(ほぼ)高速艦のみのTRPG   作:ツリ目

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安定行動&暴走行動

【夕方 視点 夕立・明石】

 川内、夕張の二人と別れた夕立と明石は一緒に行動することになった。

 

明[川内さんも初心者ですけど、夕立さんはシナリオブレイクしかねませんからね]

立[夕立ったら信用ないっぽい?]

K[誰彼かまわず戦闘を仕掛けられたら処理がメンドクサイ。死体の山を一々ゴミ箱に行かせるのはだるい]

 

「さて、そろそろ日が暮れますけどどうしますか?」

「教会に行って悪者をやっつけるっぽい!」

夕立はすぐにでも決着をつけたいのだろう。そんな彼女の意見に明石は否定的だ。

「それはやめておいたほうが良いと思います」

「なんで?」

「大神くんの話が全て事実だとすると、教会には化け物が潜んでいる可能性があります。そういう話がある以上、教団の方々も何か対策をしているはずです。もう少し情報を集めてからでも遅くないかと」

「夕立なら大丈夫っぽい」

「早蕨さんよりも強い化け物がいるかもしれませんよ?」

「…………………」

結局、折れたのは夕立だった。

「明石さんならどうするの?」

「私なら……そうですね」

一枚の紙を取り出し、それを見ながらスマホを操作する。どうやら電話をするようだ

「もしもし、明石です」

『……どちら様でしょうか?』

「あなたが言うところのピンク頭です」

『ああ、あれはアンタっすか』

「あれですみませんねっ」

『それで、さっきの今で何の用ですか?教団については渡した資料以上のことは分かりませんよ』

「教団は最近規模が大きくなってきたって言ってましたよね」

『言いましたよ』

「もしかしたら有名人が入信していないですか?芸能人とか資産家とか」

『……ちょっと待っていてください、調べてみます。分かり次第にメールでお伝えしますから』

という言葉と共に電話は一方的に切られる。

「明石さん、何か知ってるっぽい?」

「いえ、そういうわけではないんです。もしも有名な人が入信していたらその人から調べていけるかと思って」

説明をしながら明石は歩き始める。

「規模を大きくするにしてもある程度のお金は必要ですからパトロンがいるはずです」

「今はどこに向かってるっぽい?」

「ネットカフェです。図書館は閉まっているでしょうし、ネット情報を頼ってみようかと」

「早蕨さんがほとんど調べちゃったッぽい?」

「ネットでは常に情報が高速で飛び回っているんですよ」

 

 

 

 近くのネットカフェでインターネットを開く。

【調べものロール 明石 図書館 90→45 成功】

ネットでは浮雲教団についての噂話がわんさか載っていた。

 

『浮雲教団って結局なんなん?』『あれだろ、宗教団体だ』『んなもん名前で分かるだろ常識的に考えて』『わしの知り合いは薬中の巣窟って言ってた』『え?化け物飼ってるサーカス団もどきじゃねえの?』『化け物ってなんだよ』『サーカスてw ライオンでも飼ってんのかよw』『ちくわ大明神』『なんだ今の』『教祖じゃね?』『浮雲教団教祖・ちくわ大明神』『なにそれ威厳ない』『何するんだよw』『何って・・・ナニじゃねえの?』『エッチイのはいけないと思います(AA略)』『速報!教祖は銃で撃たれても死なない模様!』『ガセネタ乙』『自演乙』『マジかよすげえなちくわ大明神』『がんもどき道祖神』『ソースはよ』『ホントになんだ今の』『知り合いのヤーさんが教団とトラぶったらしい。縄張り荒らして金回りが悪くなったから話し合い(物理)してたらうっかり撃っちゃったんだと。そんで当たったはずなのにピンピンしてたんだとよ』『それは本当にうっかりなのか?(困惑)』『生命の危機に瀕して息子が子孫を残そうと・・・』『ポロロッカ!』『外れたのかと思って何発か当てたのにノーダメージだったんだとよ。血も出なかったとか』『お前作家には向いてねえよ どこのパクリかとか該当例が多すぎて一々上げないけどさあ』『マジレス乙』『それってどこの戦闘民族?』『学園都市最強のロリコンじゃねえのそいつ』『結局ヤクザのおっさんどうなったん?』『ビックリしてたら二メートルくらいの強面のお兄やんがやってきたんだって 三人くらいで殴り掛かったのに返り討ちにされたってさ』『おっさんぇ』『おっさんぇ』『三対一で勝つとかどこのアホ毛の鬼いやん?』

 

「こういうのはガセネタも多いんですけど、まとめると

 麻薬の可能性

 化け物の存在

 銃撃が聞かない教祖

 多対一で返り討ちに出来るボディガードのような男性

 こんなところですかね。どれも人伝のようですし、自分が得たような発言をしていても確証は得られません。こういう話が出てくる何かがあるというのは念頭に置いたかもしれませんね。夕立さんはどう思いますか?」

