、どういうことよ!]
明[大神くんが死んだなんて、いきなりすぎませんか?]
立[とにかくLINEで連絡してすぐにみんなで向かうっぽい!]
川[待ちなよ。連絡を受けるのは良いとして、移動はやっぱり別々になる?]
K[・・・収入を考慮したいところだが、面倒だしまとめて移動してくれ。一人で移動してやりたいことがあるって奴はそれで構わん。ただし、他のことをやってからだった場合は現場に到着するのが遅くなるから気を付けろ。大神のことは現場に到着したら情報をくれてやる]
明[では皆さん、個人で移動したいという人はいますか?・・・いないようですので全員で移動します]
K[了解した。いろいろと聞きたいことはあると思うが、さっさと現場に行け]
張[あ、ちょっと待って。移動するとしたらパトカーになると思うんだけど、そのパトカーをいじってもいい?]
K[?いじるってどういうことだ?魔改造でもする気か?]
張[そんな感じね。もしかしたら教団の車とカーチェイスすることもあるかもしれないし、ブーストできるようにしたいの]
K[改造か・・・、携帯とかパソコンとかの電子機器ならともかく車か・・・。うーん、電子工学のロールに二回成功したら許可しよう。スピードを制御している箇所を見つけられ、リミッターを解除できるようになる。ただし、ブーストで限界突破したいなら運転技能をマイナス補正付きで成功しなきゃならん。あ、連絡したんだったらSAN値チェックしないとな]
【SAN値チェック 夕張 SAN 34→17 成功
川内 SAN 55→38 成功
明石 SAN 50→25 成功】
連絡をして20分後、夕立は他の三人と合流した。
「夕立さんには言いたいことはたくさんありますが、とにかく先に事件が起きたという場所に行きましょう」
「移動手段はどうするの?さすがにタクシーで行くってわけにはいかないでしょうし」
「警察署のパトカーでも借りたらいいんじゃない?」
「だったらすぐに向かうっぽい!」
「一般人を勝手にパトカーに乗せてもいいの?」
「早蕨さんが責任取ってくれると思う!」
【魔改造 夕張 電子工学 90→16・34 成功・成功】
とある高速道路に何台ものパトカーと一台の救急車が停まっている。円を描くかのように停まっている車の中心にはバイクの残骸と、原型を留めていない人間の死体だった。
「・・・こいつはひでえな」
早蕨警部補はつぶやいた。風が煙草の煙を運ぶが、鉄の匂いは一向に薄くならない。肉が腐ったような胸糞の悪くなる感じがする。それだけでなく、死体の状態が見る者に嫌悪感を与える。
身体は腰の辺りから二つに別れ、内臓ははみ出ている。その内臓もぐちゃぐちゃになっていて何の器官かすら分からない。別れてしまっている上半身と下半身もチェーンソーで斬られたんじゃないかと思うくらい荒く切り刻まれている。四肢は辛うじて繋がっているものの皮一枚だ。グロテスクすぎてテレビならモザイクをかけざるをえない。
「さすがにこれは『俺たち』の管轄だな。連絡しちまったが、夕立は帰したほうが・・・いや、最初の段階できついのを見せたほうが今後のためか」
殺人事件の現場で独り言を言っていると車の走行音が聞こえてきた。現場保存のために近辺の高速は封鎖しているので来るとしたら警察関係者くらいのものだ。
一台のパトカーがやってきた。
「早蕨さーん!」
パトカーから出てきたのは夕立だった。不思議なことに助手席から走ってきた。
「来たか夕立、連絡した時はおかしな反応をしていたがどういう・・・」
助手席以外のところから夕張、明石、川内が出てきた。運転していたのは夕張のようだ。
「・・・・・・・・」
走って来る夕立に向かって早蕨が歩み寄る。お互いの手が届く距離になって夕立の胸ぐらを掴む。
「!!?」
「てめえ・・・外部の人間に警察のデータベースにハッキングさせ、パトカーを一般人に運転させただけじゃ飽き足らず現場に連れてくるとはどういう了見だ!!」
その声は現場にいたすべての人間に聞こえるほどの怒鳴り声だった。
「さ、早蕨さん、ちょっと待って・・・!」
夕張が呼びかける。
「事件の被害者は私たちの友人なんです!」
「ああ!?」
夕立の胸ぐらを掴んだまま三人のほうを向く。額に血管が浮き上がっていてかなり怒っていることが伺える。
「一体全体なんの冗談だくそが!」
「本当なんです!もし私たちの知り合いだとしたら被害者は身長が高く、身体はかなり鍛えられているはずです!」
「・・・オーケーオーケー、どうやら俺は面倒な部下のせいでストレスが溜まっていたようだ」
夕立から手を離して身体ごと他三人に向かいなおる。
「つーとあれか?お前らは被害者の身元を確認するためだけに来てくれたって認識でいいんだな?」
「まあそんなところかな」
他にも色々と手を出す気だが、それはもちろん言わない。
「それで、大神くんは・・・大神くんの遺体はどこにあるんですか?」
「ああ、あれなら」
明石が早蕨に訊いた。早蕨はすぐに口を開いて言おうとしたがすぐに止めた。
「どうしたんですか?」
険しい表情になった早蕨が言う。
「最初に言っておくぞ。絶対にあれは見ないほうが良い。死体を見ることに慣れてる俺でも吐き気がするほどアレはくそったれな気分になる。いいか?俺はちゃんと忠告した、あとはどうなっても知らねえぞ」
【心理学ロール 川内 心理学 85→??
