ハートキャッチプリキュア!~大樹の守護者と青い鎧戦士~ 作:sora1996
翌日の学校で突如事件が起きた。新設された女子サッカー部の部員全員が謎の二人組に襲われるという事件が起きたのだ。幸いにも全員怪我は浅く大事には至らなかったが気になることがひとつあった。それは・・・・
「プリキュアとビーファイターが女子サッカー部を襲っただって!?」
放課後になり下校途中で拓哉はでつぼみ達に今日起きた事件の一部始終を聞かされて大声でそう言った。
砂漠の使徒のあの3幹部でも直接人間を襲うなどということは今までなかったが拓哉は【黒いビーファイター】という単語を聞いて顔に冷や汗が浮かんだ。遂に奴が動き出したということなのか?・・・と。
「でもどういう事?・・・あたし達の他にプリキュアやビーファイターがいるのかな?」
「・・・・・・・・」
えりかの疑問に拓哉は一つの確信があったがまだ仮説の段階であるため何とも言えない。二人の重苦しい空気を断ち切るようにつぼみはなにか閃いたような顔になる。
「もしかしてキュアムーンライトが生きていたとか!?」
自分たちの以外でプリキュアがいるとすれば消去法から推測してもキュアムーンライトの他に考えられない。もしもそうだとしたら心強い大戦力であるが拓哉はその言葉を直ぐに「違うよ」と言って否定する。
「仮にそうだとしてもキュアムーンライトがあんな事をするはずがない。それに・・・・(【黒いビーファイター】・・・・もはや奴以外は考えられない!!!)
「そうですよね・・・・」
拓哉は言い分に2人はごもっともと息を揃える。キュアムーンライトだとすればあのような無差別攻撃などするはずがない。
仮にも自分たちの先輩格の存在が守護者の名前を汚すような真似を自分でするなどとは考えられないのだ・・・いくつかの可能性を覗いた場合にのみだが・・・・・
「花の声が聞こえるですぅ!!!」
「花が助けを呼んでるですっ!!!」
考え込んでいた3人に突然シプレとコフレは何かを感じ取った。二匹曰く花が何者かに襲われ助けを呼んでいる。3人はもしかしたら自分達の偽物が現れたのではないかと大急ぎでその現地へと向かうとそこで見た光景は・・・・・・・
『あああぁっ!!!!』
花畑の花がすべて枯らされて見るにも無残な姿へと変貌させられていた。その花畑の中央には黒一色の姿をした二人の人物が立っていた。花畑を荒らした犯人はあの二人組なのか?
「花畑をこんなにしたのは貴方達ですか!?」
二人組はつぼみの声に振り返りその姿を見せる。その姿を見た3人は驚きの顔シプレとコフレは恐怖の顔になった。その相手とは・・・・・・
「貴方達は!?」
「夢の中で・・・」
花畑の花を無残にも駆らせた張本人の黒一色の二人組は振り返ると体から放たれるオーラで無意識に3人を威圧していく。その姿を見た瞬間につぼみとえりかはこころの大樹の夢を思い出す。
キュアムーンライトとビーファイターを倒したあの漆黒の闇の使者【ダークプリキュア】と【ブラックビート】という存在を。
『・・・・・』
言葉で表現するのに最も適しているのは一つしかない・・・それは『邪悪』だ。この言葉は今目の前にいる二人の黒い戦士を象徴するには最も適しており自分達の恐怖を煽るだけには十分な威力がある。
しばしの無言による静寂が辺りを包み込んでいくのだったがそれを切り裂くようにダークプリキュアが口を開いた。
「私はプリキュアを倒すために造られた。【ダークプリキュア】」
「・・・・まさか女子サッカー部員に怪我を負わせ更には何も罪もない花をこんなふうにしたのも・・・・」
「その通り。そして此処は貴様たちの墓場でもある」