振り返ると夕立はいなかった。

「え?」

個室を見回してもいるのは自分だけだ。個室から出て再度見渡すが、やはり夕立はいない。

 ネットカフェ内を十分ほど探したが、夕立の姿はなかった。

「まさか教団がもう動き始めた、わけではないですよね。いくらなんでも早すぎます」

 

 

 十数分前、夕立はパソコンで調べものを始めた明石から離れてネットカフェから出ていた。

「退屈っぽい」

ただそれだけの理由で彼女は単独行動をしている。目的がないわけではない。彼女にもちゃんと目的があって単独行動をしている。

「細かいことを考えるよりも直接乗り込んだほうが早いっぽい」

彼女が向かっているのは教団が集会をしていたという教会である。大神が四人に依頼した直後にメールで情報が送られているので夕立も場所は分かっている。

 

 

 

 教会についた夕立はさっそく中に入った。中には自分を除いて三人の人間が座っていた。全員が両手を合わせて何かを祈っているような仕草をしている。

(宗教ってこんな感じが普通っぽい?)

できるだけ静かに扉を閉めて歩を進める。

【目星ロール 夕立 目星 83→30・89・10 成功 失敗 成功】

教会にいた三人を観察してみたが、これといっておかしな様子はない。一人は眠っているようにも見えたくらいで、他におかしな点はない。

「ねえ、あなたも浮雲教団の人なの?」

眠っているように見えた人の肩を叩いて声をかける。

「へ?」

夕立が声をかけたのは少し背が高めの女性だった。外見に特徴らしい特徴は見当たらず、印象に残りにくそうだ。

「あなたも浮雲教団の人なの?」

「え、ええ、そうよ。お嬢ちゃんは・・・親御さんが入団者なの?」

「むぅ、お嬢ちゃんじゃないっぽい!」

「あら、ごめんなさい。お話はお外でしない?他の人たちの邪魔になっちゃうと悪いし」

「うん!」

女性に手を引かれて教会の外に出る。

「それで、あなたはどうしてここに来たの?お父さんとお母さんは?」

「夕立は子供じゃないっぽい!」

「ふふ、ごめんなさい夕立ちゃん」

傍から見ると姉妹のようだ。

「あなたの質問に答えてなかったわね。私は浮雲教団って言って、この教会を使っている教団に入っているの」

「どうして教団に入会しようと思ったの?」

「何回か勧誘されて、ちゃんとした儀式を見せてもらったのよ。えっと、勧誘された時は『節になる』とか『普通の人を超えた神の領域に到達する』とかみたいなことを言われたの。儀式を見るだけなら無料って言っていたから見せてもらったけど、信用できるって分かったの」

「儀式って・・・」

(子供のフリしたほうがたくさん教えてもらえるっぽい?)

「こわーい怪獣が出てくるっぽい?」

「ふふふ、確かに夕立ちゃんくらいの子には怖いかもしれないわね。でも怖い存在じゃないの。さっき言ったことをしてもらえるらしいの」

「そんなに不死とか神の領域とかがそんなにほしいっぽい?」

「・・・あなたくらいの子にはまだ分からないかもしれないわね」

女性のテンションが下がったような気がする。

「??」

「ううん、気にしないで。とりあえずそんなわけで私は入団したのでした。夕立ちゃんはどうしてここに来たの?」

「え、ええっと」

(どうしよ、何も考えてなかったっぽい)

夕立が困っていると女性が怪訝そうに問いかける。

「どうしたの?」

「知り合いの先輩が入っててお勧めされたっぽい」

「へえ、じゃあ教団の目的も知っていたんじゃないの?」

「ちゃんとお話聞いてなかったから直接確認しに来たっぽい」

「人の話はちゃんと聞かないとだめよ?」

めっ、と額をこづかれる。額を抑えてふくれっ面になるも、すぐに質問をした。

「今日は儀式がないっぽい?」

「うん、今日はないわ。来週はすごいところから専門の先生がやってきて本格的に儀式をしてくれるらしいからその時に来たら?」

「はーい、お姉さんありがと!」

「どういたしまして」

女性にお辞儀をしてそこから走り去る。

 自分の姿が女性の視界から外れ、教会の中に入ったことを確認して電話をかける。

「もしもし、明石さん?」

『夕立さんですか?いったいどこにいるんですか、ネカフェから消えたと思って探したんですよ!?』

「大神さんが言ってた教会で教団の人に話を聞いてたっぽい」

「・・・えええ!?どういうことなんですか!?」

夕立は女性との会話を事細かに話した。終わった途端に説教が始まったことは言うまでもない。

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