明石 心理学 75→??】
川内と明石は早蕨が四人を気遣っているように感じた。
川[これって見たほうがいいのかな?]
明[でも見るに越したことはないと思いますよ]
早蕨の忠告に従わず四人は死体を見に行った。
大神 通の 無残な 遺体が そこにあった
それなりに長い付き合いで、どこにでもよくいるような「優しい人」、誰かを助けるために尽力する主人公のような性格の持ち主
大神は死んだ。助けられるなら皆助けたいと言っていた彼は今、四人の目の前で死んでしまっている。
「大神・・・くん・・・」
近しい人間の無残な死体を見てしまった四人はショックを受けた。
K[さて、分かっていると思うがSAN値チェックだ]
立[本当に大神さんなの?]
K[そうだ。幸か不幸か、顔の原型は残っていてアイデアをする必要がない。とりあえず先に処理しておくぞ]
【SAN値チェック 1/1D6】
【SAN値チェック 夕張 SAN 34→52 失敗
明石 SAN 50→04 クリティカル
川内 SAN 55→55 成功
夕立 SAN 54→15 成功】
【SAN値減少 夕張 34‐1D6=32】
あまりに現実離れした光景だったが、取り乱す人間はいなかった。
「現場保存に協力して頂き感謝する。その様子だと死体の身元は確認できたみたいだな」
ショックを受けている四人は声をかけられた。皮肉ったという感じではなく、ただ思ったことを言っただけという様子だ。手招きをして大神の遺体が見えない位置に誘導される。
「身元確認が完了したことだし、夕立はそいつらを家に帰してこい」
「・・・・・・・」
「おい聞いてんのか夕立、お前も帰れ」
「・・・い・・・・・・る・・・」
「あ?なんだって?」
頭一つ分の高さにある早蕨の顔に向かって夕立が叫ぶ。
「絶対に!残る!!」
先ほどの早蕨の怒鳴り声に匹敵する声量が早蕨の鼓膜をビリビリさせる。
「て、てめえ・・・」
「大神さんの仇取るっぽい!だから帰らない!」
「いい加減にしろバカ!あれを見て分かっただろうが!てめえらがこの事件に関わるってことはアレと同じことになるかもしれねえんだぞ!」
「絶対に帰らないっぽい!絶対にかたき討ちする!」
【組み伏せ 早蕨 組み付き ??→72 成功】
素早い動きで夕立の手を取って地面に組み伏せた。
「・・・・・っ」
乱暴に組み伏せられた夕立は思わずうめく。
「いきなり何をするんですか!」
明石が二人のもとに駆け寄る。
「てめえみたいな弱っちいガキに何が出来るってんだ!その小さい身体でどうしようってんだ!」
【筋力対抗ロール 夕立VS早蕨 ??→28 成功】
早蕨の腕から抜け出して夕立は睨みつける。
「さっきのは油断しただけ!」
「たかが油断した程度で止められるお前に出来ることはないんだよ!」
互いに一歩も退かない。早蕨は帰らせようとして、夕立はそれに真っ向から反抗している。
「はいはい落ち着きなよ二人とも」
仲裁に入ったのは川内だった。
「二人とも少しはクールダウンしたら?早蕨さんもさ、別に邪魔してるってわけじゃないし関係者がこの場に留まるくらいなら許可してくれてもいいんじゃない?」
【言いくるめロール 川内 言いくるめ 85→43 成功】
「もし暴走しそうになったら私も手伝うからさ」
「・・・邪魔したら力づくで連れ出すからな」
早蕨は遺体の方へ歩いていく。
「びっくりしたあ。いきなり夕立ちゃんを地面に押し付けちゃうんだもの」
「早蕨さんの分からず屋!頑固おやじ!石頭!」
「聞こえちゃうよー。でも意固地すぎる気がするね、何か知ってるのかな?」
「分かりませんけど、早蕨さんを刺激するのはやめたほうがいいかもしれませんね」
K[何かすることはあるか?なかったら一気に時間を飛ばすが]
川[大神くんの遺体に目星をしてもいい?]