続いて黒い鎧騎士ブラックビートが黒い仮面の目の部分を黄色く光らせながら声を上げた。此処が自分たちの墓場?・・・その言葉に拓哉は身構えつぼみとえりかも恐怖が心を支配する・・・ただひとつ分かることそれは今目の前にいる相手は3幹部など確実に凌駕するほどの実力を秘めている・・・・ということだけだ。
「お前が・・・・黒い鎧騎士・・・」
「・・・察しがいいな?甲斐拓哉。そうだ。我が名は【ブラックビート】・・・貴様をこの手で倒すために生み出された存在だ」
ついに姿を見せたブラックビートを前に拓哉はビーコマンダーを取り出す。だがそれと殆んど同時にダークプリキュアが右目の眼力から発生させた衝撃波で3人後ろにある土手の坂に身体を叩きつけられた。
「ぐっ・・・・なんてパワーだ」
3人は咄嗟に腕を組んで防御の体制に入ったのだったが衝撃波の威力は凄まじい。牽制程度の攻撃であれほどのパワーを秘めているとなるとかなりに実力者である事を3人は本能的に察知する。
「我々にはお前たち大樹の守護者を倒しサバーク博士が望む【世界を砂漠化する】という目的がある。だがお前たち“プリキュア二人”には何の目的もない。そんな奴らがこの私に勝てるはずもない」
ダークプリキュアの今度は左手をつぼみとえりかに向けて伸ばす。そして次の瞬間には腕から重力波のようなものが二人に向けて放たれていく。
『きゃぁああああああああっ!?!?!?』
「つぼみ、えりか!!・・がぁあっ!?」
「貴様の相手は俺だ!!!」
つぼみとえりかを助け出そうと拓哉は駆け寄ろうとするがその前にブラックビートが立ちはだかり拓哉の顔面にパンチを叩き込んで思いっきり吹っ飛ばした。起き上がった拓哉はブラックビートを睨みつける。
拓哉がブラックビートに対して向けているその目はいつにない鋭い目付きであった。いつもの素っ気ない目ではない。・・・彼自身の憎悪が極限にまで高ぶっているかのようだった。
「重甲!!!」
拓哉は持っているビーコマンダーのウィングを開いてそれを頭上に掲げて蒼い光に身を包むとブルービートのインセクトアーマーを装着する。それを待っていたとばかりにブラックビートは右腕のスティガービュートをサーベルモードへと変形させて構えてみせる。
『・・・・・』
ブルービートもスティンガーブレードを装備してブラックビートに構えを見せる。対峙する青い正義と黒い怨念・・・二つの鎧が枯れ果てた花畑に召喚された瞬間にその場は決闘の場へと変貌する。
「行くぞ、ブルービート!!」
ブラックビートの声を合図にブルービートもスティンガーブレードを構えながらブラックビートに向かって走り両者先制攻撃と自分が持つ剣を相手の鎧に向けて突きたて火花を散らせていった。
「はぁあっ!!!」
飛び上がりからのスティンガーブレードの縦斬りを叩き込んでいったがブラックビートのスティンガービュートに防御され薙ぎ払われてしまうとそのままビュートの刃が蒼い仮面を傷つける。
「ぐっ!?・・・たぁああっ!!」
勢いに負け地面に落ちるブルービートだが直ぐに立ち上がりスティンガーブレードをブラックビートに振り下ろしブラックビートもスティンガービュートを振りかざす。
二つの刃が同時に相手の肩の鎧に食い込んでいき金属音を響かせて火花を散らせる。
「ぐっ・・・・・」
剣術では自分以上の実力だと起死回生の手をインプットマグナムをホルスターから取り出すブルービートだがそれに合わせブラックビートもジャミングマグナムをホルスターから取り出す。
「ふんっ!!!」
「ぐあぁああっ!?!?」
次の瞬間には2人は同時にマグナムから砲撃を発射するが砲撃が直撃したのはブルービートだけであり紙一重でブラックビートへ放ったブルービートの砲撃を避けられていたのだ。砲撃の爆炎と衝撃がブルービートを包み込みそのまま彼の体は宙を待って飛ばされる。
「ぐあぁっ!??・ぐぅぅううああう!?!?・・あぁあああっ!?!?」
衝撃で飛ばされてしまったブルービートはその場に倒れる。立ち上がろうとするもその前にスティンガービュートをサーベルモードからワイヤーモードに変形させていきそれを彼の首に絡ませていくと右へ左へと振り回して遂には雑草が生える地面へと投げ飛ばされる。
もはや力の差は歴然としておりこのままでは抹殺されるのは決まりきっている。だがそれでもブルービートは立ち上がった。
「お前だけは・・・許さない!!」
何が彼をここまで奮い立たせるのか・・・ブルービートはスティンガーブレードを構えブラックビートへとその刃を振り翳していった。
△
「こころの種を全て出せ」
ブルービートとブラックビートの決闘を繰り広げているの近くではダークプリキュアがつぼみ達を力で脅迫している真っ最中であった。変身できない二人などに本気を見せる必要すらないと少し手を抜いてはいるが傍から見ればその光景は拷問という言葉以外浮かばないのであった。
ダークプリキュアは二人と二匹を完全に格下であると見下し徐々に重力波の力を強めていきながら早くこころの種を出せと要求するが簡単にそれに応える筈はなかった。
「こころの種はココにはないですっ!!」
「あっても絶対渡さないですぅ!!」
絶対に砂漠の使徒に仕えているような存在に自分達の希望のカケラの象徴である【こころの種】を渡してたまるものかと断固拒否するシプレとコフレ。重力波に苦しみ悶える声を出しながらも必死に耐えるがダークプリキュアが突然腕を動かすと・・・・
『っ!?!?』
「ならばコイツ等と交換だ」
ダークプリキュアに引き寄せられるようにシプレとコフレが地面から引き離されてしまう。つぼみとえりかはそれに気がつくが重力波に身体を麻痺させられて力が出ない。
遂にはシプレとコフレはダークプリキュアに捕まってしまう。シプレとコフレはなんとか暴れて逃げ出そうと考えるがその程度では逃げ出すことなどできるはずもなかった。
『つぼみ、えりか。来ちゃダメですっ!!』
自分達のためにこころの種を砂漠の使徒に渡すことだけは絶対にさせてはならないと捕まりながらもシプレとコフレは大声でそう言った。その二匹の叫びを無視しダークプリキュアは後ろに映る給水塔で待つとだけ言って片翼の翼を羽ばたかせて飛び去ってしまった。
『シプレぇ!!!コフレぇ!!!』
慌ててダークプリキュアを追いかけようと走るも既にその時にはダークプリキュアは飛び上がった後でありそのまま飛び上がったダークプリキュアを見ること以外は出来ないのだった。
△
「消えろぉ・・・貴様などこの世から!!」
その頃ブルービートを追い詰めスティンガービュートの刃が首根を掴みバチバチと火花を散らしていた。ブラックビートからもブルービートに対する絶対的な憎悪を体から前回に放ちながら巨大なる執念を見せつける。
「・・・トドメだぁ!!」
「ぐっ・・・・はぁああっ!!!」
これでトドメだとスティンガービュートの刃を首に食い込ませにかかるがさせるものかとブルービートはインプットマグナムの近距離砲撃を放ってブラックビートを無理やり自分から引き剥がす。ブルービートは飛び上がって距離と取るとつぼみとえりかに起きた事を察し急いで彼女たちに駆け寄る。
「くっ・・・・一旦引くしかない。煙幕弾!!」
悔しいがここは一度撤退かないとブルービートはインプットマグナムから煙幕弾を発射して辺りを白い煙で包み込ませた。
「っ!!!・・・逃げたか。無駄なことを・・・・もはや我々【黒の戦士】の前に屈服しこころの種を渡すしかないというのに。・・・まぁいい。お楽しみは長引かせるに限る。くくくく・・・・」