K[構わない。やるのは川内だけか?]
立[夕立もやるっぽい!]
明[私もやっておきます]
張[やめておくわ(残虐死体でSAN値がもっと減ったらマズイし)]
【目星ロール 川内 目星 85→91 失敗
夕立 目星 83→97 ファンブル
明石 目星 90→19 成功】
立[!!?]
K[・・・どうしてここで処理が面倒なことをするんだ。えー、失敗した川内は何も分からず、成功した明石は・・・大神の遺体がバイク事故でなるような傷ではないことがはっきり分かる。んで、ファンブった夕立は凝視しようとしたものの、さっきのやり取りのおかげで早蕨に意識が行った。何かしようとしたら基本的に早蕨のほうに意識が向かう、これ以上のペナルティはつけん]
明[ここは目星をしなくても良かったみたいですね]
数十分ほど早蕨を含めた警察官たちは捜査をしていた。しかし素人目に見ても進展しているようには見えなかった。
「あんまり進展してなさそうですね」
明石がつぶやいた。夕立は早蕨の指示で参加していない。四人は固まって邪魔にならないように待機している。
「邪魔しないとは言ったけど、ただここにいるだけっていうのもなあ」
「暇だよねー」
夕張の言葉を川内が引き継いだ。
「別に暇っていうわけじゃ」
「でもやることなくて手持無沙汰なのは事実だよね」
「・・・・・・・」
話していると早蕨が歩いてきた。
「捜査は難航している、概算だが朝になっても終わるかどうか分からん。現時点では何も分かっていない。提供できる情報があったら連絡してやるから帰れ」
先ほどまでの激昂した様子とは一転して淡々とした物言いだ。
「何か手伝えることはありませんか?」
「素人があんな現場で手伝えることがあると思いますか?」
「・・・・・・・・」
ぐうの音も出ない正論だった。
「っつーわけで、お引き取り下さい」
「でも・・・」
夕張は食い下がる。
【聞き耳ロール 夕張 聞き耳 84→76 成功
明石 聞き耳 90→20 成功
川内 聞き耳 25→04 クリティカル!
夕立 聞き耳 25→48 失敗
早蕨 聞き耳 ??→77 成功】
夕立を除いた四人は羽音に気付いた。普通の虫と同じくらいのものだが、それにしては何か変だ。
「何の音だ?」
四人は音の方向を見る。その方向には化け物が飛んできていた。化け物たちは真っ直ぐに五人に向かってきている。しかもかなりのスピードだ。
「お前ら避けろ!」
夕立を除いた四人は進行方向から脱出する。しかし夕立は音に気付かなかったので反応が遅れた。
「やれやれ」
いち早く移動することができた川内は夕立の手を引いて化け物に衝突しない位置まで連れていく。
化け物たちは五人のいた位置を通り過ぎて行き、大神の遺体のほうへ飛んでいった。
「・・・ぁ・・・!」
誰かが化け物に吹っ飛ばされたようだ、一台のパトカーが揺れた。
早蕨が真っ先にそちらへ駆け出していく。
「ゆ、夕立も行く!」
そのあとを追う形で夕立も走っていく。
「「「・・・・・・」」」
三人は一瞬だけ顔を見合わせたが、すぐにそちらへ走っていく。
現場には三体の化け物がいた。ハエのような羽、奇怪で触手のような頭、ハサミのような両腕、そして何よりも特徴的だったのは大きさだった。おおよそ人間と同じくらいの大きさのハエは「気味が悪い」の一言だった。
【神話生物との遭遇 1/1D8】
【SAN値チェック 夕張 SAN 32→05 クリティカル!
明石 SAN 49→09 成功
川内 SAN 54→94 失敗
夕立 SAN 53→28 成功】
【SAN値減少 川内 54‐1D8=47】
【アイデアロール 川内 アイデア 70→54 成功】
【発狂時間 1D10+4=8】
K[あー、最初の『一時的狂気』は川内だったか]
川[なにそれ?]