慌ててブラックビートは走って駆け寄るもその場には既にブルービート達の姿はなかった。しかし所詮は梅雨の間の延命策でしかなく自分とダークプリキュアに勝てる可能性など限りなく0なのだ。
だが折角の出陣なのだから・・・どうせならもっと楽しませて欲しいとブラックビートはその鎧を動かしてダークプリキュアが向かって給水塔へと移動し始めるのだった。
ブルービートに連れられてなんとか逃げ延びたつぼみとえりかはショックに心が砕かれそうになっていた。「目的がないのにプリキュアをしている」のにと言うのは二人にとって痛い程的を射ていた。
「・・・・・馬鹿言ってんじゃないわよ!!アタシたちだってちゃんと目的があるじゃない!!」
「はい。みんなのこころの花を美しく咲かせることです!!」
「そしてこころの種を集めてこころの大樹を蘇らせる!!」
「そうです。それで十分です!!・・・私たちがプリキュアになって戦う目的は」
「うん」
【目的がない】・・・それは違うのだ。自分たちにだってちゃんとした目的があって命懸けで戦っているのだ。ダークプリキュアなんかに言われた言葉など本気で気にしてたまるものかと二人はブルーな気持ちから一気にテンションを上げて気持ちを昂らせていく。
「でもなぁ~このあとどうする?」
「シプレとコフレを助けるためにはこころの種を渡すしか・・・・・」
戦う意義はキュアムーンライトの意思そのものなのだからと二人は決意を新たに固めるのだった・・・・が大きな問題があった。これからどうするかということだった。
交換条件はこころの種を渡すということ・・・だが素直に交換に応じるとは思えない。八方塞がりのこの状況でどうすればいい?二人が頭を抱えてしまう中で拓哉は立ち上がる。
「俺が行く。俺がシプレとコフレを助けに行く」
「何言ってんの?・・拓哉一人じゃ無茶だよ・・あたし達も」
「プリキュアに変身できないお前たちに何ができるんだ??・・・こころの種を渡しても相手は砂漠の使徒だ。絶対にそのまま目的をプリキュア討伐に切り替えるよ。だったら一か八か・・・大丈夫だよ。絶対にシプレとコフレを俺が助けるから・・・つぼみ達はお茶でも飲んで待っててくれ・・・絶対に奴らの好きにはさせない!!」
拓哉は不安一色の二人に珍しいほど優しい笑顔を見せて植物園を走って出ていった。二人は拓哉の背中を見ながらも今の自分たちには・・・変身する力がない自分たちには何もできないことに悔しさを噛み締めた。
「あぁあ~~~もう!!どうりゃいいのよ!?」
「拓哉一人じゃ自殺行為ですよ。・・でも今の私たちじゃ何も」
何もできないのもまた事実。今の自分たちが行ったところで拓哉の足でまといにしかならない。どうすればいいか迷っている二人を突然女性の声が現実に引き戻した。
「ちょっと、静かにしてくれない?」
「あ、すみません」
まさか今までの話を全て聞かれていた?一瞬そう思ったが相手の女性もとい学生服を着た女子生徒の態度から彼女は話を聞いたというわけではなさそうだ。とりあえず一安心といったところだろうか。
「貴女達随分仲がいいのね」
「は、はい!!」
「この【ゼラニウム】の花言葉は知ってるわよね?」
自分よりも年上のもとい恐らく身なり的には女子高生だろうが初見の相手に突然出された問題を出されて戸惑うがつぼみは応える。【ゼラニウム】の花言葉は【真の友情】。それを聞きえりかは自分たちと言うが・・・・
「どうかしら?・・・その本当の意味はわかっていない見ただけど」
「ちょっと待ってください。何が言いたいんですか!?」
「それぐらい自分で考えなさい」
少女はそれだけ言うと淡々とした態度で植物園から去っていってしまう。残されたつぼみとえりかは彼女の言葉を考える・・・
【真の友情】・・・・その意味とは・・・・
「【真の友情】の本当の意味」
「それってやっぱり信じあう心?」
【信じあう心】その言葉の意味を見出すために二人は思い出す・・・シプレとコフレはいつも自分たちを信じてくれていた事を。
一人決闘へと向かった拓哉も誰よりも自分たちの為に戦ってくれていたことを。
【ビーファイターとプリキュアが力を合わせれば誰にも負けない】・・・・拓哉の言った言葉を思い出し迷いは一気に吹っ切れた。
「今度は・・・私たちが守る番です」
「うん。例えあたって砕けても」
「【信じる心】を守るのがプリキュアです!!」
例え変身できなくても自分たちは逃げるわけにはいかないのだ。そんな簡単なことも忘れてしまうなんてやっぱりまだまだ自分たちは未熟なのかもしれない。でも 今戦えるのは自分たちしかいないのだ。もう揺るがない・・・二人はダークプリキュア、ブラックビートと闘う決意を固める。
「行きましょう。シプレとコフレを助けに」
「一人戦いに行った拓哉もね!!」
つぼみとえりかは心の種が入った【ココロポット】をもって拓哉の後を追うようにダークプリキュアが待つ給水塔へと向かう。
「ぐああぁあっ!?!?!?」
その頃ブルービートに重甲した拓哉はブラックビートとの激戦を繰り広げ早くもピンチに立たされていた。スティンガービュートを首に絡まれ投げ飛ばされ追い打ちの電撃を全身に浴びるとその場に倒れる。
「あぁ・・・ぐぅ・・・ああ・・・・」
「無様だな・・・弱い仲間と群れている貴様は実に見苦しい。所詮プリキュアなど変身できなければただの雑魚・・・恨むなら力のないお前の仲間を恨め」
蒼い鎧から煙を出しながらも重たくなり始めた身体に力を入れて立ち上がろうとするブルービートの顔面を蹴り飛ばし蔑むブラックビート。
ボロボロにされなお蹂躙され続けるその姿見るに耐えないとシプレとコフレはブルービート名前を叫ぶ。もはや絶体絶命か!?
「シプレ!!」
「コフレ!!」
聞き覚えのある声が聞こえ急いで立ち上がるブルービート。遠くから二つの人影がこちらに近づいているではないか・・・まさかと思いインセクトアーマーのゴーグルで確認するとその正体は予感通りつぼみとえりかであった。
「あの二人なんで来たんだ!!・・・バカ早くもど・・ぐっ!?」
「人の心配ではなく自分の心配をしろ?・・・トドメをさしてやる」
「・・・終わったな」
ブラックビートがブルービートを追い詰めさらにスナッキーの軍団によって取り囲まれたつぼみたちを見て勝利を確信したダークプリキュアは場から立ち去ろうと背を向ける。
しかしその瞬間異変は起きた。突然妖精たちを縛り付けていた旗に竜巻が発生しそれが消え去ると妖精二匹の拘束を説いた青年の姿が映った。
「貴様っ!?」
慌ててダークプリキュアは妖精を取り返そうとするも素早い動きで避けられてしまう。青年はそのままつぼみとえりかの方に着地しもう一度竜巻を発生させてスナッキー軍団を吹っ飛ばしてしまう。
「つぼみ、行くよ!!」
「はい!!」
『プリキュア・オープンマイハート!!!』
プリキュアの種をココロパヒュームにセットした二人は胸からそれぞれの種の色の光の香水を胸からまとっていく。上半身がピンク色の光と水色の光がそれぞれフリルスカートに変わり今度は下半身にかけて光りが発生するとロングブーツが身にまとわれる。
次に互の胸に香水を噴きかけると胸にハートの形をしたクリスタルが出現す手首にリストバンドが形成される。