明[クトゥルフの醍醐味ですよ。一定以上のSAN値が一度に減ってしまうと狂気に陥るんです]
張[一時間に5ポイント以上で一時的狂気、五分の一以上で不定の狂気になるのよ。それぞれ内容が違うんだけど、基本的にロールプレイに制限がかかると思って大丈夫かな]
K[アイデアに失敗したら『目の前のことを理解できなかった』ってことで回避できるんだが、今回は成功しちまったからな。どうする、ランダムか自分で選ぶか]
川[んー、どれにしようかな。じゃあ・・・]
「・・・や・・・」
「川内さん?」
三体の化け物を凝視している川内に明石が声をかける。しかし
「夜戦!」
川内は化け物の一体に特攻した。距離を一気に詰めて一体に拳銃のアストラを発砲する。
【アストラ 川内 拳銃 80→56 成功】
化け物は避ける素振りを見せなかった。
【耐久ロール 化け物1 ??‐1=??】
化け物はほとんど応えた様子はなかった。
【斬りこみ 化け物1 ハサミ ??→22 成功】
化け物は自分を攻撃して来た川内に向かってハサミを振り下ろす。
【DEX対抗 早蕨 DEX×5→47 成功】
化け物のハサミが振り下ろされるよりも早く早蕨が間に入った。
【受け流し 早蕨 武道 ??→73 成功】
力を上手く受け流してハサミの攻撃に対応する。川内の手を引いて三人のもとまで下がった。
「手間かけさせんな!」
「離して!」
川内は早蕨の手を振り切って化け物のほうへ行こうとする。
【筋力対抗ロール 早蕨VS川内 ??→56 成功】
しかし早蕨のパワーに負けて足踏み状態だ。
K[さて、どうする?川内は殺人癖っつーかバーサーカー状態になっているからバケモノに攻撃するしかないが、他の連中は車に乗って逃げることも出来るぞ]
明[早蕨さんはどうするんですか?]
K[こいつは化け物と戦うぞ。川内から手を離して援護しながら戦うな]
立[夕立も残って戦うっぽい!]
張[私は回避にも振ってあるし、他の人に攻撃が行かないようにするわ]
明[うーん、私は戦闘技能がありませんからねえ。他の警察官が持っている拳銃を取って化け物に攻撃することはできますか?]
K[そうだな、警官が拳銃を持っていないってのもおかしいし良いだろう。だが拳銃を取るのに1ターン消費するからな]
川[パトカーとかが化け物と探索者を囲ってる感じだったらパトカーを盾に撃てるんじゃない?そうしたら化け物もわざわざ車を乗り越えてまで攻撃してこないだろうし]
K[一理あるな。んじゃ、幸運で攻撃されずに拳銃を取りに行けるか判定だ。
えー、行動順は川内、化け物1、明石、夕立、早蕨、化け物2、化け物3、夕張だ]
パトカーパトカーパトカーパト
ト カ
カ 化け物1 化け物2 化け物3 \
/
パ パ
ト ト 明
カ カ 石
| /
早蕨 川内 夕立
夕張
明石は倒れている警官のところへ走っていく。
【見逃し 明石 幸運 50→42 成功】
化け物から邪魔されることなく拳銃を取り、パトカーの後ろに隠れることに成功した。
【宣言 夕立・ラッシュ 早蕨・ラッシュ】
早蕨から解放された川内は二丁の拳銃で化け物に発砲する。
【アストラ 川内 拳銃 80→14 成功】
【ザウエル 川内 拳銃 80→11、04、47 成功、クリティカル、成功】
全ての弾丸が一発たりとも外れることはなかった。
【耐久ロール バケモノ1 ??‐(1+1+1×2+1)=?】
拳銃はあまり効いていなかった様子の化け物だが、さすがに連続されると応えたようだ。動きがいくらか鈍くなっている。
川内に警戒したのか今度は早蕨に向かってきた。
【斬りこみ バケモノ2 ハサミ ??→37 失敗】
「・・・そのハサミは飾りか?」
一歩動くだけで相手のハサミを躱した。
「いきます!」
パトカーの陰から明石が化け物を狙い撃つ。
【発砲 明石 拳銃 20→84、22、59 失敗、失敗、失敗】
明石の持つ拳銃から三発の弾丸が放たれたが、一発として命中することはなかった。
夕立は化け物の懐に潜り込んで身体を捻る。
【パンチ 夕立 武道・パンチ 90・85→29、69 成功、成功】
化け物に鋭いパンチが繰り出される。
【耐久ロール 化け物1 ?‐2D3=0(死亡)】
二発の連続パンチをモロに受けた化け物は羽ばたくことをやめて地面に倒れた。二発目のアッパーパンチが効いたようだ。
間髪入れずに早蕨が他の化け物の前に躍り出る。
「死ね」
【キック 早蕨 武道・キック ??・??→38、43 成功、成功】
早蕨の鋭い蹴りが化け物に襲い掛かる。
「・・・・・!」
声もなく、しかし確実に効いている。
早蕨は蹴った脚を軸にして回し蹴りをすることで追い打ちをかける。
【耐久ロール 化け物2 ??‐2(2D6+1D4)=‐8(完全死亡)】
二発の重い蹴りは化け物の身体を上半身と下半身でさよならばいばいしてしまった。言うまでもなく完璧に全壁に死んでいる。
「よええなこいつら」
早蕨は一切表情を変えることなく言った。
最後に残った化け物は真っ先に処理すべきと思ったのか早蕨に向かってきた。
【斬りこみ 化け物3 ハサミ ??→34 失敗】
しかし攻撃は当たらない。
K[夕張は待機でよかったか?]