最後につぼみの長くきれいな髪がと瞳がピンク色に変色しロングポニーテールに整っていきえりかは明るい青色に変色そしてロングストレートの髪型に変わりひと噴き頭に香水をかけてリボンで髪を結んでいきパヒュームを腰に当てココロパヒュームキャリーに収めていき二人は同時にポーズを決める。
「大地に咲く一輪の花、キュアブロッサム!!」
「海風に揺れる一輪の花、キュアマリン!!」
『ハートキャッチプリキュア!!!』
少女たち二人はプリキュアに変身を完了させたあとポーズを決めて名乗り上げる。
「マリン、行きますよ!!」
「おうさ!!!」
ここからは自分達の大逆襲だとブロッサムとマリンはスナッキー軍団と大激戦を繰り広げる。ブロッサムがスナッキーに飛び蹴りを浴びせばマリンがパンチをスナッキーに叩き込んでやる。
「はぁああっ!!!!」
つぼみとえりかのが無事にプリキュアに変身できたことを確認したブルービートはスティンガーブレードを装備してブラックビートとの剣術合戦を繰り広げていた。今までの流れならばブルービートの不利であるはず・・・・
「ぐおおっ!?!?」
なのだがブルービートのブレードがブラックビートのビュートを薙ぎ払うとそのままブラックビートの黒い鎧を斬り付けた。ビュートとブレードの鍔迫り合いを繰り広げながらブルービートは素早い斬撃を叩き込んでブラックビートの鎧に亀裂を走らせる。
「ビートルブレイク!!!」
そして続けざまにスティガーブレードの刃にエネルギーを溜めていくとそのまま稲妻のような光をまとった刃をブラックビートの鎧に叩き込んでやった。
「ぐおおぉおあああっ!?!?・・・おのれぇ・・・・小癪な真似を!!」
先程までとは明らかに強さが違うブルービートに驚愕するブラックビート。何がやつを変えたというのだ?・・・だがまだ勝機はあると傷つけられた胸を抑える。
「俺は勝負を捨てない!!・・・お前に負けるわけにはいかないんだ・・・・お前を倒すことこそが・・・俺がブルービートになった理由なのだから!!」
ブラックビートと同じくブルービートにも負けられない理由がある。それは自分の力を嘗て使っていた父のため。今目の前に相手を絶対に倒す事こそが父との誓なのだからとブルービートはブレードを構え怯んだブラックビートに追撃の斬撃を叩き込んでいった。
『プリキュア・大爆発!!!』
逆襲を決めるとブロッサムとマリンの最強コンビはスナッキー軍団に決め技を叩き込んで一気に昼間の空に輝く星にさせた。
「次はダークプリキュアよ!!」
残るターゲットはダークプリキュアだけだと二人は向かっていくも眼力の衝撃で飛ばされてしまう。
「未熟なプリキュアが私に挑もうとは愚かな・・・・」
「まだまだです!!」
「アンタなんかに負けないんだから!!!」
ダークプリキュアの力は強大。だがそれでも信じる心が勇気に変われば絶対にどんなに強い相手にも勝つことは出来る・・・・命懸けでブラックビートと戦っているブルービートの言葉を信じ。
「下らないことだ・・・信じても勝つことはできない。全ては・・無駄に終わるのだ。キュアムーンライト、ジースタッグ、レッドルのようにな」
「キュアムーンライトを、ビーファイターを馬鹿にしないでください!!」
「アンタやブラックビートなんか偽物のくせに!!!」
こんな邪悪な存在に自分達の先輩を馬鹿にされて黙っていれるはずがない。ブロッサムとマリンは怒りの表情を顕にしながらダークプリキュアへと視線を向ける。
「お前たちを倒せば我々が本物だ!!」
「キュアムーンライト、ジースタッグ、レッドルの思い・・・いつでもこの胸にあります。だから負けるわけにはいかないのです!!」
「・・・・・」
「マリン一緒に」
「オーケー!!」
二人は同時にピンクと青の光を手に集めフラワータクトを手にとっていき一気に勝負を決めにかかった。全力で行かなければ絶対に勝てない。二人には躊躇も迷いもあん買ったのだ。
『集まれ花のパワー!!!』
「ブロッサムタクト!!」
「マリンタクト!!」
ピンクと青の光がタクトに集まっていくと花のパワーが吸収されるように二人のタクトに集まっていく。二人のタクトのエンブレムに光が灯る。その後二人はタクトのクリスタルドームを回してタクトにエネルギーを充填させるとタクトの先端のクリスタルが輝いた。
『集まれ二つの花の力よ、プリキュア!フローラルパワー・フォルティシモ!!!』
二人はタクトをクロスさせて充填させたそのエネルギーを解放させてタクトを振ってフォルテッシモ記号のような形をしたピンクとブルーのエネルギーを生み出すとそれを身体に纏うとダークプリキュアに向かって突撃していく。
『はぁああああああああああああああああああ!!!!!』
ダークプリキュアは片翼で二人のフォルティシモを防いでいく。衝撃に地面にかかとが食い込んでいくがこの程度で負けるものかと二人に向けて眼力のソニックブームを叩き込んでいくと・・・・・
『きゃあああああああああああああああっ!!!!!!』
変身が解除されて吹き飛ばされてしまうブロッサムとマリン。終わりだとダークプリキュアはダークタクトを召喚しそれ手に取ると黒いクリスタルが鈍く光を放っていった。
「っ!!・・ブロッサム、マリン!!!」
「バカめぇ!!」
二人のピンチに気がついたブルービートはブラックビートを払いのけて助けに行こうと動くもその前にブラックビートのビュートでの一撃がブルービートの右肩に叩き込まれると遂にアーマーの限界を迎えてしまう。
「ぐあぁ・・・・ぐっ・・・・」
ブルービートのインセクトアーマーは強制解除されて拓哉は生身の身体にビュートが食い込む痛みに苦しみ悶える。拓哉の顔は土埃汚れ肩からは出血しブラックビートのビュートにそれが染み付いていて傷が生々しい
もはや絶体絶命・・・3人はそれぞれの敵対者にトドメを刺されようとしていた。ブラックビートのスティンガービュートが拓哉をダークプリキュアのダークタクトがつぼみとえりかに向けられる。・・・・・だが突然二人の動きが止まった。
「・・・・ふん・・面白い」
「・・・・気が変わった。お前等いつでも倒せる・・・・残り少ない命を精々大事にするのだな」
ダークプリキュアとブラックビートは3人には突然目もくれなくなった。突然の態度の豹変に混乱する3人。
「つぼみ、えりか・・・・大丈夫か?」
「なんとかね・・・・って拓哉こそ酷い傷。怪我してるじゃない!!」
「平気だ・・・・この程度も傷なんか何とも・・・ぐぁあ!!」
「大丈夫じゃないですよ。早く手当を・・・」
拓哉はつぼみとえりかに駆け寄り二人の傷を確かめた。幸い二人共大した怪我ではしておらず寧ろ自分の怪我の傷の方が酷そうだとえりかが拓哉の肩をとった。
「なんていう強敵だ・・・ダークプリキュア、ブラックビート」
3人はお互いに自分達の力不足を思い知った。今回初めて味わった敗北に体が震える・・・命を奪われそうになった恐怖と気まぐれによって手に入れた束の間の安堵・・・悔しい・・・・あそこまで見下されたことが。
・・・・その後ろでは・・・・
「・・・・・」
植物園で【真の友情】の意味を二人に問うたあの少女が街を眺めているのだった・・・風で髪が美しく靡かせている彼女の瞳はどこか悲しみと寂しさが混ざっている・・・
手には砕け散ったコインのようなものが握られていてそれはあのキュアムーンライトが最後に自分の身を守る時に使ったプリキュアの種に形が似ており割れたそれの今の形はまるで三日月を表しているかのようであった。