張[ええ、それでお願い]
「あはははは!」
狂ったように笑う川内は弾の残っている拳銃で化け物を狙い撃つ。
【ザウエル 川内 拳銃 80→01、78、56 クリティカル、成功、成功】
川内の的確な射撃で全ての弾丸は再度、化け物に当たった。
【耐久ロール ??‐(1×2+1+1)=?】
化け物の動きがやや鈍くなってきたもののまだまだ元気そうだ。
【発砲 明石 拳銃 20→35、51、62 失敗、失敗、失敗】
パトカー越しに明石も発砲するが、不規則な動きで狙いが定まらないのか外れてしまった。
「最高に素敵なパーティしましょ!」
【ソロモンの悪夢! 夕立 武道・パンチ 90・85→05、29 クリティカル、成功】
化け物は相変わらず避ける素振りを見せず、夕立の強力な攻撃を受ける。
【耐久ロール ?‐(4D3+2D3)=‐4(死亡)】
相手の内臓を抉るようなボディーブロー、小さな身体を回転させての裏拳で化け物は吹っ飛んだ。
【敵が全滅したので戦闘を終了します】
気付けば数分と経たずに三体の化け物を倒してしまった。五人が多方向から銃撃や物理攻撃の嵐、終わってしまえばあっという間だった。
川[夜戦も終わったし狂気から復活してもいい?]
K[いいぞ]
「・・・っと、あれ?私何してたんだっけ?」
川内が正気に戻ったようだ。
「かくかくしかじかです」
「いあいあくとぅるふよ」
夕張と明石がだいたいのことを説明した。
「へえ、そんなことになってたんだ。助けてくれてありがとね早蕨さん」
「見殺しにしたら俺が責任を負わなくちゃならねえんだ、助けるのは当たり前だろうが」
不機嫌そうな様子で淡々と答える。
「早蕨さん!夕立頑張ったっぽい!褒めて褒めて!」
小型犬のような動きで夕立が早蕨に駆け寄る。上目づかいで早蕨を見つめて撫でてもらう準備は万端だ。
「・・・・・・・」
滅茶苦茶嫌そうな顔をしていた。手はポケットに入れていて撫でる素振りは一切ない。
「むう、早蕨さーん!」
「・・・・・・・」
「さーわーらーびーさーん!」
「・・・・はあ」
嫌嫌そうな表情であることは変わらないが、ポンと夕立の頭にその大きな手を乗せて撫でる。
「あいつら相手に善戦した、お偉いさんにちゃんと報告してやる。よく頑張った」
「えへへ!」
おざなりな対応ではあったものの夕立は満足そうだった。体格差は親子くらいで、周囲の状況を無視したら微笑ましい限りだった。
現在、戦闘を行った(夕張を含む)五人と警察官と三体の化け物の死体と大神の遺体、それらをパトカーが囲っている状態だ。
「・・・なんていうか、本当にひどい状況よね」
「早蕨さんと夕立ちゃんがはっちゃけすぎたみたいだねー」
川内が化け物を軽く蹴り飛ばすが、完全に死んでいるらしく反応がない。携帯を取り出してその死体の写メを撮る。
「あれ?」
しかし写らない。もう一度撮ってみる、が、やはり写らない。
「どうなってるの?」
「そいつらは普通の機械で記録しようとしても無駄だぞ」
夕立を撫でるのをやめた早蕨が言った。
「少なくとも携帯とかで写メっても写らねえ」
「何か知っているんですか?」
明石が質問した。
「当たり前だ」
どうという様子もなくそれに答えた。
「こういうのは『俺たち』の管轄だからな」